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(中森辰一議員)
上程された諮問第1号、道路に軌道を敷設することに関する意見について質疑を行います。
広島駅に設置している広電電車の駅を立体化し、駅を横断する南北自由通路の高さに引き上げる事業に伴い、広島電鉄株式会社が電車の軌道を新たに設置したいとの申請が中国運輸局に提出されました。この諮問は、中国運輸局が、法に基づいて、広島電鉄の申請について、広島市長に意見照会があったことについての市議会への諮問です。
この新規路線の設置は、広島電鉄が実施するもののように見えますが、広電がやるのは線路の敷設と電力架線の設置です。駅前広場の改造工事と同様、稲荷町の交差点から広島駅までの線路を敷設するための高架橋工事も広島市がすべて公共事業として実施するものです。この事業費総額は、いまのところ155億円とされています。
広島市は財政が厳しいと、ことあるごとに言いながら、社会保障施策についての市民の切実な要望を抑え込み、国民健康保険でも介護を含む高齢者福祉でも、最低生活の保障でも、政府と一緒になって市民福祉のための予算を抑え込んできています。
お金がないと、市民にガマンを強いているのに、あえて巨額の税金を使ってまで、そのようなことをしなければならないほど、今の電車のルートでは、何がどう困っているのでしょうか。具体的に説明してください。
(道路交通局長)
広島駅南口広場の再整備等は、単に路面電車のルートを変え、高架にするということではなく、次の3つの点の改善を一度に行うために実施するものです。
まず、1つ目は、現在の南口広場では、広島駅発着のすべてのバス停を収容することができず、JRとバスの乗り継ぎが悪いという課題があります。
このため、路面電車の電停を校歌構造として広場を立体利用し、面積を約1.4倍に拡大することに寄り、タクシーや自家用車も含めて広場への収容を可能にするとともに、公共交通機関相互の乗換利便性を向上させます。
2つ目は、現在の広島駅と紙屋朝刊の路面電車のルートは、大きく迂回していることや、ラッシュ時に南口広場に進入できない路面電車が行列町となっていることから、駅前大橋ルートの新設や広場内のホーム数の増設により、都市の基幹交通としての速達性や定時制を向上させます。
3つ目、既に完成した広島駅自由通路と新幹線口ペデストリアンデッキに加え、駅南口のA・B・Cブロック市街地再開発の各ビル、今後建て替えられる予定のJR西日本や日本郵政のビルを結び、安全で快適な2階レベルの歩行者ネットワークを構築し、あわせて賑わい・交流空間の創出も行います。
このように、本事業は現在の交通課題を改善し、本市の陸の玄関にふさわしい活力と賑わいをもたらす舞台とするための最後の仕上げとして取り組んでいるものであり、本市の中枢性向上に大きく寄与するものと考えています。
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