トップ議会情報・議員の発言2014年第3回9月定例会 議員発言 >議案質疑・村上あつ子議員


2014年9月25日 本会議 議案質疑 村上あつ子議員

 第89号議案 平成26年度広島市一般会計補正予算(第3号)
          ・子どもの居場所の確保について

          ・新しいタイプの高校整備について
 第90号議案 平成26年度広島市競輪事業特別会計補正予算(第1号)
 第109号議案 平成26年度広島市一般会計補正予算(第4号)(災害復旧関連)
 第95号議案 広島市特定教育・保育施設等運営基準条例の制定について
 第96号議案 広島市幼保連携型認定こども園設備等基準条例の制定について
 第97号議案 広島市児童福祉施設設備基準等条例の一部改正について


●第89号議案 平成26年度広島市一般会計補正予算(第3号)
◇子どもの居場所の確保について


(村上あつ子議員)
 来年度から施行される条例に基づき、学童保育のクラスの大規模化、過密化への対応を図ることから、神崎学区の留守家庭子ども会のプレハブ教室の建て替えと増設の場所や空き教室がないとの理由で、吉島東学区ほか5か所で民間事業者を募集するとして、4,701万円が計上されています。
@ 神崎留守家庭子ども会の建替え後の児童1人当たり面積はどうなりますか?

(教育長)
 神崎留守家庭子ども会では、平成26年5月1日現在、入会児童数55人に対し、児童1人当たり面積は1.18uとなっております。
 新たに2階建てのプレハブ施設を建設することにより、平成27年度は、推計児童数63人に対し、児童1人当たりの面積は、2.40uとなる見込みであり、1.65u以上の基準を満たすことになります。

(村上あつ子議員)
A また、民間に運営させる6か所の生活の場の広さの最低基準は、1人当たりでどうなりますか。

(教育長)
 今回、補正予算案に計上しております民間放課後児童クラブの運営団体公募に当たっては、本会議で提案している条例案の基準に適合することを条件とすることとしておりますので、児童1人当たりの面積1.65u以上とする基準を下回ることはございません。


(村上あつ子議員)
B 条例では、「遊び及び生活の場としての機能を備えた区画」を「児童1人につきおおむね1.65u以上のもの」としています。5年以内に基準をクリアする計画はあるのでしょうか。あればどういう計画ですか。

(教育長)
 今後5年間で児童1人当たり面積1.65平方メートル以上、かつ、1クラスの児童数40人以下に適合させるための計画につきましては、来年度、小学校3年生から6年生までに対象児童が拡大された場合、実際にどの程度の利用があるのかを見極める必要があることから、その時点での利用者数を見たうえで、5年間の段階的な整備計画を固めたいと考えています。


(村上あつ子議員) 
C 来年度から、「1クラスおおむね40人」で6年生までを対象に受け入れることになります。このため、施設の増設を図っていますが、民間募集する施設はこれ以上ないのか。既存施設の建替え、増設の計画はどうなっていますか。

(教育長)
 提供体制の整備に当たっては、学校の余裕教室や既存公共施設の活用、プレハブ施設の設置、児童館内の部屋の利用区分の見直し等により対応することを基本に、個々の学区ごとに検討してまいります。
 なお、こうした対応が困難な場合には、民間の放課後児童クラブの募集を行うこととなります。


(村上あつ子議員)
D 当初予算で6学区の民間事業者を公募しましたが、応募のなかった皆実児童館の増設はどうなったのでしょうか。

(教育長)
 平成26年度当初予算に計上した6学区について公募を実施しましたが、皆実学区については応募がございませんでした。
 この学区については、今回、補正予算案に計上している6学区と同じタイミングで再公募をしたいと考えております。


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◇新しいタイプの高校整備について

(村上あつ子議員)
 6つの県立及び市立の定時制・通信制高校を再整備して、旧市立広島特別支援学校跡地に新しいタイプの高校を建設するというものですが、
@ 現在、年間経費はそれぞれ、いくらかかっていますか。

(教育長)
 再編整備対象校6校の平成24年度学校運営費は、市立高等学校定時制過程で約5億9千万円、県立高等学校定時制・通信制課程で約6億9千万円となっております。


(村上あつ子議員)
A 2018年(H30年)度開校以降の経費はいくらと見積もっていますか。

(教育長)
 開校以降の必要な学校運営費は、仮に、平成24年度の経費をもとに試算いたしますと、年間、おおむね11億円となります。


(村上あつ子議員)
B 9月に広島市教育委員会と広島県教育委員会が策定した、新しいタイプの高等学校の整備に係る基本構想によると、広島市およびその周辺地域の定時制に通う在籍生徒のうち、中学校時代の長期欠席者は43.7%。また、昨年度の中途退学者は13.2%という報告があります。
そういった状況にあって、学校規模が大きくなれば学習や生活により配慮した指導が難しくなるのではないかと危惧をしています。
そこでお伺いします。「新しいタイプの高等学校では、こうした生徒たちに対して、どのような教育を提供しようと考えておられますか、お答えください。

(教育長)
 新しいタイプの高等学校は、従来の定時制・通信制課程の枠組みにとらわれず、
・生徒のライフスタイルに応じて、午前、午後、夜間の幅広い時間帯に授業を実施すること、
・学校での授業あるいは通信教育から自由に教科・科目を選択できること、
・大学進学のための科目から、就職に役立つ専門科目まで、生徒の進路に応じた選択科目を開設することなど、
 生徒1人1人のニーズに応じた多様な学習形態や教育内容を提供することとしております。

 また、生徒が安心して学ぶことができる居場所づくりの工夫や心のケアを図るための相談体制を整備することといたしております。

 このように、新しいタイプの高等学校では、中学校時代に不登校傾向のあった生徒など、様々な事情や背景を持った生徒が入学してくることなどを踏まえ、生徒1人1人を大切にしたきめ細かな教育実践を行い、社会的、職業的に自立するために必要な力を育成する教育を提供してまいります。

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●第90号議案 平成26年度広島市競輪事業特別会計補正予算(第1号)

(村上あつ子議員)
 2015年度(H27年度)から、競輪開催業務を民間業者に委託するとして、4年間で15億5,186万5千円の債務負担行為の設定が提案されました。
@ 年間いくらの経費節減になるのか。

(経済観光局長)
 平成25年度決算との比較で申し上げますと、包括委託1年目の平成27年度におきましては、全体で約8,200万円の経費削減を見込んでおります。


(村上あつ子議員)
A その主要な要因はなにですか。

(経済観光局長)
 その主な要因は、事務局職員の減員による人件費の減や賃金単価の引下げ等による臨時従事員の雇用経費の減などによるものでございます。


(村上あつ子議員)
B 「競輪事業運営委員会」の答申は、4年間民間事業者に運営を委託し、2017年度(平成29年度まで事業収支に単年度赤字が生じた場合、2018年度(H30年度)をもって廃止をするというものですが、その判断はいつ、誰が、おこなうのかお答えください。

(経済観光局長)
 競輪事業に関しては、本年6月の広島市競輪運営委員会からの答申を尊重し、対応してまいります。
 同委員会で議論されました将来見通しにおきましては、包括委託を導入した場合、当面の間は単年度黒字が継続することが見込まれてはおりますが、答申におきましては、平成29年度までの事業実績において単年度赤字が生じた場合には、包括委託の最終年度である平成30年度末をもって事業を廃止することとされており、単年度赤字が生じた場合、市長が事業の廃止を判断し、本市の競輪条例の廃止を議会にお諮りすることになると考えております。


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●第109号議案 平成26年度広島市一般会計補正予算(第4号)
◇災害復旧関係の補正について数点お聞きします。

(村上あつ子議員)
@専決処分の69億4,550万円を含む災害復旧関連の予算は、全会計合わせて、171億6,298万6千円となりますが、この財源内訳をお答えください。

(財政局長)
 今回の災害にかかる専決処分の承認案と、それからこの度追加送付させていただいた補正予算案を合わせた171億6,298万6千円の財源内訳でございますが、
 国・県支出金が86億6,736万5千円
 特別交付税が31億7,600万円
 市債が38億1,362万6千円
 その他負担金などが1億261万4千円でございます。
 残る14億338万1千円が財政調整基金からの繰入金となっております。


(村上あつ子議員)
A河川の復旧については、47河川の復旧工事が必要ということですが、今年度末までに終えるとしている工事はどこまでの工事をしめしているのですか。

(下水道局長)
 今回の補正予算には、被災した47河川全てについて、護岸などの施設をもとのように復旧するための費用を全額計上しております。
 10月下旬から順次、国の災害査定を受けた上で本復旧工事に着手し、早期完成に努めてまいります。


(村上あつ子議員)
B 道路の復旧については、今年度末をめどに本復旧を終える計画と聞いているが、どこまでの工事を本復旧というのでしょうか。

(道路交通局長)
 道路の復旧について、今年度末までに行うこととしている本復旧の工事内容は、この度の災害で破損した舗装、法面、路肩、河川との兼用護岸や、ガードレールなどの交通安全施設等を原形復旧する工事でございます。


(村上あつ子議員)
C 大量の土砂は八木用水に土砂が流れ、被害が増大しましたが、水路の被害状況と、復旧工事の内容、復旧の見通しをお答えください。

(経済観光局長)
 八木用水は、農業用水としての機能のほか、地域の主要な排水路の役割を果たしており、今回の土砂災害で緑井七丁目から八木三丁目までの間2,350m、八木八丁目の800mの区間が土砂の流入により閉塞し、一帯が冠水する被害が生じております。
 これまでに、2,950mの区間の土砂撤去が完了しており、残る200mの区間についても、10月中旬を目標に撤去作業を進めております。
 また、上流の八木町でも土砂流入による閉塞が3か所で発生し、農業用水が取水できない状況となっておりますが、これについては、11月下旬を目標に土砂の撤去を行います。
 なお、今回の土砂災害では、八木用水のほか安佐南区及び安佐北区を中心とした地域で水路の土砂体積や破壊等の被害が130か所で発生しており、この復旧工事の実施について、今後、国の災害査定を受けるなど所要の手続きを進め、来年度にまたがるものはあるかもしれませんが、できるだけ今年度内に復旧できるよう鋭意取り組んでまいります。


(村上あつ子議員)
D 避難勧告の解除は、どういう段階で解除するのでしょうか。

(消防局長)
 現在、緑井地区・八木地区の一部に発令をされている避難勧告については、広島市に当分の間まとまった降雨が見込まれず、地盤が含む水分量が一定程度下回っていること、安全に避難するための道路や、降雨があった際の水路等の確保措置が講じられていることという要件が整った段階で解除することとしております。


(村上あつ子議員)
E 技術的な検討が必要で、応急復旧に時間が必要としている八木八丁目(「カテゴリーB」)について、また、関係機関と連携をとりながら対応を検討する八木三丁目(「カテゴリーC」)については、住民に一定の見通しを示す必要があります。今後の復旧見通しはどうなるのですか。

(道路交通局長)
 八木八丁目の太田川大橋西詰め付近については、急斜面の渓流部から大量の土砂が流下し、多くの家屋を巻き込んだ地区で、国道54号線からの導入路を確保し、土砂の排除作業に着手したところでございます。
 また、八木三丁目の県営住宅付近では、一部区域で捜索活動が行われており、捜索終了を待って、順次道路や河川など応急復旧作業を本格化させるとともに宅地内のがれき撤去についても、道路や河川などの応急復旧作業と調整を図りながら進めてまいります。
 いずれについても、引き続き関係機関と連携を取りながら、早期の応急復旧完了を目指すとともに、本復旧については年度内の完了を目途に取り組んでまいります。


(村上あつ子議員)
F 住民説明会で、「緑井七丁目は生活道路が1本しかなく、避難しようにも逃げ道がなかった。迂回路をつくってほしい」とか、大型土のうは土石流を防ぐ効果がなく、「砂防ダムが整備されるまでは怖くて元の家に住めない」などの意見が相次ぎました。復旧に当たってこういった住民の声を聞く必要性を認め、各町内単位で「住民意見交換会」がはじまったところです。また、「警戒区域」の指定にあたっても、その区域に住む住民とまちづくりについて十分な話し合いが不可欠と考えます。災害に強いまちづくりをすすめていくことからも、住民を主人公にした復旧・復興を求めておきます。

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●第95号議案 広島市特定教育・保育施設等運営基準条例の制定について
第96号議案 広島市幼保連携型認定こども園設備等基準条例の制定について
第97号議案 広島市児童福祉施設整備基準等条例の一部改正について


(村上あつ子議員)
 一括してお聞きします。

 2015年4月から、子ども・子育て支援新制度はスタートします。新制度は、これまでの保育所、幼稚園、学童保育など子育て支援に係る制度が根底から変わるもので、これまでもいくつか問題を指摘してきたところです。今議会に新制度施行にあたり、3件の条例案が提出されましたが、一言でいえば、「難解な条例」で、何度読み返しても本市の取り組みが見えてきません。
未就学児の保育・教育、学童保育に関する本市の理念や各事業における目的・基準などわかりやすく明記したものを再提出することをはじめに要望して、質問に入ります。

◇はじめに、保育に関して

・来年4月から、既存の保育園、幼稚園のほか、幼保連携型認定こども園、0歳から2歳児を対象とする地域型保育事業に、定員6人から19人の子どもを預かる小規模保育事業(A・B・C型の3つのタイプ)・5人以下を対象とする家庭的保育事業(保育ママ)・居宅訪問型保育事業・事業所内保育事業があり、保育所や幼稚園と同列に位置付けられ、待機児解消を図るとしています。
@ 本市の保育行政をおこなうにあたっては、改正児童福祉法24条1項の市町村の実施義務を根拠規定とみなして、認可保育所を基本とすべきと考えますが、お考えをお聞きします。

(こども未来局長)
 本市における保育の確保については、認可保育園を基本としながら、保護者のニーズや地域における保育の量の確保の状況を踏まえ、保育園・幼稚園の認定こども園化、認可外保育施設の認可化・小規模保育化などに取り組んでいくことにしています。


(村上あつ子議員)
A 新制度は介護保険制度をモデルにしており、保護者は保育の「必要性」と「必要量」の認定を市町に申請しなくてはいけません。フルタイム勤務の人は上限11時間の保育標準時間、パート・アルバイトの人は保育短時間の2つに区分され、保育料も差が設けられます。
Aさんは、アルバイトで毎日勤務時間は不規則です。午前11時から5時の場合、通勤時間を含むので6時前ギリギリのお迎えになります。保育園の基本的な利用時間が、仮に9時から5時になると、6時までの1時間は延長保育の利用となってしまいます。短時間保育と延長保育の利用料を合わせれば、標準時間より上回ってしまいます。お母さんたちの半数が、不安定な雇用形態のパート・アルバイトと言われる中で、4月以降、こうした矛盾が起こることについてどのようにお考えでしょうか。お答えください。

(こども未来局長)
 最長8時間の保育の利用ができる短時間保育認定の利用者が、延長保育を利用した場合には、ご質問のとおり、短時間保育と延長保育の保育料の合計が、最長11時間の保育の利用ができる標準時間保育の保育料を上回ることが想定されます。
 そのため、現在、国において、その取扱いについて検討が行われています。
 国の検討結果を踏まえたうえで、本市としての対応を検討してまいりたいと考えています。


(村上あつ子議員)
B 市町村は、保護者の申請に応じ、認定証の交付と利用の調整を行うことになります。私立保育園は、これまで通り、市と保護者との契約とし、保育料の徴収は市が行います。これに対して、児童福祉法24条第2項に定める認定こども園や小規模保育等は、保護者と施設との直接契約で、保育料も施設が徴収しますがー
直接契約の施設の利用についてお聞きします。市は、利用調整をし、施設に「利用の要請」を行い、施設は、府省令で「正当な理由がなければ「利用申し込み」を拒んではならない」と定めていますが、この「正当な理由」とはどういうことを指しているのかは定めていません。
保護者の資力や経済状況、あるいは、障害の有無等で特定の子どもが保育の利用が拒否されることはあってはなりません。事業主の応諾義務の明快な基準を設けるべきではありませんか。お考えをお聞きします。

(こども未来局長)
 施設・事業者は、保護者から利用申し込みを受けたときは、正当な理由がなければこれを拒んではならないとされており、この「正当な理由」については、
 @定員に空きがない場合
 A定員を上回る利用の申し込みがあった場合
 Bその他特別な事情がある場合
などを基本とすることが、国から示されています。
 また、「その他特別な事情がある場合」については、今後、
 @特別な支援が必要な子どもの状況と施設・事業の受入れ能力や体制との関係、また、
 A設置者や事業者による通園標準地域の設定との関係
などについて国が整理したうえで、その運用上の取扱いが示される予定となっております。
 国から示される運用上の取扱いを踏まえ、適切に対応してまいりたいと考えております。


(村上あつ子議員)
C また、当面は、市町村が利用の調整をするとしていますが、直接契約の施設に保護者が直接保育の申し込みをし、契約することは可能なのでしょうか。
政府は、保護者の直接の申し込みは想定していないとしていますが、市町村に申し込むという規定はありません。法の下に公平な利用調整が行えるよう整備が必要ではありませんか。お考えをお聞きします。

(こども未来局長)
 認定こども園や家庭的保育事業等については、これらの施設等に保護者が直接申込み、契約をすることになります。
 これらの直接契約の施設等についても、児童福祉法の規定に基づく市町村の利用調整を経て、保護者と契約することになります。


(村上あつ子議員)
D 現行の認可保育所は、全員有資格者に対して、国の基準は、ほとんどの施設で「保育士と同等以上と認める者」つまり有資格者を必要とせず、研修のみでよしとしており、本市もこれに準じています。明らかに保育の質の低下が懸念されます。厚生労働省発表の昨年1年間における保育所で子どもの死亡事故件数は、認可保育所で4件、保育士資格者は3分の1で良いとされている可保育所では15件となっています。入園児童数から換算すると認可外は認可の実に45倍の発生率です。さらに、年齢別ではこの10年間の死亡事故の約9割が0歳から2歳の乳児です。保育の担い手は、すべての施設において保育士資格者とすべきです。お考えをお聞きします。

(こども未来局長)
 家庭的保育事業及び小規模保育事業C型の職員については国の基準では、保育士または保育士と同等以上のものとされています。本市では、保育士と同等以上と認めるものてして、幼稚園教諭などの資格や実務経験などの条件を付すように考えています。
 また、小規模保育事業B型及び小規模型事業所内保育事業の職員については、国の基準では、保育士は半数以上とされていますが、できるだけ保育士の配置を多くすることが望ましいと考えています。保育士確保という課題もあることから、本市では、保育士の供給状況等に応じて、この基準を加重することとしています。


(村上あつ子議員)
E 食事の提供についてお聞きします。  
本市の条例案は、「自園調理を原則とする」としているものの、5年間はこの基準を適用しない経過措置を設けたり、3歳以上の食事については、外部搬入を認めています。これではこどもによってまちまちの給食提供ということです。すべての子どもへ自園調理による給食を提供すべきで、そのために、調理室を必置とし、調理員を配置すべきです。お考えをお聞きします。

(こども未来局長)
 子どもの居宅で保育を行う居宅訪問型保育事業を除き、小規模保育事業等においては、自園調理を原則としています。
 園外で調理された給食の搬入は、原則として認められませんが、一定の要件を満たす場合に限り、連携施設や近接した同一あるいは系列法人が運営する小規模保育事業所、社会福祉施設、病院等から搬入することは可能としています。
 なお、現在自園調理を行っていない場合は、平成31年度末までの間に自園での調理体制を整える前提で、弁当持参や外部搬入を認める経過措置を設けています。
 幼保連携型認定こども園においても、自園調理を原則としています。
 しかし、保育園について、一定の要件を満たす場合には、3歳以上の児童の食事の外部搬入を可能としていることを踏まえ、幼保連携型認定こども園についても同様の基準としています。


(村上あつ子議員)
F 設備に関してお聞きします。
認可保育所について、4階以上の場合、屋外避難階段の設置規制がなくなりました。ビルの一室で少人数の保育者が2歳までの乳児を保育する小規模保育等にも適用されます。子どもの安全や災害時の避難を考えた場合、小規模保育等の設置は2階まで、それを超える場合は屋外避難階段等の設置を義務付けるべきです。お考えをお聞きします。

(こども未来局長)
 子どもの安全や災害時の避難を考えた場合、保育室等はできるだけ低層階のほうが望ましいと考えられますが、3階以上に設ける場合には、国の基準通り、屋内避難階段、屋外傾斜路、屋外避難階段などのいずれかを設置することとしています。
 なお、保育園の保育室等を4階以上に設ける場合については、従来の国の基準では、屋外避難階段を設けることとされて居ましたが、国において、同党の安全性を確保できる代替手段がないか、建築・消防に関する学識経験者等による検討が行われ、屋外傾斜路、排煙設備を有し、乳幼児等が安全に一時避難するために必要な広さの空間を確保した屋内避難階段も認められることとされたものです。


(村上あつ子議員)
G 保育の継続性についてお聞きします。
現行では、就学前まで保育の継続が保証されています。新制度で、3号認定の子どもが3歳以降も保育を利用する場合、あらためて、認定を受ける必要があります。この場合、保育を必要とする事由に変更がなければ保育の継続性が保証されるのでしょうか。誰が責任を持つのですか。

(こども未来局長)
 3号認定、これは3歳未満で保育が必要な児童を認定するものですが、有効期間は児童の満3歳の誕生日の前日までとされていることから、引き続き保育が必要な場合は、2号認定を受けることとされています。
 この場合、認定替えになったとしても、保育を継続して提供できるようにする必要があると考えています。

◇つぎに学童保育(留守家庭子ども会)についてお聞きします。

(村上あつ子議員)
 新制度で学童保育は「地域子ども・子育て支援事業」に位置付けられ、放課後児童育成事業の設置及び運営に関する基準が省令で定められました。
@ 児童福祉法第34条の8の2第1項で、設備及び運営について条例で定めるとして、「この場合において、その基準は、児童の身体的、精神的及び社会的な発達のために必要な水準を確保するものでなければならない。」とあります。これが、設備運営基準の基本理念と考えますが、お考えをお聞きします。

(教育長)
 条例案に定めている基準は、児童の健全育成に必要な水準を確保しているものであり、児童福祉法の規定の趣旨に沿ったものであると考えております。


(村上あつ子議員)
A 指導員の資格や配置については、これまでどおりになるのでしょうか。

(教育長)
 現在の指導員の配置につきましては、「原則として、有資格者の指導員を配置する」という現行の基準に基づき、1クラスに2名の有資格者の指導員を配置しているところであり、長期休業中などにおきましては、勤務シフトの関係で、例外的に資格を有しない臨時職員だけで運営することがあるという実情がございます。
 今回の条例案では、こう言った場合についても、1人は有資格者としなければならないものとなっており、現行より充実した職員体制になると考えております。


(村上あつ子議員)
B 市の責任のもとに、民間事業者に対しても最低基準を超えるよう指導ができるのでしょうか。市の関与と責任はどうなりますか。 
以上で質疑を終わります。

(教育長)
 児童福祉法の規定に基づき、市町村は、条例の基準に適合するよう、放課後児童健全育成事業を行うものに対して、報告を求めることや物件の検査等を行うことができることとされており、本市として、民間放課後児童クラブに対して条例の基準を順守し、適切に運営されているか、適宜、確認し、指導等を行ってまいります。


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