議会での質問・答弁

2017年06月30日

2017年第2回6月定例会 本会議 討論 中森辰一議員

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2017年第2回6月定例会 本会議 討論 中森辰一議員

【発言内容】

《反対する議案》

1、第76号議案 広島市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について

《意見を付して賛成》

1、第63号議案 平成29年度広島市一般会計補正予算(第1号)

2、第64号議案 広島市市税条例の一部改正について

3、第73号議案 財産の取得について【市道安佐南4区486号線(西風新都環状線)の整備等を推進するための土地を取得するもの】

4、第74号議案 契約の締結について【会下埋立地(仮称)浸出水処理施設等建設工事】


第76号議案 広島市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について

日本共産党の中森辰一です。日本共産党市議団を代表して、上程中の議案に対する討論を行います。

 反対の議案は、第76号議案です。

 意見を付して賛成の議案は、第63号議案、第64号議案、第73号議案、第74号議案の4つの議案です。他の9つの議案は賛成です。

 まず、第76号議案について、反対の理由を述べます。

 第76号議案は、消防団員等公務災害補償条例の一部改正について専決処分を承認する議案ですが、非常勤消防団員等の損害補償の補償基礎額の扶養加算額を、子どもは引き上げるが、配偶者は引き下げるというものです。

 これは、公務員の扶養手当が子どもは増額され配偶者が減額されたことに合わせて実施されるものと説明されましたが、現役の公務員の給与をどうするかということと、とりわけ公務災害に対する補償として行われる手当には何の関係もなく、機械的に連動させていく考え方は理解しがたく賛成できません。

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第63号議案 平成29年度広島市一般会計補正予算(第1号)

 次に、意見を付して賛成の3つの議案のそれぞれについての意見を述べます。

 

 第63号議案、広島市一般会計補正予算(第1号)ですが、今回の補正予算はすべて放課後児童クラブの増設のための予算です。

 放課後児童クラブでは、今年度も昨年に続いて年度当初から、202名もの待機児童を出してしまいました。しかも、3年生以下の77名は、定員超過で受け入れており、市は実質的な待機児童は125名だとしています。また、同一学区内で民間の児童クラブに空きがあっても、公設の児童クラブに行きたい、民間はいやだと、民間を希望しない97名は待機児童に含まれていません。

 今回の補正で増設する施設は公設、民設、両方ありますが、この97名は今回の補正予算の対象外です。

 一つは、年度当初から待機児童を出すことがないように、事前に十分な調査を行い新年度に間に合うような形で施設確保を行うべきです。

また、待機児童に含まれない97名も、必要があるから入所を申し込んでいることと、民間の施設は立地場所に問題がある、あるいは有資格者が1名でいいなど質の問題があるから希望しないわけで、最大限公設で対応するべきということと、できるだけ学区内で矛盾のない立地を考えるべきであることを、申し上げておきます。

さらに、本会議で指導員の確保の問題も指摘しました。月に14万円余りの給与では、確保は難しいと考えられます。処遇の抜本的な改善も前向きに検討されるよう求めておきます。

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第64号議案 広島市市税条例の一部改正について

 第64号議案、広島市市税条例の一部を改正する条例は、県費負担教職員の市への移行に伴う財政措置と、いくつかの固定資産税の軽減措置です。

 固定資産に関わるものの内で、保育の受け皿を広げるために、民間事業者を支援しようというものがありますが、いずれも専門教育を受けた保育士の配置基準などを緩和したものに対するものです。保育士の配置基準や施設基準の緩和は子どもたちの安全にかかわります。いくら保育所が足りないと言っても、子どもを保育する施設である限りは、すべての保育施設が認可保育所と同じ基準であるべきです。この点だけは承服できません。

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第73号議案 財産の取得について【市道安佐南4区486号線(西風新都環状線)の整備等を推進するための土地を取得するもの】

 第73号議案は、西風新都の善當寺地区の山林を6億余りで取得しようとするものです。民間による開発が実施されたときに、その区域の用地の提供を受けて必要な道路を建設するという、これまでのルールを度外視して、道路を建設するために山全体を取得するという前例のないやり方です。

 隣接する斎場やごみ焼却場を市が建設しようとした際に、多数通行する霊柩車やごみ運搬車が地域住民の生活道路を通ることがないように新たな道路を建設する約束をした、それを守るためだというのが理由です。そのために、わざわざ山を丸ごと取得して、道路の建設費も1.5倍もかける、というのは、よほどのことです。

 迷惑施設を住民に受け入れてもらうために約束をしたのだから、というのはやむを得ないとしましょう。しかし、それでも道路の規模を最小限にするといった工夫は必要です。

それと、そういう理由で前例のないことまでするのであれば、他にも、住民への約束をきちんと果たすべき事案があります。

 例えば、東部連続立体交差事業です。住民への約束を翻したために、地元から反対の声があがり、調整に時間がかかって、大幅に事業が遅れた結果、船越地区だけ地上線を残すことにしています。なぜ船越だけかと地元の住民の厳しい反発は当然です。今回、JR線の高架化と一体で区画整理事業を進めている府中町と青崎地区を先行的に高架化する、その後、船越地区の一部の高架化ができないか検討するといった発言が本会議の答弁でありましたが、そういう手法がとれるのであれば、多少年数がかかっても、住民との約束である船越地区全体の高架化も検討するべきです。そうしないとしたら、同じ広島市民に対する行政の対応としてバランスを欠く不公平な行政ということになります。

以上の意見を申し上げておきます。

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第74号議案 契約の締結について【会下埋立地(仮称)浸出水処理施設等建設工事】

 最後に、第74号議案は、恵下埋め立て地の建設の内、浸出水の処理施設などの建設の請負契約を締結しようとするものです。埋立地の敷地内の土壌がダイオキシンと鉛で汚染されていることがわかって、その調査を実施中ということですが、その結果については、関係する連合町内会に説明して、市のホームページに公表するとしています。しかし、実際にこの問題で関心と懸念をもって市に対しても声を挙げ、議会請願を提出しておられる団体などは、説明を行う対象となっていません。

これでは、市の行政の説明責任という点でも極めて不十分であり、少なくとも、地元の関係者、関心を持ってこの問題について声を挙げている市民にも直接説明を行う場を持つべきであり、そうされるよう求めておきます。

 以上で、討論を終わります。

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