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付託議案 第73号議案 広島圏都市計画(広島平和記念都市建設計画)地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改正について
付託議案 第76号議案 広島サッカースタジアム条例の制定について
第82号議案 変更契約の締結について(上瀬野線跨線橋新設工事)
陳情第227号 安佐南区の安川緑道を始め広島市内の公園は一体誰がいつどの様な点検をしているのか適正に管理されているのか直ちに検証することについて
陳情第232号 広島市は市内すべての管理道路のグレーチングが適正な状態か否か検証し一部の政治屋に便宜を図ることを即時止めることについて
公益的法人等に関する調査 広島南口開発株式会社について
付託案件外 広島高速5号線トンネル工事について
(中原ひろみ議員)
第73号議案について、広島都市計画の地区計画の変更ですが、特に平和大通り地区、リバーフロント地区、都心幹線道路沿道地区の地区計画の変更ということで、これまで建物と道路の境界までの距離が2メートルということが、今度は0.2メートルですから20センチあればいいというふうになっております。
ちょっとイメージができませんけれども、これは通行人の立場からすれば、広くなって気持ちよく以前よりも歩けるようになるのか、その点はどのように理解しておけばよろしいでしょうか。
(都市計画課長)
この地区計画において、これまで高度利用のために、容積率の割り増しを行うにあたっての要件として、オープンスペースを設けてもらうということを要件にしておりました。そのオープンスペースは、これまでは一律2メートルほど下がってくださいという形で割り増しを与えるということにさせていただいておりましたけれども、このたびの改正ではちょっと2メートルを確保するのはなかなか厳しいというのもございまして、歩行空間に2メートルを確保するだけに加えまして、滞留空間、休憩スペースだとか、そういうものを設けることでもいいですよという形で改正させてもらっています。
それでその分を2メートルとってくださいという一律の差があるものを、歩道がないところは50センチまで前に出てもらっても構いません、歩道があるところは20センチまで出てもらっても構いませんという形に改正させてもらったものです。ですから歩行空間としては、歩道があるところを使っていたけどこれまでとは大きくは変わらないと思います。
(中原ひろみ議員)
歩道が今もあるわけですが、私の認識では、歩道があって、歩道から建物まで、これまでは2メートル歩道が5メートルで2メートル下がってて7メートルを歩道として通行してきたけれども、今後は、5メートルの歩道と20センチ、要するに1メートル80センチほど、この歩道空間として認識しているところが狭くなるという理解でいいですか。
(都市計画課長)
これまで歩道空間だけ設けてくださいということだったものを、歩道空間に変わって、滞留空間ですスペースを設けてもらう代わりにスペースを設けてもらって、ただ単に歩く空間だけじゃなくてピロティでよく設けてもらったりとか、建物中のフィールドで設けてもらったりとか少し人だまりのような休憩スペースを設けてもらうような形の秋口を作ってもらうということで、容積率の割り増しをするということなので、歩行空間だけを捉えれば確かに7メートルが5メートルということになるかもしれませんけれども、それ以外に休憩スペースであるとかバス待ちスペースだとかという別の機能の空間を設けてもらうということで、壁面を前にいつもそれを設けてもらうことで、壁面はあの狭くしてもらっても構いませんという条件にさせてもらってます。
(中原ひろみ議員)
少し理解が進んだ気がしますが、要はだから1階部分が閉じられてるんじゃなくって、そこにちょっと椅子があったりして、あの自由に休んでいただいて結構ですよというようなスペースを建物所有者が設けるということですね。わかりました。
(中原ひろみ議員)
それと、サッカー球場のこの値段(利用料金)ですけれども、今あるエディオンスタジアムとは全く同じにはできないだろうと私も思うわけですが、例えば1日の平日全部貸切全スタンドを言う場合に、今のエディオンスタジアムでは平日が23万7840円ということで、少し2万円ぐらい平日も土日も新しいサッカー球場が高いということですが、これは致し方ないというか、そういうものなんでしょうか。
この値段の基準をどのようにして、あの決められたのか、他都市の事例を参考にされたのか、その辺の根拠を教えていただければいいんですが。
(スタジアム調整担当課長)
サッカースタジアムの利用料金の設定の考え方でございますけれども、利用料金の設定に当たりましては、施設の持続的な運営を行っていく観点ということと、アマチュアスポーツなどの一般の方々による利用のしやすさ、この二つを考慮するということで基本的な考え方をする設定しております。
委員おっしゃられました一般の料金につきまして、アマチュアスポーツに利用される場合の料金につきましては、他都市と同レベルのサービスを提供している類似スタジアムでの料金を参考にして設定しております。
広域公園の球技場と比較しますと、%でいくと約8%高い、数字になっておりまして、それほど、高額な設定になってはいないんじゃないかと考えております。
参考にしましたスタジアムでございますけれども、茨城県の鹿島スタジアムであったり、京都のスタジアム、千葉のスタジアム、仙台のスタジアム、こうしたスタジアムが球技専用のスタジアムで、スタンドに全面屋根がかかっておりまして、観客席数も類似するスタジアムの料金を参考にしまして、設定をしているところでございます。
(中原ひろみ議員)
はい理解しました。この料金で行かれるということで他都市の事例があるということで理解しました。
(中原ひろみ議員)
それから最後の質疑は82号議案です。変更契約の締結、これは上瀬野の跨線橋を新設工事ということですが豪雨災害によって工期を延長せざるを得なくなったということで、抜き差しならない事情があるというふうに思うんですが、この3億円ぐらい増額をしておりますが、これは全て補強土壁工を追加するということに全て追加されるんでしょうか。
この3億円の増額の中身を教えてもらいたいのと、それから後で5号線の質疑もさせていただきますけれども、こんなふうに、本来なら工期が延長すればそれに伴って契約額も増額するというのが適宜きちっと示されて、なるほどそういう事情で増額するのかと、工期も延長するのかと、説明責任を果たされるわけですが、5号線はなかなかそうならないというのが問題です。
改めてそういう立場から、この工期1年延長されたことによる遅延額と言うんでしょうか、そういうものはいくらぐらい出るのか教えていただければと思います。
(道路課長)
まず最初に、今回の変更契約に伴います増額の約2億3700万円ですけども、内訳といたしましては補強土壁の追加による物とは別に、橋脚周辺の露出部分が当初の想定と異なり硬岩の掘削量が増加した、こういったことも入っております。
次に、今回工期が延期したことによるその遅延金というものに関しましてはそれについてはありません。
(中原ひろみ議員)
この2億3000万円の増額の中には、1年間事業が伸びたということに対する増額はないということなんですかね。
(道路課長)
工期の遅れによる増額といったものはございません。
(中原ひろみ議員)
それはちょっとまた不思議な話だなというふうに思うんですけど。6月議会の一般質問で5号線の質疑がされました。その中で、増額の中に何が含まれるんですかという質疑があって、五つぐらいいろんな事情が言われましたけどその中に、工期が延長したことによるその現場の管理事務所の維持とか、そんなこともありました。なるほどなと思うわけですが、そういうものは1年ぐらいではあまり影響ないという理解でいいのかな。
(道路課長)
今回の工期延期は、当初こちらの工事平成30年の6月に契約締結しておりますけれども、その後平成30年の7月豪雨災害に伴いまして、JRの多い委託しておりました工事が1年間丸々休止し、何もできなかったといったことによるものですので、実際のその施工期間そのものが大幅に伸びたというものではございません。
(中原ひろみ議員)
陳情第227号、232号を見ますと、ちょっと質疑をさせていただきたくなりました。陳情227では、安佐南区の安川緑道をはじめ、広島市の公園は一体いつどのような点検をしているのかというふうなことでありますけれども、改めてこの安川緑道に限らず、市が管理する公園についてはどのような定期点検などをされているのか教えていただきたい。
それから232の陳情は、安佐南区のアストラムライン古市駅前のグレーチングが全て目詰まりしているということが書いてあります。安佐南区の方へ通報を多分この陳情者はされたのだと思うんですが、対応の必要がないという回答を受けて、水溜りとなっているということなんですが、こういうグレーチングなどのこれは道路管理者でしょうか、この点の適宜必要な改修はすべきだと思うんですが、どのようなことになってるのか教えてください。
(公園整備課長)
今、ご指摘がありました227号の件でご説明いたします。安川緑道につきましては、陳情にありましたYouTubeの内容も確認をいたしました。それで現地の状況としましては、環境局が設置した看板が放置されてある、それと不法投棄があるということ。また別の場所の安川緑道につきましても、不法投棄と不法占用。それと、ベンチの破損というものがございました。
これについては、安佐南区の維持管理課の方に確認を取りまして、祇園2丁目の安川緑道につきましては、6月3日に撤去が済みましたと。それと、中須1丁目の安川緑道については、不法投棄について、同じく6月3日に撤去済み、それと不法占用につきましては今設置者を、調査をしているという状況でございます。
それと破損中須1丁目についてはベンチの破損というものがございました。これにつきましては、6月3日に使用禁止措置を実施して、6月中旬までに現在のベンチを撤去する予定と聞いております。そして12月末までに新たなベンチを設置する予定としておるということを確認しております。
それとこのこのたびの陳情にあります、ベンチの壊れにつきましては、広島市の事例ではなく、長崎県佐世保市の事例ということで、陳情の方に掲載されておりました。
(道路課長)
アストラムラインの古市駅前のグレーチングの目詰まりについてですけれども、こちらに関しましては、令和3年の12月に同様の要望がありまして、職員が現地調査をした結果、目詰まりを確認したため、今年の1月および3月に、対応を行いましたけれども、新たにこの6月3日に今回の陳情が出されまして、安佐南区維持管理課が改めて現地調査をした結果グレーチングの目詰まりを確認したため6月6日に対応を行っております。
(中原ひろみ議員)
それぞれ陳情を受けて、対応されたということなわけですが、このように市民が陳情しなければ進まないというのもいかがなものかなとは思います。
日頃から道路の管理であるとか公園の管理というのは予算的にはそう増えてないと思うんですが、例えば道路の管理であれば、幹線道路をぐるぐる回ってやるというようなことを以前聞きましたけど、そういう定期管理についてはどんなふうな取り決めがあるんでしょうか。
(道路管理課長)
道路管理のパトロールについてですけれども、毎月3回業者委託業者にお願いしまして、毎月1回道路上の車両による目視パトロールを行っているところです。
(公園整備課長)
管理につきまして、本市が管理する公園においては、職員による2ヶ月に1回程度の巡視点検の他、市民から情報提供等があった場合には、速やかに職員が現地確認を行うなど、適時必要な対策を講じております。
(中原ひろみ議員)
ということはやはり市民が通報しなければ、なかなか改善されないということが基本にはあるということでしょうか。地域を安心安全にするためには、地域がいろいろ問題があるところは市に適宜相談して、市はそれを機敏に受けて対応するという、お互いのキャッチボールが適正に進むというのも一つの手法でしょう。
私も南区の公園でよくあるご相談は、やっぱりここにある不法投棄の問題であるとか、樹木が大きくなって電線に入り込んで、強い風が吹くと電線も一緒に揺れて怖いとか、落葉がたくさんあるとか、街灯が少ないとか、ベンチがそれこそないとか、そんないろんな問題もありますので、もっと日頃から予算をつけて市民の通報もさることながら、事前の適正な管理を行政として果たしていただきたいということを求めておきます。
(中原ひろみ議員)
南口開発株式会社に関する質疑を行います。まず経営資金計画についてですけれども、南口開発株式会社への広島市の支援は、昨年の3月に提案された支援が3回目ということになると認識しています。
度重なる支援が行われた中でも、南口の経営には不安が拭えないというのがありまして、そういう中で図書館の移転も突然表明されるという事情があり、いよいよ公共施設を取り込まないと、法人の経営は危ういのかと思うわけであります。
そういうことから今議会でも、法人の経営については質疑もされましたし、本会議での質問にもありました。そこで聞くんですが、令和3年度は、テナント料が減少し、売り上げが減少したと。修繕費も減少したと。そういう中だけども、広島市の銀行の活性化支援があって令和2年度と比較すると増益となって純利益も経常できたと。最後は純利益というところに落ち着くんですが、そこには大きな市と銀行の支援策があったということです。
売り上げや修繕費が減となったということですが、いくらぐらい減じたのか、その理由を教えていただきたいのと、令和3年度の広島市と銀行の支援内容、これ改めて確認をさせていただきたいと思います。返済金額というのは多分固定で返すんだと思うんですが、いくらを返すのか。これは今回の見直しで、この返済期間がどのように変わっていったのか、教えていただければと思います。
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
まず、売上修繕費がいくら減少したのか、その理由は何かというお問い合わせでございます。
令和3年度の売り上げは、令和3年3月の核テナントとの契約更新に際して、賃料を減額したことや、新型コロナウイルス感染症の影響による歩合賃料が減少したことなどにより約18億5900万円となり、前年度に比較して約1億7800万円減少したものです。
また、修繕費については、新型コロナウイルス感染症の影響が長引くことによる売上高の減少など考慮した結果、約5600万円となり、前年度に比べて約1億2000万円減少したものです。
次に、令和3年度における広島市と銀行の支援内容についてのお問い合わせでございます。
昨年春における支援内容につきましては、広島駅南口開発株式会社がエールエールA館のリニューアルを行うことや、核テナントとの賃貸借契約の更新に伴う資金の差額返還を行うために、必要となる資金を確保できるようにするとともに、同社のキャッシュフローに影響を与えない借入金返済計画の見通しを立てることができるようにしたものでございます。
具体的に申しますと、広島市においては、損失補償と権利放棄に関する議決をいただいた上で、令和3年3月31日付で、本市と関係金融団および広島駅南口開発株式会社の3社における損失補償契約を締結するとともに、広島駅南口開発への市からの貸付金の金利を引き下げ、返済期間を延長し、それに関する変更契約を締結いたしました。
また、関係する金融団からは損失補償契約を受けて、市場に比べて有利な条件で新たな資金の融資や、既存融資の返済条件の見直しこれは、金利の引き下げ、返済期間の延長の支援を受けております。
次に、広島市と銀行へのいわゆる返済期間はどのように見直したのか、あと、毎年いくら返済しなければならないのか。というご質問についてお答えいたします。
返済期間につきましては、広島市は返済完了年度を令和25年から令和46年に21年延長し、金融団は返済完了年度、令和19年から令和36年、17年延長する見直しを行っています。
返済金額につきましては、変動する返済計画となっており、まず金融団に対して、令和3年度から16年間を約4.8億円、令和19年度から17年間を約5.3億円を優先的に支払うこととし、その後令和39年度から8年間は約5.3億円を広島市に支払う計画となっております。
(中原ひろみ議員)
返済金額が将来の方が大きくなるということになっております。ここの不安がどうしてもあります。
令和4年3月31日現在と令和5年3月31日予定の貸借対照表を見ますと、現金預金が令和5年度で2億9493万1000円、約3億円。キャッシュが少なくなるということになってるんですが、このキャッシュが少なくなるというのはまた不安ですが、これはどういう理由からこうなるんでしょうか?
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
昨年春、本市の損失補償や、金利引き下げと権利放棄について議決いただくなど、スキームの見直しをしたことで、利息償還の圧縮が可能となり、収益の確保を図りつつ、新たな投資と償還が確実に行える環境が整ったことから広島駅南口開発は計画通り、収益性の向上に向けた投資を開始したところです。
令和4年につきましては、主に地下2階専門店街のリニューアル工事を行うとともに、エールエールA館全体についてのリニューアルも検討するための業務委託費、人件費等を計上していることから、手持ち資金が減少することとなったものです。
なお、この投資は令和6年度までの3ヶ年で行っていくため、令和5、6年度についても、手元資金は減少していく見込みですが、今回の令和4年度、資金計画でお示ししたようなペースのまま減少していくものではないと聞いております。
(中原ひろみ議員)
利息の償還が圧縮されたとかいうことで収益を確保できるという見通しがあって、リニューアルに向けた投資を開始したので現金をどうしても使うことが必要になったということでありますけれども、この支援昨年の令和3年度の支援策で一番私が衝撃だったのは、この核テナントである福屋さんの更新契約の時に、預かっていたテナント料を48億円分、これをテナント料が大幅に引き下がるということで、返還しなきゃいけなくなったと。そのときに、この返す48億円が南口(開発株式会社)にないということで、広島市と銀行に支援を求めたということで、私はこれが非常にショックだったんです。敷金というのは、自分のものではないと私は思っています。もう大きな金額ですからこの48億円を、様々な何ですか投資とかに使っていくということが南口の最初の計画だったというふうに聞きますけれども、押し切れば全て使ってしまっても良いというふうに今でもお考えなのか。また次の20年が必ず来るわけで、そのときにどういう経済状況であるかわかりませんが、改めて今預かっている敷金、これを全額返すこと、全額ってのは難しいかもしれませんが、そういうことはないんでしょうが、全て使わないというふうに、やっぱりきちっと厳しい資金計画にすべきだと思うんですけれども。
その点の南口の認識は、少し変わってきたのか、これまでのように敷金は使ってもいいよねということなのか、その辺の状況を私は改めて聞かせていただきたいと思うんですが、どうでしょうか。
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
広島駅南口開発株式会社は、設立当初から預かり敷金などの手持ちの資金を計画的かつ有効的に活用して、金融機関からの借入金をできる限り圧縮するという方針のもとで経営を行ってきており、現在の預かり敷金も効果的に運用していくという考えと聞いております。
(中原ひろみ議員)
今の資金がどれだけかっていうのは、多分金額は言えないんじゃないかとは思うんですが、だから南口としては、昨年資金が返せなかったという大きな痛手というか、大変なことになったけれども、それはそれだと、やはり今も資金は有効活用をするんだという考えで今もいらっしゃるということなんでしょうか。
私はそうだとすれば、それはちょっと経営見通しというか、学ばない人たちだなと言わざるを得ないと思うんですよ。ここに南口の人はいらっしゃいませんのでね、直接話を聞くことができませんけども、私は敷金も返さなくなったら広島市から応援してもらったらいいとか、銀行に支援してもらったらいいというのは、これ以上は認められないんじゃないかと思っています。改めてこの厳しい資金計画をきちっと立てていただきたいということを求めておきたいと思います。
それと修繕についてですが、先ほど修繕費は1億2000万円ぐらい、令和3年度は減りましたということでしたけれども、なぜ減ったのかというのを聞きたいんです。
修繕計画というのは、この令和5年度以降また計画を策定するということですが、今の修繕計画はどんな内容なのか。この計画通りに修繕されているのか。それを教えてください。
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
エールエールA館の管理組合が行う修繕につきましては、中期修繕計画に基づいて行っており、この計画は平成30年度から令和4年度までの5ヶ年計画として、空調設備、電気設備などの修繕を行うこととしております。現時点において、概ね想定していた修繕は実施してきていると聞いております。
(中原ひろみ議員)
空調や電気の施設の修繕だったということですが、この1億2000万円ぐらいの減というのはどういうことで減じられたんですか。修繕費が少なくなった理由を教えてください。
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
元々比較する令和2年度の修繕費でございますが、令和2年度の修繕費が、令和元年度に行うべき修繕が一部へ繰り越したことによって、令和2年度の額がかなり高くなったものでございます。
普通ここで言う修繕費については、その前年度が大体1億7200万円が令和2年度の修繕における数字ですが、これが先ほど言いました今年度は5600万円ということで、令和2年度がちょっと特筆すべき数字だったということで、前年度を差し引いたときに1億約2000万円が差額になったということでございます。
(中原ひろみ議員)
はい、それはそれでわかりました。令和4年度の資金計画を見ますと、修繕積立金というのがあります。これが1億770万円を管理組合に支出するということになっています。これは毎年定額で管理組合に積み立てていらっしゃるのか。それから、1億770万円という修繕費は適当に出したものではないと思うんですが、根拠を教えてください。
それから、修繕費というのはどこまで積み上げればいいのか、何か設定した目標金額があるのか教えてください。
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
管理組合におきましては、現在の中期修繕計画に基づき、平成30から令和4年度でございますが、この期間に新たに必要な資金を約6億7000万円と見込んで、修繕積立金として、毎年定額で約1億3000万円ほどを積み立てています。
これは組合員の権利床の持分割合に応じた金額を積み立てることとなっており、南口開発においても毎年1億770万円ほど支出しているものです。
今後も長期的な視点での修繕計画を見据えながら、地域修繕計画を策定し、修繕積立金で必要となる修繕料を賄えるように、年間の積立額を決定した上でこれを積み立てていくと聞いております。
(中原ひろみ議員)
6億7000万円ぐらいの修繕費が必要ということでの積み立てということですね。
それでここからはちょっと図書館問題も入ってくるんですが、次の令和5年度以降の修繕計画の年度は令和5年から令和10年になると思うんですが、私が最初提案された図書館移転の計画では、令和7年度に図書館を移転させたいということだったと思います。
まさにこの次の修繕計画の期間は、図書館がどうなるのかっていうのが大きく修繕計画にも影響せざるを得ないと思うんですね。
それで改めて聞くんですが、令和5年度の修繕計画というのは、移転を踏まえた修繕計画になっていくのか、それとも図書館を全く考えずにエールエールA館の今の建物の修繕計画になるのか、今の中期修繕計画は空調とか電気施設ということでしたけれども、次の令和5年度以降の修繕計画にはどんなものが入ってくるのか具体的なものがあれば教えてください。
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
今年度作成いたします令和5年度からの次の中期修繕計画、令和5年度から9年度につきましては今年度中に当然作成する必要があり、現状において修繕が必要な箇所や、計画修繕が必要な設備関係等を考慮して同計画を策定することになりますが、現時点におきましては中央図書館等の移転を考慮しないこととしております。
時期期間内に修繕が必要な、具体的なものといたしましては、照明のLED化や空調機器の更新、大きなものではこういったものを想定しております。なお、今後図書館の移転が決まった場合には、その設計内容と調整しながら中期修繕計画の変更を行っていくことになると聞いております。
(中原ひろみ議員)
ということは、今のところ図書館はどうなるのかわからないし、図書館のことは考慮しない、照明などの従来のエールエールA館の修繕を基本に計画を立てると、図書館が決まれば変更するということだと思うんですけど。
ここで少し確認したいのは、このエールエールA館に図書館が来れば、これまでの様々な質疑でも各議員が聞いておられましたけれども、120万冊というこの本の積載重量に耐えられるように、どうしても補強工事っていうのは不可欠になります。
補強工事っていうのは、一番下からやらなければ、そこの7階か9階でしたかそこだけやるわけにもいかないと思うんですが、そうなるとと建物の梁とか床とか、全て大胆なやり替えが必要になると思うんですが、これは当然広島市が、図書館の移転ということで費用を負担するというふうに思うんですが、そこは間違いないでしょうか。
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
仮に中央図書館等の公共施設が移転し、施設内で補強工事が必要となるのであれば、それにかかる費用を市が負担して実施することになると考えております。
(中原ひろみ議員)
そうですよね。そうしますと、これは私の勝手な思いであればいいと思っていますが、懸念するのは、この図書館の移転を見込んで、本来なら、この床もやらなきゃいけないとか、この柱も補強しなきゃいけないんだけど、図書館が来るんなら、手戻りにならないように、広島市が図書館を移転するためにかける費用の中でやってもらったらいいじゃないかと、誰もそう思うと思うんですよ、人間だったらね。
確認したいのは、そういう図書館の移転を見込んで、本来必要な南口の修繕がおろそかになることはないのかということであります。
中央図書館がエールエールA館に行けば、市がそういう補強工事で結果的にその南口の肩代わりをしたということにもなるのかもしれませんけど、その辺のすみ分けといいましょうか、修繕、補強の兼ね合いといいましょうか、どんなふうになっていくのか教えてください。
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
広島駅南口開発は中央図書館等の移転の是非とは関係なく、先ほど申しました中期修繕計画に基づいて、エールエールA館からの必要な修繕を行ってきておりまして、おろそかにしているということはございません。
(中原ひろみ議員)
はい、わかりました。今度は図書館の移転そのものについて聞きます。 要望書が提出された南口株式会社の方から広島市へぜひ図書館を移転させてほしいと、絶好のチャンスだというような文面もあります。それが令和3年9月18日だったということですが、取締役会に報告されたのは同年の11月25日ということで、市に提出された要望書から2ヶ月以上も後に、南口の取締役10人ぐらいいらっしゃいましたが、報告がされています。
私はこれは逆さまじゃないかなとすごく思いましてね。これでは南口の取締役さんたちは、ただ「はいわかりました」っていう、追認機関でしかないじゃないかと思えてなりません。これを今ここでどうかと聞いても仕方がないので、そういう思いがするということを言わせていただいておきたいと思います。
それで、6月議会の質疑で局長が、令和7年度以降は経営が安定するんだと答弁されています。私はこの答弁を聞いて、えっと思ったんです。どこにこの根拠があるんですか。
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
南口開発は、中期的な収支見込みを立て、取り組みを展開しており、そこでは令和5年、6年度についても、新規借り入れ金補助金などの収入と、借入金返済額や投資額の支出を見込み、円滑な資金繰りに支障がないよう、一定の手持ち資金を確保しつつ計画的に支出を行うこととしていると聞いております。広島駅南口広場の再整備等で、広島駅周辺地区のポテンシャルが高まると期待される中、エールエールA館についても、高い集客が期待できる提案と、リーシングを含めたエールエールA館全体のリニューアルや、駐車場の定期利用の販売促進など、今より収益を上げやすい構造に変化させていく取り組みを進めるとともに、館内照明のLED化や各テナントが別々に発注している警備や清掃業務を一本化する発注見直し等による経費削減を図ることとしており、投資が一段落する一方で、令和7年度以降はその投資効果が発現されることから、キャッシュフローが向上し、経営がより安定するものと考えております。
(中原ひろみ議員)
そうなれば、それはそれで結構なことなんですけども、令和5年度の予測では、売上総利益は1億2400万円減るとなっています。よって当期純利益は8000万円減るという見通しです。厳しい経営環境だということが読み取れるわけですが、令和5年度の予測でこれで、令和7年度には突然好転するというのは、これは楽観的な見方ではないかというふうに言っておきたいと思います。
広島駅周辺は、JRの駅ビルが令和7年にオープンします。これによって商業床がずっと増えていって競争が激しくなるということは誰が考えてもわかるわけです。全体が賑わってくるということはあるのかもしれませんし、そうなることが求められるんですが、やはりこの中でエールエールA館が埋没していくのではないかと。そういう経営悪化を避けるために、今改めて図書館という公共施設が、エールエールA館の中に入ってくる、そこに公共がきちっと床を構えるということが、このエールエールA館の経営の将来的な安定の一つ、拠り所になるということだと私は改めてこの要望書の、絶好の機会でしたか、その言葉から思いをはせるわけです。
今ここで聞いていいものかどうかわかりませんが、このエールエールA館の将来的な経営の安定のためには、何らかの公共施設がエールエールA館の中に入る、床を持つということは避けられないというか、した方がいい、よりベストだという認識があるということなのか、それともそんなことはないんだというのが、そこやはり大事なとこなんですよね。
にぎわいとか、活性化とかいろんな理由をつけますよ。だけど、元の元の元は、なぜ図書館に来てほしいのかといえば、やはりそこには、将来的に駅ビルがオープンして、その中で、埋没しかねないエールエールA館を何とか助けるためには、公共の力を借りたいということではないのかっていうのが一番聞きたいとこなんです。
そこを率直に言っていただかないと。率直に言われたらいいと思うんですよ。もうここまで何回も支援してきたんだから、経営が大変で、支援してもらったけどなかなか大変ですと。
率直に、図書館さん来てくださいと言われればまだ話が違うんじゃないかと私は思ったりするんですよね。そこんとこどうでしょうか?
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
繰り返しになりますけども、本市の損失補償や金利引き下げに伴う権利放棄についての議決をいただくなどしてスキームを見直したことで、利息償還の圧縮が可能となり、収益の確保を図りつつ新たな投資と償還が確実に行われる環境が南口開発としては整いました。
そして、そういった話の中で、中央図書館の移転の話が、いわゆる出る前から、もう経営の安定化に向けてリニューアル等の投資を行うこととしており、中央図書館が来ることを前提とした見直しをしているのではございませんので、図書館が来ることによって安定化を図ることを目的としたものではないということでご理解いただければと思います。
(中原ひろみ議員)
そしたらエールエールA館には行かなくてもいいということにもなろうかなと思います。
今年の予算特別委員会はまさにこの図書館問題一色だったと言っても過言ではありませんでした。一方的にエールエールA館への中央図書館移転ということが示されて議会もびっくりしたということであります。議会は付帯決議を出しました。現地建て替え、中央公園内での移転建て替え、エールエールA館への移転と、この三つの選択肢を比較検討できる資料を作ってほしいということの付帯決議でしたけれども、これは結局、エールエールA館への図書館の移転は現時点では保留ということだと私は理解をしております。
市が、移転に必要なフロアの買い取り60億円、建物の改修費が35億円というものも今まで示されましたけれども、合わせた総事業費96億円が妥当なものかどうかっていうのを精査するための詳細基本設計を行うことを条件付きで予算として可決したものだと理解をしております。
国際平和文化都市にふさわしい図書館はどうあるべきかというのは、まさに今議論が始まったところであります。市民的な議論がもっと巻き起こることが私は重要だと思いますが、この南口の令和4年度事業計画では、中央図書館の移転がエールエールA館に決まれば、単なる商業施設でなく、文化施設としての機能をも併せ持つ施設となることから、構造の転換を行い、それにふさわしい管理運営が必要となるので、テナントや広島市と協議する、としています。
これは、法人の経営状況の南口開発株式会社のところの令和4年度事業計画に明記してあります。そこで聞きたいんですけど、何を協議するんですか。図書館はまだ決まってないんですよ。決まってないけれども、構造の転換を行い、文化施設をあわせ持つ施設となるにふさわしい管理運営を広島市とテナントと協議すると、これどういうことなんでしょうか。
例えば南口が、中央図書館の指定管理者になるお考えがあるのかなと思ったりもしますし、先ほども議論をいたしました修繕費の負担割合、修繕費と移転をするための大改修費、こういうものを協議をするのか、決まってもないことを何を協議されるのか聞かせていただきたいと思います。
(広島駅周辺地区活性化担当課長)
何を協議するかという問いについてですが、これあくまでここに書いてありますように、中央図書館等の移転が決まればという前提のもとに書いております。我々の方が聞いている話では、細かいところはちょっとなかなかいろいろまだわからないとこあるのでしょうが、商業施設といわゆる文化施設が一緒になることによって、おそらく利用者のお客様の、客層というかいうのもかなり変わってくるということを想定できるので、それらの方々のニーズをどういうふうに聞き取って、それに対するいわゆるテナントとかの配置も、すいませんここはあえて想像で私は言うんですが、テナントの配置とか、営業時間もそれに入るのか、そこはちょっとわかりませんけども、そういったものを関係者と協議しながら検討を進めていくっていうことを、ざっくりでございますが私は聞いております。
それと、もう一つ南口開発につきましては、元々エールエールA館の管理運営等を行うことを目的として設立された会社でございます。同社は現在、図書館の運営に関するノウハウや、必要となる人材は有しておりません。このような状況下では、仮にエールエールA館に中央図書館が移転することになったとしても、新たに図書館運営業務を行う指定管理者になる意思はないということは聞いております。
(中原ひろみ議員)
エールエールA館に行くかもしれませんし、その辺のいろんな新しい顧客をいかに呼び込むかというような調査なんかもそれは必要なことでしょう。私が一番今回の質疑で反省を求めたいのは、結局エールエールA館の床を市が買い取って、それは図書館でも何でもいいんだと思うんです結局ね、とどのつまり。図書館でなければならないというようなことではなくて、とにかく公がそこに入ってくれれば、最悪の事態があったときも市が税金で後始末をつけられる仕組みが残るじゃないかということではないかと。
これは市民にとっては大変不幸な話であります。結局これは行政が不動産開発に手を出したと。商売をすることになったと。ここに対する反省がやはりないと、今後私はこの図書館の移転問題でも、気持ちよく移転できないという一つの要因になるのではないかということを指摘をさせていただいて、この問題は終わります。
(中原ひろみ議員)
まず、このシールド工事の当初の完成予定は2020年7月でした。もう2年前に終わってなきゃいけなかった。しかしシールド工事は難航して、この5月末の掘削率は53%しか、このシールド区間では掘れてないんですね。残りは620メートルいう答弁でしたか。そのうち団地は350メートル残っています。5月30日には金属探知機が反応して、現在もその調査や対策で工事はストップしたままです。こういう中で7月12日には工事契約の期間が終わるんですね。ですから、工事延長の契約変更をせざるを得なくなった。
そこで聞くんですが、そもそも今年の7月12日をシールド工事の工事契約の完了期間とした理由は何でしょう。
(高速道路整備担当課長)
シールドトンネル工事の工期につきましては、マシンの掘進スピードを基にして設定した期間に、事前調査で想定していた以上の硬い岩による磨耗や、掘削により予期せぬ粘性土が形成され、カッターに固着して回転できなくなるなどの不具合が生じ、当初計画を上回るカッター交換が必要になったことなどに要した期間も考慮して、昨年3月に工期延期を行い、工期を本年7月12日としていたものであると、公社から聞いています。
(中原ひろみ議員)
工期延長したんだけども、それでもまた延長しなきゃならなくなったということでしょう。1日どれぐらいの掘進スピードで掘る計画だったんですか。実際の能力といいましょうか、マシンのスピードと、1日これぐらい掘らなきゃ7月12日には終わらないというのは、誰が考えてもわかりますよね。どのぐらいの屈伸スピードだったのか、そして、1日でどれぐらいそれは掘れるのか、そのスピードだったらね、ここまでその工事が遅れたというのは、スピードが遅いとか、トラブルが頻発したとかいうことありますけど、改めて先ほどの答弁とかぶるのかもしれませんが、工事が遅れた理由を教えてください。
(高速道路整備担当課長)
シールドマシンの掘削スピードにつきましては、当初契約におきまして中間施工で1日当たり約1メートルから4メートルと見込んでいたと公社から聞いております。
また、掘削が遅れている理由につきましては、牛田地区の掘削におきまして、カッター交換時の地表面沈下を抑制する治水対策を追加していることなど、安全安心を最優先とした対策を行いながら工事を進めていること、また掘削中に生じたシールドマシンの不具合の点検にも時間を要していることから工事の完了が遅れていると公社から聞いております。
(中原ひろみ議員)
シールドマシンの能力は通常、日進、1日6メートルから12メートルだというふうに聞いていますが、今公社は1メートルから4メートルということで、ずいぶん違うんだなというふうに、元々遅いスピードで掘るということになってたんだろうなというふうに理解をいたしました。
現在、住宅の真下に入るというところで止まってますが、掘進速度というのは、どれぐらい今進めるようになってるんですか。住宅の下でも1メートルから4メートルぐらいまで掘れるんですか。
(高速道路整備担当課長)
現在牛田地区の住宅地直下を掘削しているところでございますけれども、地域住民の安全安心を第一に慎重に今掘削を進めているところでございまして、掘進のスピードにつきましては、先ほどご答弁しました1メートルから4メートルよりも遅いスピードで現在掘削をしているところでございます。
(中原ひろみ議員)
地元の皆さんに聞きますと、1日わずか0.6メートル、60センチしか進めないということです。これは時間がかかるのは当たり前なんですけれどね。ここでちょっと聞きたいんだけど、先ほど市民の安心安全のためには慎重にというんだけど、この60センチしか進めないという非常に非効率なこの掘削工事は、やむを得ないと思ってらっしゃるんですか。
(高速道路整備担当課長)
地元の方と地表面沈下の管理値を守るということで、調停を結んだ中で、管理値を守りながら掘削を今進めておるところでございますので、現在の掘削のスピードにつきましては、やむを得ないものと考えております。
(中原ひろみ議員)
進んでも60センチ、止まってる間が長いですからね。どんどん工事が遅れるということですけれども、このなぜ工事がここまで遅れるかっていうのは、成り行き任せとか、やむを得ないとか、想定外だったというようなことでごまかしてはいけないと私は思っています。
といいますのは、6月議会の一般質問の近松議員の答弁にも、想定外だった、事前調査で想定した以上の硬い岩が出たんだというようなことで、無責任な答弁だったと思います。
そもそも地質というのは、誰も動かすことができないんですよそこにずっとあるんです。嘘をつくとかごまかすとかできないんです。ここの地質が本当にトンネルを安全に掘れる地質なのかどうかを調べるために事前調査というのをやるんだと私は理解をしております。まさに自然条件を動かせないんですから、ここにはどんな地質があるのか調べるということですけれども、結局想定外だったというのは、ちゃんと地質が明らかにされてなかったということじゃないんですか。
改めて、地質条件は明らかにする責任は誰にあるんですか、発注者ですか。JVですか。事前調査は何のために行われるのか教えてください。
(高速道路整備担当課長)
地質条件につきましては、シールドマシンや覆工コンクリートの設計、また安全に施工するために基本となるものでありまして、公社では公正中立な立場で客観的データに基づき、科学的な検討を行うために専門家で構成する広島高速5号線トンネル安全検討委員会を設置し、その意見を踏まえて、通常の4倍の密度でボーリング調査を実施しているところでございます。
この調査の結果などをもとに、同委員会の報告書に反映されておりまして、多数の委員が地表の建物に被害が生じない状況で、安全なトンネル工事が可能であると評価したと総括されているところでございます。
(中原ひろみ議員)
トンネル安全検討委員会が安全に掘れると総括したということですけれども、このトンネル安全検討委員会には、地元代表の委員さんというのが4名入っていらっしゃいました。全体で何人か私もちょっと記憶がありませんけれども、このトンネル安全検討委員会がまとめた報告書に、4名の地元代表の委員さんは異議を唱えているんです。どこが良好なんかと。おかしいじゃないかっていう意見ですよ。
だけど市民意見は排除されて、そのときの座長が取りまとめられたんだと思うんですけども、牛田地区については、トンネルが地質工学的に良好な岩盤を通過するというふうに、言い切ったんですよ。それでこの報告書は、二葉山トンネル裁判差し止めのときに証拠として提出されてるんですよ。
異議を唱えた住民推薦の4人の委員さんが、もうこんな委員会にはおられないと言って、退席をされたというような一幕もあったと聞いております。ここ非常に大事なところなんですよね。その人の感覚とか、好き嫌いの話じゃなくって、実際の自然条件をどう見るかっていうのは、まさにその事実をきちっと捉える冷静沈着な対応が必要だと思いますけども、4人の委員は反対をしたけども、結局、良好な岩盤を通過するんだということで報告書がまとめられたと。
この報告書を広島市も鵜呑みにして、わかりましたということで工事の着工にもなったし、裁判も、差し止め訴訟で原告が敗訴したということなんですけども、今の掘進不能の状況を見ましたら、やはりこのときに、きちんと住民のも意見を聞くような体制がなぜできてなかったのか。1人でも異議を唱える人がいたら、やっぱりもう1回きちっと協議するとか、そういう丁寧な委員会でなければならなかったと私は振り返るわけです。
この強引に良好な岩盤だと結論付けた報告書を無責任に総括したトンネル安全検討委員会と、この報告書を有効として裁判所に提出した公社と市に、私は責任があるというふうに思いますがいかがですか。
(高速道路整備担当課長)
掘削中に生じた様々な事象によって工事の完成が遅れているところでございますが、その都度点検や補修を行いながら掘削を続けており、掘進不能になりかねない事象になっていないと公社から聞いています。
トンネル安全検討委員会の報告書には、多数の委員が安全なトンネル工事が可能であるとの評価でございましたが、それに反対する立場で審議未了とする委員からの意見も盛り込まれた上で、委員長が総括する形となっているのが報告書でございます。
県と市ではこうした見解の相違があった主張について、学会の文献や事例等を用いて検証を行った結果、報告書の総括は妥当であると評価していたものでございます。
(中原ひろみ議員)
妥当だったらどうしてここまで掘れないんですか。2020年7月になぜ掘れないんですか。裁判のときの写しを持ってまいりました。準備書面というものです。私は、怒りに震えました。これは、原告がトンネル掘削対象部分の岩盤は亀裂が多く、脆弱な岩盤だと主張し、公社と市は否認して争いました。そして結果的には、「原告は木を見て森を見ない」というふうに批判してるんですよ。地元住民を。それから、原告が主張する不規則な亀裂の多い岩盤である根拠はないと、マシントラブルは推測の域を超えないと言い切ってるんですよ、裁判の準備書面ですよ。
もう1回言いましょうか。原告が主張する。原告とは住民です。が主張する不規則な亀裂の多い岩盤である根拠はない。マシントラブルは推測の域を超えないと言って、裁判所に書面を出して工事したけど、現状はどうですか、トラブル続きじゃないですか、これどういうふうに言うんですか。言ってみてください。
(高速道路整備担当課長)
現在掘削が遅れておりますのは、答弁いたしましたように、想定以上の岩盤強度が発生したことによりまして、カッター交換時の地表面沈下を抑制する止水対策を追加していることなどによりまして、安全安心を最優先とした対策を行いながら工事を進めていると、こうしたことから掘削のスピードが遅れているということでございます。当初の予測していなかったことが発生しているというのが、このたびの事象でございます。
(中原ひろみ議員)
想定外と言えば何でも済むという問題じゃありませんよ。事実は嘘つかないんですから。このシールド工法が難航している今の現状から振り返ると、やはりトンネル安全検討委員会が、地質の実態を見誤ったんじゃないかと。本来ならこのルートを変えましょうとかいう提案もあって良かったんじゃないかと。あるいは工事は中止すべきだということもあったかもしれません。やっぱりこの辺の責任は私は忘れてはならないことだということを指摘しておきたいと思います。
それから、受注者大林JVの能力ですが、工事が始まって2018年9月から始まって12月に最初の故障がありました。これはカッターが壊れたんですが、壊れたことすらわからなかったと。壊れたまんまで掘っちゃって、13メートル67センチの大きな盤面そのものを削ってしまったと。顔を削ったということですよね。何というお粗末な運転でしょうか。
それだけではないんですよ。カッターにどれぐらいの力がかかっているのかっていうことを示す装置や、磨耗や損傷を検知する装置も未整備だったんですよ。ありえない話じゃないですか。これが今のシールドマシンの受注している大林の状況ですよ。
さらに、設計時に、マシンを管理するモニター盤というのがあるんだけど、そこにカッター押し付け力というものが取り付けられていないという。これは専門家が言うには、自動車にスピードメーターがない、自分が今どれだけの速度で走っているのかわからないというのと同じですよと言われて、改めてその技術を疑ったわけです。なんでこんなJVになったのかというのを教えてください。
(高速道路整備担当課長)
カッターにかかる力を確認できる装置でありますとか、マシンを管理するモニター盤へカッター押し付け力を表示する装置は、平成30年に発生いたしましたシールドマシンの面板損傷の前から設置しております。その後面板損傷を受けて、磨耗検知装置の増設、あるいは金属探知機の設置などを行っているところでございます。
受注者の技術力につきましては、会社や配置技術者に一定規模以上のシールドトンネル工事の施工実績を有することなどの資格要件を設定しておりまして、それに沿って配置された3名の技術者は、本工事と同じ泥水式シールドトンネル工事の経験を有し、従事者を指揮監督していると公社から聞いています。
(中原ひろみ議員)
技術者はおられたのかもしれませんが、結果的にこういう実態があるということは事実ですから、その技術者が能力を発揮しておられるのかおられないのか、ちょっと疑問があるところです。
市は6月の一般質問で、この欠陥マシンではないと答弁されましたが、ここまで故障続きのマシンはもう欠陥マシンとしか説明のしようがないんじゃないかと思います。
欠陥マシンではないというのはどのようにして、確かめられたんでしょうか。加えてこのシールド機械の設計をしたところ、作ったのはロビンス社ですが、これに発注したのはJVだと思うんですが、改めて聞いておきます。
(高速道路整備担当課長)
はいシールドマシンの欠陥という話でございますけれども、シールドマシンにつきましては、公社において掘削等の機能が仕様を満たしているかなどにつきまして、適正に検査をした上で引渡しを受けており、欠陥マシンであるという指摘は当たらないと考えています。
また、シールドマシンにつきましては、受注者が設計し、その内容は専門家で構成するトンネル施工管理委員会で妥当と判断されております。またマシンの製作につきましては、受注者がロビンス社に発注していると公社から聞いております。
(中原ひろみ議員)
シールドマシンは、受注者大林JVが設計をして発注したということですから、シールド機の欠陥ということがあれば、それを使って損失が出た場合は、全部設計したロビンスか。発注した受注JVかという2社どちらかになるわけですね。公社も広島市も負担すべきではないと私は思って聞いております。
ですから、欠陥マシンじゃないと言われたら、なんでこうなったのか。広島市が負担をするためには、欠陥マシンと言ったのでは、広島市が支援の糸口を失うというようなことで言ったのかなと思ったりもしております。
それで、契約図書を見ますと、一定の岩盤強度までに生じたカッター交換は、受注者の責任で費用を負担するというふうになっています。この一定の岩盤強度とされる能力水準は何でしょうか。それから、この一定の岩盤強度を超えたカッター交換があったのか教えてください。
(高速道路整備担当課長)
まず一定の岩盤強度につきましては、公社と受注者で締結した契約図書であります特記仕様書におきまして、岩盤強度1平方ミリメートル当たり190ニュートンまでは、受注者の負担との記載がございます。またこの一定の岩盤強度190ニュートンを超えたカッター交換はほぼないと公社から聞いております。
(中原ひろみ議員)
190ニュートンの能力を超える硬い岩は出ていないということですから、そうしたらなぜ掘削できずに止まるのか。ずっと掘れるわけじゃないですか。190以上の能力でないと掘れない岩はなかったんですから、その辺が少し疑問なわけです。カッター交換の費用は、全てJVの負担になるという理解でいいのか、いや公社が負担するというものもあるのか、ちょっと確認をしておきます。
(高速道路整備担当課長)
契約図書では、一定の岩盤強度までに生じたカッター交換は、受注者の責任において費用を負担することになっておりまして、岩盤強度を要因とするカッター交換は、これまでに生じたカッター交換全てそれに該当するため、受注者の負担だと公社は考えていると聞いております。
(中原ひろみ議員)
わかりました。そのようにきちっと図書に従って負担をしていただきたいと思います。
一般社会では、ここまで工事が遅れればですね、発注者が工事遅延の損害賠償などを出すようなこともあるわけですが、広島高速5号線に対しては、誰も責任を取ろうとしないなと感じております。壊れたマシンの補修であるとか交換、団地直下の掘削でこれからどこまで事業費が膨らむかわからないというのは、先般の一般質問でも、終了時期もわからない、増額もわからない、わからないづくしで、こんなことでいいのかと改めて思うわけです。
契約更新の協議をされてるんだと思うんですが、いつ整うんですか。契約変更の協議、それから契約変更では、次の工期はいつまでにするのか。事業費はいくら増額するのか。それから、7月12日の今の契約が終わるまでに、契約変更ができなかった場合、協議が整わなかった場合、工事はどうなるんですか。
(高速道路整備担当課長)
工事費等工期につきましては、現在公社と受注者で協議を進めているところですが、契約変更の取り扱いを規定しております特記仕様書の解釈に、受注者と大きな違いがあるため、それがいつ整うのか、また工期はどれくらいになるのか、また工事費がいくらになるのかは見通せない状況だと、当社から聞いております。
また、仮に協議が整わず、契約変更できない場合でも、公社が解除金を発動しない限り、受注者は契約上工事の履行義務があり、完成まで工事を継続することになります。
(中原ひろみ議員)
ということは、もし契約変更が整わなくても、受注者は最後までトンネルを掘り抜かなければならないという理解でよろしいですね。
それと、契約変更の協議が整わない中に、この解釈に大きな隔たりがあるってことですが、何の解釈が違うんですか。先般5号線の内壁が、契約に入ってなかったという目を見張るようなずさんな契約が明らかになった、すねに傷のあるこの高速5号線ですけど、またJVと公社の解釈が違うということはもうありえないでしょう。ここちょっと教えてください。
(高速道路整備担当課長)
契約図書である特記仕様書には、地元対応などの社会的条件の変更や現地の施工が、当初想定していた条件から大幅に異なる場合などを契約変更の対象としております。
公社と受注者の間で掘削時の地山の岩盤強度と、掘削前に想定していた岩盤強度の差が大幅に異なる場合に該当するかどうか、こうしたところが解釈に隔たりがあるということでございます。
(中原ひろみ議員)
だから言ったじゃないの。強度が硬いということをきちっと示しておけば、今のようなもめることもなかったんでしょう。良好な岩盤だということに基づいた設計図書が作られ、それに基づいていろんな仕様書が作られる。現場で掘ってみたら、そうなってないじゃないかと、公社が言う地質とは違ってるじゃないかということが今、JVとしては自分たちの責任だけじゃないんだというふうなことだと理解しました。
ここはどうなるのか私もわかりませんが、やはり双方に責任があるのかと思いますけど、これ以上はこの問題は踏み込みませんが、そういう解釈の違いがあるという今の現状はわかりました。
最後になりますが、私はやはり約束違反があるなと思うんです。住宅直下のカッター交換はしないと約束されましたが、単なる口約束ではなかったんです。これは工事が着工される直前の2018年に、そのときの公社の理事長が地元住民を集めたところで言うとるんですよ。皆さん、この団地の下はカッター交換しませんよ。カッター交換せずに住宅の下350メートルを掘る能力のあるJVを付けるので、どうぞ安心してくださいと。
それで選ばれたのが今の大林JV。だけど大林JVはさっき言ったようにいろいろと設計でも、制作能力でも、掘削技術も疑わしい状況ということですよね。裁判もして様々な調停の約束事もあるんですが、一つでしょう。地元の不安を解消するためには、地下350メートルのとこでは、地盤沈下が起きないための最大の約束である、途中で切り刃を開放せずに一度に掘るっていう、約束したのにできなくなったって言うんですよ。それで元々できる業者を選ぶんだって言ってきたんですよ。
JVは自ら特記仕様書で、さっきあった190ニュートンの一番硬い岩盤が出てきても、その時はスピード落ちるかもしれませんが、初期設定の5ヶ所プラスαで、要は11ヶ所でのカッター交換で、このシールド区間掘削できますと言うとるんです。仕様書に書いてあるんですよ。これはやってもらわなきゃいけないんですよ、何があろうとやらせてくださいよ。
今牛田3丁目の住宅の40メートルぐらいのところまで来てるんですね。牛田3丁目の皆さんは、今でもあの振動とか、低周波、騒音の被害にもうすでに苦しんでらっしゃる。
私のところに来たのは、すごい耳障りな音がするんだと。人によるんだけど、車酔いをしたような気持ちななると。一番よく音が響くのは、台所、トイレ、お風呂。家庭の中の排水管が通っている施設にいると、低周波が聞こえて気持ち悪くなると。あまり家にいないようにするんだけど、それぞれご家庭には事情があって、介護を必要とする家族がいらっしゃれば、家を空けるわけにはいかないし、具体的なそういう住環境と健康の不安がすでに出てるんです。
聞きますけども、公社のにはそういう地元からの苦情というのは届いてないんですか。
(高速道路整備担当課長)
公社では、住民の皆様への戸別訪問を行いまして、騒音振動の感じ方の聞き取りや、不安を感じられている方へは、宿泊施設などの提供を提案するなど、丁寧な説明を行っているところでございます。
その中で、騒音振動によります生活に支障があるというようなご意見をおうかがいしていると公社から聞いております。
(中原ひろみ議員)
これもやはり調停違反なんですよ。その裁判の調停では、住民の住環境の安全等、市民が抱く不安に対して、解消する責任を果たしなさいとしています。しかし工期が遅れたり、事業計画はあってなきが如しで、住民はいつ終わるんか、どれだけ時間がかかるのか、地盤沈下はしないんだろうか、工事中の健康不安もあって、大変な被害だと指摘をしたいと思います。
やっぱりこれに、市も公社もJVも一体となって、対策を講じることが必要です。地元の人は、応急的な対策をしてもまた止まってという繰り返しじゃなくて、350メートルがきちっと一度に掘り抜けるような、抜本的な対策を講じてほしいということを願っていらっしゃいますので、責任を持って対応いただきたいと思うんですが、いかがかということです。
それから、公社が設置しております、助言をするという専門家集団、施工管理委員会ってのがあるんです。ここが、議事録を見ると、「妥当」と言って、そこはこうした方がいいとか、本当に専門家として知恵を出し、よりよいベストな方向に提案するということじゃなくって、何の試算もしてないと。これは事業進行するためにある委員会のようだというのが地元の人からの意見ですよ。
これでは地元の人は情けない話ですよ。裁判までして差し止めようということでやった経緯もありますし、私は、住民の抱いている不安が解消できるように、本来の約束をした住宅直下では切り刃を開放してカッターの交換とか、地盤沈下に繋がることはしませんという本来の約束を守るようにぜひともしていただきたいし、そのために市は公社をきちっと指導もしていただきたいと思います。
そもそも工事着工を決めたのは、県・市ですから、ここの責任を果たしていただきたいと思うんですがいかがでしょうか。
(高速道路整備担当課長)
施工管理委員会の件ございましたけれども、公社では掘削中にシールドマシンの不具合が発生した際には、施工管理委員会の専門的見地から意見をうかがいながら対応策を検討し、それを実行しながら掘削を進めているところでございます。
本市としましては、引き続き広島県と連携して、公社をサポートし、地域住民の安全安心を確保の確保を第一優先として、住民の不信や不安を可能な限り払拭できるよう、適切かつ丁寧な対応に努めながら、着実な事業進捗に取り組んでまいります。
(中原ひろみ議員)
もうこれ最後にしますけれども、やはりこの高速5号線、何でここまで事業が遅れたのか、事業費もどこまで膨らむかわかりませんけど、地元住民だけでなく、これは全市的、全県的な問題ですから、行政としてちゃんと説明責任を私は果たされるべきだと。この事業についてどういう事情があるのか知りませんが、毅然としてJVにも対応いただきたいということを申し上げて終わります。