議会での質問・答弁

2025年02月27日

2025年第1回 2月定例会・予算特別委員会 議案討論 清水てい子

 日本共産党の清水てい子です。党市議団を代表して、討論を行います。
反対する議案は
第167号議案 令和6年度広島市競輪事業特別会計補正予算(第1号)
第174号議案 広島市児童福祉施設設備基準条例の一部改正について
第186号議案 変更契約の締結について(広島競輪場東スタンド等解体その他工事)
第190号議案 広島市競輪条例の一部を改正する条例
以上4つの議案である。
 意見を付して賛成する議案は
第161号議案 令和6年度広島市一般会計補正予算(第7号)
第168号議案 令和6年度広島市中央卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)
第178号議案 公の施設の指定管理者の指定について(広島市安佐南区民文化センター)
第179号議案 公の施設の指定管理者の指定について(広島市佐伯区民文化センター)
第187号議案 変更契約の締結について(西風新都環状線梶毛南工区道路新設工事(その1))
第188号議案 変更契約の締結について(広島特別支援学校校舎増築その他工事)の6つの議案です。
 その他の議案は賛成です。

 まず、第167号議案と第186号議案と第190号議案の3つの議案について、ギャンブル依存性を生み出す、時代おくれの公営ギャンブルは必要ないとの立場で反対します。
 第174号議案、広島市児童福祉施設基準等条例の一部改正についての(2)の部分、「乳児等通園支援事業の設備及び運営の基準」は反対です。
 これは令和8年度から本格実施される通称「こども誰でも通園制度」の施設の設備や運営基準を確立するものです。本格実施されれば利用する施設や月や曜日や時間を固定しない自由利用が認められ、都道府県をまたいだ利用も可能とされています。スマホ1つで「1時間」単位で申し込めるために、親にとっては一瞬でも子どもが手から離れるためにホットする時間ができるかもしれません。
しかし、6カ月から3歳までの人見知りの時期に「慣らし保育」もなく、初めての施設で、初めての大人に預けられ、初めての子どもたちの中に入ることは、子どもにとって大きな負担です。今回の試行事業でも「ずっと泣きっぱなしの子もいた」と聞いています。施設にとっても大きな負担です。契約も保護者と施設の直接契約であり、実施責任や事故の責任は実施事業者となっています。
 保育施設における死亡事故は、預けはじめに多いことの事例が多くあります。
 したがって、こういう制度は導入すべきでないと考えます。

 次に意見を付して、賛成の議案について意見を述べます。
 第161号議案 令和6年度広島市一般会計補正予算(第7号)についてです。 
 第一に、国の補正予算等に伴う補正のうち、物価高騰対策関連についてです。
 この度の補正では、訪問系事業所等の車両1台あたり7,000円の支援金の支給や児童養護施設等への支援金など、これまでの物価高騰対策に加え、重要な施策が盛り込まれています。しかし、先日の議案質疑で、市長説明で言われた「物価高騰対策は万全だ」という根拠をお聞きしましたが、それには「物価高騰対策は国がやるべきことであり、市としては交付金の範囲でできることをした」という答弁だけで、根拠を示すことはできませんでした。市民生活こそ断固守るという立場で、国の交付金が足りないなら、市独自に財源をねん出し、中小業者や低所得世帯、子育て世帯への直接支援を行うよう求めるものです。
 第二に新乗車券システム整備費補助は、MOBIRY DAYS(モビリーデイズ)を広島バスなど3社のバスにも導入するための補助金ですが、これによって、来年度中にはすべてのバスでMOBIRY DAYSが導入されることになり、相互に乗り継ぎ割引などのサービスが行われることになります。一方、ICOCA(イコカ)は広島バスなどの3社では相互に乗り継ぎ割引が行われ、最大1割の割引も実施されますが、広電グループの方はそうしたサービスはMOBIRY DAYS利用時だけであり、ICOCA利用での乗り継ぎ割引などは、引き続きありません。MOBIRY DAYSによるICOCA読み取りや車内での現金チャージを是非とも来年度中に実施できるよう、市として強く要請していただきたいことと、ICOCA利用のさいでも広島バスなどと同様の乗り継ぎ割引ができるよう広電グループに要請されるよう求めます。
 第三に、広島駅南口広場再整備事業等について、国の補正で6億円余り事業費を増額しましたが、最初は155億円で説明していたものが、いまでは520億円もかける巨大事業になっています。子育て家庭にさえ負担を増やしている中で、もっと優先するべき施策があるということを指摘しておきます。

 次に第168号議案 令和6年度広島市中央卸売事業特別会計補正予算(第1号)についてです。
令和6年度の補正予算として新中央市場の整備予算が、設計・施設整備等として約58億円計上されています。
 広島中央市場の青果物取扱高は、平成12年のピークと比べ令和5年の取扱高は約85%、水産や花きまで合わせると約76%まで落ちてきており、一貫して減少しています。
 今後も、取扱高の減少が見込まれる中で、現状の取扱高に見合った適正な市場規模で見直すべきです。

 次に第178号議案と第179号議案は公の施設の指定管理者の指定について(広島市安佐南区民文化センター)及び(広島市佐伯区民文化センター)です。
 この二つの議案は事業者が広島市文化財団から民間事業者に置き換えられました。広島市文化財団は市がほとんどを出資している法人だからこそ、行政の目が行き届き、市民サービスが維持できました。民間事業者の場合は労働者の処遇や労働環境の悪化が懸念されます。今後、区民文化センターは専門性と職員の雇用を保障できるように広島市文化財団に非公募で指定できるよう求めておきます。
 次に第187号議案 変更契約の締結について(西風新都環状線梶毛南工区道路新設工事(その1))で、掘削困難な岩石が出てきたために、工法の変更を行ったため工事費を31%、およそ8億7千万円増額するため、契約を変更しようとするものです。
 事前にボーリング調査をされるわけですが、このように事業費が3割以上増えるのは、最初の説明より市民負担が大幅に増えるということであり、その原因は事前調査が十分ではなかったということになります。難しいことはあると思いますが、十分に事前調査を尽くして、あとから大きな追加費用が発生しないように取り組むよう、要請します。

 最後に第188号議案 変更契約の締結について(広島特別支援学校校舎増築その他工事)についてです。
 マンモス化する特別支援学校においては、子どもをはじめ、保護者、学校関係者がその完成を待ちわびている事業です。にもかかわらず、その完成は1年も先延ばしとなります。地中障害物の撤去などを理由に工期延長がされてきましたが、そもそもボーリング調査などの事前調査が不十分だと言わねばなりません。発注者である市は、当初契約時の工期が守られるように事業者を指導されるよう求めます。
 以上で討論とします。