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2011年6月30日 本会議 議案討論 村上あつ子議員 |
平和宣言の作成について 福島原発事故について 事務事業見直し等検討委員会を廃止することについて 広島南道路観音工区道路新設工事契約の締結について |
日本共産党市会議員団を代表して、第47号議案 広島市一般会計補正予算、第63号議案契約の締結について意見を付して賛成の討論をおこないます。 残りの議案は賛成です。 平和宣言の作成について はじめに一般会計補正予算のうち、平和宣言の作成についてです。 被爆者から募集した被爆体験談や平和への思いを、8月6日の平和宣言に折り込むため、選考委員会を設置するというものですが、被爆者や報道関係者、平和資料館館長等、10人の選定委員で選考し、最終的には市長が宣言文を作成するというものです。 市長の被爆者援護をめぐる発言に対して、本会議でも質問が相次ぎました。 市長は、「お騒がせ」したことに対して「お詫び」はされましたが、未だ、発言の撤回も被爆者への謝罪もありません。 原爆で生き残った方たちは、肉親や大切な人たちを失ってなお、自分だけが生き残ったことに深い罪悪感さえ抱く方もおられます。そのような中で、同じ苦しみを再び味あわせてはならないとの深い思いから、病身に鞭打って悲しみ・怒りを内に秘めながら、原爆被害の恐ろしさ、その実態を語り、核兵器の一日も早い廃絶を訴え続けてこられた方がたくさんいらっしゃいます。 また、焼け野原になっただけでなく、「60年間、草木も生えない」と言われたひろしまで、それこそ寝食を忘れて復興に貢献してこられたのが被爆者の方々です。 松井市長は、苦しみながら必死でがんばって生き抜いてこられた被爆者に、なぜ「感謝」をせよと言われるのでしょうか。私も被爆二世ですが、私も、松井市長、あなたも含めて国民全体が、戦後の日本をつくりあげた高齢者・被爆者のみなさんに「感謝」し、大切にすべきではないでしょうか。 私は被ばくしていませんが、被爆の追体験はできます。被爆二世として、被爆の実相、被爆者の方々がどのように生き抜いてこられたかを、勉強しながら、それを伝える活動に取り組んでいます。松井市長も、ひろしまの市長になられたからには、改めてこうしたことについて勉強しなおされたらいかがでしょうか。 これまでの答弁を聞いてきた限りでは、一日も早い核兵器のない世界をと訴え続け、今日のように核兵器廃絶の国際世論を大きく発展させるために貢献してこられた被爆者と心をひとつにした平和宣言になるのか、たいへん危惧するところです。 この点を、市長と同じ被爆二世として、まず強調しておきたいと思います。 上にもどる 福島原発事故について また、福島第一原子力発電所の大事故は、「放射能による被害を繰り返させてはならない」との被爆者の思いからすれば、放射能による深刻な被害が起きてしまったことは、ヒロシマの思いが届いていないとの憤りを抑えることができません。 ヒロシマは、原爆による被害を身をもって体験し、放射能被害がいかに人間の今と将来に深刻な被害であるかをよく知っています。それだけに、そのヒロシマが、今回の事故が起きたことを契機に、原子力発電所が存在することの危険性を認識しなおして、核兵器の存在も原子力発電所の存在も、人間社会とは相容れないことを訴えていくべきだと思います。 「安全神話」は、原発を推進する勢力が意図的につくりだしたものです。ヒロシマは、その呪縛から人々を解き放ち、原発依存のエネルギー政策から撤退し、自然エネルギー中心の政策に切り替えることを求める国民的世論を巻き起こすその先頭に立つべきです。今年の平和宣言は是非、原発問題に触れていただくことを強く要望しておきます。 上にもどる 事務事業見直し等検討委員会を廃止することについて つぎに、事務事業見直し等検討委員会を廃止することについて一言要望しておきます。これまでの市民を含む学識経験者等外部の方の目線で見直し検討がすすめられてきたことは一定の成果があったと評価します。とりわけ検討委員会が「改善」と評価した、高齢者配食サービスとあんしん電話設置について拡充を図られるよう求めておきます。 また、今後は庁内で、「自主的・主体的にとりくむ」とされますが、見直しをすすめるにあたって、その過程の透明化を図り、市民の声が反映されるものになるよう要望しておきます。 上にもどる 広島南道路観音工区道路新設工事契約の締結について つぎは、第63号議案 広島南道路観音工区道路新設工事契約の締結についてです。 落札率が61.7%の低入札です。今後、工事品質や下請け・孫請けの労働者の賃金保障等を見届けていただきたいと思います。 市は、このほど入札・契約制度を見直し、最低制限価格の対象範囲の拡大や市内・区内本店業者の受注の拡大を図るなどの改善を図られたことは評価するものですが、末端の労働者までが人間らしく生活できるしくみにはなっていません。 公契約条例の制定について、「国において関係法令の整備をおこなうべき」と消極的な答弁でした。しかし、少なくとも、市が受注する公共工事においては、ワーキングプアーをつくらないという精神に立つべきです。そのためには市が最低限の賃金を定める必要があります。広島市も野田市や川崎市を参考にして「公契約条例」の制定を急ぐよう再度要望して、討論を終わります。 上にもどる |
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