2002年第2回定例会(6月議会)一般質問 6月26日(水) |
産廃処分場の環境アセスメントについて 【中原ひろみ議員】 昨年10月3日に出された市長意見は、「科学的なアセスメントで安全性の検証」「協議会の設置」「工事の一時凍結も含め信頼感を醸成し、大方の合意を求める」ものだった。 これまで、住民は県に「評価書の作成は、市長意見を前提にしてほしい」と要望してきたが、県は「市長意見は市長意見。どのように判断するかは県が決める」「アセスに住民の意見は関係ない」と言っている。 「7割の合意を」との県知事の見解についても、「合意を得ないからといって工事は中止にならない」とまで言っている。これまでの県の対応から考えると、市長意見は無視されかねない。 県は7月の中旬には評価書を出そうと、現在、地元に説明会を実施しているが、ここでも住民から、「処分場の見直し、安全性を疑問視する」意見が出されており、ひととおりの説明会で「合意がとれた」とは言えない。 市長の大方の住民合意とはどのようなものか。市は、市長意見を前提としない評価書は受け入れないと主体的な立場を堅持するべきだがどうか。 【環境局長】 大方の住民合意とは、定量的に何割ということではなく、できるだけ多くの住民の理解を得ることであると考えている。 この問題も含め、これまで、広島県に対し、市長意見を反映した評価書とするよう、再三にわたって申し入れており、県は技術検討委員会を設置して、埋立護岸の安全性・信頼性を科学的に検証するなど、市長意見を真摯に受け止め、必要な対応を行っているものと考えている。 【中原ひろみ議員】 県が作成中の評価書(案)を見ると、次の疑問点がある。 ◎五日市の積み出し基地から埋め立て船まで、全ての地点で廃棄物が外に出ないよう屋根かけする案は、当初計画と比較して予算がどれほど増えるのか。この予算は、無害化に使う方がより安全である。 ◎台風19号の時は、実際に防波堤の灯台の数倍もの高波が押し寄せた。大雨や高潮、台風が重なった場合、高波が埋め立て中の廃棄物を波ごと瀬戸内海に出してしまう恐れがある。この対策はどうなるのか。 ◎予想以上の大雨が降った時、処理場内の余水処理施設埋能力は、どこまで対応できるのか。処理能力を超え処理されずに海へ出る可能性はないのか。 ◎既存の類似施設である五日市処分場の成分調査を行い、安全性の検証をすることが「合意」には欠かせない。 以上の点について、市長の意見書として提出されたいがどうか。 【環境局長】 今後、アセスメントの評価書が提出された際には、市長意見に基づいた対応がなされ、かつ、市民の理解が得られるような計画となっているかどうかという面にも配慮しながら、主体性をもって適正に検討する。 ↑上に戻る |
TOPへ戻る |