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2009年2月26日 予算特別委員会・文教関係 藤井とし子議員の質問(大要) | ||||||||||||||||||
中学校の学校選択制について 就学支援について 学校のアスレチック施設について |
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中学校の学校選択制について (藤井とし子議員) 中学校の選択制について伺います。 予算のなかにも不登校生に対するさまざまな取り組みが上げられています。こういった取り組みは当然必要だと思いますが、まず不登校、いじめを生むような学校づくりになっていないかどうか。 国連が日本の教育について、ずいぶん前から過度な競争教育を是正するように勧告している にもかかわらず、安倍晋三首相がはじめた教育再生会議は公教育への競争原理を強く打ち出し、学力テストの結果公表や学校予算配分、学校選択制の導入と学校を競い合わせる施策を取り入れてきました。 その一つである学校選択制ですが、広島市も中学校の選択制が始まって4年になり、学区外の学校に子どもが毎年二桁の生徒が流出する学校(観音、落合、二葉、戸坂、祇園中)が固定化してきているようですが、この制度そのものを現段階でどのように評価されているか伺います。 (学事課長) 17年度から実施しております、中学校における通学区域の弾力的運用につきましては、通学距離に対する不満を解消すると共に児童や保護者が部活動や教育内容によって、学校を選択できるようにすることにより、学校に関する関心を高め、生徒が意欲をもって学校生活を送ることを目的として導入したものです。毎年度、希望申請書を出した生徒とその保護者を対象に行なっているアンケート調査の結果によりますと希望申請した理由の上位には、通学のし易さ、部活動、教育内容・友人関係となっております。また、この制度を導入しました17年度から3ヶ年かけて実施した市立中学校1年生とその保護者に対するアンケート調査でも、中学校を選択出来るようになったことについて、約8割の生徒・保護者が良いことだと思うというふうに肯定的にとらえています。更に、希望申請者数も年々増加していて、来年度入学の希望申請者数は1123人と導入1年目の737人に比べますと380人増加しており、この制度が受け入れられ定着しているものと考えております。 (藤井とし子議員) 非常に定着して、評価されていると見ておられるのだと思いますが、集中しているところを見ましても、受け入れる定数から多いところで5倍、少ないところで3倍くらい、30人受け入れるのに112人とか申し込まれて、結局行けるのは30人程度ということで、希望通りに行けない、こういう状況がある。2年前から始まった一斉学力テストの実施で、一層の学校の序列化と競争にならないか心配するが、どうですか。 (市答弁) (通学区域弾力化を)利用して入学した生徒や保護者へのアンケートによりますと、入学前後で学校の印象が違ったことなどの意見があることから、学校を選択するにあたりましては、教育活動や部活動等の正確な学校情報をもとに、具体的に検討できるようにすることが重要であると考えます。こうしたことからも、小学校での進路相談の充実に努めること、中学校では学校公開や学校説明会を拡充するなど学校情報のより積極的、かつ、きめ細やかな提供に努めると共に各中学校におきましては、生徒や保護者のニーズに応じた特色ある学校作りが必要であると考えています。 (一部の学校で生徒数が減少、こうした学校に支援策を講じている) (藤井とし子議員) 全国に先駆けて推進した東京などでは今見直しを始めています。保護者の学校選択は、交通の便がよく、風評が大きく影響し、学力テストや有名校への進学率、きれいな学校、部活動が盛んな学校に集中している点では共通しています。東京や前橋市ではそういう中、制度を見直す動きも出てきています。 東京足立区では保護者から「学校選択のために区は無理に特色を作らせようとしている。」「特色はなくても公立学校は地域の要であってほしい。」という声が出ています。 広島市は今後どうされる考えですか。 (学事課長) 新聞等でいくつかの学区制の見直しについては報じられておりますが、私どもが承知しております見直しを決めている「東京都江東区」、現在の制度は対象の範囲を区の教育委員会が所管している全区域とし、また、受入数の許す限り、他学区からの児童を受け入れる制度となっております。広島市の場合、選択区域を限定している、中区とか東区とか、受け入れ人数を1学級分と制限している本市の制度とはこの2点が大きく異なります。江東区では、制度の実施によりまして、学校間で児童数の極端な偏りが生じ、学校によっては、新入生がほとんどないといった状況となり、学校教育が成り立たないことから、制度の見直しを決めたと聞いております。本市の制度につきましては、生徒や保護者から一定の評価を受けておる事から、申請者数も年々増加しており、制度が定着していることから、今後も現行制度を継続していきたいと考えています。 (藤井とし子議員) 東京や前橋市で起こっていることは広島市でも起こっていると考えるべきです。広島市が行ったアンケートで校長先生からは「保護者が学力についての情報を強く望んでおり、学力だけが優先され、バランスの取れた学校運営が阻害される不安がある。」「学校間格差が固定化すると風評を呼び、これを打開することが困難となる。」「地域ぐるみの教育推進や通学の安全等について不安がある。」といった意見も出ています。 そこで聞きますが、申請から学校が決定するまでにどれぐらいかかりますか。 (学事課長) 制度の実施にあたりましては、9月初旬に学校説明会等を開き、10月上旬に申請書を出し、それから、約2週間その結果を基に見直し期間を設けています。12月初旬に、受け入れる数を大きく上回っている学校については、昨年は11校、抽選会を行ないます。12月中旬までに抽選を行ないまして、行ける学校を決めます。更に年が明けまして、2月には私立中学校等の試験、その結果、あるいは、広大付属等の試験がありますので、そこらに受かりました子どもは辞退届を出しますので、2月の終わりにはほとんどの子が行ける学校が決まるという段取りに成ります。 (藤井とし子議員) 小学6年生という重要な時期に、これほどの期間落ち着かない状況で良いのでしょうか。 先ほどアンケートの中で指摘されているように、選択制は子どもと先生にあたえるストレスは大きく、ある校長は「地道な教育活動が認められにくく、保護者も数字しか見ない」、新入生が少ないと子どもたちは「自分のせいじゃないか」と傷ついています。追い詰められる先生の病気や子どもたちの不登校など内面に現れているのではないか。また2年前から始まった学力テストの結果の公表とあわせてもますます競争と序列化に拍車がかかるのは目に見えています。 広島市は、特に不登校やいじめを生まない学校づくりが求められているなかで、希望した学校に行くことが出来なかったり、交通費がかかるからあきらめたり、学校や自分に自信が持てなくなるなどのマイナス面を過小評価すべきではないと思います。教育で大事なことは、自分が仲間の中で認められ自己肯定感を持つことが出来ることが真の生きる力となる。今必要なのは政府が進める「管理と競争」の教育ではなく互いに学びあい認め合う教育が求められている。地域のみんなが支える学校づくりではないか。 公立の学校は地域の学校、 親にとっては地域の学校を支える責任がある。選択制は地域の学校をささえる責任を放棄することにつながる。親として地域の学校を良くするなかで子どもも親も地域につながりが出来る。 選択制は全く逆で、選べる自由はいいようでも、保護者は学校を選ぶお客さんでしかない。本来、保護者は地域の学校を支える責任があると思う。出なければ公教育そのものが成り立たなくなってしまいます。学校に要求はしても自分が良くする立場に立てない点で問題だ。本来、公教育はどこの学校に行っても基本的な教育がうけられるのであれば親も子どもも選択でふりまわされなくてすみます。親も意識を変える必要があると思います。 部活動のために公教育があるわけではない。公教育の最も重要な課題はすべての子どもに基礎的な学力を保障することです。 今後選択制を続けるということだが、どういったことに留意していかれるのか。小学校への導入は考えているのか伺います。 (学事課長) 通学区域の弾力的運用を実施するにあたりましては、各学校が教育活動を充実させ、また、積極的に学校情報を提供し、教育委員会が学校の要求に応じた支援を適切に行なうこと。さらにこの制度に対する保護者の理解を促進させることが肝要であると考えております。ご指摘のように中学校は義務教育の一環でございまして、この公教育においてはどこの学校でも、一定の教育が受けられることが基本であることから、教育委員会としても全体的なレベルアップを図っていくことが出来るよう対応していきたいと考えています。また、各学校におきましては、実態において、生徒に確かな学力を身につけさせる為、教育活動を充実させることが重要だと考えています。それから、小学校への導入でございますが、地域コミュニティとの関係に配慮する必要があることや、通学路の安全確保の観点から、これまでと同様引き続き慎重に検討していきたいと考えています。 (藤井とし子議員) 私は広島市として公教育としての学校はどうあるべきかもう一度、選択制については検証する必要があると思います。「全国一斉学力テスト」とあわせて、過度な競争に学校や子どもたちを追い込まないよう配慮されるよう強く要望しておきます。教育長、率直なご感想があればお願いいたします。 (教育長) いつも教育委員会の中で、逆説的に言うんですが、学校通学区域弾力的運用の導入は、究極的には、通学区域弾力的運用を廃止するために導入した。なにを言っているかというと、基本的に、学校教育というものが、どの学校でも(学力を)しっかり高めんといかん。そういう課題は間違いなくある。それがどの学校も高めていけば必然的にそういう視点というのは減少してくる。事実、この数年減少していた学校が、中学校です。中学校自体が、4月から子どもたちに新入生を合宿して、そういう形で取り組んでいきますと、今年度は子どもの数がほぼ2倍かな、増えてきたといったような状況です。そういう形の中である程度レベルアップというかそれぞれの保護者の期待に応えられるような学校教育が構築されれば、自然にそういうことも現実はなくなるんじゃないか。確かに問題はあります。 また違う視点の検討もあるかな、それを今、最大公約数に考えると現状では、まだ現在の制度を継続するということがプラスの方が高いんじゃないかというふうに考えます。 (藤井とし子議員) 有難うございます。ほんとに、過度な競争で、子どもたちの心が傷つき、不登校になるというようなことにならないように配慮をお願いします。 上にもどる 就学支援について (藤井とし子議員) 教育を受けること学ぶことは憲法や条約にも定められた人間の基本的権利であり、それを保障することは、国と自治体の責任です。生きるために不可欠な最低限度の文化的生存権といえます。そのために家庭の経済力に関わらず、すべての子ども、青年の学ぶ権利が、十分な財政的援助で支えられ、その希望や夢、未来に備える力が育まれることが必要です。 しかし、新自由主義の経済政策のもと日本でいま貧困が大きな社会問題になっています。 子育て家庭に占める貧困世帯の割合を、 OECD加盟25カ国の2006年2006年調査結果によると、アメリカ第2位 21.7%、日本第10位で14.3%、さらにひとり親世帯の貧困率となると、日本が第2位で57.3% アメリカが第4位と逆転しています。 教育への公的支出は先進国のなかでGDPに占める財政支出が3,5%は最下位クラス、母子など一人親家庭が最も困難な子育て環境にあるということです。 広島市の一人親家庭がどういう状況にあるのか、広島市の子育立て支援パワーアッププログラムのなかから紹介します。 広島市の母子家庭等の一人親家庭が増加傾向 (藤井とし子議員) 19年度13,037世帯母子世帯の67%が児童扶養手当を受給しており、平成12年と比較すると約1.4倍に増加しています。平成18年度の全国母子世帯等調査結果によると、母子世帯の母の84.5%が就業しており、このうち半分は「臨時、パート」その収入の状況は一般世帯と比較して低く、平成17年の年間平均収入を比較すると、一般世帯が563.8万円、母子世帯が213万円であり、母子世帯の収入は一般世帯の4割に満たない収入で必死に子育てをしているのが現状です。親はダブルワークや長時間労働をしなければ生活できない。親と子どもが接する時間を失なわせ、子どもの発達が阻害される。 また児童虐待のうち4割以上が貧困家庭という調査もあります。こうした実態に目を向け、広島市としても経済的な理由で子どもが進学を諦めたり中退することがないよう、社会的な支援策を充実させることが望まれています。 伺いますが高等学校の授業料減免制度の利用状況はどうなっていますか。また支援策を拡充する考えはありますか。 (学事課長) 高等学校の減額制度は、全額免除、1/2減額、3/10減額の制度があります。全額免除の対象は、生活保護の受給世帯、これに準ずる程度に生活が困窮している世帯、保護などの学資負担者が失業した世帯の生徒です。それから、1/2減額の対象は、市町村民税の非課税世帯、市町村民税の所得割が非課税となる母子家庭などの生徒で、3/10減額の対象は定時制の生徒で自ら学費を負担している生徒となっています。 この減免制度の利用状況は、平成19年度におきまして、全生徒の5,424名の内、全額免除は464名、73.8%、1/2減額の者が80名、12.7%、3/10減額の者が85名、13.5%、合計629名、11.0%となっています。これらの生徒に対する支援といたしましては、これらの制度の他に、奨学金制度もございます。こういった制度の周知に努め、今後とも生徒が経済的な理由で就学が困難とならないよう支援していきたいと考えております。 (藤井とし子議員) 授業料減免制度、11%の子どもたちが利用しているということですが、奨学金制度や生活福祉資金についての利用状況はどうなっていますか。 (学事課長) 広島県高等学校等奨学金、それから生活福祉資金、母子寡婦福祉資金、国の教育ローンがございます。利用状況ですが、広島県高等学校等奨学金は、所管している県の教育委員会に確認したところ、19年度の利用者数は県全体で2800名程度、20年度も同程度、生活福祉資金は広島県社会福祉協議会が所管しており、協議会に確認したところ、平成19年度、県全体で59名、20年度で58名とのことでございます。本市の母子寡婦福祉資金につきましては、子ども未来局が所管しておりますが、平成19年度、市全体で449名、20年度は352名、これは2月末の数字です。 (藤井とし子議員) 広島県高等学校奨学金は、保護者の失職等の緊急時に利用できる制度となっていますか。 (学事課長) 緊急時には、年度途中にあっても随時受け付ける制度となっています。 (藤井とし子議員) 奨学金制度や生活福祉資金について利用状況を市は把握されていますか。県の高校奨学金は昨年度 3000人申し込まれ2800人が受けられた。約200人は受けたくても受けられなかったということ。市立高校では171人受けているということですが生活福祉資金はわずか4人なのはなぜですか。生活福祉資金があるのに、受けられにくいということを、どう思っておられるのですか。 (学事課長) 生活福祉資金につきましては、利用に当たり「原則として母子寡婦福祉資金その他公的資金の借り入れなど、他の制度が利用できる人がいる世帯には貸し付けできない」という規定になっています。他の奨学金制度の利用が出来ない場合に制約されるために利用しづらくなっております。 (藤井とし子議員) 県全体でも59名、少ないと思う。実際には福祉の手引きを見ても、この制度は生活保護基準の約1.7倍の収入があったら受けられ、高校に入学するのに50万までは無利子で貸しますという、非常に便利な制度なんです。これがなぜ、少ないのかという点が疑問です。その規定がどこに書いてあるか教えて欲しいことと、国と県の社協がやっているので、どこまで言えるか分からないが、例えば、こういう声を聞いています。「生活福祉資金貸付制度は合格通知を出して審査に1ヶ月以上かかるため入学に間に合わない。学校に貸付決定するまで納入を待ってもらうよう、市から調整してもらうことが出来れば助かる」。こういった改善はすぐにでも出来ると思いますがどうですか。 国の判断では保証人については立てられなくても可能、審査期間も1ヶ月もかけなくても出来ることを確認しています。県の社協の運用の仕方が間違っている。ここは是正するよう求めてほしい。生活福祉資金の原資は2億円、実績は昨年度800万に満たないということは、十分利用されていないということです。もっと使いやすいように、県等に改善して欲しいとの要望をしていただきたいと思いますが、その点はどうですか。 (学事課長) 規定はどこにといわれましたが、今手元に持っていません。今、要望されました、生活福祉資金を所管している広島県社会福祉協議会にはこういったご要望があったことを伝えます。 (藤井とし子議員) この要望を社協と調整して貰いたい、アピール、知らない人も沢山おられる、ここはPRをしていただきたい。これは使いづらいというのが、今はっきりしました。 しかしどちらも貸付である以上返済しなければなりません。高校、大学まで奨学金を借りれば、社会に出るときに既に何百万円も借金し、返済に苦労することになります。今、高校は全入時代。97%がほとんど行っている、その状況の中で求められるのは返還義務のない奨学金です。高等教育振興策としての独自の給付型の奨学金制度が必要だという理由は、母子世帯の生活をいっそう困難にしているのが2002年に行われた国による母子政策改革です。母子世帯は08年2月には99万人。 児童扶養手当を母子世帯の7割が受けています。最高41,720円2人目5,000円3人目3,000円。2002年度から、全額受け取ることが出来る所得制限を年205万円から130万円まで引き下げたため全額支給者は85%から60%になりました。また、全額支給の5年間という期限を切ることを打ち出しました。(期限については今凍結している)母子世帯の国からの助成は減らされています。 お母さんは必死で働いて、もう自分のことを考えずに、仕事を2つも3つも掛け持ちをしたりとか、何とか卒業させ、体がぼろぼろといわれている。そういうところに、就学支援が必要です。今中卒で就職は難しい。安心して高校に行って、高校に行くから就職が出来る。非正規雇用が貧困を、それが次の貧困をと、貧困の連鎖も問題になっている。 就学援助制度について (藤井とし子議員) 小中学校の就学援助制度は所得が低い世帯にとってとても助かっています。 中学校入学時の支給額は、学用品日等23,880円と新入学学用品費等22,900円で計46,780円。しかし実際は制服や靴など約10万円は越えており、基準額は実態に合っていません。 また母子福祉貸付制度は、保証人がネックになっています。教育費負担の実態からは、公立高校入学時の必要経費は10万円を越えます。経済的困難家庭が今後ますます増えると思われるなか、教育を受ける機会の均等を保障する必要がますます出てきます。貧困を乗り越えるための積極的支援に取り組む必要があると考えます。今後、市として高校、中学校、支度金にかかる市独自の奨学金の創設を検討するべきだと思いますがどうですか。 中退者は 県内で毎年2000人近くいます。公立私立、県立、市立高校の中途退学者はそれぞれ何人で、 昨年度比較でどうなっていますか。今後ますます増えることが心配されますが市としてどう対応するつもりですか。高校進学率97%を越える中で、社会的に自立していくためには最低限の教育に値します。 現在13の政令都市の中で、福祉施策として実施している名古屋と京都も含めると市独自の奨学金制度を未実施なのは仙台市と広島市だけになっています。 【参考資料】 返還義務のない給付型奨学金の実施状況 ●札幌市
●大阪市: 月額10,900円 ●川崎市: 高等学校 年額123,500円 ●新潟市: 市独自の奨学金制度を作る検討委員会を作り検討 授業料滞納問題は深刻になっています。今ある就学支援制度でこたえられるのか、今の子ども、子育て世代の実情にあっているのか、私は再検討するべきだと思います。 せめて中、高校入学時の支度金(給付型の奨学金)があれば多くの子どもが安心して進学できます。教育を受ける権利「機会の平等」という憲法の原則から格差がこれだけ歴然としてきている中で、子どもが貧困を乗り越えるためにも、高等教育振興策独自の給付型の就学支度金奨制度または就学援助の拡大を検討されるおつもりがないかもう一度伺います。 (学事課長) 確かに財政事情は非常に厳しい状態でございます。そうした中で、委員ご提案の広島市独自で返済義務のない、負担の少ない給付型の奨学金制度創設することにつきまして、現時点では、困難ではないかと考えております。 (藤井とし子議員) 今はその考えはない、財政はないということですが、教育費というのはしっかりとお金をかける、財政の方もいらっしゃると思いますが、こういった支援は重要と思います。ぜひ今後、諦めずに言いますので、ご検討をお願いします。 上にもどる 学校のアスレチック施設について (藤井とし子議員) 学校でアスレッチク施設がありますが、修繕されず使用禁止になったままの施設があると聞いていますが、学校のアスレッチク施設は市内のいくつの学校にあり、いつどういった目的で設置されたのものですか。 (スポーツ教育担当課長) 木製の体力作り施設やネットとか丸木橋というものを整備している。木製の体力づくり施設は、昭和55年から、段階的に、幼稚園・小学校・中学校・高等学校に整備をして参りましたけれど、高等学校につきましては、実態を考慮しまして、ウェートトレーニング機器を整備しています。中学校におきましては、腹筋台とかジャンプ台とかありますが、木製のものは非常に少ない状況です。木製が残っているのは、幼稚園・小学校です。現在、把握しておりますのは小学校で251、中学校で38、高校で3という数字が出ておりますが、これはおそらく存在はしていないだろうと思っていますので、幼稚園が21と把握しております。 (藤井とし子議員) 体力づくり(木製)施設は、いくつの小学校にありますか。そのうち修繕依頼があがっている学校数は何校ですか。撤去依頼が出されている学校は何校ですか。 (スポーツ教育担当課長) 修繕につきましては、幼稚園から小学校まで35校から35件の修繕依頼があります。施設の撤去依頼につきましては幼稚園から中学校まで11校、12件、合計47件というふうに把握しています。 (藤井とし子議員) 修繕、撤去する予算がないと聞いているが今後、基本的に学校からの要望に答え、修繕して使えるものは使えるようにすべきだと思いますが、今後どういう方針ですか。危険だから撤去ではなく、子どもたちが遊びながら体力をつけるというのは、あるものは大事にすべきだと思います。 運動量は少なくてもバランス感覚や握力等の体力づくりになります。何人かの先生にも聞きましたが、休み時間よく遊んでいます。使用禁止のまま1年以上も放置されることのないよう要望します。 (スポーツ教育担当課長) お言葉をお返しするつもりはありませんが、1年以上放置しているということはおそらく無いと思います。出来るだけ速やかに修繕をしていきたいと思っています。それで、本年度修繕依頼、撤去依頼のありました施設というのは、朽ちて相当の金額が必要になるということで、新たに更新をしないという方針で進めておりますが、本年度中に学校のニーズに応じて、全て、修繕、撤去に取りかかっていきたいと見通しも立てております。 (藤井とし子議員) 教育予算、まだまだ足りないと思います、しっかり、財政の方にもお願いして、質問を終わります。 上にもどる |
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