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1.「学区体育団体スポーツ振興事業に係る補助金」について
2.「老人クラブの運営に対する補助金」について
3.「広島駅周辺地区のまちづくりの推進に係る補助金」について
4.「生活衛生関連事業者プレミアム付き利用権事業に係る補助金」について
(大西オサム)
日本共産党広島市議団を代表して、令和5年度包括外部監査結果報告について質疑をいたします。
この度の包括外部監査では、65の事業に対し、17の指摘、77の意見が付してありました。監査の指摘は、報告書2ページによれば、財務に関する事務の執行について、合規性違反があり、違法性の程度が大きいと認められる場合、または不当な場合と定義されており、17の指摘は重いものだと思います。
主に3点述べたいと思います。一つは、本来行うはずの手続きがなされていなかったという指摘です。
学区体育団体スポーツ振興事業に係る補助金について、報告書は、領収書の写しを取ることもなく、また確認した日付についても記録が残っていなかったと指摘しています。
(市民局長)
令和5年度包括外部監査結果報告についてのご質問のうち、学区体育団体スポーツ振興事業に係る補助金に対する指摘についてどのように受け止め、どのような改善を行うかについてお答えします。
学区体育団体スポーツ振興事業に係る補助金の支出にあたりましては、広島市補助金等交付規則の運用に則り、決算書類および領収書等の確認を行っており、その確認の際、決算内容について領収書等照合済みの記載および確認した職員の押印を行っているところです。
このたびの包括外部監査人からの指摘は、領収書等が期限内に提出されたことが確認できるよう記載および押印に加えて確認した日付の記載をする運用とすべきとの内容でした。
この指摘に市が従いまして運用を改めるべきであると考え、補助申請の窓口となる各区地域おこし推進課に対して、確認日の記載をするよう通知し、今年度分の実績報告から対応することとします。
(大西オサム)
また、老人クラブの運営に対する補助金について報告書は、実績報告書提出の際に、各団体から提示を受けた領収書等について、担当職員が確認したとあるが、コピーをとることもなく、また確認した日付についても記録が残っていなかったと指摘しています。
報告は指摘しているように、領収書などの記録の扱いは、広島市補助金等交付規則に則った見直しが必要です。
公金を市民から預かっている担当部署として、指摘を重く受け止めるべきですが、どのように受け止め、どのような改善を行おうとお考えなのか答弁を求めます。
(健康福祉局長)
令和5年度包括外部監査結果報告についてのうち老人クラブの運営に対する補助金について、報告書は実績報告書提出の際に、領収書等について職員が確認したとあるが、記録が残っていなかったと指摘している。この指摘をどのように受け止め改善を行うのかについてお答えいたします。
老人クラブの運営に対する補助金につきましては、広島市老人クラブ運営費補助金交付要綱等に基づき、各区の所管課が、交付事務を行っています。生産に当たりましては、年度末の実績報告書を提出時に、各団体から決算書と領収書等を提出させ、これらを照合した上で、適正に支出されているかを確認しているところです。
今回の監査結果報告では、確認を行った際の日付等の記録が残されていない事例があったと指摘されており、運用につきまして見直しを図ることとしました。
具体的には、事務処理の手順を定めた老人クラブ運営費補助金事務マニュアルの中で照合した内容を記載することを明記するとともに、実績報告書の様式に広島市記載欄記入欄を設け、確実に記録が残せるよう改めました。この変更はこれから行われる今年度の実績報告から適用することとしております。
(大西オサム)
二つ目に、補助金に係る消費税仕入控除税額の処理について、扱いが国と市で異なっているという指摘です。
広島駅周辺地区のまちづくりの推進に係る補助金について、報告書は、消費税の仕入控除税額に係る処理について、国が交付する補助金は、補助金にかかる消費税仕入れ控除税額の処理が交付決定の条件であるにもかかわらず、広島市が交付する補助金については、補助金に係る消費税仕入控除税額の処理は、交付決定の条件として規定されていないと述べ、消費税相当額が二重取りとなる危険を指摘しています。
そこでお尋ねしますが、この補助金に係る消費税仕入控除税額の処理の扱いについて、どのようにお考えなのかお答えください。
(都市整備局長)
令和5年度包括外部監査結果報告についてのうち、広島駅周辺地区のまちづくりの推進に係る補助金について消費税仕入控除税額の処理の扱いはどのように考えているかについてお答えいたします。
本件補助事業に係る本市への申請書には、消費税控除税額の処理を、交付条件として明記している国の補助金交付決定通知書の写しを添付することになっています。
このため、これまで実際に消費税相当額は二重取りになったという事実はなく、今後も適切に交付手続きを行うことで、二重取りとなる可能性は低いと考えています。
しかしながら、このたびの包括外部監査での指摘を踏まえ、まずは国と同様に、本市が発行する補助金交付決定通知書に消費税仕入控除税額の処理を明記するよう改善に取り組みたいと考えています。
(大西オサム)
三つ目に、補助事業等の第三者への事務委託についての指摘および意見です。生活衛生関連事業者プレミアム付利用券事業に係る補助金について、報告書は委託業務範囲が不明瞭で、双方の責任範囲等を明確化した業務委託契約書を作成するべきと指摘されています。
さらに、効果測定について、地方自治法第2条14項を引用し、地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を上げるようにしなければならないと述べ、「ひろしまえーど券」「どこでもえーど券」の当初想定事業者数に対する実績率がそれぞれ18.8%、15.3%にとどまったこと、特に事務委託費が事業全体のうち34.0%を占める結果となっていることを挙げ、「費用対効果があったのか疑問」「広島市は効果検証および原因分析を実施していない」「問題点については原因分析し、今後の補助事業に役立てていただきたい」と意見が付されています。この指摘および意見の受け止めと今後の取り組みについてお答えください。
(経済観光局長)
令和9年度包括外部監査結果報告についてのうち生活衛生関連事業者、プレミアム付利用券事業に係る補助金について今回の指摘および意見の受け止めと今後の対応についてお答えします。
本事業は、コロナ禍で長期間にわたり客離れが続き、多くの生活衛生関連事業者が経営危機を迎えていた中、一般社団法人広島県生活衛生同業組合連合会が共助の精神で、市内の事業者の事業継続を支援する取り組みに対して、国の交付金を活用し、補助したものです。
同連合会は本事業の事務局運営業務を外部委託しており、この外部委託について指摘があったものです。
本事業は令和4年9月末に補正予算が議決された後、11月1日から利用券の販売を開始できるよう、事務局において非常に限られた期間で、コールセンター等の開設、参加事業者の受付、利用券の配布等の事務を進める必要があり、こうした状況の中で、契約書等の手続き面で不備が生じたものと考えています。
本市としましても、事業の執行状況を随時確認していましたが、手続き面での確認が不十分であったものと認識しております。
また本事業の効果としましては、プレミアム付き利用券に対して約1億5000万円の補助を行い、参加事業者の約4億2000万円の売り上げに繋がりました。
また参加事業者から、「今までに来たことのない客が来るようになった」「足が遠のいていた常連さんに連絡を取るきっかけが作れた」といったような声も聞いております。一定の効果があったものと考えています。
今回の指摘およびを意見を踏まえまして、今後同様の事業を実施する際には補助事業者や事務委託先に対して必要な手続きを十分周知し、手続きを確認するとともにより効果的な事業実施となるように努めてまいります。
【再質問】
(大西議員)
再質問をさせていただきます。「ひろしまえーど券」を初めとした生活衛生関連事業者プレミアム付利用券事業に係る補助金についての指摘について、私は二つ必要だったと思います。
一つは、補助対象者となる事業者に事前によく相談をして、事業に取り組んでもらうこと。そしてもう一つは、事業者への直接支援が必要だったのではないかというふうに思います。
コロナ対応で緊急に求められた中小企業支援として実施された「ひろしまえーど券」でしたが、どうだったのか。私自身も何軒かの事業者の方にお話を伺いました。飲食店をされている方は、「ありがたい試みだが、小分けができずに使いにくかった」使っているところは、「常連さんしか使っていなかった」と話されていらっしゃいました。
また別の事業者の飲食店をされている方は、同様のお話をされた上で、「実施を考えている段階でどうしたら使いやすいものになるか、対象となる事業者に事前に直接相談して欲しかった」というふうにも話されてらっしゃいました。
県の緊急補助的な制度を作るときには、その方がおっしゃるように、事前にその制度を受けることになるであろう方に、直接、よく話を聞いて実施することが必要だったのではないか。市にその姿勢が欠けていたのではないかというふうにも思います。
この監査報告が指摘しているように、この点では徹底した効果検証が必要だと思います。そのような事業者の思いにどう説明をするのか、どのように徹底した効果検証を行うのか。この2点、再度質問をさせていただきます。
(経済観光局長)
ただいま再質問いただきました、まず事前に事業者に対して相談をしたのかということについてですけれども、これにつきましては、先ほど申し上げました一般社団法人広島県生活衛生同業組合連合会、これを通じて事業者の意見を聞き取りながらこの事業を実施したものでございます。
また一つありましたのが、連合会を介さず市が直接補助した方がいいのではないかというようなお話もいただきました。これにつきましてはコロナ禍における世帯所得の減、それから物価高騰に対する経営危機等に直面する生活者や事業者に対する支援、これにつきましては基本的には国や県により対策が講じられるべきものであると、そういった考え方をもとに、本市としては共助の精神に基づく、地域での支え合い、それから事業者同士が連携した取り組みを支援など、そういった国や、県の公助による下支えの補強補完に資するような対策を講じてきたものでございます。
そういった形ですので、今回広島県生活衛生同業組合連合会、これが共助の精神で市内の事業者を支援する取り組みに対して補助したという形にしております。
それと効果検証につきましてですけれども、今回につきましては、本事業終了後に補助金の実施報告において、補助額であるとか、参加事業者の売上額の確認を行う際に連合会それから業務委託先に対して、事業の効果、課題に関するヒアリングを行っています。
そういったことをしっかり検証しながら、今後同様の事業を行う場合には参考にしていきたいというふうに考えております。
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