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2009年3月12日 予算特別委員会・経済環境関係 中原ひろみ議員の質問(大要) |
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出島産廃処分場 (中原ひろみ議員) 出島の産業廃棄物処分場の建設に関わって質問をします。前年もさせていただきました、この時には、10年の埋め立て期間をいかに守らせるかということに焦点を当てて質問をしました。今日は、3月5日に開催されました出島処理場事業連絡協議会、地元との協議会ですが、この場で県から廃棄物の海上輸送と埋め立て方法について変更したい旨の提案がありました。まず、この変更内容について、簡単にご説明ください。 (産業廃棄物指導課長) 平成15年3月に、市が出島処分場の設置許可をした際の廃棄物の搬入方法は運搬船に廃棄物をばら積みし、カバーで覆って輸送し、処分場では、カバー付きのベルトコンベアーで水中投入する計画となっていました。この度、県が提案した計画変更の内容は、廃棄物を水密制及び耐久性のある密閉型のコンテナに積み込んで海上輸送するものです。廃棄物の積み出しから投入まで、コンテナを開けることなく、処分場で水中投入することにしています。いずれも、積み出しから投入まで、廃棄物が露出していないという点では共通しています。 (中原ひろみ議員) 廃棄物が露出しないという点では、共通しているといえば、この変更は有りというふうに市は認識されて居るんでしょうか。そもそも、この計画は、県が、先ほど言われたように、ここに図を持ってきました。これが、五日市から出島に1000トンのゴミを埋める運搬船、イメージ図です。これで1日1回出島まで運びます。出島に着きました。そうしますと、こういう白い揚陸施設を建設して、すっぽりこの船を覆うような形で、可動式巻き上げシートを作って飛散防止をする。こういうふうにするということは、平成19年10月22日に、県の方から、地元の協議会に説明として資料提示されたものをコピーしたものです。ここの施設でゴミを、今度は、3港区内、埋め立てる中に、(イメージですが)ゴミを廃棄物投入船という専用船に積み替えて、カバー付きのベルトコンベアーで水中の中まで深く入れて、ゴミを外気に触れさせないようにというこういう計画だった。 この計画に基づいて、県が提案をして、その提案が平成11年12月です。この提案に基づいて、市の環境影響評価条例でアセスメントを行なって、説明会も行なわれた。公聴会も行なわれた。その中で、この分厚い、環境影響評価準備書・評価書、こういうものが作られてきた。ここには多大な皆さんの意見も、年月もかかっている。今回の県の変更は、こういう物を無視していると、私は思う。今、ゴミを外に出さないと言う点では、たいした差はない。変えても良いというご発言でしたが、その辺はどういう認識なんですか。市は、今回の県の変更は当然だというふうに認識されているんですか。私は、これは前提を覆す一大問題だと思いますよ。市長もこういう評価書に基づいて出されたものに、コメントも出されて、許可をされたのが、平成15年です。どうなんでしょうか。 (産業廃棄物指導課長) 市として、この計画変更を認めるかどうかというご質問として、受け止めて御答弁させていただきます。この出島処分場の設置に関する地元との協定書の第2章で、県の責務として、地域住民の理解の形成や信頼感を醸成するため、地元町内会等の環境保全に対する意向に積極的に対応するということが求められております。また同第5条には、処分場の設置工事における課題の検討については、広島県出島処分場事業連絡調整協議会において行なうものとすると明記されています。したがいまして、この度の計画変更については、同協議会で協議され、同意に達することが前提であると考えております。 (中原ひろみ議員) そうなんです。合意に達することが、条件だと言われた。ここ、大切です。聞きますが、先般の3月5日の協議会では、地元の皆さんは、「聞きたくない」と耳を覆われました。もう途中で止められまして、「そんなものは聞きたくない」と「聞いたら前に行ってしまうから聞かないんだ」というふうにおっしゃって、この県の計画変更は、地元の協議会は認められないというふうに、明確に意志表示をされておられました。その事は、ご存じですか。 (指導課長) はい、承知しております。 (中原ひろみ議員) であればですね、このまま県の言うままに押し切らせてはいけないわけですが、まず、この変更は、なぜされるんでしょうか、どの様に、県から市は説明を受けておられるか。 (指導課長) このコンテナ輸送の計画変更については、県から市に事前説明したい旨の申し入れがありまして、先日2月19日に県の担当者から資料提供とともに説明を受けました。その際、市は、廃棄物処理法上の手続きと出島処分場事業連絡調整協議会において、説明し理解を得る必要があることを指導しました。それから、計画変更の理由ですが、県からは、海上での事故等に備え、より安全な輸送方法を検討する中で、コンテナ輸送にすることにしたと聞いております。 (中原ひろみ議員) 市に、県の方から話があったのが2月19日、県の説明では、より安全にするんだとゆうことでしたが、より安全にはならないと私は思うわけです。コンテナに積まれた廃棄物を、2台の重機でトラックに積みおろし、そのコンテナを積んだトラックで3工区内に直接にバサットと捨てる。これは、皆さんに、非常に不安を持たせるものであって、安全は担保されないと思います。県が協議会の時言っていたのは、漁業関係者に聞いたら、災害時に船が転覆した場合に、海に廃棄物が流れて魚が死んでしまうから、コンテナがいいと言った。それでコンテナに変更するんたという話があった。それは確かでしょうか (指導課長) 3月5日の協議会の場では、県はそのように言っていました。 (中原ひろみ議員) もともと、この廃棄物の運搬は、災害時には運行しないという約束なんです。なのに、災害時になったら危険だから、コンテナにしてくれというのは、辻褄が合わない。なぜ、こんな風に県は変更するのかと私は考えました。やはり、これは五日市の積み出し基地がなかなか進まない。それでどんづまってきた。県議会でも「広い道路が出島にはついて居るんだから、そこにトラックで運んだ方が、話が早いじゃないか」とそういう意見が出されている。まあ考えればそうなんですが、しかし、これは出島の人が求めたのでなく、もともと県の最初の評価、平成11年の時から、五日市から廃棄物を運ぶ専用船に積んでくると言うのが前提の話だったんです。にもかかわらず、だんだん計画変更して、トラックで積むことを認めれば、トラックを使って捨てるようなことになったら、海から運ばずに陸上輸送へと、住民に廃棄物の投入方法変更を受け入れざるを得ない状況に追い込んでいく、追い込み作戦だなと私は思えてしかたがありません。つまり、陸上輸送にしようという計画なんじゃないかなと思うわけです。それで、この県の変更は大きな計画変更だと思うわけです。1つは重機、もともと、この評価書の時には、外で重機を使うということはありませんでした。何も囲いの無いところで重機を使う話はありません。トラックも出て参りません。ですから、アセスをやり直さなければと思うわけです。その辺はどんな手続きになるんでしょうか。 (環境アセスメント担当課長) 廃棄物の海上輸送をコンテナ輸送に変更する事につきましては、広島市環境影響評価条例で規定する環境影響調査の再手続きの要件には該当しません。そのため、環境影響評価の手続きの再実施は必要ありません。しかしながら、変更に伴う環境への影響について、大気汚染や騒音等の調査・予測評価を実施し、その結果や必要な環境保全措置を本市に報告するよう県を指導いたしました。 (中原ひろみ議員) 今の話によると、広島市の環境評価条例の42条を適用して、環境影響評価及び事後調査の実施の状況、その他必要な事項を報告しなさいと言うことで、ミニアセスというようなものをしなさいということで指導されたということで、理解して宜しいでしょうか。 (環境アセスメント担当課長) その通りです。 (中原ひろみ議員) そのアセスをやるということですが、アセスがやられても、やられなくても先ほど言いましたように、前提を覆すような変更を地元は認めてない。前提を崩すことを、県が自らやりながら、これを、アセスをしたから良いということにはならない。市も先ほどのお話のように、安全面からは、あまり変更が無いので良いのではないかと、こういうスタンスでは、住民には、県も市も一緒に不信感の固まりになるというふうに申上げなければなりません。そこで、聞くんですが、県はこう言います。五日市処分場が、この3月末で閉鎖になる。出島の埋め立ては23年開始ですから(順調に行けば)、まるまる2年西部の方に廃棄物処分場が無くなるので、産業界が非常に迷惑するというんです。産業界の為になんとしても、出島に処分場を作らなければいけないから、この変更を認めなさいと、地元に押しつけようとしている。前提を崩すようなことを言うんだったら、白紙撤回させて貰うと言ったら、もう市長許可を受けているよ、開き直りですよ。あんたたちも協定書に印鑑を押したじゃないですか、と、こうです。こういう事がまかり通ったら、いけない。その点、市は最初に地元の合意がないと前に進めないと言われましたが、もう一度確認します。地元が今のまま受けられない、前提が違うから白紙撤回だと、元々のアセスで行なったようにやって欲しいと、いうことを貫いた場合、市はどの様に対応されるのか。これは、このまま進んで行かざるを得ないのか、その辺、明確にお答え願いたい。 (産業廃棄物指導課長) 産業廃棄物処理施設の設置にあたっては、地元の理解と協力のもと、周辺の生活環境保全対策に万全を期した事業計画にすることが重要であると認識しております。市としましては、県に対して、地元代表の方々が参画している協議会、そこでの協議を行なうと共に、地元と締結した出島処分場に関する協定書及び確認書を尊重し、誠意をもって対応するよう指導しているところです。今後とも厳正に指導して参ります。 (中原ひろみ議員) 市もですね、元々の評価を変えるような、アセスを変えるような変更で、それを勝手に許可権者として、「ああ、なるほど、なるほど」と言って、右から左に認めるという事は、市の許可権者としても大変問題があるんじゃないでしょうか。最後に市長に聞きますが、市長は市長コメントも出されて、地元の協議会も出来て来たわけですが、今この状況になって市長として、どういうふうなご見解なのか、お聞かせ願いたい。 (市長) 今回の県が計画を変更したと言うことは、私は、はじめてここで聞きました。初めて聞いたことに対して、責任は到底とれません。ですから、地元の合意を得るということも大事かもしれませんけれども、これは、ことによったら、局長決裁で済む問題かもしれませんが、これほど地元のみなさんにも御心配をかけ、市の廃棄物行政にも大きな影響を与える問題ですから、地元の協議にこれを付す前に、当然、私に報告なりあるいは、決裁の権限が私にあれば、それを求めるのは当然だと思います。その手続きを省略されたということは、市長の権利に関わりますので、ここで強く抗議をさせていただきます。 (中原ひろみ議員) 市長が許可したこの出島処分場の基本的な評価の視点を変えるようなことを、市長にも、何もせずに、安全性に問題ないから、そのまま行くというような答弁は許されないと思います。時間が来ましたので、この件については、地元のみなさんの合意をしっかりとっていただきたいと (環境局長) 県の計画の内容の変更を2月19日に説明を受けた。その事を市長の方に報告をしておりませんでした。今、その事は、非常に反省しております。本当に申し訳ありませんでした。私の方は基本的な立場として、出島処分場に関しまして、生活環境の保全を行なうこと、地元関係者の理解を得る事、この2点で今までずっと対応して参りました。基本的には、こういう形でずっと進めていきたいと思っています。今後ともこういう事のないようにしたいと思っています。誠に申し訳ありませんでした。 上にもどる |
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