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2006年9月28日 本会議 中森辰一議員の議案討論 重度心身障害者療養援護金の増額について (意見を付して賛成) 日本共産党市議団を代表して、補正予算第2号、広島市老人医療費補助条例等の一部改正、および、広島市病院事業使用料及び手数料条例の一部改正についての3件の議案について一括して討論をおこないます。 3件についてはいずれも意見を付して賛成とします。以下、意見を述べます。 度重なる自己負担増のなか 重度障害者への市の支援は拡大されてきた 本会議と厚生委員会での質疑のなかで、重度心身障害者の医療に関する自己負担の費用を補助する問題で、広島市がこれまで取り組んできたことが改めて跡付けられました。 1994年に保険外負担として食事療養費が導入され、2000年に介護保険制度で一律1割負担が導入され、さらに今回の医療保険制度への生活療養費の導入と、制度が改変されるたびに市民の自己負担が拡大し、それは重度障害者といえども例外ではありませんでした。 わが国の医療制度のあり方としくみを、医療供給体制と国民負担の両面から抜本的に転換する医療制度改悪法案が今年の通常国会で成立し、その制度改悪の一つとして今回の生活療養費の導入がありました。 「持続可能な保険制度」との名のもとに、製薬大企業や大手医療機器メーカーなどの大手医療産業界の巨額の利益を得る仕組みにはまともにメスを入れないまま、また、何ゆえにわが国の疾病率が高いのかの社会的問題を解決しようとするどころか、むしろ拡大するような政策をおこないながら、ひたすら受診抑制、医療を受けにくくしようと患者負担を増やし続ける政策しかおこなわない政治は、「命と暮らしの安心」について憲法25条が政府に求める責任を投げ捨てたものというほかありません。 その被害は、最も立場の弱い重度障害者にまで例外なく及び、これでは重度障害者の健康を守れないという市の判断があって、今回の補正予算の提案を含め、これまで繰り返し負担に対する補助をおこない拡大してきたわけです。 私たちは、こうした広島市の対応を強く支持するものです。 低所得の高齢者にも今回と同様の支援策を 同時に、今回の措置は必要な最小限のものであったと言わねばなりません。本会議でも指摘したように、特に所得の低い高齢者に対しても今回と同様の対応が必要でしたが、これは財政上の理由でしょうか、その考えはないとの答弁でした。しかし、このような状況では、所得の低い高齢者は生活保護にならないと自らの命・健康も守れないということになります。 今後、不要不急の大型開発事業の徹底した見直しを中心とした財政のあり方の転換を進めながら、検討するべき課題だと考えます。 介護保険の療養ベッドを救済対象にしないのは“筋が通らない” 質疑の中でもう一点指摘したのは、介護保険の療養ベッドに入院している重度障害者への対応でした。 介護保険ができたとき、医療保険でみていたサービスが一部介護保険に移行しました。在宅患者への往診や訪問看護など、いわゆる医療系サービスと介護療養型医療施設、介護保険の療養ベッドです。 これらに対しては、同じ重度障害者だということで、重度障害者医療費補助制度や療養援護金制度と同じ扱いになるように制度をつくりました。それがなければ重度障害者の命と暮らしが守れないという考えによるものでした。 ところが、今回補正予算を組んで医療保険の療養ベッドに入院する人に療養援護金を増額するのに、前回救済した介護保険の療養ベッドは今回は対象にしないというのは、政策に一貫性がなく、筋が通らないと考えます。 質疑の中では、これまでは同じ扱いをしてきたのに、今回だけ違う扱いをすることへの納得できる説明はおこなわれませんでした。同じ重度障害者であるのに、そのベッドが医療保険か介護保険かで負担が違うというのは納得のいかない話しです。 負担が増えて困るのは、どちらのベッドに入院していても同じなのです。対象となる件数も少なく、財政上大きな負担にはならないと思います。再検討されるよう強く求めておきます。 上にもどる |
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