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2011年9月28日 厚生委員会 近松さと子議員の質問(大要) |
●社会福祉法人ひまわり福祉会不正問題について ●成人の発達障害者の施策について ●黒い雨降雨地域拡大問題について |
●社会福祉法人ひまわり福祉会不正問題について (近松さと子議員) 平成13年から23年7月まで2億円を超えるお金が本来子どもたちのために使うお金が、私的に流用されていた大事件となりました。そもそもの発覚の経緯からお聞きします。 広島県が定期監査で不正を見つけたという事だが、その発端について説明してください。 (監査指導室長) 平成22年10月に広島県が実施した指導監査の結果において、利益相反による不動産賃貸借などを指摘し、改善を要求した。その後改善報告がなく、さらに、本年2月に、事務実態のない職員に給料を支払っているとの通報があったことから、3月に県が実地の改善指導を行いました。 その際、勤務実態のない職員に給料を支払っている事を理事長が認めたことから、県はひまわり福祉会に対して、第三者委員会を設置し、詳細な調査を行うよう指導しました。その調査をうけ、本年8月に県は不正経理の全貌を明らかにしたものです。 (近松さと子議員) 大竹市にも保育園があるということで、広島県が法人監査を行っています。広島市にも三つの保育園があります。市の指導監査も行われていたのに、市の監査ではなぜ県が見つけた問題点が見抜けなかったのですか。 (監査指導室長) 従来の定期監査が書類上の審査によって不正をみつけだそうというところに重きがあったための結果だと考えています。また、不正に関する通報への対応にも、まずさがあったと考えています。 今後は書類上の審査だけでなく、施設運営の実態により踏み込んだ監査を行うとともに、通報があった場合には、厳正に対応したいと考えています。 (近松さと子議員) 県が見つけた不正のなかに園庭の賃貸契約の問題、近傍に比較して2倍も高い契約が行われていたことがありました。そもそも法人の園庭は、自己所有が原則です。しかし、どんどん規制緩和をされて、賃貸契約も認められるようになりました。 厚労省は規制緩和を行う時に保育所に、近傍と比較して高くならないようにと明記した通知が平成12年、16年と3回程度、通知が出されています。そうした通知を市は知らなかったのですか。 (保育課長) 賃借による保育園の運営については、当然、承知をしています。ひまわりいしうち保育園を認可する時に、近傍の賃貸価格と精査をして、その当時に妥当ということで認可をしました。 (近松さと子議員) そのまま、設立後、ずっとその中身について確認されなかったということでしょうか。 1月に届いた内部告発について。広島市は内部告発によって把握したということだが、その中身について、その後、内部告発は一回だけだったのかお聞かせください。 (保育課長) 通報については、本年1月28日に市民からの匿名の手紙で勤務実態のない職員に関する通報がありました。この通報を受けて、2月7日に保育課の職員二人が保育園に出向きました。当該、保育園の出勤簿を確認しました。園長と事務長から勤務状況について聞き取り調査を行いました。 その際に園長などの説明では、当該職員の職務内容がひまわり福祉会の運営する4つの保育園の給食食材の仕入れが主たる業務であり、常に、園内にいるわけではないということでありました。この説明を事実と判断したところから、本人への事情聴取、および継続的な調査を行わなかったということであり、市民から通報に対する対応のまずさが不正発覚の遅れにつながったと考えています。 他の通報があったかどうかについては、職員会費の使途が説明されない、園長が園内でタバコを吸うそのような通報は、以前にもありました。 (近松さと子議員) 内部告発に対して、2名の職員が保育園に出向かれたということだが、保育園に対しては内部告発を受けてどのように通知をしたのですか。 (保育課長) 2月7日、出向きました際のご説明がそういうことでしたので、勤務実態がないとみられる職員が園のなかにおられるということは適切でないので、そこら辺を適切に指導するようにという指導をして帰りました。 (近松さと子議員) 内部告発があって園の方へ調査にいきますよと事前に報告されたのでしょうか。 (保育課長) 通報があって伺うということを事前に申し上げて伺いました。黙って行った方がよかったのかなと思います。 (近松さと子議員) 内部告発があって通知して調査にいけば、出勤簿の不正をかくす準備をする時間があったということです。やはり、抜き打ちの検査をすべきではなかったのでしょうか。 通り一遍の監査で、賃貸契約にしてもその後の経過を見ていない、問題を掘り下げていない監査の問題と、内部告発への対応のまずさ、この二つの点が大きな問題であったと思います。 これまで、社会福祉法人の不正というのは前例がありますか。 (監査指導室長) 監査指導室が設置された平成9年度以降における社会福祉法人における不正について、平成20年度に社会福祉法人ともえ会において、元理事長が法人の預金の一部を元理事長の関連会社に不正に流用した事件がありました。 また、同年度に、社会福祉法人ひろしまりょうぞう会が、経営する居宅介護支援事業において不正請求をした事件がありました。 (近松さと子議員) 新聞によると社会福祉法人は「悪いことをしない」という性善説に立っているということも報道されていました。2008年に不祥事があったのですから、市の対応に甘さがあると言われても仕方がないのではなかったでしょうか。 広島市がひまわり福祉会に賞状と盾を送ったという報道があるが、この事実経過を聞かせてください。 (保育課長) これは、広島市政功労表彰ということで、産業、経済、教育、文化、国際交流の分野における活動歴が30年以上の団体を選定したもの。保育課は平成22年12月15日に、ひまわり福祉会が30年、運営しているということで、功労者として推薦した。 平成22年10月の広島県の監査で不正が明らかになり、不正をにおわせるような情報はあったが、22年の12月に推薦をして4月1日に表彰をしましたが、そのところまでに今回のような第三者委員会の調査によるような不正の内容は発覚していなかったことから、表彰をそのまま行ったという経緯であります。 (近松さと子議員) 県は今回の不正の発端を10月には掴んでいました。市にも内部告発があったわけです。社会福祉法人の功労表彰については、慎重にみきわめるべきたったのではないでしょうか。3月までにこの不正について、もつと、明らかにする監査を行い、灰色ということであれば、翌年度にまわすこともできたのではないでしょうか。 (保育課長) 先ほどから答弁しているように、2月の場で伺った際にうまく対応していれば、とめることができたと思っています。 (近松さと子議員) ひまわり福祉会には税理士もかかわっていたと聞いています。税理士はどのような不正に関わっていたのですか。 (監査指導室長) 顧問税理士が代表を務める会社や団体とひまわり福祉会との間において、実態のない施設警備の委託や、研修の委託の契約を行い経費を支出したという事実は分かっています。 (近松さと子議員) 今後、不正の手口を調査し、再発させない取り組みについてお聞きします。 (監査指導室長) 従来の定期監査は、帳簿上の書類審査により不正を見つけ出そうというやり方に重きを置いていたので、不正に気がつきませんでした。今回のような組織的な不正行為を見抜くために、現在の監査の視点や方法を見直すとともに、職員の専門性の向上が必要。 今回の手口を分析し、それに気付くには、どのような監査が有効かを分析しており、今後それをマニュアル化し、ノウハウを共有するとともに、職員が研鑽を積むことで監査機能の強化をはかりたいと考えています。 また、不正に対する市民からの通報についても、今後厳格に対応するため、調査マニュアルを作成したいと考えています。 (近松さと子議員) 監査体制も見直すし、内部告発に対しても厳正に行うということですが、しかし、もし、監査を強化しても内部告発に対応するとしても、それを毅然として見逃さずに対応しよう基本がなかったら、まったく絵に描いた餅になってしまうのではないでしょうか。 何度も言いますが、子どもたちの利益を最優先にするために公費は使われるべきです。ですから、いかなる法人でも甘くなったり、監査マニュアルがあるが目をつぶったりすることがないよう、緊張感を持っておこなっていただきたいと思います。 私も二人の子どもを民間福祉法人でお世話になった。民間法人の信頼を取り戻すためにも大事ではありませんか。 ひまわり福祉会の法人については、大変悪質だと思います。元理事長をはじめ旧理事会の責任は、厳しく問われなくてはいけません。そういう意味で、補助金の返還請求や刑事告発など厳しい対応をすべきではありませんか。 (保育課長) 運営費の返還については、当然保育園の運営費は公金ですから、それが不正に支出されていたわけですから、本市が返還を求めるべき補助金に関しては、現在調査中でございます。これが明らかになり次第返還請求をしていく予定でおります。 (監査指導室長) 厳しい態度で臨むべきではないかとのことですが、今回の不正問題について、広島県が顧問税理士に対する懲戒請求を税務署に行っています。その他、旧役員についても刑事告発を検討していると聞いています。本市としましても市が指導監督すべき社会福祉法人に違法行為があった場合には、厳格に対応していきたいと考えています。 (近松さと子議員) 今回の不正事件は、新聞マスコミでも大きく取り上げられ、市民とりわけ民間移管がとりざたされている9園の公立保育園の保護者のみなさんの広島市に対する信用は地に落ちてしまいました。 今、特別監査中といいます。あらためて市として、今回の事件をきちんと検証して、原因を明らかにして市民に報告をすべきと思いますが、局長いかがですか。 (健康福祉局長) 今回のひまわり福祉会の事件に関して、不正について、長い間、市として見つけることができなかったことは、定期監査の甘さということ、あるいは通報があったときの対応のまずさがあったという認識をしています。 この点は、真摯に反省しております。今後、これを受けて市としてどのようしていくか、こういうことが子どもたちに影響を及ぼさないということは、子ども未来局でも最善をつくされています。 健康福祉局では、今回のことを教訓に、定期監査というものの視点ややり方というものもいろんな形で見直す、職員もそういう不正に気付く、不正の端緒に気付くという能力の向上を図っていくことが重要なことだと思います。 今、室長が答弁しましたが、例えば、定期監査のいろんな書類のどの書類のどこを見れば、不正に気付いたか、気が付かなくても不正の端緒がわからなかったのかとあるいは、そういう書類でなかったら他にどういうところに踏み込んでいくべきかといったところをやっています。そこに時間をとっているのは申し訳なく思っています。 一定まとめができたら、市民の方やまず議会にきちんと報告したいと思います。さきほど厳しい姿勢でと言われました。われわれも、やはり不正は許さないという姿勢で今後とものぞんでいきたいと思います。 (こども未来局長) 健康福祉局長と同じ答弁になりますが、私自身も今回こうした事態になったのは、やはり発見が遅れたのは、通報に対して対応のまずさや定期監査の甘さがあった点を認識しています。 今後は、通報に対しては、一人二人ではなく二人三人と通報に関してよく中身を検討して、初動していくべきなのか、委員から指摘があったように、あらかじめ、今からいきますよといったことで、こういったことが見つけられなかったことがありますので、初動のときにどのような対応をしていくのか、場合によっては、5,6人で考えていく体制を考えたいと思います。 今後、調査が進んでいますので、その結果や再発防止策をまとまりましたら、議会に報告したいと思います。 (近松さと子議員) 地に落ちた広島市の保育行政への信頼をとりもどせないと民間移管計画は凍結するということをもとめて質問を終わります。 上にもどる ●成人の発達障害者の施策について (近松さと子議員) 2005年に発達障害者支援法が制定されました。子どもの6,8%存在するといわれ、不登校の子の半数以上、ニートの半数以上の青年に発達障害が疑われ、周囲の無理解や誤った対応のために家に引きこもっているといわれています。 自分の障害がわからない中で、本人も家族も苦しみ、幼児期や学齢期、そして青年期というにいわれないつらい経験をされています。 障害者本人も周囲の理解と適切な対応がないために、発達障害に加えて「うつ」などの精神障害」、二次障害を引き起こして、ひきこもりになってしまうことを心配されています。 成人期の発達障害の方への施策についてお聞きします。発達障害者支援センターの成人に関する相談件数と内容の内訳を教えてください (発達支援課長) このうち19歳以上の方の相談ののべ件数は、1430件で全体の三分の二となっています。そのかた達の主な相談内容は、 ・家族や周りの人たちに理解してもらえないといった家庭生活にかかわる問題は、956件、 ・職場での不適応いった就労に関する問題が141件、 ・発達障害をみてくれる病院を教えてほしいという情報提供にかんするものが113件、 ・気分の落ち込みが激しいといった健康・医療に関する問題が101件となっています。 (近松さと子議員) 今の答弁の中で、三分の一が成人の方の相談であったといいます。相談のケースにそれぞれどのように取り組まれているのですか (発達支援課長) 発達障害者支援センターには、様々な相談があります。まずは、相談者の話を聞いてニーズを把握したうえで、相談者とともに今後の方向性や対処法を確認しながら相談を継続していき、その後の支援につなげています。 先ほどの例でいえば、 ・家庭生活に関する相談は、公共の場でのマナー学習や当事者の参加などへの支援をおこなっています。 ・就労に関する相談については、ご本人の適性等把握した上で、就労支援機関への紹介などの支援をおこなっています。 ・情報提供への相談については、必要に応じて医療機関や福祉制度に関する情報を提供しています。 ・健康・医療に関する相談については、診断等の医療的ケアが必要であれば医療機関へつないでおります。 また、家族とのご相談や家族のつどいでの研修など、発達障害者の成人期のご家族への支援をおこなっています。 (近松さと子議員) 青年期、社会に出てからの就労をめぐる問題が深刻です。職場の中で、理解と適切な対応がなされないため、退職を余儀なくされているというケースが大変多いと聞きます。切実な就労支援に力を入れてほしいという願いにどのように取り組まれるのかお伺いします。 (発達支援課長) 就労支援の取り組みについては、発達障害者支援センターにおいて障害者雇用制度や障害者手帳、就労支援機関などの説明、仕事上の得意不得意の把握、就職活動の方向性についての助言指導、履歴書の書き方や面接の受け方の練習、ハローワークへの同行訪問や発達障害を理解してもらうための就労先への訪問などの支援をおこなうとともに、保護者などの支援者に対し、発達障害と就労支援をテーマにした研修をおこなっています。 また、「広島市発達障害者支援体制づくり推進プログラム」においては、発達障害者が協力事業所において実習をおこなうことにより、職業イメージをもち就労に必要な社会性や対人関係能力等を身に着けるとともに、協力事業所の発達障害への理解を深めることを目的として、発達障害者就労準備支援事業を実施することとしており、現在、受け入れ可能な協力事業所の選定等をおこなっているところです。 (近松さと子議員) 今、就労支援のために協力事業所を探しているということですが、まだ協力事業所は、決められた事業所というのはないのですか。 (発達支援課) 現時点では、発達障害者支援センターのほうで、お願いしているところです。今後選定に向けて準備したいと思います。 (近松さと子議員) 発達障害者の問題は、ようやく、行政の手が差し伸べられようとしている段階です。遅れている分、スピード感をもって、特に就労支援対策をすべきだと思います。 そのためにも、支援の中核になる発達障害者支援センターの拡充が求められるのではないか。大幅な人的配置が必要ではないでしょうか (発達支援課長) 発達障害者支援センターにおいては、平成17年10月の開設以降、利用者の実支援人数、およびのべ支援件数ともに増加傾向にあり、今後ともさまざまなニーズに対応していくためには、体制強化が必要と考えています。 上にもどる ●黒い雨降雨地域拡大問題について (近松さと子議員) 福島原発の事故では、放射能落下物がまき散らされ、特に東北を中心に稲わらを食べた牛が内部被ばくしていたことが問題になりました。 今、取りざたされている内部被ばくの問題は、まさに広島で8月6日に原爆のきのこ雲から放射能を含んだ黒い雨をあびたみなさんと同じ問題です。あらためて、国際法に違反する非人道的な核兵器を使用したために引き起こされた黒い雨の被害者のみなさんへの援護策は、国の責任です。 今年の平和宣言でも松井市長も「日本政府には、『黒い雨降雨地域』を早期に拡大するとともに、国の内外を問わず、きめ細かく温かい援護策を充実するよう強く求めます。」と世界に向けて発信されました。 そこで広島市のとりくみについてお伺いします。「黒い雨」第1種健康診断特例区域拡大つまり被ばく地域拡大について、どのように取り組んできたのか、これまでの経過を簡単に聞かせてください。 (調査課長) いわゆる黒い雨降雨地域については、本市はその全域を被爆地域に加えるよう昭和50年1975年に国に要望し、昭和51年1976年その地域の一部が健康診断特例地域に認められたところです。 指定が一部地域にとどまりましたことから本市では、広島県とともに黒い雨降雨地域全体を健康診断特例地域に指定するように長年にわたり国に要望してきたところです。 しかしながら、国は被爆地域の拡大には、科学的合理的根拠が必要であるとしていまだに実現に至っておりません。 こうした中、本市では黒い雨を含む原爆体験による心身への健康影響や黒い雨の体験状況について、平成20年度(2008年度)大規模な「原爆体験者等健康意識調査」を実施し、その結果を踏まえ昨年7月、広島県や関係市町とともにその調査で判明した黒い雨降雨地域全域を第1種健康診断特例地域に指定するよう国にあらためて要望したところです。 これを受け、国は、「原爆体験者等健康意識調査報告書等に関する検討会」を設け、昨年12月から本市が取りまとめました調査結果の科学的な検証をおこなっているところです。 (近松さと子議員) 広島市などの調査で、黒い雨の降雨地域が、今、指定されているところより5〜6倍におよび、未指定地域の被災者は、被爆者と同様に健康不良であるという報告が出されて、国を動かしこの問題を前に大きく進めました。 そして、昨年12月末から、厚労省が設けた「原爆体験者等健康意識調査報告書」などに関する検討会が、要望を受けた地域の原爆放射線による健康への影響について科学的検証をおこなっています。この検討会は、これまで5回開催されていますが、具体的に何が議論されたのですか。 (調査課長) 第1回、第2回の検討会では、本市の調査報告書を取りまとめた専門家から国の検討会の委員に対して報告書の内容について説明をおこない、質疑を受けています。 第3回、第4回の検討会では、これまでの論点を整理し、主に原爆体験による心身への健康影響と黒い雨降雨地域の調査項目と調査方法や解析手法やその結果につきまして、本市側の専門家や本市職員と国の検討会委員との間で活発な質疑を行いまして議論を深めております。 また、8月末に行われた第5回検討会では、今後ワーキンググループを設けて心身の健康影響と降雨地について、さらに検証をすすめていくことになりました。 (近松さと子議員) 未指定地域の住民のみなさんは、高齢化されて、国の検討会が、早く報告書を認めて、被爆地域の拡大をしてほしいと願っておられます。 そこで、広島市は、国の検討会は、ワーキングが始まるといわれましたが、もう残された時間があまりない中、広島市は、検討会の行方をどのように考えておられるのか、その見通しについてお伺いします。 (調査課長) この検討会が結論を得る時期につきましては、残念ながら現時点では国から示されていません。本市としましては、未指定地域の人々も被爆者と同様に高齢化が着実にすすんでいることから、今後も機会あるごとに国や検討会の委員に対して早期に結論を出すように訴えてまいります。 (近松さと子議員) 東京で行われている検討会を広島から被災者のみなさんは、交代で上京して傍聴されています。その中で、科学的な検証をおこなっているということもあって報告書について、重箱の隅をつつくような議論が繰り返されているような印象を受けておられます。そのため、国は、報告書を否定されるのではないかという心配をされています。 いよいよ報告書の検討会も5回も行われ、ワーキングに入ったということですが、大詰を迎えたという段階ではありませんか。 せめて、検討会を、広島で開催して委員に現地を視察してもらうなど、市としてもこの被爆地域拡大の問題は、ラストスパートに入っている段階と思われますので、再度この問題に取り組み、国にはたらきかける必要があるのではないでしょうか。 (原爆被害対策部長) 本市は、これまで国の検討会の議論が深まるように、調査データを速やかに提出するなど、国に対して積極的に協力しているところです。 一方で、広島県や関係市町とともに、黒い雨全域を第1種健康診断特例地域に指定するように厚生労働大臣をはじめ衆参両院の厚生労働委員会の委員や地元選出の国会議員に対しても要望をおこなっていきます。 国の検討会にあらゆる協力をしつつ、ひきつづき被爆地域の拡大が1日も早く実現するように、あらゆる機会を通じて国にはたらきかけるなどしっかり取り組んでまいります。 (近松さと子議員) 今年の平和宣言だけでなく、以前から長年にわたって黒い雨の拡大地域問題を明記して、世界に向けて発信されておられます。ぜひ、市全体として積極的に取り組んでいただいて、この問題を一緒に解決するように取り組んでいただきたいと思います。 上にもどる |
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