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2012年3月22日 本会議 近松さと子議員の2012年度関係議案に対する討論 |
≪反対の議案≫ ※発言順 第1号議案 平成24年度広島市一般会計予算(原案に反対) 第9号議案 平成24年度広島市後期高齢者医療事業特別会計予算 第10号議案 平成24年度広島市介護保険事業特別会計予算 第44号議案 広島市介護保険条例の一部改正について 第11号議案 平成24年度広島市国民健康保険事業特別会計予算 第43号議案 広島市国民健康保険条例の一部改正について 第31号議案 広島市衛生関係手数料条例の一部改正について 第37号議案 広島市敬老金等条例の一部改正について 第48号議案 広島市墓地及び納骨堂条例の一部改正について 第55号議案 広島市病院事業使用料及び手数料条例の一部改正について 第12号議案 平成24年度広島市競輪事業特別会計予算 第16号議案 平成24年度広島市開発事業特別会計予算 第60号議案 広島高速道路公社定款の変更に係る同意について 最後に |
日本共産党市議団を代表して討論を行います。 上程された議案のうち、平成24年度広島市一般会計予算、第1号議案は原案に反対です。 その他で反対する議案は、第9号、第10号、第11号、第12号、第16号、第31号、第37号、第43号、第44号,第48号、第55号、第60号議案です。 残りの議案には賛成です。 ≪原案に反対≫ 第1号議案 平成24年度広島市一般会計予算 第1号議案ついては、昨日の予算特別委員会に5つの削減案を示し、修正案として提案しました。 議会改革推進会議が、改革の名にふさわしい結論を出せなかったのは残念です。私たち(市議会)は、改めて、区役所、本庁舎や学校では全面禁煙となっていながら議会棟において特別扱いになっている喫煙所の整備と、市政への費用対効果があるのかと疑問視されている海外視察を中止して襟を正すことです。あわせて、喫煙所の撤去を求めます。 また、広島へリポート整備の負担割合を見直し、広島駅自由通路等整備も路面電車の駅前ルートを含めた広島駅南口広場の再整備についても、市民の暮らしを守りながら、財政健全化が急がれるときに、今すぐ進めていくべき事業ではありません。 一方、新年度予算には、切実な市民の要求に応え、学校の耐震化、エアコンの整備の3年前倒しの実施、児童館の整備、配食サービスの拡充、地域乗合タクシーの実施など、一定評価できる点も含まれております。 しかしながら、予算案全体には、住民の暮らしや福祉を守る立場が抜け落ち、中小業者を支援する施策よりも大型開発優先への先駆けとなる内容が含まれており、賛成できません。 働く人の34%が非正規雇用で、この14年間に家計収入が92万円減収しています。子育て世代も、子ども手当の減額や年少扶養控除が(廃止で)増税になる、平均4万円しかないわずかな国民年金からも1%も減らされるという時に、医療や介護の保険料、利用料の値上げや手数料など各種料金の新設で受益者負担を強化しようというのは、耐え難い負担増を押し付けるものです。 さらに、長寿を祝う敬老金を削り、ささやかなお年寄りの楽しみを奪っておいて、一方で高速5号線や広島駅自由通路等整備に加え、広島駅南口広場の再整備など、不要不急の大型開発は進めるというのは、「住民福祉の向上」に寄与するという地方自治体の使命を投げ捨てるものです。 西風新都の開発促進、また、二葉の里地区を中心とした広島駅周辺地区の整備など、企業立地促進補助金を使って、大企業支援に偏った「呼び込み型」の開発にまい進することは、市民サービスを切り捨てつつ財政健全化に逆行するものであり、今後の市政運営の根本姿勢にかかわる問題です。 いくら、観光に力を入れて、ごみのない花のまちにしても、市民生活が疲弊して「活力とにぎわいのあるまち」を実感できなければ、市民にもてなしの心は生まれません。 市長も、「人・モノ・金を地域で循環させて、雇用と消費を産み、市税収入につなげ、地域にそれを投入して好循環をつくる」と言われます。 国からハローワークを委譲して就労支援を行うとしていますが、そもそも、地域経済が元気になり、雇用が守られなくては、生活保護増加の歯止めにもなりません。 マツダが、生産拠点の海外移転をさらに進めるという方針を示したことは重大問題です。地域経済の空洞化を許さず、雇用を守り、企業の社会的責任を果たせと働きかけるべきです。 そして、地域に根を張り、雇用の7割を占め、地域経済の担い手である中小業者を応援する施策に軸足を移すことが求められています。「商店街の活性化」と「マツダ支援のための車購入」の予算が同じというのでは、とても商店街振興にふさわしい予算といえません。 観光振興頼みではなく、保育園の耐震化や特養ホームの増設など、生活密着型公共事業を最優先にする、太陽光など再生可能なエネルギーの普及を進め、経済波及効果のある住宅リフォ―ム制度を作って仕事を起こしていく方向への転換を求めます。 上にもどる ≪反対≫ 第9号議案 平成24年度広島市後期高齢者医療事業特別会計予算 続いて第9号議案、平成24年度広島市後期高齢者医療事業特別会計予算ですが、高齢者を差別する医療制度の下、保険料が払えず、滞納によって医療証を短期証に切り替えられた本市の高齢者は518人を超え、医療を受ける権利が奪われております。 後期高齢者医療を直ちに廃止し、元の老人保健制度に戻すよう国に求めるとともに、新年度保険料の引き上げは中止し、短期証発行は止めるよう広域連合に求め、市として独自減免を行うべきです。 上にもどる ≪反対≫ 第10号議案 平成24年度広島市介護保険事業特別会計予算 第44号議案 広島市介護保険条例の一部改正について 次に介護保険ですが、新年度、保険料を基準額で年9,502円も大幅に引き上げる一方で、国の介護報酬改悪のなか、ヘルパーの生活援助サービスの時間が60分から45分へと短縮され、駆け足のサービスしか受けられなくなり、利用者から抗議の声が上がっています。 国に声を上げ、機械的な要介護認定や軽度者からのサービス取り上げをやめ、国庫負担割合を引き上げ、保険料減免制度をつくるよう要望することを求めます。 上にもどる ≪反対≫ 第11号議案 平成24年度広島市国民健康保険事業特別会計予算 第43号議案 広島市国民健康保険条例の一部改正について 国民健康保険については、新年度、年額平均保険料は5,249円、4.6%の引き上げとなっています。長引く不況のなか、払いきれない世帯が増加し、これ以上の保険料の引き上げは滞納世帯を増やすだけです。 そうした中で、差し押さえが2010年は965世帯にのぼり、5年間で6.7倍に急増していますが、収納率は、同じ5年間で74%から72%にと横ばい状態です。収納強化を叫んでも、根本的には、国の負担を求めると同時に(市として)繰り入れを増やす、減免制度を拡充するなど、高すぎる保険料を引き下げる努力をするしか解決の道はありません。 また、2014年度から保険料の所得割計算式を旧ただし書き方式に変更することや、広域化による国保料の負担増が懸念されます。社会保障としての国民健康保険制度を守るために対策をとるべきです。 上にもどる ≪反対≫ 第31号議案 広島市衛生関係手数料条例の一部改正について 広島市衛生関係手数料条例の一部改正は、動物管理センターでの犬猫の引き取り手数料を新たに設けるものです。 行政が、一方的にペットを捨てるなと呼びかけても、お金を取る仕組みにしても、殺処分を減らす根本解決にはなりません。市民と共同で「動物愛護精神」を普及させる方向でセンターの体制を強化するべきです。 上にもどる ≪反対≫ 第37号議案 広島市敬老金等条例の一部改正について 広島市敬老金等条例の一部改正は、88歳と100歳以上の高齢者へのささやかな敬老金と長寿祝い金を廃止するものです。 高齢者が長生きをして対象者が増えてきたのが廃止の理由です。節目節目に長寿を祝い、高齢者を敬うのが日本の美徳ではなかったのでしょうか。長寿を喜べない高齢者軽視の見直しは反対です。 上にもどる ≪反対≫ 第48号議案 広島市墓地及び納骨堂条例の一部改正について 広島市墓地及び納骨堂条例の一部改正についてですが、墓地の経営には、永続性と非営利性が求められることから、その経営主体は市町村等の地方公共団体が原則であり、その他は、宗教法人、公益法人等に限られるとしています。 平成20年に使用料が民間並みに改定されており、新たな管理料をとる必要性が認められません。 上にもどる ≪反対≫ 第55号議案 広島市病院事業使用料及び手数料条例の一部改正について 次に、広島市病院事業使用料及び手数料条例の一部改正についてです。 若い人たちの雇用が不安定になり、経済的な困難が大きくなっているときだけに、値上げは深刻です。出産育児一時金の範囲内とはいえ、少子化対策に背をむけるものです。値上げ理由とされるのは、産科医の待遇改善とされていますが、最後までつきっきりでお産を見届けるのは助産師です。スタッフの体制と処遇改善は、一般財源からの繰り入れで行うことを求めます。 新年度、市立病院の経営改善方策の検討会がもたれるといいますが、「医療・介護難民」が社会問題となっている今、自治体病院に求められているのは「経営効率」のための独立行政法人化ではなく、どんな住民、患者も切り捨てない公的医療の充実であることを要望しておきます。 上にもどる ≪反対≫ 第12号議案 平成24年度広島市競輪事業特別会計予算 競輪事業特別会計についてですが、公営ギャンブルは、雇用対策をしっかりと行い、廃止すべきです。 上にもどる ≪反対≫ 第16号議案 平成24年度広島市開発事業特別会計予算 開発事業特別会計については、市民の税金で開発し、得た収入を基金に積み立てているのですから、使途を開発事業に限定せず、一般財源に繰り入れて市民の暮らしを応援する財源にすべきです。 上にもどる ≪反対≫ 第60号議案 広島高速道路公社定款の変更に係る同意について 広島高速道路公社定款の変更に係る同意についてですが、福木トンネルの地盤沈下の検証も済まないうちに、二葉山トンネル工事、高速5号線建設を進めようとしている公社への安易な出資には賛成できません。 上にもどる 最後に 最後に、待機児解消に背を向けるふくしま第二保育園の廃園や、公立保育園の民間移管を強力に推進し、広島市の公的な保育責任を放棄しようとしている姿勢も見過ごすことはできません。 重ねて、広島市が「住民福祉の機関」として自治体の役割を果たし、地方自治・地方財政を豊かに発展させる立場で、地域主権改革に追随することなく国にも県にも物申されるよう要望して討論を終わります。 上にもどる |
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