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(きせ康平議員)
日本共産党広島市議団のきせ康平です。会派を代表して、上程された諸議案について討論を行います。
上程された議案のうち、第62号議案広島市付属機関設置条例の一部改正について反対です。第60号議案令和2年度広島市一般会計補正予算第3号、第73号議案契約の締結については意見を付して賛成とします。
その他の議案は賛成です。
まず、第62号議案についてです。
私たちは、多くの市民が望んでいる新しいサッカースタジアムをつくることについて、必ずしも反対する立場ではありません。ただ、市の財政運営の中でのバランスが必要だと考えています。
この議案が議決され、事業者を選定する審議会が設置されれば、具体的にサッカースタジアム建設事業がスタートすることになります。
市は平行して広島高速5号線やアストラムラインの延伸、広島駅南口の作り替えなど、大規模な財源を必要とする事業を推進しつつあるが、そのために、市の方針として、市民生活にかかわる施策にしわ寄せしていこうとしているのは、まぎれもない事実です。本会議で指摘したように、児童・生徒の教育条件を確保するための重要な施策である就学援助制度でさえ、削減しようとしています。
そういう中で、いったいどれだけ市が負担をしなければならないか見通しも立っていないのに、見切り発車のように事業を進めていくことには、賛成できません。
次に第60号議案令和2年度広島市一般会計補正予算(第3号)についてです。
広島城の魅力向上事業として、中央バレーボール場用地を駐車場にするとのことですが、このバレーボール場は、隣の広島市中央庭球場のサブコートとして中高生のテニス大会会場だけでなく、市民の方々も中央庭球場と合わせて日頃よりテニスを行っている場所です。
市は、この施設が廃止されても、基町高校や幟町中学のコートを借りて使用するので問題ないとしています。しかし、テニス大会ではいいかもしれませんが、日ごろ個別に使っていた市民の方々は学校を使うわけにもいかず、使いにくくなります。市内に140箇所のテニスコートがあるから問題ないとしていますが、今の場所だからこそ利用しているのであり、使えないからすぐに別の場所を利用するとはならないと思います。
この度の基本計画でも広島市は市民スポーツの振興を基本方針と掲げているにもかかわらず市民がスポーツを楽しむ場所を無くしてしまうのはこの方針に矛盾しています。
引き続き日常的にスポーツに親しむ場所を確保するために、近隣へ代替えコートをつくることを要望いたします。
新形コロナウイルス感染症対策において、この度市の独自施策として挙げられているのは、指定管理者に対しての支援と、感染症防疫作業従事職員に対してのみです。
しかし、国や県の支援を受けられず、苦しんでいる事業者が未だ少なくありません。
市は共助を強調し、そうした方々への支援は国・県が行うべきだとして、目を背けていますが、今後の基本構想・基本計画において、「誰一人取り残さない」社会の実現を目指すSDGsを推進するのであれば、市が率先して手を差し伸べるべきです。
第二次地方創生臨時交付金も活用し、共助でなく公助の立場で支援することを要望します。
次に第73号議案は安佐北工場燃焼設備等改修工事の契約締結についてです。
この度の基本構想・基本計画は「地球温暖化の防止対策を推進する」とされるとともに、ごみの適正処理の推進として施設の適切な管理・運営も挙げられています。
昨年度のごみ処理実績はおよそ30万トンです。これに対し、市のごみ処理計画ではおよそ28万トンまで減らす目標も掲げています。また、今後人口減少が進むとゴミの量は更に減ることとなります。
現在、市では安佐南工場と中工場、そして南工場の3工場で合計1300トンの処理能力で稼働しています。これに対し南工場の建て替え期間中の5年間は、再稼働させる安佐北工場を加えての3工場で合計1100トンの処理能力での稼働です。これらのことから建替える南工場については、今と同じ300トンの処理能力は必要ないと考えます。
規模を縮小すれば予算も削減でき、更に温暖化防止に加え、市民の焼却ごみの減量意識につながると考えます。
よって南工場の建て替えは、せめて200トンに縮小することを要望し、討論といたします。
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