トップ議会情報・議員の発言 2011年第2回 5月臨時会 議員発言 >見解


広島市議会 5月臨時会を終えて(見解)

 議長・副議長選挙について
 監査委員の選任について
 議会改革検討委員会について
 国民健康保険条例の一部改正について
 常任委員会の所属について


議長・副議長選挙について

 広島市議会(定数55人)は5月16日から18日までの3日間の日程で臨時議会を開き、議長および副議長の選挙を行いました。
 今回の議長選挙では、広島市議会で初めてとなる「立候補者の所信表明会」が行われ、木島丘(ひろしま保守クラブ)、月村俊雄(市政改革クラブ)の両氏が登壇しました。日本共産党市会議員団は、議会改革に対する積極的な姿勢が両氏になかったため、議長選挙では白票を投じました。
 投票の結果、議長には木島丘氏、副議長には金子和彦氏が選ばれ、最大会派のひろしま保守クラブ(自民系21人)が議長ポストを独占する異常なかたちとなりました。

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監査委員の選任について
 
 この臨時会では、議会代表として2人の監査委員が選ばれました。選任にあたっては、事前の世話人会議(議会運営のために各会派の代表で構成)で「議長に一任」することが確認され、日本共産党も同意しました。しかし、就任したばかりの木島議長が選んだうちの1人が、2006年度の政務調査費に対する住民監査請求で不正支出が発覚した山田春男議員(ひろしま保守クラブ)でした。
 当時、市子ども会連合会で会長を務める山田氏は、同会代表として出張旅費を同会から受け取ったうえに、政務調査費からも受け取っていました。同会は広島市から補助金を受け取っている団体であり、山田氏の行為は文字通り「税金の二重取り」でした。
 しかも、山田氏は監査の過程で不正支出が発覚した途端、監査に指摘された27万円の他、過去の不正支出総額113万円(延べ16回)を「自主的」に市に返還するという苦肉の策で、監査結果において「不正支出」の烙印を押されることを逃れた人物です。
 この問題は、世話人会議で「議長一任」が確認済みであったため、本会議において選任同意案に対する質疑も討論も認められないという事態となりました。
 日本共産党は、内容を確認できない状態で「議長一任」に同意してしまったことを反省しつつ、「議長一任」を以て強権的に議事を進めることは許されないとの立場で、本会議で「異議あり」を唱えました。それをうけて監査委員の選任同意案は異例の起立採決が行われましたが、賛成多数で可決しました。

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議会改革検討委員会について

 木島議長は所信表明で「議会改革検討委員会の常設」を約束しました。新聞報道によると、公明党は木島氏に投票することと引き換えに「政務調査費の廃止」を求めたとのことです。
日本共産党市議団は、市民の市政参画を促し、市民の声を市政に反映させるためにも、議員の調査研究活動に欠かせない政務調査費をむやみに減額・廃止することや、経費削減のみを目的とした際限のない議員定数の削減には反対です。
 同委員会の中で、これらの問題とともに公約に掲げた「海外視察の中止」「費用弁償の廃止」の実現に向けて力を尽くす決意です。

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国民健康保険条例の一部改正について

 今回提案された国民健康保険条例の一部改正は2点です。1つは、産科医療補償制度(※)の導入に伴って今年3月までの期限付きで実施されていた出産育児一時金の引き上げ(本来38万円を42万円に)を恒久的な措置に改めるというもの。これは出産にかかる経済的負担を軽減するものとして大変評価できるものです。
 改正のもう1つは、国民健康保険料の年間最高限度額を73万円から77万円に引き上げることです。これは、国が国保事業に対する財政責任を後退させ続けてきたツケを保険料値上げで賄うという、これまでの悪政の流れを引き継ぐものであり認められません。
 日本共産党市議団は、保険料値上げを加入者に押しつけるのではなく、国と県にも市の国保会計への積極的な財政支援を求めることを市に強く要望して、この改正に反対しました。

※出産に関連して発症した重度脳性まひ児とその家族の経済的負担を補償するための制度。看護・介護のため、一時金600万円、分割金が20年にわたり総額2400万円、合計3000万円が補償される。分娩一件につき医療機関が3万円の掛金を負担する。掛金相当分が分娩費に上乗せされることが見込まれるため、制度の開始とともに出産育児一時金も引き上げられた。

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常任委員会の所属について

 常任委員会の所属は、議長が指名するという「慣例」によって決まりました。日本共産党市議団の3議員の所属は以下のとおりです。
    近松さと子(中区選出)・・・厚生委員会
    村上あつ子(東区選出)・・・建設委員会
    中原ひろみ(南区選出)・・・文教委員会
 6つある常任委員会の正・副委員長ポスト(12人)は全て、木島議長を推した3会派の所属議員で占められることになりました。日本共産党は、これらの主要ポストが会派の力関係により密室で決まってきた「慣例」を改め、開かれた場で選出されるしくみとなるよう取り組んでいきます。

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