2002年9月定例会 中森辰一議員の一般質問 9月27日(金)
人間らしい生活を守り雇用拡大するためにも
大企業にサービス残業是正を申し入れるべき


【中森辰一議員】
 サービス残業の是正は、連合をはじめ労働界全体の切実な要求となっているが、過労死をなくして人間らしい健康な生活をまもることと、雇用を拡大する上で市行政としても避けて通れない課題となっている。
 日本共産党は、これまでも繰り返しサービス残業を告発し是正を求めてきたが、昨年の12月、厚生労働省が「過重労働、長時間労働を規制する」画期的な通達を出し、7月には中央労働基準監督署が大企業に対して、労働時間監理の自己点検をし不適当があれば直ちに是正せよとの指導を行った。その結果、月平均で80時間のサービス残業をさせていた沖電気では、1人あたり百万円の未払い残業代が支払われた。
 市としては国に対して、マツダを始め、三菱重工広島製作所など大企業のサービス残業の実態について調査し、指導の強化、是正に取り組むよう申し入れるべきではないか。
 また、マツダとの定期協議でも、サービス残業をやめて雇用を増やす取り組みについて、議題にする必要があるのではないか。

【増田学市民局長】
 いわゆるサービス残業の是正について、厚生労働省は昨年4月、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」を定め、労働時間の適正化のため、使用者の責務と講ずべき措置を示している。
 また、本年2月には、「過重労働による健康障害防止のための総合対策」について、各都道府県労働局長に通知するとともに、日本電気工業会、日本自動車工業会など事業者団体や関係団体に協力要請を行っている。
 広島労働局では、過重労働の排除など、この総合対策の周知を図るとともに、必要に応じて、企業の実情を調査し、サービス残業等の問題があれば是正指導を行っている。
 本市においては、相談窓口の紹介など勤労者に対する情報提供を行っているが、労働時間の適正化など、先に述べた総合対策が遵守されるよう、今後、機会をとらえて積極的な啓発を行っていく。
 また、指摘の実態調査の実施や指導強化については、監督指導権限のある広島労働局へ伝える。

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