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おつかれさまです。日本共産党の大西理です。日本共産党市議団を代表して討論を行います。
令和5年第3回広島市議会定例会に上程された議案のうち、
反対するのは第70号議案、第72号議案、第80号議案の3議案です。
意見を付して賛成する議案は第66号議案です。
他の議案については賛成です。
最初に、反対する第70号議案「広島市市税条例の一部改正について」です。
個人市民税の均等割りに森林環境税として1000円上乗せするという項目については、まず、国税であるにもかかわらず、自治体である市が国の事務を肩代わりするものであり、国と地方自治体との関係に歪みをもたらすものであるという問題があります。
さらに、所得税を課すことができない低所得階層をふくめ、生活費非課税の原則を無視して、どの所得階層にも一切配慮することなく一律1000円の増税を行う、極めて非民主的なものであるという問題があります。
このことは、住民税の均等割りそのものが問題があるということであると同時に、住民税非課税世帯を対象とする制度の適用水準が極めて低いことにもつながっていることであり、是正が必要だということも指摘しておきます。以上の重大性に鑑み、反対します。
次に第72号議案「広島市印鑑条例の一部改正について」の反対の理由を述べます。
一般質問で問題を明らかにしたマイナンバーカードの普及を推進するための議案であること、マイナンバーカードについては、国民にとってさしたるメリットはないが、国が国民の個人情報を一元的に管理することで、大企業などの新たな利益に奉仕することと、国が国民をコントロール可能な状態にしていこうという意図が見えるものであることです。
国民にとって、ほとんどメリットがないものだからこそ、マイナンバーカードはなかなか普及しないのであり、様々な分野でたくさんの不祥事、トラブルが起きているにも関わらず、また、国民にマイナンバーカードを押し付けるために、強引に保険証廃止を強行したことに対して、7割を超える世論が、なお反対しているにも関わらず、強行に押し切ろうとしていることは、異常なことです。
国民、市民の利益に反することであるからこそ、数の力で強引に進めているものであり、それを促進するための条例には反対です。
次に第80号議案「変更契約の締結について(広島競輪場東スタンド等解体その他工事)」について反対の理由を述べます。
わが党市議団は公営ギャンブルそのものに反対しています。日本は公営ギャンブルにくわえ、パチンコなどギャンブル大国といわれるほどに、ギャンブルが蔓延し、その弊害が表れています。 ギャンブル等依存症になり、借金を重ね、職や社会的地位を失い、さらには家庭崩壊にまで至る例が多く報告されています。また、ギャンブル等依存症は「心の病」として、本人だけではなく家族にも被害を及ぼしています。このような公営ギャンブルについては、従事者の仕事を確保したうえで廃止すべきです。
公営ギャンブル施設の工事に係る補正予算ですので反対です。
次に、意見を付して賛成する第66号議案「令和5年広島市一般会計補正予算(第2号)」、について意見を述べます。
地方創生移住支援事業について。
UIJターンを促進し、転出超過を抑制する取り組みは重要なことです。しかしその基本は、今広島に住む若者のくらし・学び・雇用をどう援助するかです。若者が広島で安心して働ける、学べる、子育てができる。ここをどう援助するかが必要です。
医療的ケア児在宅レスパイト事業について。
19歳以降の医療的ケアが必要な方のご家族や保護者を支える同様の支援も準備することを求めます。
重度障害者等就労支援特別事業については、重度障害者の方の就労をサポートする制度であり、一部負担は、応益負担ではなく応能負担の原則に立つべきです。
「広島市販路拡大等チャレンジ応援実行委員会」への支援について、
広島市経済の6割を担う中小業者をどう応援するかに広島経済がかかっています。
「共助」の取り組みだけでなく、中小零細企業の実態を把握し、意見をよく聞くこと、中小企業振興条例をつくること、10月から計画されている「インボイス増税」の中止を国に対して強く求めることなど、正面から中小企業を応援する施策を併せておこなうことが必要です。
広島駅周辺のまちづくりの推進については、全世代が利用できるよう、ベンチの設置をお願いしておきます。
青少年センターの跡地の活用について、青少年センターは今、現に青少年が利用している施設で、青少年の自主的活動の拠点です。若者が経済的に負担感なく利用できる施設です。音の問題や利用施設の問題など、大人たちと公民館を共同使用するには限界があります。
「水辺空間と一体となった潤いのある空間づくり」よりも、「青少年の自主的活動の拠点づくり」にむけて、新たな施設整備へご尽力していただきたいと思います。
外部施設を利用した水泳施設授業の実施について
黄金山小学校の水泳授業について、今年は9月から3、4時間目と大休憩を利用して、バスで民間のプールへ移動し授業をおこなう、と聞いています。子どもたち、教職員に過大な負担となっています。小学校に必要なものですから「プールはつくりなおす」という広島市の姿勢を求めます。
しかし、今、現にプールが使えない状態であり、本補正予算は今年度予算として提案されておりますから賛成しますが、壊れたプールの建て替えを求めます。
以上の意見を付して、第66号議案「令和5年広島市一般会計補正予算(第2号)」については賛成いたします。
以上で、討論といたします。