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(中森辰一議員)
図書館整備方針について、(案)が取れたものがその前に報告があったんですね。これは今日報告されてるわけじゃないんですけども、問題は中央図書館等の更新をどういう形で行うかということです。
市の方針を決めるスケジュールについて、これまで年内に比較検討を行って最終的にどのような形で更新を行うかっていうのは年度内に決めるという説明をしてこられたと思うんです。
しかし、今回の総務委員会で案がついているとえエールエールA館に移転するということが結論として示された文書が報告をされました。これは結論を出すのは年度内だという説明とは違うんではないかと思ったんですけれども、私の勘違いなのかどうか、改めてスケジュールについて説明をお願いします。
(市民局次長)
スケジュールでございますけれども、これにつきましては先日の一般質問のときに平岡議員へのご答弁でも申し上げてございますけれども、まず本日総務委員会におきまして、再整備候補地の比較検討についての案をご報告してございます。その後、直ちに市のホームページ等で市民に内容を公表いたしまして、年内に広島市立図書館協議会および広島市社会教育委員会議を開催して比較検討の内容を説明することにしております。これらの手続きを経まして、できるだけ早期に方針を決定することにしております。
(中森辰一議員)
この結論についてこれからいろいろと意見を聞くということでよろしいんですね。
(生涯学習課長)
決定についてですけども、先ほど議長の方からありましたが、年内に広島市へ図書館協議会や広島市社会教育委員会議を開催して比較検討内容を説明することにしています。これらの手続きを受けて市において決定するということになります。
(中森辰一議員)
この三つの案を比較検討をするにあたって、そのための資料を作るためだということで、2件の民間委託契約がなされましたけれども、これはどういう契約だったですかね。
(生涯学習課長)
契約につきましては、まずは現在地あるいはエールエールA館の構造の関係の調査をしていただく業務と、もう一つは3案の比較をするための業務を発注しているところです。
(中森辰一議員)
そういう委託契約をして業務を行ってもらった結果、比較検討の資料ができて、今回の報告文書が出てきたということなんでしょうけれども。この比較検討の資料というものは、我々には示されてはまだいないんではないかなと思います。どういう資料を作ったんでしょうか。それからどうその資料を活用して比較検討を行ったのか教えてください。
(生涯学習課長)
資料につきましては、まだ所要の手続きを受けて議員の皆様にもご覧いただけるようにします。少しお時間いただければと思いますけども、今回いただいた書類、いただい業者の方から出していただいた書類につきましてはそれぞれの…
(市民局次長)
委託の内容につきましては、比較を行うために必要となる、基礎となる整備計画の作成、それから概算事業費、それから整備期間の算出等についてお願いをしたものでございます。
(中森辰一議員)
今回この6ページの資料というかその報告文書が出されたわけなんですけども、先に添付資料の方を聞きましょうか。この資料も業者に委託して作ってもらったということでよろしいですか。
(生涯学習課長)
この資料につきましては業者から提出されたものを踏まえ、市が作成したものになります。
(中森辰一議員)
わかりました。この図面を見ますと、いずれの延べ面積も1万1500平方メートルとなっています。この春に示された再整備基本計画案では、計約1万3000平方メートルとなっておりました。実際に図面を作ってみたら1万1500になったということなんでしょうか。これでいくということなんでしょうか。
(生涯学習課長)
今回の1万1500というものにつきましては、図書館再整備方針を踏まえた図書館の部分の面積になりますけども、再整備方針を踏まえてその機能を発揮するのに必要な面積スペースというのを、今後の蔵書数を踏まえて、その機能を行うのをそれぞれの設計業者等、図書館等とも話をしながら、この1万1500という数字を整理したものでございます。
(中森辰一議員)
ちょっと細かいことを先に聞くんですけど、それにしてもこども図書館は切り離すということになったわけですよね。子どものエリアというのは基本的に必要なくなったと思うんですけれども、青少年を加えるということで、これを維持するということなんですか。
(生涯学習課長)
再整備する中央図書館につきましては子どもから大人まで多世代に向けたサービスが提供できる多面的な機能を兼ね備えた新たな図書館を目指すということにしております。このため、乳幼児向けから中高校生向けの図書の設置による子どもの発達段階に応じた年齢階層のサービスや国境交流館の設置、中高校生や子どもと一緒に訪れる大人向けの一般書もあわせて整備するということに対して必要なスペースを確保したということでございます。
(中森辰一議員)
どちらの案にしても、そのことによって結局当初のエリアというものが結局狭くなってしまうのか、制約を受けるということにならないかということも考えるわけですけれども、これはまた後日また検討していこうかなと思います。
この文章の結論がエールエールA館への移転となっておりますので、エールエールA館の案について聞くんですけれども、閉架とそのエリアが現地建て替えの案よりもこれは狭くなっていると思うんですけれども。蔵書の発展性というのはこれは確保できるのか。現状の図書館の閉架エリアの面積はどれだけか教えてください。
(生涯学習課長)
エールエールA館につきまして閉架の図書につきましては、様式の参考資料の方をご覧いただきます。参考資料3になりますけども、例の平面図がついております。そこの中で閉架図書については、8、9、10階以外にも他階の一部にその機能を設けることにしております。その中で今以上の本が置けるスペースを確保するとしております。
(中森辰一議員)
この中で10階9階8階に加えて他階というのもあるんですよね。これ合計で他階が2180平方メートルとなってます。他階とはどこのことですか。
(生涯学習課長)
他階につきましては、今現在エールエールA館で営業されておられる方もおりますので、その影響を踏まえ、ちょっとこの場で申し上げることはできませんけども、管理している南口開発株式会社の方からは必要な面積を確保していただけると聞いております。
(中森辰一議員)
だから今営業しているところに置いてもらうということが増えるということなんですよね。そうだ、現状の閉架図書エリアの面積を答えていただいておりませんね。
(生涯学習課長)
現況の閉架図書エリアの面積は約850平米でございます。(実際は2000平米)
(中森辰一議員)
広島を知るエリアというのがやたらと広くとってあるんですけれども、それに比べると閉架図書のスペースを考えても、そのエリアが狭いのではないかと思います、これはどうふうに考えてこういうゾーニングになったんでしょうか。
(生涯学習課長)
図書のエリアにつきましては、現況よりも広くとってあると考えております。
(中森辰一議員)
2日前に示された資料で、私も十分にいろいろと検討して、今この場に立っているわけではないので不十分なところがあるかと思うんですけれども、疑問はそれぞれあるので聞いております。
中央図書館の機能の最も重要な部分が図書のエリアとなるんだろうと思うんですよね。その点では新しく作られる施設が大きくなれば、そこの部分が相当広くなるという期待もあるかなと思います。でも本当に十分に広くなるんだろうかという点では疑問も出てくるんじゃないかなと思うんです。その点はちょっとまたこれから改めて見ながら議論をしていきます。それから、映像文化ライブラリーの機能はどこになるんでしょうか。
(生涯学習課長)
映像文化ライブラリーにつきましては、先ほどの参考資料3、2をご覧いただくことになりますけども、その他の施設という部分に入るということで考えております。
(中森辰一議員)
その他の施設、これは二つの階にまたがって設置をされるということですか。
(生涯学習課長)
詳細につきましては今後の設計ということになってきますけども、この中で示している二つのエリアについては、一つは映像のホール、もう一つはその保管庫と考えております。
(中森辰一議員)
もうこの際あえて確認しますが、広島市中央図書館というのは広島市という都市にとってどの程度重要な施設だと位置づけられているのか、それから全国の都市でもあまり例がない施設ですけれども、この映像文化ライブラリーは広島市という都市にとって、どの程度重要な施設だと位置づけられているんでしょうか。
(生涯学習課長)
映像文化ライブラリーにつきましては、広島市映像文化ライブラリー条例によって映像および音楽に関する作品および資料を収集し保存、その活用を図ってもって文化の向上を寄与することを目的としている施設でございます。全国でも四つの施設ということで、全国的には珍しい施設だと感じております。
(中森辰一議員)
広島市の中央図書館そのものの位置づけについても教えてください。
(生涯学習課長)
中央図書館に含めて区図書館、まんが図書館は、図書館法および広島市中央図書館条例に基づいて図書記録その他必要な資料を収集し、整理保存して一般公衆の利用に供し、その教養調査研究レクリエーション等に資することを目的として設置します。市立図書館は、地域の情報拠点として利用者や市民の社会の要請に応え、地域の実情に即した資料を収集提供し、市民の教養、調査研究レクリエーション等に○○する役割があると考えております。
(市民局次長)
中央図書館についてのどういったどの程度というか重要な施設と考えているかというご質問につきまして、今回作りました図書館再整備方針の中にもございますけれども、まずは図書館という機能基本的な機能もありますけれども、その他広島に関する蓄積された様々な図書資料等も活用して、広島の平和文化に係る情報発信を強化する、そういった役目がまず広島の本当の中央図書館としての役目と思います。
また中央図書館自体は、その他の区の図書館も含めた全ての図書館の中央館でございますので、様々な管理の部分、予約貸し出し等のコンピューターシステムの運用や洗浄、図書の集配、郷土資料などの収集保存、レファレンスサービス、また図書館を利用しにくい地域などのための移動図書館車号の運行など、そういった中央館としての重要な役割を担っているものでございます。
(中森辰一議員)
いろいろ機能のこともおっしゃいましたけれども、平和文化という言葉を盛んに使われるわけですけれども、広島市の文化政策の中で、この中央図書館や映像文化ライブラリー、もっと言えばこども図書館、これらがどういう位置づけがされてきたんだろうか。これからどう位置づけて、このこれらの施設のその利用についても運用についても、発展性を確保していくのかと。そういうことが大変重要ではないかと思います、その点についてもう一度お答えいただけませんか。
(市民局次長)
先ほど課長の方からも申し上げましたけれども、図書館につきましては今回の再整備方針でも掲げておりますが、誰もが学び平和文化の情報拠点、誰もがより読書を楽しみ、広島の魅力や平和への思いを学ぶことができる情報拠点としたいと考えております。平和への思いの共有に繋がる社会教育、それから生涯学習の促進というのはやはり平和文化の振興の取り組みの一環でございます。したがって、その中核施設である図書館が誰もがより読書を楽しみ、広島の魅力や平和への思いを学ぶことができる情報拠点となることを目指すということが大切と考えております。
(中森辰一議員)
この辺のことはまた改めて議論もしていきたいと思います。さしあたってこども図書館は切り離すということでありますから、この中央図書館と映像文化ライブラリ、この二つの施設、いずれも貴重な歴史的資料も保有する重要な施設だと思いますけども、市としては、これらの施設を更新するにあたって、どの程度までお金をかけられると考えてこられたんでしょうか。つまり、広島市にとって私は極めて重要な施設だと思いますが、この施設の更新にかける資金の上限どの程度までなら許容されるとお考えなんでしょうか。
(生涯学習課長)
なかなかどこら辺まで許容するのかというところの判断難しいと思いますけども、広島市の財政状況等も踏まえながら、必要な予算をとっていくということになると思います。
(中森辰一議員)
今回ね、財政面での差っていうのは30億円程度だということになるかなと思います。今回の報告文書でも比較検討した内容の最後に、財政状況を踏まえて、今あなたがおっしゃったようなことなんですけど、そういうことが、三つの方針の一つとして掲げてあるんですけれども財政面への配慮という項目があります。そこには財政面ではエールエールA館の方が適切であるという結論が書かれているわけですよ。今年の予算特別委員会で、まさにいくらかかるかという議論をしました。一番お金がかかりそうだと言われているのが、いったん仮設の施設を作らなければならない現地建て替えなんですけれども、今回の資料を見ると、エールエールA館に移転する場合もおよそ100億円となっております。現地建て替えだと、仮設の図書館をつくる作るための29億円を含めて133億円となっておりますね。余分に費用がかかると言っても、たかだか33億円程度だと私は感じておるんですけれども、この差は、商業ビルへの移転、現地建て替え、移転建て替え、この3を比較検討する際に結果を左右するほど、極めて重要な要素となるんでしょうか。
(生涯学習課長)
あの、財政面では考えますと30億というのは非常に大きい額と考えております。また仮設を立てるということになりますと、その期間等々もありましてその期間については期間同じような仮設を立てるというのはなかなか難しいというところがあって規模を縮小してそのサービスに当初サービスに対してご不便をかけていくということになりますので、まず、そういったところも踏まえて含めて、仮設を長い間使うということは適切ではないと考えております。
(市民局次長)
補足いたしますけれども、先ほど中森委員がおっしゃったような極めて重要な作用するものかという点については、今回のご説明資料の中の5ページ6ページを見ていただきまして、一つの検討要因ではございますけれども、その他まち作りでありますとか、機能やサービスをしっかり提供できるかと、そういった視点と含めての中の一つということでご理解いただければと思います。
(中森辰一議員)
今一つの検討要因だと今おっしゃいました。私は30億なんていうお金は見たことはありませんけれども、広島市にとってこの歴史的にも意義のある重要な事業を行うのに、これぐらいの額の違いってのが重要な要素だとはとても言えないと私は思っております。比較をしてしまうんですけれども、広島駅南口再整備、155億円から簡単に360億円に2.3倍に増額をしました。しかもそれより1年前には4年間で110億円も財源が足りない、財政が緊急事態だと言っていた最中に、なんと200億円も気前よく増額を決めたわけです。
高速5号線では工事一式の契約の中にこれがなければ工事そのものが成り立たないほど重要な材料1機が含まれていなかったなんていうありえない理由にもあったにも関わらず、請負業者の言い分に沿って簡単に87億円もの増額を決定しました。その際の議論のどさくさに紛れるようにして、凍結していた2号線と5号線の凍結道路の建設を入れ込んで、合わせて347億円もの増額をたった一回の議会で通してしまったわけです。通行料で戻ってくると言っても、それは40年も50年も先の話だということの上に差し当たっては市が借金して、これを賄わなくてはならないわけです。今また中央卸売市場の建て替えに518億円をかけるということも出てきております。
こうした事業には本当に気前よくお金を出してきた今の市政の中で、この30億円程度を増やすということがとても重大問題になるとは思われません。これ本当にあの、ただの1項目だと位置づけておいていただきたいと思うんです。
今回の比較検討の文書では、三つの案のうち、中央公園内の他の場所への移転建て替えは、用地の確保が事実上困難であるという理由で比較検討の対象から外しました。残った現地建て替えとエールエールA館への移設の二つを比較検討するということになっておりますけれども。いろいろ比較検討の項目が立てられておりますが、この中で結局現地建て替え、移転、この両方がどちらも優劣付けられないというのはありますけれども、結局どの項目でも現地建て替えの方に利があるという結論は一つもないというものになっているわけです。再整備場所は結局エールエールA館にというそういう結論に沿うようなものになってるなと私は思いました。
一つは、市長が立てた楕円形の都市作りという方針に沿っている、これはエールエールA館だということです。もう一つは、一言で言うと、広島駅前が交通結節点にあって、利便性が高く人がどんどん集まってくることが期待できるということでの判断であるかなと思います。本に親しむということが重要な機能として出されているんですけれども、それはより身近にそういう施設があるということが大事なんだと思うんですよ。だけれども、今欲しい本を読みたいという目的がはっきりしておれば、これは家にいながらでも図書館の本を借りることはできます。区の図書館が近くにないということであるなら公民館で注文できるように仕組みを作ればいいし、わざわざ広島駅まで来なくてもいいように、いろんな形でこれは可能だと思うんです。広島駅を利用する人の利便性を考えるということであるなら、駅前に図書館並みの施設を作ってもいいと思っています。しかしそれは中央図書館じゃなければならないんだろうかと、これ私は疑問に思うわけですよ。新市域の方は広いという意見もありましたけれども、それは旧市域と同じ発想というわけにかないと思いますから、将来的には地域の広さに応じて、それに見合って適切に図書館を増設するということも考えていいと思います。以前、「町の図書館化を目指して」とした21世紀広島市図書館計画の提言ということを受けて、広島市は取り組みをしてきたということを本会議でも答弁されたと思います。これまでどのような取り組みを進めてこられたんでしょうか、具体的に教えてください。
(生涯学習課長)
「町の図書館化を目指して」っていうのを平成14年度に提言をいただきまして、これを拠り所として図書館サービスをしてきたところでございます。その10年後にこの「町の図書館化を目指して」っていうところから、その課題等を整理し直し、「広島市図書館サービスのあり方について」というのを平成23年度に再度整理しております。この広島市図書館サービスのあり方を、課題としましては、施設が狭隘であると、そういった情報発信をもっとしっかりするべきだというような課題を受け今回の整備方針には、その辺を含めたものを入れさせていただいて対応していくということにしております。
(中森辰一議員)
いやその提言を受けて具体的にどういう取り組みをしてこられたんでしょうかということを聞いておるんです。
(市民局次長)
「町の図書館化を目指して」の提言を受けまして、その中で展開してきたものとしましては、きめ細かな機能の充実を図るために様々な蔵書を集めるとともに、管理体制を確立する、インターネットの活用や分館の計画などをしていくというものを、目標としておりました。その中でやってきたものとして、ICTの技術の進展にそぐうようにするということや、これからの動向としまして、レファレンスサービスの充実でありますとか、課題解決機能の充実といったものが今後の課題になったといったこと、それからこの「町の図書館化」の提言のあとで、国の図書館法が改正されまして、家庭教育の向上に資することというのが図書館の機能義務の機能として入りましたので、そういったものも含めて、図書館がそこを支えていくといったものが追加されたことに対応しながらやってまいりました。その結果、23年にあり方をその作ったものを14年度から改良しながら23年に再度整理したんですが、その後先ほど課長が申し上げたような課題がまだ残っておりますので、今回の再整備方針の中でそういったところが解決できるように取り組むようにしてございます。
(中森辰一議員)
「町の図書館化」この大きな眼目というのは、より身近なところに図書館がある、身近なところでこういう本に親しめるというコンセプトがあったんではないかと受け止めてきたんですけれども、そういう点でICT活用とかいろいろあったかもしれません。基本的にこの分野に関してはそんなにこれまで前進してきたとは思わないんですよね。で、図書館のシステムそのものについては、それぞれ政令市になったときに区の図書館を作っただけに終わってると思うんですよ。身近に図書館がない、それこそ新市域のところはあんな広いところに1ヶ所しか図書館がないんですから、それは不便この上ないと思います。それをどうカバーするのかということをずっとこれまで考えて実際に取り組んでこなければならなかったけれども、基本的にはできてきてないんじゃないかと思うんですよ。
例えばともはと号だって1台しかないじゃないですか。今17ヶ所回ってるかな。もっと回ってほしいというところはあるんじゃないかなと思います。そういうことにきちんと答えられるようなことはなかなかできてきておりませんし、私は今年の予算特別委員会のときに、中学校区ごとに図書館を作っているという自治体の例も示して、これぐらい身近でないといけないんではないかという提起をしました。その際に、そんなにすぐに図書館いっぱい作るわけにいきませんから、中学校区単位ということでいうと、公民館があるじゃないか。そこの図書室を拡充していくということも提起しましたけれども、現状では難しいという答弁しか返ってきませんでしたよ。それぐらいの発想しか広島市ではなかったということではないんだろうかと思うんですよね。
今回の問題にしても、結局図書館という問題を捉えて、図書館施設を、「にぎわい」というものの中に組み込んでいくという発想になっているんじゃないだろうかと思うんです。今回の図書館の再整備で一番強調されたのは、いろいろ言っているけれども、結局、「にぎわい」の役に立つかどうか。これが大きな基準になってきたんじゃないかと私は受けとめているんですけども、それはどうなんですか。
(生涯学習課長)
図書館図書館がその「にぎわい」をつくるというよりも、図書館に多くの人が来ていただけることで、その図書館の機能をより発揮できるという視点で比較したものでございます。
(中森辰一議員)
ちょっといろいろ、前段で言ったんですが、今回の図書館の再整備で一番強調されたのは、いろいろ言っているんですけれども、結局その「にぎわい」、これが一番のポイントになっているんじゃないかなと気がするんですけども、その点どうなんでしょうか。
(生涯学習課長)
「にぎわい」をつくるというよりは図書館に来ていただく方を増やすという多くの方にも利用していただくということでございます。
(中森辰一議員)
去年、南口開発株式会社の社長でしたかね、要望書があった中に、これはもう「にぎわい」ということが入ってたと思うんですが、それはエールエールA館ということを考える上でのポイントだと思います。先ほども言いましたけれども、交通結節点にあるということがやはりこの重要なポイントになっていると思います。買い物などのついでに立ち寄れるとか、通勤通学の乗り換え場所になっている。広島に来る観光客は多くが広島駅に来るといったようなことが書いてあるんですけれども、観光を目的に来られる方たちの場合、よほど広島を知るという目的がないと、図書館に行って広島を知ろうとか、そういう目的があるとなかなか図書館までは来られないと思いますので、今から大幅な来館者増をこういうことで想定することはなかなか難しいんではないかと思うんです。それにしても、ついで程度ということであれば、別に中央図書館じゃなくてもいいんではないかとも思います。中央図書館でないと用が足せないそういう目的を持った人であれば別に駅前でなくても来館されるんではないかとも思います。何よりも今の立地も十分交通結節点に位置しているわけですけども、そんなに優劣の差をつけるほどのことなんだろうかと思うんですが、その点はどうでしょうか。
(生涯学習課長)
現地の中央図書館につきましてはコロナ前の来館者数から見ると、平成30年度ですけどそれの10年前から比べて約20%の方来館者の減があるというような状況でございます。場所的に他の図書館よりも利用者がより減ってきているというのは単に場所っていうところも大きな理由の一つであるんじゃないかと考えております。
また、すいませんここでちょっと申し訳ありません。午前中に現在の中央図書館の閉架書庫について、どれだけの広さがあるのかということで、850平米とお答えさせていただきましたが実際は2000平米です。ご訂正させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
(中森辰一議員)
それは聞き直そうと思っておりました。この文書の中で、期待できるという言葉を使って、その優劣の差をつけるという判断の根拠となっているところがいくつもあります。駅前には学習塾が多く立地しているから中高校生の来館が期待できるとか、様々な世代の図書館ボランティアの増加が期待できる、こういったようなのもあります。これは別に調査した結果ではない、単なる願望にすぎないんではないかと思うんですが、どうでしょうか。
(生涯学習課長)
先ほど塾のお話が出ましたけども、今回この塾の数につきましても図書館のレファレンスを活用させていただいて、ちょっと調べさせていただきました。中央図書館の紙屋町周辺の中高の塾につきまして、半径1キロ以内には約5校、広島駅前周辺の学習塾の数につきましては約半径1キロ以内で約21校あるということで、そういった中高生の利用が多くあると考えております。
(中森辰一議員)
それは塾がたくさんあるよというだけのことでしょ。その塾があるということと、そこに通っている子どもたちがその図書館に来るかもしれないということは別の話じゃないですか。それから留学生会館の話もありましたけど、あれは留学生会館が近くにあるということだだけですよ。留学生たちは市内のいたるところに散らばって住んでいらっしゃるんだと思います。それは留学生会館に来る機会はそれぞれあるんだろうと思いますが、それをもってこういう人たちが駅前の図書館に来るということになるかどうかってのはわからないじゃないかと思います。こういう理由だと言うほどの根拠を何かリサーチをしたものがあるんでしょうか。
(生涯学習課長)
今回、別紙3の方でお示しさせていただいております商圏の居住人口だったり、公共交通機関の利用者数ということで、多くの方が利用されているかどうかっていうところを調べさせていただいて記入させていただいているところです。
(中森辰一議員)
優劣、優れているとかいうことで判断をしておられるんだと思いますけども、これ最終的に議会で議決を、予算と設置条例というところになるかなと思いますけれども、そこで議会が判断するということになるので、そのいちいち、市の方でこう判断しましたということではないんじゃないかなということをちょっと申し上げておこうと思います。
それから利便性の問題ですけれども、今の場所も交通結節点には近い位置にあります。JR駅の近くではないというだけのことなんですよね。広電の電車もありますし、新地域ではとりわけバスの利便性が重要なんですけれども、基本的にどの地域からでもバスが発着する拠点になっているわけですよ。これは広島市の連携都市からのバス便もあるわけです。そういう点ではやはり重要な交通結節点ではないかと思います。もちろんペデストリアンデッキを設置するような予定はないです。しかし、例えば地下街の一番北の端からグリーンアリーナに向かう地下道の途中に位置していますよね。今の立地は。それを利用した雨を避けられるようなルートを作る可能性がないことはないわけです。これは工夫次第だと思います。交通の利便性が高いに越したことはないんじゃないんですけれども、交通に便利というだけで利用者が恒常的に増えるかどうか、これもまたわかりません。いかに利用したくなるかは施設の質的なレベルということが一番重要ではないかなと思いますし、先ほども申し上げた通り、市民にとって図書館が身近にあるかどうかという点でいうと、市が十分取り組んできたとは言えないんではないかなと思っております。この点は今回の問題と切り離して考えていってもいい課題ではないかなと思います。
それから、市民にいかに親しまれるものになっているか、自分たちの施設だという意識を持ってもらえるか、こういうことも、ずっと事業が広がっていくという点では非常に大きな要素になり得るんではないかなと思います。
その点で、仮にエールエールA館への移転ということになりますと、市民が自分たちで作った図書館ということよりも、いわば市役所の役人たちが市長の意向を受けて老朽化した図書館を安上がりに作った。「にぎわい」の役にも立ちそうだとか、市の外郭団体の南口開発の経営の役にも立つ、まさに一石三鳥だ。けれども、自分たちの思いは届かない、そういう施設じゃないかと市民の皆さんが思われても、これは仕方がないんじゃないかと思います。
交通の便利さだけに頼った施設でいいんだろうかと思うんですが、どうお考えでしょうか。
(生涯学習課長)
図書館につきましては、広島市図書館再整備方針を12月1日に策定しましたけどもこれをしっかりとやっていくということで、どこに図書館があったとしてもしっかり皆さんに使っていただける図書館ということになると思っております。それがどこにあることがもっと機能を発揮できるかということで比較させていただいて、エールエールA館を選んだということでございます。
(中森辰一議員)
でも、結局交通の利便性ということが一番のポイントになっているということは間違いない今回の文書ではないかなと思うんですよね。それでいいんだろうかというのが、今日傍聴にもたくさん来ていらっしゃいますけれども、そういう人たちの関心の高い点ではないかなと思います。
もう一度私たちも今回のことをきちんと検証していきたいなと思います。もう少し余裕を持った形で考えていただきたいな思います。
それからこの後、図書館協議会や社会教育委員会議でその意見を聞くと先ほど言われましたね。そこの意見を聞いて、それぞれの意見についてどういう扱いがなされるんでしょうか。
(生涯学習課長)
出た意見につきましてはしっかりと受け止めさせていただいて、それで市において決定するということになります。
(中森辰一議員)
だから、もう市は結論を出してるわけですよ、市の考えとしての結論。(案)という形がついてるだけの話ですから。この結論を左右するような意見が出たときに、どういう扱いになるんかということです。
(生涯学習課長)
基本的にそのエールエールA館に図書館があることがもう成り立たないというような状況があれば、その段階で検討するということはあると思いますけども、今はそういうことはないと思っております。
(中森辰一議員)
この間のそれぞれの会議の議事録なんかも全部じゃありませんが見ておりますけれども、結局それぞれの図書館協議会でも、社会教育委員会議でも、そのただ感想や意見を述べるだけ。それを市の方は聞き置くというか、そういうだけで終わってしまっているんではないかと私は指摘しました。
これらの会議が重要な場であるなら、それぞれのところで議論をしていただいて、今回のこの市が出した結論では適切なのかどうか、妥当かどうか、それぞれの会議の場で結論を出してもらうぐらいの場にしてほしいと思うんですよ。あなた方が専門的な立場で議論ができる人たちだとおっしゃったわけですから、それにふさわしいそれぞれの会議の位置づけといいますか、そういう扱いをしていただきたいなと思っております。この点はどうなんでしょうか。
(生涯学習課長)
社会教育委員会議、図書館協議会につきましては、それぞれの専門的な立場からご意見をいただいていくということでございます。これまでも少し広島市には図書館再整備方針を作る際にも委員の方からいろいろご意見いただいたものを踏まえてこの図書館再整備方針を策定しました。この図書館再生方針をより効果的にその機能が発揮できるのはどちらかということで選ばせていただくということになります。
それぞれの会議につきましても、委員皆様それぞれのご意見がありますし、皆さんが同じということではございません。そういうものを踏まえて意見をいただいて、それをしっかりと判断して決定していきたいと思っております。
(中森辰一議員)
図書館協議会はその名の通り協議をする場だと思います。ただ意見を出しっぱなしにしてそれで終わりという会議では本来ないんではないかなと思うんですが、だけれどもここはその意見を出す場であって議論する場ではない、そんな発言もあったかなと思っておりますけれども、そういう扱いでいいんだろうかと私は非常に危惧しております。
それから、今回の文書で、広島ゆかりの作家の文学資料について、広島を知るエリア内で専用コーナーの設置を行うが、図書館の再整備後に別途文学館などを設けることについて検討すべきものと考える。こう述べてあります。この文学館を設けることはどの程度の確実性、実現性があるんでしょうか。
(生涯学習課長)
この度再整備する中央図書館に広島の文学コーナーを設置するということにしております。そのコーナーで、今後その広島文学のものにつきましては21人の作家の方の図書などの保管とか活用させていただいております。こういった方々の今既存の資料が今後増えていくということだったり、新たなそういった広島のゆかりの作家の方が増えていくということで、今度新たに再整備する図書館でまた拡充が必要になった際に、そういった文学館も含めて考えていくということでございます。
(中森辰一議員)
そうすると、今預けられている図書資料が増えていく、あるいは広島ゆかりの文学者が増えていくという前提条件が必要になっているということなんですか。
(生涯学習課長)
今後新たに再整備する図書館には、今以上にしっかりと保管活用していただく、していただけるような施設を作っていくということでございます。まだそれでも今後増えていく資料の量だったり、作家の方が増えていく中では、再整備する図書館では、なかなか今後その拡充というところを踏まえても難しいということであれば、文学館ということも、検討の中に入ってくると思っております。
(中森辰一議員)
ということになりますと、今の現状の資料では今まで通りの扱いしかしないということになりますけれども、そう理解してよろしいんですか。
(生涯学習課長)
今度再整備する図書館にはそういった保存についてもしっかりやっていく、エリアについても、既存のエリアに踏まえて拡充して充実させていくとしておりますので、そのまま今あるものが右から左に移るということではなく、しっかり活用していただけるような、エリア、ゾーンというかそういったコーナーを作っていきたいと考えております。
(中森辰一議員)
それはどういう施設であろうとなかろうと、当然やらなくてはいけないことだと、最低限、当然やらなくちゃいけないことだと思います。報道では新たに文学館等を設置する方向に向けて動き出したみたいな報道がありましたけれども、今聞いた答弁だと、何も前に進んでいくというようなことにはなってないと思うんですよ。
で、これまで広島ゆかりの文学資料を預けてこられた方たちの思いは、やはりそれにふさわしい扱いをしてもらいたい。きちんとした専門の文学館を作ってほしい、そこに専門の職員を置いて、ちゃんとした扱いをすると同時に展示もできるようにしてもらいたいということだったと思います。そういう思いを受け止めるというのであれば、もっとこの踏み込んだ書き方をすべきであると私は思います、結局そうはならなかったということなんですね。
(生涯学習課長)
今回の再整備では、まずは、広島資料エリア内において、その保存利活用を図るための専用コーナーを設置するということで考えております。
(中森辰一議員)
結局何も前に進んでおらんということですね。この問題は、やっぱり歴史的な資料を扱っているという認識がいるんだと思うんですよ。専門職としての専門性と、権限を持った学芸員たちの部署を置いて、展示するにしても保存するにしてもふさわしい扱いをしていくということが必要なんだと思うんですよ。ですから図書館ではなくて文学館だと言ってるわけですけれども、現状では全然そっちの方向に向けて踏み込んでいくという状況ではないということが今わかったと思うんです。
保全の会の人たちは、飲食店のフロアもあって、火事が発生する可能性がより高い建物に保管すること自体が問題だと言っておられるわけです。保存保管のあり方そのものを直ちに見直して、抜本的に改善する。そういう心配にきちんと応えられるような、別の措置を講じる。こういうことが必要ではないかと思います、この点は全然考慮されないんでしょうか。
(生涯学習課長)
今度再整備させていただく中央図書館では、しっかり温度湿度が管理できる部屋で、当然消火設備も重要書庫につきましてはガス系の消火設備を設置し、しっかりと保存活用していきたいと考えております。
(中森辰一議員)
展示しないにしても、保存にはきちんと気を使って劣化しないようにそれぐらいのことを最低やらなくちゃいけないんだけれども、今の保存の仕方には大きな問題があるとこれまでおっしゃってこられました。そのことは、最低限やらなくちゃいけないことだと思います。保存という点で。
ただ、現実には請願を出していらっしゃる方々の思いってなかなか前に進んでないなという感じがいたしました。最近聞いたことですけれども、広島ゆかりの文学者の1人である栗原禎子さんの資料が、結局市がほったらかしのような状態だったのに業を煮やして、寄託された関係者の方に引き上げられてしまった、こういうことだそうです。今は女学院大学がこの資料を引き受けられて、栗原さんの名前を冠した文庫が設置されているんだそうです。
今のような扱い、市の整備方針のような少し言葉を変えただけでは、結局みんな引き上げられてしまいかねないのではないかと思うんですよ。平和文化ということを言ってますけれども、その原点になるような資料を失ってしまって、何が平和文化かと私は思うんですよ。峠三吉の資料を寄託された峠さんの縁者の方は、資料の権利を広島文学資料保全の会に移すお考えだということも聞きました。私は、中央図書館は現地に建て替えて、中央図書館に併設あるいは隣接した形で、文学資料館を設置するということをもう検討するべき時期に来ていると思います。
今回の整備方針で、全く前に進まないということもわかったんですけども、そうではなくて、やっぱり本格的に整備するという方向に向けて、検討する期間も作って、どのようにこの貴重な資料を保存展示していくのか、専門的な見地から方針を決める、原爆に関わる文学がたくさん含まれているこの3万点もの貴重な文学資料を預けられた被爆都市広島のやるべきことではないかと思いますがどうなんでしょう。
(生涯学習課長)
あの、文学資料につきましては、しっかりと保管管理をさせていただくとともに、今なかなか皆さんに見ていただくのが難しい状況になっていることも聞いております。コーナーを設置するときにはただ保管するだけではなく、そういった方々の資料を持っていただきながら平和文化の心も育んでいただきたいと考えております。
(中森辰一議員)
先ほど私が言った、何が平和文化かという言葉もちゃんともう一度よくよく考えていただきたいと思うんですよ。ずっと生涯学習課長が答弁していらっしゃいますから、この問題を前に進めるような状況では広島市は今はないなと思いますけれども、私はそれでは駄目だと思います。それから、浅野家の古文書の扱いもこの問題が決着した後、検討するということになってるんでしょうか。
(生涯学習課長)
につきましては、浅野家と協議していただきながら、今後の取り扱いについて検討していきたいと思っております。
(中森辰一議員)
この問題も、商業ビルに移転するにしても、現地建て替えをするにしても、どう扱うかという方針を決める必要がある問題ですよね。これまでは実質中央図書館の一室に閉じ込めただけになっていたわけですよ。この貴重な文化財をこのまま眠らせておくのかどうか。サッカー場をどこにするかということでずいぶんと悩みましたけれども、これも同じようにやっぱり真剣に考えていく必要がある。そういう時期だと思います。これいつまでに検討して方向性を出すんでしょうか。
(生涯学習課長)
浅野文庫については、今も意見交換を行っており、年度内には、さらに意見を交わしてそのあり方について整理していくということにしております。その協議の方向、進み具合によって、今後の時期等も決まってくると考えております。
(中森辰一議員)
私は今日のやり取りも含めて、広島市っていうのは歴史も関わる文化というものをあまりにもぞんざいに扱っているんじゃないかという気がいたします。
たくさんの命を奪って、大勢の人々に一生にわたる苦しみを与えた原爆の被害を象徴する負の文化遺産、バッファゾーンのコア部分の精神性、原爆ドームのバッファゾーン、平和公園の外側にある川、さらに外側にある土手筋、さらに外側の路地、そしてもう一つ外側も含めて、バッファゾーンというのがありますが、少なくともそのコア部分の精神性というものについて理解していただけない現状があります。
そういう中で、元安川の市民の思いを理解もしないで、高級飲食店を誘致したかき船問題というのがありました。元安橋のたもとのカフェポンテという問題もあります。サッカー場とその周辺施設の用地になった中央公園内の被爆遺構とか、江戸時代の歴史遺構の問題でも、結局世論に押されて被爆遺構の一部を切り取り保存するということになりましたけれども、ほとんど実質潰してしまったような状況になっております。
要は、たとえ歴史的にどんなに貴重なものであっても、「にぎわい」の役に立つかどうかということで取捨選択しているんじゃないか、広島市はそう思えてならないわけですよ。それではとても文化と言えないんじゃないかと思いますと同時に、こういう扱いは被爆都市としても問題があるんじゃないかと思うんです。文化ってのは「にぎわい」に充足するものではないと思います。もっと一つ一つの文化をきちんと評価して大事に扱う、そういうことをしっかりやってこそ、広島に継続して人々がどんどん訪れていく、そういう都市になるんではないかなと思います。
引き続いて真摯な立場で、声を上げている市民の皆さんの声も聞いていただいて、その声に応えるという取り組みをぜひしていただきたい、このことを要請しておきます。
(市民局長)
中森委員の今のご意見あるいはご質問等ありがとうございました。今のご意見ご示唆を踏まえまして、4点ほどご説明させていただきます。
まず一つは、先ほどおっしゃられましたの新市域における図書館サービスを今後どうしていくべきかというお話でした。これについて私も同様に課題を認識しております。この対応につきましては、例えば今回の整備方針に挙げております。例えば、委員からもご紹介ありましたともはと号の運行の充実であるとか、あるいは以前ご質問でもございました公民館の図書室を、充実していったらどうかというお話もありまして、直ちに全てのこの図書室を拡充するというのは難しいんですけれども、やはりこの地域のニーズに応じて図書室を少しでも充実させていくということは大事だと思ってますし、あるいはその公民館における図書室のリクエスト制度もしっかり市民の皆様にご承知いただきながら活用して、まさに図書が身近にある、そういった行政をしっかりやっていきたいと思っております。これが一点目です。
次に2点目として図書館を「にぎわい」の中で組み込んでいく発想が今回のその比較検討の中であるのではないかというご指摘でした。ここは先ほど課長と答弁しておりますけれども比較の観点が二つありまして、一つは市民の皆様が求められているその機能やサービスが従前しっかり発揮できるかどうかということと、もし発揮できるとしたらどちらが優れているかという観点と、あとは公共施設の更新のその方針に沿ってるのかと、その中でまち作りであるとか圏域作りであるとかあるいはその財政負担の問題、その中で、まち作り等についても「にぎわい」作りというのがございます。ですから、私どもとしてはその「にぎわい」作りの中に組み込んでいくという発想ではないということを一言ご説明させていただきたかったと思います。
それとあと、まちの図書館に係る提言の後、図書館サービスのあり方が示されているけれども、その取り組みが進んでないんじゃないかというご指摘があったんですが、先日総務委員会が開催しました講演会で、専門家の方が何人かお見えになられまして、そこで私ども広島市の中央図書館については、例えばレファレンスサービスの充実であるとか、あるいはその蔵書の充実であるとかというのは非常に、評価をいただいてたと私は認識しております。それはひとえにやっぱり図書館の司書の皆さんがこれまでご尽力されているということは大きくあろうかと思いますので、引き続きこの中央図書館の機能がしっかり果たされ、さらに市民の皆様に喜んでいただける図書館になるように、皆さんと連携をしていきたいと考えてます。
最後に文学館につきまして、先日の新聞でマスコミが報道しておりましたが、これは当然私ども承知してない話で、あたかも文学館が作られるかのような記載をされておりましたが、それはちょっと違うとはっきり申し上げております。
今回委員から踏み込んでないということをおっしゃられたんですが、図書館整備方針の方ではそこまでは書いておりませんでした。しかし、いろいろな皆様のお声を聞き、当然文学資料の会の方のご意見を聞き、今後、まず移転したところでしっかりと保存活用し、そして充実させて多くの方に見ていただくと、その先には文学館の設置というのも、今後は考えていく必要があるのではないかということで、今日の比較検討の資料にそういった形を示させていただきましたので、今後私も文学資料の会の皆さんとしっかり意見交換をしながら、どういうあり方で多くの方に原爆文学であるとか、様々な日広島のその貴重な資料をご覧いただけるかというのを、一生懸命やっていきたいと、そこは委員がおっしゃられたように真摯に対応していきたいと思っております。
あと最後に参考までに申しますと、資料を大切に保存してるかどうかという話につきましては、以前文学資料の関係者の方に中央図書館にご足労いただきまして、図書館の、保存管理について見ていただいて、そこはちゃんとしっかり保存していただいてますので保管していただいてますねという評価をいただいておりますので、その点はちょっと一言そうさせていただきます。
(中森辰一議員)
今4点お話になりました。その中で最後のこの文学資料の問題ですけど、やはり望んでいらっしゃるのは、独立した文学館を作ってきちんと専門職を置いて、保全をしながら展示ができるという学問的な立場でも、歴史的なこの資料を扱うにふさわしい、そういう取り扱いをしていただきたいということだと思うんですよ。
だからそういう方向に向けて、今回検討する必要があるみたいなことは出ているわけですけれども、前向きに文学館を作っていくという方向性を示しながら、話を議論をしていくという、少なくともそういう姿勢が要るんではないかなと思っておりますのでその点は付け加えておきます。