トップ議会情報・議員の発言2012年第1回2月定例会・予算特別委員会 議員発言 > 経済観光環境関係


2012年3月8日 予算特別委員会・経済観光環境関係 近松議員の質問(大要)

   ●循環型・内発型で地域経済の活性化を
        生活密着型公共事業で零細業者の仕事おこしを

          小規模修繕契約希望者登録制度
          住宅リフォーム助成の拡充を

        再生可能なエネルギーの普及を
          公共施設への太陽光発電パネル設置について
          太陽光発電パネル設置補助について
   ●汚染がれきの受け入れについて


●循環型・内発型で地域経済の活性化を
生活密着型公共事業で零細業者の仕事おこしを
(近松さと子議員)
 おはようございます。 日本共産党,近松里子です。
 きょうは地域経済を支えるその主役が中小企業の皆さんだという立場で質問をさせていただきたいと思います。
 中小企業の皆さん,商売繁盛であってこそ広島の地域経済も活性化するんじゃないかと思います。そういう中で,今,労働組合や市民団体の皆さんが,雇用と中小企業への振興を求めて2月に総行動というのを実施されました。そういう中で,商工団体の方や商店街の方,組合の方と懇談をされています。そういう中から幾つか商店街,あるいはそういう商工会連合会などの声を紹介したいと思います。
 中小企業対策のための融資が大切だ,中小企業憲章ができたときは期待したけれども,具体化が全くされてない,地元の商店は後継ぎがおらず廃業が続いている,大手企業の進出には自治体が予算をつけるが地元商店には何ら対策がない,このままでは地元の商店がなくなってしまう,そういう声がありました。また,大手スーパーなどが24時間,365日営業すると地元の商店は太刀打ちができない,営業時間についての規制が必要なんではないか,商店街は防犯面でも地域のつながりをつくる上でも貢献している,大手企業は物を売るだけで地域のことなど考えていない,こういう点を国や自治体はどのように考えているんだろうか,そういう厳しい声もありました。
 野放しの大型店の出店や撤退の問題とか,下請への締めつけ,また自治体が仕事を出している官公需でもダンピングの受注なども横行して,ルールのない,そういう弱肉強食とも言える経済が進んできました。そういう中で,景気低迷,歯を食いしばって頑張ってらっしゃるのが中小業者の皆さんじゃないかと思います。地域にあっては,こういう地域経済を支えているだけではなくてコミュニティーもやっぱり支えていらっしゃいます。町内会の役員をされたり民生委員もされたり,また私の子供も少年野球のチームに入っていましたけど,大体そういうところで役員,指導者をされている方は地域の自営業者の皆さんでした。地域のコミュニティーを支えて,地域にいなくてはならないこういう人たちをやっぱり支援していくことがとっても大切じゃないかと思います。地域経済もコミュニティーも壊れてしまうんじゃないかという心配の中で,自治体の施策が求められています。

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小規模修繕契約希望者登録制度
(近松さと子議員)
 私たち日本共産党もこういう中小企業の仕事起こしをどう進めるかについてこれまで提案もしてきました。一つは,生活密着型の公共事業を最優先にすることが大切ではないかと,入札資格のない零細業者への仕事起こしとして小規模修繕契約希望者登録制度,これは財政局の工事契約課の事業ですが,こういう制度の実現も要望して,これを実現させることもできました。
 そして,今,私たちが求めていますのは,住宅リフォーム助成制度が有効だということで提案もさせていただいております。全国の自治体で,400自治体でもう既に実施されています。総括質問でも中原議員の方から要望をさせていただいております。幅広い住宅関連の業者,左官さんですとか内装,配管,電気,上下水,畳,ふすま,かわら,大工,こういう業者の皆さんの仕事起こしとして取り組まれてきているわけです。
 そこで,幾つかお聞きしたいと思うんですが,これまでも広島市は住宅関連の補助制度いうのはあると,行ってきているということでしたが,改めてちょっとお聞かせください。

(地域産業支援課長)
 本市における住宅リフォームに関する支援でございますが,高齢者,障害者の方々が日常生活を営まれる上で支障がある場合に,利便性を向上させるためのバリアフリー改修工事や,太陽光発電システム設置工事などがございます。


(近松さと子議員)
 そうした事業の支援件数と助成額というのをお聞かせください。

(地域産業支援課長)
平成22年度の実績でございますけれども,支援件数は約7,000件,助成額は約6億6000万円となっております。


(近松さと子議員)
 これらの住宅関連の事業,バリアフリーなどの事業をされているということですが,これはやはり地元の業者の方が受注されている件数が多いんじゃないかと思うんですが,こうした事業が地域経済にどのような波及効果を及ぼしているとお考えでしょうか。

(地域産業支援課長)
先ほどおっしゃいましたように,地元の事業者さんの方が受注をしている件数も多いということを把握しておりまして,この支援策は地元中小企業者さんの受注機会の拡大に確実につながっているものと判断しております。


(近松さと子議員)
 それでは,この事業の来年度の予算については,どのように取り組んでいくおつもりでしょうか。

(地域産業支援課長)
来年度予算でございますが,こちらでは,先ほど申し上げましたようなバリアフリー改修工事などについて,総額約7億8000万円を計上しております。

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住宅リフォーム助成の拡充を
(近松さと子議員)
全国ではこうしたバリアフリーなどの助成事業も行いながら,なおかつ住宅のリフォーム,先ほども繰り返していますが,畳ですとかいろいろふすまですとか壁紙,そういうこともリフォームをする,そういうことへも助成する制度ができています。
 県内の自治体でも実施をされているというふうにお聞きしておりますが,どこの自治体で実施されているのかお聞かせください。

(地域産業支援課長)
本市のほかには廿日市市,江田島市,三次市,庄原市が実施しております。


(近松さと子議員)

広島県も隣の廿日市市も今年度から住宅リフォーム助成制度を始めました。広島市と同じように耐震改修ですとか断熱,太陽光発電への助成もありますし,介護保険を使ったバリアフリーの住宅改修制度も既にあるんです。しかし,それとは別に,今紹介されたように補助対象をリフォームに広げた制度をつくっているんです。廿日市市では建設指導課というところが所管をして,1件当たり20万円以内で工事費の10%を助成するという住宅リフォーム助成制度,こういうのがつくられています。広島県も同じように子育て・高齢者等あんしん住宅リフォーム普及促進事業というのを行っていますが,市としてこの事業についてどのようにお考えでしょうか。

(地域産業支援課長)
広島県が来年度からこういった助成制度をつくる場合に補助をされるということを確認しておりますけれども,県から新たに補助制度を創設する市町が対象になると聞いております。本市については,この場合の広島県の助成制度の対象にはならないというふうに確認しております。

(近松さと子議員)
県がやってる助成制度に上乗せをして,これを利用して実施するということはできないということですが,そこの理由というのはどういうことなんでしょうか。

(地域産業支援課長)
以前も申し上げたと思うんですけれども,本市では日常生活を営むのに支障のある方が行うバリアフリー工事など,特定の目的を持つものを対象に補助を実施しております。この結果として地元の中小企業者さんの受注機会の拡大につながっていると判断しておりますので,今後,幅広く対象を広げることは現在のところ考えておりません。


(近松さと子議員)
広島県も市町へ助成するというのは来年度なんですが,広島県独自で高齢者や子育て世代への住宅リフォーム制度を始めています。2,000件で3000万円の助成で工事総額6億円,そうした仕事が生まれたと,経済波及効果もあったというふうに県の方も認めています。県で行ってるのが秋田県がありまして,それから秋田県下の市町で行われているんですが,秋田県が行っている調査でも住宅リフォーム,壁紙を張りかえるとか畳をフローリングにするとか,そういう事業をするんですが,それだけにやっぱりとどまらないんですよね。ついでだからカーテンもかえてみようか,それから今はやりのLED照明,これにもかえてみようかと,そういうふうに,助成対象にはそういうものはならないようですが,そういう助成があるということでリフォーム関連の幅広い需要を喚起している。こういう制度になっている。大変評価をしている,そういう調査結果もあります。バリアフリーなんかの住宅改修についても経済波及効果があったと広島市の方で認めてらっしゃるわけですから,ぜひこの住宅リフォームについても広島市として制度実現していただきたいと思うんですが,いかがでしょうか。

(地域産業支援課長)
 繰り返しになりますけれども,本市では特定の目的を持つものを対象に補助を実施していることで,結果として中小企業者さんの受注機会の拡大につながっていると考えております。


(近松さと子議員)
 もちろんそうです。今,やってらっしゃるバリアフリーも十分地域の業者の皆さんの仕事にもつながって大切な制度だと思います。ですが,廿日市などでもそういう事業もやりながら,このリフォーム制度でもっと幅広い住宅関連の建設業者の皆さん,本当この不況の中で仕事がなくて,一にも二にも仕事仕事と求めてらっしゃる,先ほども言いましたように,地域の中で経済も地域のコミュニティーも支えてらっしゃる,こういう業者の皆さん,ぜひ廃業するということのないように市として一番に支援すべきじゃないかと思います。ぜひ引き続いてこの住宅リフォーム制度実現を求めて,またこれからも要望していきたいと思います。
 それでは,続いて,最初に御紹介しました商店街の皆さんの声,商店街の活性化についてお聞かせいただきたいと思います。まず,そもそも商店街というのはどういうふうな定義で考えていらっしゃるんでしょうか。

(地域産業支援課長)
 任意の商店街につきましては明確な定義というのはございませんけれども,商店街振興組合法という法律がございますが,その中では商店街振興組合を設立するためには小売商業,またはサービス業を営む者30名以上が近接して商店街を形成することなどが規定されております。

(近松さと子議員)
 そういう定義の中で市内には幾つの商店街があるんでしょうか。

(地域産業支援課長)
 本市が把握しているものでは,現在は94の商店街がございます。

(近松さと子議員)
 この商店街,どうも私たち減ってきてるんじゃないかというような印象を受けるんですが,実際のところどうなんでしょうか。

(地域産業支援課長)
 本市では2年ごとに市内の商店街を対象に調査を実施しております。その対象数につきまして,平成20年度は104,平成22年度は94となっております。


(近松さと子議員)
 やはり数字としても減っているというのがわかるんですが,こういう中で,商店街には組合というのがあると思うんですが,すべての商店街に組合があるわけではないんですよね。ちょっとその商店街振興組合の定義といいますか,それと数を教えてください。

(地域産業支援課長)
 商店街振興組合の定義は,先ほどお答えしましたような30名以上が商店街を形成することなどというふうに申し上げておりますけれども,数については,現在19の商店街振興組合がございます。


(近松さと子議員)
 90ある中で19しか組合というのがないようですが,来年度,商店街を支援する,そういうような対策をとられるということですけど,その中身についてお聞かせください。

(地域産業支援課長)
 来年度の支援ということでございますが,商店街の振興については,これまで本庁が商店街のイベント等に補助をしてまいりましたが,平成24年度からは地域に最も身近な区役所がまちづくりの一環として商店街振興に取り組むこととしております。

(近松さと子議員)
 ここの市役所の近くにはタカノ橋商店街があります。ここも市の事業を利用してイベントを活発に行われてきました。毎月のようにイベントを行われているんですが,来月,4月にもひろしま給食まつりという,学校給食や保育園給食の試食もできる,市民や保護者の皆さんと一緒につくるお祭りですが,こういうことも商店街が共同して行われています。比治山大学の学生さんと一緒に商店街を振興するような,まちおこしのようなそういうイベントをされたり,大手町商業が近くにもありますし,それから千田小学校もあります。そういうところへの協力も惜しまずに,本当に地域に貢献されているそういう商店街です。
 今,都会に住みながら生鮮三品があるお店が近くになくて,高齢者の方の栄養状態が大変悪くなってるということが問題になってるのを御存じでしょうか。このタカノ橋商店街,何とか辛うじてこの中で生鮮三品,野菜,肉,魚屋さんが辛うじて残ってる商店街なんです。本当,買い物弱者のお年寄りの皆さんのよりどころになってる商店街なんですが,ここでも商店主さんの高齢化が進んで,もう次の世代に店を,商売を受け継ぐということが難しくなっている。もう自分の代で廃業せざるを得ない,そういうふうに多くの商店の方がおっしゃっています。こういうことについて,商店街の課題についてどういうふうに認識されているか,ちょっとお聞かせください。

(地域産業支援課長)
 商店街について,高齢化,後継者の問題いろいろあるかと思いますけれども,こういった課題につきましても,地域に身近な区役所とともに地元の方々と協議をしてまいりたいと考えております。


(近松さと子議員)
 そういうことが地域の区役所と一緒でできるかどうか,ちょっと疑問なところはあるんですが。例えば今の言いましたタカノ橋商店街には立派なアーケードがありますが,国などの補助も受けて商店街も負担しながら整備をされてきて,その借金もまだ数千万円返さないといけないという状況にあるそうです。
 しかし,そういう中で,下の地面をカラー舗装にされるようなこともされて,これも条件として商店街が自分ところで維持管理をしないといけない,そういう条件でカラー舗装いうのをされたそうです。しかし,今,長い間の中でカラー舗装もはがれたりしてきて,これを維持管理するのも大変困難をきわめているというふうにお聞きしました。
 高齢化して商店街の組合員さんもどんどん減っていく中で,こういうハード面を維持することも大変な状況になっている。こういうことも市としては御存じでしょうか。

(地域産業支援課長)
 ハード面の関係についてもお話はお伺いしております。


(近松さと子議員)
 聞いていらっしゃれば,ぜひ商店街の活性化を言われているんですから,こういうソフト面,イベントなんかのソフト面だけじゃなくて,ハード面も,この課題一緒に考えていく立場で取り組んでいただきたいと思うんですがいかがでしょうか。

(地域産業支援課長)
 御指摘のハード面の課題につきましては,さまざまな難しい課題があるというふうに考えておりますので,今後の研究課題とさせていただきたいと思います。


(近松さと子議員)
 本当に商店街の困難を一緒に考える立場で取り組んでいただきたいと思います。
 今,中小企業の皆さんの経営実態調査というのを今年度行われてるということをお聞きしました。これまでも,私たちの党もそういうことを,市の職員が実際に出向いて中小業者の実態をお聞きする,そういう姿勢が必要じゃないかいうことで要求してきたことなんですが,この調査の目的や方法,それからこれをどのように施策に反映させていかれるのか,ちょっとお聞かせください。

(地域産業支援課長)
 現在実施しております広島市中小企業経営実態調査ですが,市内の中小企業の実態を把握し,より効果的な支援策を実行していくための基礎資料とすることを目的としております。この調査により得られた中小企業の実態などを踏まえまして,より効果的な支援策を検討してまいります。


(近松さと子議員)
 地域経済を支えてるのが中小企業の皆さんだという立場で施策にも取り組んでいただきたいと思います。この間,規制緩和などで大型店が出店するのも撤退するのも自由になってきたような問題,国の問題が大きな問題だと思います。そして,今また消費税が上がったらもう商売続けられない,廃業せざるを得ないいうことも言われています。先日,財政局長さんの御答弁では,消費税が上がって地方分をふやしてもらいたいいうようなことも言われましたけれども,経済も財政もこの消費税増税させたら共倒れになるんじゃないかいうことを指摘して,この問題は終わりたいと思います。

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再生可能なエネルギーの普及を
(近松さと子議員)
 では,再生可能なエネルギーの普及をということで,広島市は地球温暖化対策を総合的に進めていくということで,カーボンマイナス70という取り組みを行っていらっしゃいます。2050年までに温室効果ガスを70%削減という中期目標も持っていらっしゃるんですが,やっぱり温暖化防止に役立つクリーンなエネルギー等,これまで宣伝されてきた原発は,もう福島の原発の事故で放射能をまき散らして,ふるさとを奪って世界じゅうの人々を不安に陥れました。国は改めて原発から期限を切って撤退するように決断をすべきだと思いますが,太陽光などCO2も放射能も出さないクリーンな再生可能な自然エネルギーを大幅に普及させることが地球温暖化防止のためにも必要じゃないかと思います。ですから,ぜひ市としても省エネとともに再生可能な自然エネルギーの普及,これに取り組んでいただきたいと思います。
 今,国の方では再生可能エネルギーの固定価格買取制度が7月から施行されるようですが,これによって何が期待されるんでしょうか,お聞かせください。

(エネルギー・温暖化対策総合推進担当課長)
 ことし7月から開始される予定の再生可能エネルギーの固定価格全量買取制度は,太陽光,風力,水力などの再生可能エネルギーを用いて発電された電気をすべて長期にわたって固定価格で電気事業者が買い取ることを義務づけるものでございます。その価格や期間の設定は,発電コストや適正な利潤,設備の更新期間などを勘案して設定されることとされており,これによりまして発電事業者の事業採算性が高まるとともに,事業の見通しが得られやすくなり,再生可能エネルギーの導入が進むものと期待されております。


(近松さと子議員)
これは電力会社が,住宅の場合は余った電気を,事業者の場合は全量を買い取るという仕組みですけど,電力会社は賦課金として電気使用者から,かかった経費はもらうという仕組みです。2011年の4月から余剰電力の買い取りの費用として太陽光の発電促進賦課金というのが電気の請求書にはもう請求されております。私もちょっとコピーを持っていますが,太陽光発電促進賦課金28円とかいうふうに書いてあります。
 ところが,同じように原発を開発する費用も電力使用者,私たちから引かれていたんですよね。こういうことはテレビで今盛んに言われてますので皆さん御存じかと思いますが,原発の立地交付金ですとか,核燃料再処理費用とか,電源開発促進税が引かれてきています。それなのにこの原発交付金というのは,全くこの電気の明細書には書かれていないわけですよね。ブラックボックスにされてきたわけです。今から再生可能な自然エネルギーを促進するためにこの固定価格買取制度が進むんですが,電気代から賦課金としてかかった費用が引かれる,それはやっぱり矛盾していると思います。電源開発促進税というのを原発推進に使うのをやめて,太陽光発電など再生可能なエネルギー普及に回して,電力料金の負担も軽減されれば,さらに再生可能な自然エネルギー普及が進むんじゃないかと思います。

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公共施設への太陽光発電パネル設置について
(近松さと子議員)
 広島市は他都市に比べて日照量も恵まれています。ぜひ太陽光発電導入に広島市としても事業として起業しようという方々を支援する取り組みをしていただきたいと思います。それと同時に,広島市独自にも市としてできる太陽光発電パネルの設置を公共施設へ進めるとか,住宅用の太陽光の発電パネル設置の助成をしていくとか,そういうことを進めて,これまでもこられたんですが,さらに進めていただきたいと思います。
 そういう意味で御質問したいと思います。太陽光発電のパネルを設置している公共施設というのがあると思うんですが,今,どういう施設に設置されているんでしょうか。

(エネルギー・温暖化対策総合推進担当課長)
 地球温暖化対策を進めていく上で太陽光発電など再生可能エネルギーの利用拡大を図っていくことは大変重要であると考えております。太陽光発電システムを設置してる公共施設ですが,これまで本市公共施設12カ所に設置しており,過去3年間では平成20年度に市立大学,21年度にマツダスタジアム,春日野小学校など学校施設3カ所,平成22年度に段原中学校など学校施設3カ所に設置してまいりました。また,平成23年度には,今年度ですが山本小学校への設置を進めております。


(近松さと子議員)
 新しいところには順次太陽光パネルを設置されてこられたようなんですが,一つ提案させていただきたいと思うのは,今,学校に空調,耐震化の設備の設置を進めていらっしゃいます。子供たちの命を守るためにもエアコンの設置,本当に不可欠な制度,仕組みだと思うんですが,一方でエアコンは大量の電気も消費します。ある意味では温暖化に逆行することにもなりますが,学校へのこうした太陽光発電のパネルの設置,同時に進めていったらいいんじゃないかと思うんです。子供たちへの環境教育,エネルギー教育にもなっていくんじゃないでしょうか。いかがでしょうか。

(エネルギー・温暖化対策総合推進担当課長)
 本市の施設につきましては,平成21年に作成しました市有建築物省エネ仕様に基づきまして,新築の施設のみにかかわらず,既存の施設であっても,増築・改築の際には原則として太陽光発電システムを設置することとしております。御提案の学校を初めとしました既存施設への太陽光発電システムの設置につきましては,厳しい財政事情を踏まえながらも,ことし7月から開始される予定の再生可能エネルギーの固定価格全量買取制度の動向も十分に見定めた上で検討してまいりたいと考えております。


(近松さと子議員)
 固定価格の買取制度で事業として発電が可能になったわけですから,もう爆発的な普及が進んでコストが下がれば,もっと導入しやすくなるんじゃないかと思いますので,ぜひ検討してみていただけたらと思います。

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太陽光発電パネル設置補助について
  次に,住宅用の太陽光の発電パネルの設置状況ですが,今年度の補助実績をちょっとお聞かせください。

(エネルギー・温暖化対策総合推進担当課長)
 今年度の住宅用太陽光発電システムに対する補助ですけど,一応,現在申請を締め切っておる段階ですんで,申請の件数ということでお答えさせていただきます。今年度の申請件数は2,086件です。なお,昨年度は1,602件でございました。


(近松さと子議員)
 では,来年度の予算ではどのように取り組まれるんでしょうか。

(エネルギー・温暖化対策総合推進担当課長)
 平成24年度予算でございますが,2,860件分の補助金1億1440万円の予算を現在計上させていただいております。これは昨年度予算1,800件分の補助金9000万円と比べまして27%の増となっております。


(近松さと子議員)
 毎年ふやしていらっしゃるということですが,今後,先ほどから言われてますように,固定価格買取制度の中で普及が進めば,本当にCO2削減に大きな,それから放射能の心配のない,そういう自然エネルギーを普及させていく,そういう意味では,この広島市が進めていらっしゃるカーボンマイナス70でも大きな柱としてエネルギー問題に取り組むべきだと思いますが,いかがでしょうか。

(エネルギー・温暖化対策総合推進担当課長)
 先ほども御答弁させていただきましたけど,太陽光発電システムにつきましては,日照量の多い広島市として十分有効な施設だと思っておりますので,引き続き積極的に推進を図ってまいりたいと思います。


(近松さと子議員)
 ソフトバンクがメガソーラーの分野に手を挙げていらっしゃいますけど,こうした大企業を呼び込む形じゃなくて,市民発電所,そういうものを育てて,エネルギーも自給自足するような,そういう地域の経済の活性化にもつながるような方策で取り組んでいただけたらと思います。


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●汚染がれきの受け入れについて
(近松さと子議員)
 それでは,最後に,汚染瓦れきの受け入れの問題についてお聞きします。
 私も9月の議会の一般質問で,この問題を取り上げて御答弁をいただきました。住民の安全を第一に考えるという答弁だったと思います。その後,神奈川県では知事が受け入れを表明して住民の間に大きな混乱が起きていたりします。東電が本来なら責任を負うべきだと思いますが,それができないんなら国が責任を持って説明していくべきだと思います。この放射性物質汚染対処特別措置法というのが1月から全面施行されました。この具体的な廃棄物の処理基準についてお聞かせください。

(環境政策課長)
 今,委員が御紹介された法律につきましては,本年1月1日から完全施行されております。この法律では放射能濃度が1キログラム当たり8,000ベクレルを基準として,それ以下の災害瓦れきにつきましては特定一般廃棄物に該当する一部を除きまして,従来の放射能汚染のない廃棄物と同様の方法で焼却,埋立処理を行ってよいというふうにされております。


(近松さと子議員)
 県がことしの1月10日に福島第一原子力発電所の事故により発生した放射性物質に汚染され,またはそのおそれのある廃棄物の処理に関する基本的な考え方について,こういうものを記者発表しました。県はどういう態度で臨もうとしているんでしょうか。

(環境政策課長)
 広島県におきましては,放射性物質汚染対処特措法の本年1月1日からの完全施行に先立ちまして,昨年12月28日付で国に対し,放射性物質に汚染された廃棄物が放射性物質による汚染を想定しない廃棄物処理法の枠組みの中でのみ処理されること,また,公共の安全の確保と放射性物質の拡散防止を図る観点から,災害廃棄物の広域処理に一定の制限を加えることが必要であることなどの問題点を指摘する質問書を提出されております。
 また,あわせて県内の各市長,町長あてに,災害廃棄物の処理についての県の基本的な考え方を通知されております。その内容でございますが,国が安全性に関する基準と安全に処理するためのきめ細かな処理基準を定める必要があること。それまでの間は県民の安全・安心の観点から,災害廃棄物のうち従来の廃棄物処理法が対象としない廃棄物は取り扱わないことが適当であることとの基本方針を示されております。また,県内市町が一体的に取り組めるよう,県が主導的な役割を果たす旨を表明されております。


(近松さと子議員)
 県は,さまざま国が示している瓦れきの処理基準は不透明だと指摘されているようです。100ベクレルを超える廃棄物は扱わないのが適当ではないかという見解をまとめているというふうに解釈したんですが,その後,県では市町の担当者も含めて今のような態度を説明されたようですが,これを受けて,市としてはどのような態度で臨まれるおつもりでしょうか。

(環境政策課長)
 本市といたしましては,被災地の支援につきましては,今後とも可能な限り取り組んでまいりたいと考えておりますけれども,災害廃棄物の受け入れにつきましては,市民の安心・安全の確保が重要と考えております。こうしたことから,現在行われております県と国の意見交換の推移などを見守っていく必要があるというふうに考えております。


(近松さと子議員)
 御承知のように,12月議会にはこうした国が示す基準も処理方法も疑念が残る,そして子供たちの住む広島にもこうした放射能の汚染をばらまくのかというようなことで,瓦れきの処理の受け入れをしないでほしいという請願も出されています。今,地元紙ではこの瓦れきの受け入れについてどう考えるのかということで「発言交差点」ということで,それぞれ賛否両論御意見が出されて,毎日私も目を通して見させていただいてるとこですが,やはり被災地を支援しないといけないという御意見がある一方で,この汚染のばらまきは美談では済まない,きょうも新聞の見出しに書かれておりますが,そういうような御意見もあります。やはり住民合意を大前提にして,住民の安全・安心が第一という立場で臨まれることが求められていると思うんですが,最後にそのことについてお聞かせください。

(環境政策課長)
 先ほども御答弁いたしましたが,市民の安全・安心の確保が重要だと考えております。県では現在,先ほどの処理基準の考え方や国民の理解に向けた周知の方法につきまして国と意見交換を行っております。そして,処理の安全性について国民の理解や信頼が得られる段階に至った場合には,県が主導して受け入れの条件等について,県内市町と事前に調整に努めていきたいといった考えを示されております。
 本市といたしましても,この現在行われております県と国の意見交換の推移などを見守りまして対応していく必要があるというふうに考えております。


(近松さと子議員)
 住民の合意が大前提である。そうでなければ受け入れない。そういうふうに理解をさせていただきました。そういう立場で引き続き取り組んでいただきたいと思います。以上で質問を終わります。ありがとうございました。


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