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2014年7月1日 本会議 意見書案賛成討論 中原ひろみ議員 |
●意見書案第25号 憲法解釈の変更による集団的自衛権行使を容認しないことを求める意見書案 |
意見書案第25号、「憲法解釈の変更による集団的自衛権行使を容認しないことを求める」意見書に賛成の立場から討論します。 安倍政権は、集団的自衛権の行使容認の閣議決定にむけた修正案をまとめ、今日中に強行すると報道されています。まさに、今、憲法9条を生かした「戦争しない国」から、憲法9条を無視した「戦争できる国」へと日本の国の在り方を変えてしまう、歴史を逆行させる事態です。 そうしたなか、被爆地の市長の態度は、全国が注目していましたが、六月議会の市長答弁は、「国の動向を見守る」「憲法改定を前提した慎重な審議が必要」と、「憲法9条の改正」や「集団的自衛権の容認」など、これまでの姿勢から明らかにトーンダウンしたものでした。 傍聴した市民から恒久平和の発信地である被爆地の首長が、「国の議論を見守るとしか言えない」とは情けない、「憲法の改定手続きを経るべき」との答弁には「憲法9条を守れ」となぜ言えないのかと、被爆地の首長の資質を問う厳しい意見があったことを率直に指摘しておきます。 これまでは、自衛隊を海外に派兵しても「武力行使はしない」「戦闘地域にはいかない」という歯止めがありました。だから60年前に自衛隊が発足していらい、一人の外国の人も殺さず、一人の戦死者も出さずにきました。それは、「海外で武力行使をしない」という憲法9条の歯止めがあったからです。これこそ日本の誇りであり、世界から安心して付き合える国との信頼を広げてきました。 しかし、閣議決定の最終案は、海外での武力行使の全面解禁を結論づけ、武力行使の3要件を満たせば、歯止めなき武力行使に道を開く内容となっています。「限定容認」「必要最小限」などと、どんなに言葉を修正しても他国のために日本が武力行使することに変わりはなく、一度、戦闘地域で武力を行使すれば、それはどんどん拡大し、エスカレートせざるをえません。 他国を見ても、憲法解釈の変更でアフガニスタンに海外派兵したドイツは54人、イタリアはイラク戦争・アフガン合わせて81人の死者を出しています。 集団的自衛権行使が国民に何をもたらすかが明らかになるにつれて、反対世論が拡大しています。特に「戦場へ行くことになる若者」は危機感を感じ「戦争で人を殺すのは嫌だ」と、官邸前での抗議行動に数万人規模で参加しています。まさに国民的決起がはじまりつつあります。 毎日新聞が行った世論調査でも、集団的自衛権の行使容認に反対が58%、賛成は32%で、5月の調査から反対が4ポイント増え、賛成は7ポイント減りました。他国の戦争に巻き込まれる恐れがあると思うが71%、「思わない」は19%にすぎません。 今、被爆地である広島市議会の態度が問われています。 被爆地ヒロシマは、「同じ苦しみを他の誰にも味わせてはならない」との被爆者の思いを体現する都市です。この意思を受けづく我が広島市議会には、被爆者の遺言状でもある「核兵器の使用につながる戦争行為は止めよ」「日本の若者を戦場に送るな」との声を発信する責務があります。暴走する安倍政権に対し「戦争する国づくり止めよ」と抗議することが市議会の責任です。 今日は、くしくも60年前に自衛隊が発足した日です。 安倍政権によって2014年7月1日を「殺し、殺される国」への転換点にさせてはなりません。 戦後60年あまり維持されてきた「他国のための武力行使を禁じた」憲法解釈をわずか1ケ月半の与党密室協議で覆えすやり方は立憲主義の否定であり、ファシズムに他なりません。 主権者のものである憲法を、「解釈」に名を借りて、力によって奪い「戦争する国づくり」に加担した勢力を多くの国民は許さないでしょう。 「ならぬものはならぬ」ということを申し上げて、意見書に賛成の討論とします。 上にもどる |
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