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2012年7月3日 本会議 議案討論 近松さと子議員 |
議員派遣第2号議案と第3号議案「海外視察」に反対の討論 議員提出第4号議案、第5号議案、第6号議案「議員報酬削減」賛成の討論 |
●海外視察 市議団を代表して、海外視察の中止を求める立場から、議員派遣第2号議案と第3号議案に反対の討論を行います。 今回、フィンランドなど北欧へ8名、ドイツ・イタリアへ5名が、総額1,000万円の視察費を使って海外視察をおこなうというものです。 広島市は財政が厳しいという理由で、本年度予算では、63件、総額約20億円もの事務事業の見直し・削減をおこないました。そのなかには、敬老金や敬老記念品のカットなど、お年寄りのささやかな楽しみさえ奪うようなものも含まれています。 この6月には、国民健康保険料の値上げの納付通知が送られました。ひと月足らずで12,000件の苦情や問い合わせのため、区役所の電話が、鳴りっぱなしだったといいます。4月からの介護保険料の値上げに続く市民負担増です。子育て世代にも、子ども手当が、児童手当になり、年少扶養控除の廃止という増税だけが、残りました。 日本共産党広島市議団は、市民に負担を押し付けるのではなく、不要不急の大型開発にこそメスをいれるべきだと主張してきました。また、議会も率先して襟を正すべきで、今すぐにできることとして「費用弁償の廃止」や「海外視察の中止」をもとめてきました。 海外調査や友好親善が全て悪いという立場ではありません。しかし、全議員に任期中1回、80万円を上限におこなわれる海外視察は、市政への費用対効果があるのか、豪華海外旅行ではないかという疑問や批判がある中で、市民の理解は得られていません。自己研さんや教養目的なら自費で行うべきですし、調査が目的というのなら政務調査費で実施することもできます。 すでに、17府県議会・政令市が自粛や休止を決めています。 行政の無駄遣いをチェックするのが、議会の役割です。その議会が自身の無駄使いを改めることができないのでは、議会の存在意義が問われませんか。 議会改革推進会議の中では、残念ながら「海外視察の中止」という合意はできませんでしたが、それぞれの会派のみなさんには、せめて、自粛するという決断をもとめるものです。 議会人としての良識ある判断を訴えて、反対討論を終わります。 上にもどる ●議員報酬削減 日本共産党近松さとこです。市議団を代表して、上程された議員提出第4号議案、第5号議案、第6号議案のすべてに賛成の立場で討論をします。 私達議員は、議会や議員に対して、市民のみなさんから激励の声と同時に「暮らしが大変な時に、市民のために何をしているのか」という厳しい意見があることを、真摯に受け止めなければなりません。 日本共産党の市議団は、市民の暮らしの痛みがわかる議会に向けた改革を進めるべきだとして、海外視察の中止・費用弁償の廃止・議員報酬の削減をもとめてきました。 そして、報酬の二重取りと批判の強い費用弁償については、受け取っていません。今すぐ、海外視察とともに廃止すべきです。 さて、現在の広島市議の月額報酬86万円・年額約1,400万円は、中国地方の県、市議会で最も高いものです。いったい、いくらなら適正な額といえるのかは、議論のわかれるところです。国会議員は、国会法において「一般職国家公務員の最高額より少なくない歳費を受け取る」と定められています。一方、地方議員報酬の基準については地方自治法においても特別の規定は設けておりません。 当然「議会のお手盛り」と批判されるような決め方も改めなければなりませんが、憲法の二元代表制の破壊につながる市長による押しつけも許すべきではなく、議会自身の手でおこなうべき問題です。 そこで、日本共産党市議団としては、本市職員の最高職である局長級の平均年収額まで見直してはどうかと提案してきました。今回の条例案では、5・10・20%と削減割合は、バラバラですが、削減しようという点では、多くの賛同をえているといえます。 議員報酬を削減する条例案については、10年前の2004年3月に、5%削減案を広島市議会は、否決しています。当時、広島アジア競技大会を契機とした大型開発事業の借金が市財政を圧迫し、財政非常事態宣言が出されている最中のことでした。 市長ら特別職や一般職員の給料はカットした一方で、広島市議会で、議員報酬は一度も減額されたことは、ありません。 これまで、議会改革推進会議で議論される中で、政務調査費領収書の全面公開、費用弁償の削減などが、実行されてきました。 しかし、この1年間の推進会議では、こうした課題について、何一つ合意を得ることができませんでした。 今回の議員提案では、議員報酬の削減割合や費用弁償廃止について、相違があり、一致できませんでしたが、せめて、議員報酬を削減するという決断だけは、最低でも下そうではありませんか。 これからも、市民の声に真摯に向き合い、ひらかれたわかりやすい議会、市民の声が届く議会となるよう、日本共産党市議団は全力をあげることを表明し、すべての議員提案の条例案に対して、賛成の討論といたします。 なお、議会改革検討委員会の報酬削減の議論の中では、「議会定数削減とセットで議論すべき」との意見が出されました。そもそも、議員定数は、100万市民の多様な民意を市政に反映させるには何人の議員が必要なのか、民主主義にかかわる問題です。報酬は財政問題であり、議員定数とは全く違う次元の問題です。身を削るのではなく、民意を削る定数削減とセットで議論する性格のものではないということを申し上げておきます。 上にもどる |
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