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(きせ康平議員)
日本共産党市議団のきせ康平です。会派を代表して、上程された諸議案について討論を行います。
上程された議案のうち、反対する議案は第93号議案と第95号議案です。
意見を付して賛成の議案は第92号議案と、第106号議案です。
その他の議案は賛成です。
まず第93号議案「令和3年度広島市競輪事業特別会計補正予算(第1号)」について反対の理由を述べます。
施設の再整備を含めた包括委託の実施に伴う債務負担行為を設定するものです。
現在の競技場が老朽化し、同場所へ新築建て替えを行うとともに、新たに34年間の契約を行います。まさに広島市がギャンブル依存症になっているかのように今後34年間も市がギャンブルを実施するわけです。市民から反対の声も上がっている公営ギャンブル事業を続けるべきではありません。また、依存症対策はしっかり行っていくといいますが、ギャンブルを推進しながら、依存症の対策と言われても説得力がありません。公営ギャンブルは撤退するべきであり、これから34年間ギャンブルを続けることに反対です。
次に、第95号議案「広島市個人番号の利用に関する条例の一部改正について」です。
これはマイナンバーカードの取り扱いについての議案ですが、マイナンバー制度はいずれ個人の預金口座にまで紐づけすることを狙っています。更に今回デジタル関連法により、国が個人情報の管理を一元化しようとしています。しかしどんなに情報漏洩を防ぐシステムを作ったとしても流出しないという保証はありません。個人情報保護の立場から、マイナンバー制度自体に反対です。
次に意見を付して賛成の議案のうち、第92号議案「令和3年度広島市一般会計補正予算(第6号)」について3つの意見を述べます。
1つ目は、困難を抱えた女性のためのつながりサポートについてです。
新型コロナウイルス感染症の影響による収入減少や孤立などの困難や課題を抱えた女性を対象に緊急支援するものです。
この度のコロナ禍により生理の貧困問題の実態が明らかとなる中、多くの自治体で貧困問題と同時に、社会の基本的なジェンダー平等社会の視点に立って、女性支援が進んでいます。
東京都は9月から、神奈川県は10月から全都立、県立学校のトイレに生理用品を常備することを決めました。女性が心身ともに健康であること、生理用品で困らないようにすることは社会の責任です。窓口にきた相談者に限るのではなく、もっと広く必要な人に対応できるよう今後、すべての学校などの公共施設のトイレへの生理用品の常備へと拡大することを求めます。
2つ目は、アフターコロナを見据えた中小企業等の活性化支援についてです。
12億円のうち、6億7千万円が中小企業の金融対策で、あとの5億5千万円は、販売促進や販路拡大に取り組む市内中小企業者等で事業計画が適正と認められた者に、援金を支給する広島市販路拡大等チャレンジ応援実行委員会に対し、その取り組みに要する経費を補助するものです。
1年以上も続いている新型コロナウイルス感染症の影響で市民生活は苦境に立たされており、とてもアフターコロナを考えられる状況ではありません。
また、この度の事業は、支援を希望する申請者への適正判断は応援実行委員会が行うものであり、広島市が実施するわけではありません。
市民の命暮らしを守るのは市の責任です。責任を果たすために、困っている事業者への直接支援を求めます。
3つ目は広島駅南口広場の再整備等についてです。
今回の補正予算には災害対策やコロナ対策があり、これらは市民生活を守るために必要不可欠なので賛成しますが、この南口広場の事業そのものは、コロナ禍の下で、今優先される事業ではなく賛成できないものです。
最後に第106号議案「契約の締結について(吉島屋内プール新築工事)」についてです。
吉島屋内プールの老朽化により、移転建て替えを行うものです。
隣接する「吉島老人いこいの家」と合築との説明でしたが、「老人いこいの家」で年間のべ2万人が利用するお風呂は廃止、多目的ホールも優先利用ができなくなります。これでは合築とはいえず「老人いこいの家」は事実上の廃止です。
にもかかわらず「老人いこいの家」の利用者にはコロナを理由にこの度の廃止が説明されていません。コロナ禍であっても、利用者への説明およびアンケート等での意見聴取など行えたはずです。
事業を決める前に、利用者への丁寧な説明を行うことを強く求め討論とします。
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