2002年9月定例会 文教委員会/石川武彦議員 10月1日(火) | ||||||||||||
小学1・2年生 全クラスを35人学級に あと6,000万円で正規教員配置できる 世論と日本共産党市議団の粘り強い追及によって、市内の小学校130校中117校の1・2年生は35人学級になっています。 ところが、残り13校は1学年が2クラス以下という理由で40人学級のまま。1クラス36人以上いても非常勤講師を1人加配して間に合わせています。 非常勤講師の身分は不安定 13校の1・2年生の授業を47名の非常勤講師が受け持っていますが、身分は不安定です。給料は自給3,000円、休みは無給、年収210万円。1か月平均17万5,000円という低賃金のため、学校も人材確保に困っています。 石川議員はこの問題を取り上げ、「なぜ全クラスを35人学級にしないのか。このままでは13校の児童への不公平が続くことになる。現在の非常勤講師の人件費1億円に、あと6,000万円追加すれば、残る13校も正規の先生で35人学級が実施できる。来年度から実施するよう、県に強く要望してほしい」と求めました。 これに対し市も、「要望はよくわかる。県に伝える」と回答しました。 議会報告メニューへ戻る 中1「はつらつプラン」に批判集中! 早期に30人学級を 中1の少人数「授業」(はつらつプラン)は、クラスは40人学級のまま、国・数・英に限って2クラスなら3グループに、3クラスなら4グループに分けて少人数授業をするというものです。 「きめ細かな指導で基礎学力の確実な定着を図る」(県教委)という名目で今年から始まりましたが、これに対し現場からは、「少人数授業は良いけれど…学級集団が成り立たない。クラスの生徒とのふれあいが薄くなる」「時間割が組めず、先生同士の打ち合わせも困難。」などの声がたくさん出ています。 石川議員はこの問題をとりあげ、「小1・2年の35人学級は好評だ。しかし、中1の少人数授業には強い批判があることは教職員組合のアンケート結果からもあきらかだ」と指摘し、「市教委は現状をどう把握しているのか」とただしました。 これに対し市は、「小グループによる学習ができたのはプラス。一方、講師の確保(特に英・数)や、グループ構成上の問題、大規模校になるほど時間割が難しくなる問題もある。これらについては県に改善を要求している」と答えました。 石川議員は、「これ以上、少人数授業を増やせば、先生は時間割も組めない。『ゆとり』と学力の定着のためには、まず30人学級にしたうえで、つまずいている子どもへの対策をたてれば良い。現場の先生の声に耳を傾けるべきだ」と強く求めました。
議会報告メニューへ戻る 愛知県犬山市が30人学級実施決定! 広島市も市長公約「20人学級実現プラン」示して 日本共産党市議団は今年の春、犬山市がおこなっている「少人数学級」と「つまずきへのきめ細かな対策」を調査し、市議会(6月議会)で「犬山市のように少人数学級にし、わかりやすい算数副読本をつくること」を要求しました。 その犬山市が2004年度から小・中学校の全クラスを30人学級にすることを決定し、準備に入っています。 石川議員は、犬山市が教育の地方分権という文部科学省の方針を受けて30人学級実施に踏み切ったことをふまえ、「広島市は市長が『20人学級実現プラン』を来年度は出すと公約している。市当局は当面、30人学級実現プランをつくり、教育委員会議に諮るべではないか」とただしました。 他都市に学ぶべき 困難があってもそれを克服する姿勢が市に求められている 石川議員の追及に対し市は、「少人数学級プラン策定は市教委事務局が中心。それを教育委員会議にかけ、財政的な裏づけがあればできるが、教員定数は県教委の権限であり、国の補助の問題もある。実現までには何段階もの壁がある」と消極的な回答にとどまりました。 石川議員は、「それでも犬山市は実施を決定した。市としても犬山市を調べる必要があり、文部科学省とも協議すべきだ」と、少人数学級実現に向けて真剣に取り組むよう市に強く求めました。 政令市での少人数学級実施状況(2002.10.18現在)
議会報告メニューへ戻る |