サイト内検索
サイト内検索
(藤本さとし)
報告第10号法人の経営状況報告書のうち、広島駅南口開発株式会社についてお聞きいたします。
第36期事業計画書これは令和5年4月から6年3月末です。これでは南口開発株式会社が要請してされていた通り、中央図書館、映像文化ライブラリー等がエールエールA館に移転する資金計画が立てられております。
資金計画では、中央図書館が移転するエールエールA館の8階、9階、10階の3フロアなど、この床を62億円で、広島市に売却することになっております。
この62億円は何を基準にして決められたのですか。売却額の妥当性はどのように確認されるのかお聞きをいたします。
62億円のキャッシュが広島市から入れば、南口開発株式会社の経営は当面潤いますが、一方で市に売却をした3フロアなどの賃料は入りません。失った賃料がどの程度になるか公表できないということですが、昨年度の損益計算書と、今年度の予定損益計算書の賃貸事業収入を比較すると、約1億7500万円差額が生じております。この差額がおおよそ3フロアなどの賃料であると推察されます。
エールエールA館は、今後40年間、賃貸事業を行うとされておりますが、40年間で失う賃料収入は掛け算をすると、約70億円になります。床の売却費62億円と、失う賃料70億円では、約8億円の差が生じます。入るお金より失う金額が多くなるのでは将来的な安定経営は図れないと考えざるを得ません。しかし、南口開発株式会社は、中央図書館などがエールエールA館に移転することにより、長期にわたり安定的な経営を図る絶好の機会とされております。床を市に買い取らせて、果たして南口開発株式会社の経営はプラスになるのでしょうか。なるとすれば、どのようにしてプラスにされるのか、お伺いします。
令和3年度には核テナントである福屋との20年間の賃貸契約が満了し、契約更新時に預かっていた敷金48億円を返還できなくなる、返還する資金がなくなる、広島市と銀行に支援を求めるという経過がありました。南口開発株式会社への経営支援は既にこれで3回目です。これ以上税金で後始末をさせてはなりません。
これまで、南口開発株式会社は、預かった資金は運用するという経営方針で事業をされてきましたけれども、預り金まで使い込んで、返すキャッシュ、現金がないというのは、ずさんな経営だと指摘されなければなりません。床を売却した62億円の使途についてお伺いをいたします。
令和8年度の春の中央図書館の開館を見据え、テナントや他の権利者等との調整を図るとされています。調整が必要なテナント数や権利者数をお伺いをいたします。
また、資金計画では、設備投資等として15億円が計上されておりますが、図書館を受けれるために、南口開発株式会社が行う設備投資とはどんなものがあるのか、お聞きいたします。
(都市整備局長)
藤本議員からいただきました質問に順次お答えをいたします。
まず、令和5年度事業計画の資金計画では、エールエールA館の床を62億円で本市に売却することとなっているが、何を基準に決められたのか。売却額の妥当性はどのように確認するのかについてです。
中央図書館を整備予定の8階から10階などの床売却額については、広島駅南口開発が過去に概算で約65億円と算出しており、売却収入の62億円は、このうち南口開発の権利持分を記載したものと聞いております。床の価格については、本市が行う不動産鑑定結果をもとに、本市の財産評価委員会に付議し、決定された額で契約を行うこととなります。
なお、広島駅南口開発としても、床売却について取締役会等の承認を得る必要があることから、価格の妥当性を確認するため、独自に別途専門家の意見を聴取すると聞いております。
次に床を売却すると、賃貸した場合と比べて収益を失うことになるが、床を売却することにより、広島駅南口開発の経営はプラスになるのかについてお答えします。
広島駅南口開発は、床売却収入を長期借入金の繰上返済に充てることにより、毎年度の返済金額を相当程度圧縮することを目指しているため、賃借対象の床面積が減少したとしても、経営上は安定的にプラスに働くものと考えています。
また、中央図書館のエールエールA館移転およびそれに連動して実施するA館全体のリニューアルにより、エールエールA館の魅力が向上し、さらに河岸緑地からのペデストリアンデッキが将来駅ビルとも接続されていくことなどから、南口地区全体の回遊性が高まり、将来は床面積当たりの収益力が向上することを見込んでいると広島南口開発から聞いています。
次に床を売却した際に生じる固定資産売却収入62億円の使途についてお答えいたします。
広島駅南口開発の事業計画においては、床売却による収入を中央図書館のエールエールA館移転およびそれに連動して実施するエールエールA館全体のリニューアルに伴う設備投資等に充てるとともに、円滑な資金繰りに支障を生じさせないよう手持ち資金を確保した上で、長期借入金の繰上返済を行うことを想定しています。
次に、広島駅南口開発の事業計画に令和8年春の中央図書館の開館を見据え、テナントや他の権利者等との調整を図っていくと記載されているが、調整が必要なテナント数の権利者数はいくつかについてお答えします。
中央図書館等の移転に必要な床について、調整を行う必要があるテナントは9者です。また調整を行う必要がある他の権利者、すなわち床の共有持分を保有する権利者は7者です。
次に広島駅南口開発の資金計画では、設備投資等として約15億円が計上されているが、図書館を受け入れるために広島駅南口開発が行う設備投資はどのようなものがあるのかについてお答えします。
中央図書館を受け入れるための直接的な費用としては、図書館に該当するフロアにおいては、テナント退去後に行う区画構造の撤去等が想定されています。
なお、事業計画の設備投資として計上されている約15億円は、A館の他のフロアにおけるリニューアルのための施設整備、河岸緑地と接続するペデストリアンデッキの整備、駐車場などの経常的修繕に要する費用が合計されています。
(藤本さとし)
先ほど言いましたように、これまでの支援策が既に3回目です。4回目はもうないと、このように約束をしていただきたい。
ずっとこれを助け続けるというのは、本当に失敗の上塗りになるのではないかと思います。お答えをお願いします。
(都市整備局長)
今回の中央図書館の移転を契機にですね、いっそう経営改善に努めるということをしっかりやっていただきたいと思っております。当局としてもしっかり指導していきたいと思います。
掲載カテゴリー