サイト内検索
サイト内検索
1.第66号議案令和5年度広島市一般会計補正予算(第2号)について
(1)地域コミュニティ活性化推進条例(仮称)の制定に向けた取組
(2)浅野文庫等の保存・活用
(3)医療的ケア児在宅レスパイト事業
(4)ファミリープール及び青少年センター跡地等の活用
(5)広島広域公園陸上競技場整備
(6)マンション管理の適正化の推進
(7)休日の部活動の地域移行
2.第70号議案広島市市税条例の一部改正について
(中森辰一)
皆さんお疲れ様です。日本共産党の中森辰一でございます。日本共産党広島市議団を代表いたしまして、上程された議案に対する質疑を行います。
まず第66号議案、令和5年度広島市一般会計補正予算第2号のうち、7項目について伺います。
最初は地域コミュニティ活性化推進条例(仮称)の制定に向けた取り組みについてです。
他都市の同様の条例を見て、私が感じた懸念に基づいて質問をいたします。地域コミュニティというのは今は町内会や自治会、それらを含んだ地域防災会などだと思います。
制定しようとする条例の内容としては、地域コミュニティを定義した上で、それらの役割やチームの役割などを規定するとともに、それらに対して、地域コミュニティ活性化に向け、地域組織や市民に対して一定の努力を求めること、市の行政としての責務を定めること、さらに、これまでの動きから考えて、市の職員にも居住する地域の地域コミュニティへの参加について一定の努力を求めるといったことが、この新しい条例の内容としては想定されるわけですけれども、どのようにお考えでしょうかお答えください。
説明によりますと、ワークショップを行うということです。地域コミュニティを活性化するにあたってワークショップに何を期待されるのかお答えください。
今回のような地域コミュニティの活性化を主題とした条例を作ろうとした背景には、高齢化でこれまで活動してこられた方々が、活動しにくくなってきたことや、町内会などの加入率が低下してきていることがある。他方で、地域コミュニティに対して、これまで以上に行政との協働を進めていけるように期待したいという考えもあるのではないかと思います。
加入率の低下の背景には、人々の意識の変化もあると思います。また、町内会などの役員として活動する人が高齢化しても、後継者がなかなかいない状況が広がっているというのは、現役世代の多忙化、夜間にまで及ぶあるいは休日もろくにない長時間労働、定年になって以降も年金がまともに出ない、あるいは年金だけでは生活できないことから、引き続き働かざるを得ない60歳以上の人々が増えていることなどのことがあると思います。もっとゆとりを持って働き、暮らせる社会を作っていくことができないと、コミュニティ組織の活性化はなかなか難しいのではないかと思いますが、どのようにお考えでしょうかお答えください。
市民生活に密接な関わりがあり、行政の役割の一部を担っている町内会や自治会などですが、これは今の憲法原則のもとで、入会退会を含めてあくまでも自主的な組織であります。
そのことを十分踏まえた条例作りにしなければならないと考えますが、どのようにお考えでしょうかお答えください。
(企画総務局長)
第66号議案、令和5年度広島市一般会計補正予算第2号についてのうち、地域コミュニティ活性化推進条例仮称の制定に向けた取り組みについて、数点のご質問に順次お答えいたします。
まず、制定しようとしている条例の内容としてはどのように考えているのかについてです。
昨日、桑田議員のご質問にご答弁いたしました通り、条例の内容としては、市民、事業者、自治体の責務等や施策の基本方針等を主体とした理念中心型のものにするか。地域コミュニティ活性化の推進に関する具体的な施策や事務手続きを規定した施策等列挙型のものにするか。あるいは、折衷的なものにするかといったことなどについてこれから検討していくものです。
次に、ワークショップに何を期待するのかについてです。
昨日ご答弁した通り、ワークショップには、条例の内容について、市民や地域団体、地域社会を支える商店街など関係者のご意見をしっかりとお聞きする場になることを期待するものです。
次にもっとゆとりを持って働き暮らせる社会を作っていくことができないと、コミュニティ組織の活性化はない。なかなか困難ではないかと思うが、どう考えているのかについてです。
市民の皆さんがゆとりを持って働き、暮らせる社会を作っていくことは、「地域コミュニティ活性化」にとってとても大切なことです。
このため、本市においては「地域コミュニティ活性化」の実現を市政運営の中軸に据えて、様々な施策に取り組もうとするものです。
最後に、町内会や自治会などは、あくまでも自主的な組織であることを踏まえた条例作りにしなければならないと考えるがどうかについてです。
昨日ご答弁した通り、条例の内容については、議員ご指摘の点も含め、議会とも対話を重ねながら、具体的内容を詰めていきたいと考えております。
【再質問】
(中森辰一)
いくつか再質問させていただきたいと思います。
まず地域コミュニティ活性化推進条例これは仮称ですけれども、これについてですが、答弁を聞いたんですけれども、私が聞きたいことがどうもはっきりとしないんです。
よその都市の条例がたくさんあって、それを見ますといろいろなんですけども、町内会等に、実は戦前は実態として強制加入をさせておりました。それが戦争を支える力になったわけですね。今は戦後の憲法のもとで、町内会等は入会も退会も自由なわけですよ。
他都市の条例では、そういうことに一切踏み込まない条例がありますが、一方で、住民に地域ごとの町内会等への入会を義務付けているようなものまであります。これは明確な憲法違反ではないかなというふうに思うんですけれども。努力義務であっても、これが内容に入ると、市民の反発を招くことになるんじゃないでしょうか。
結果として町内会等の加入率が上がるように取り組むということはこれはいいと思うんですけども、最初から条例の中に、市民に町内会等への加入をせざるを得ないような心理的圧力を加えるようなことは、考えないということを検討の考え方として示せばいいんではないかなというふうに思うんですよね。この点について再度お答えいただきたい。
(企画総務局長)
地域コミュニティ活性化推進条例の制定に向けた取り組みについて再質問いただきました。
条例の内容につきましては、今後時間をかけて詰めていきたいとそのように考えておりますけれども、広島型地域運営組織「ひろしまLMO(エルモ)」につきましては、地域の皆さん全てを対象とするものでありまして、条例によりまして町内会自治会への強制加入を求めるようなことは今考えておりません。
(中森辰一)
次は、浅野文庫等の保存活用についてです。
広島市中央図書館こども図書館映像文化ライブラリーを集約して、開業から20年以上たった商業ビルエールエールA館の3フロアを買い取って移設し、再整備するとして今その設計が行われております。
それに対して、中央図書館内に置かれていた貴重な歴史的文書を所蔵する浅野文庫について、商業ビルに移設するなら市に任せることはできない、浅野文庫を引き取ると浅野家から強硬な申し入れが行われたと言われておりますが、そのためかどうか、浅野文庫は商業ビルへの移転とは切り離すことになりました。それが今回の新規事業の提案となったのだと思います。
今回の予算では、保存環境の確保および活用を図るための施設整備に向けた基本計画を策定すると説明していますが、基本計画の策定期限は今年度末ということでしょうか。
また、基本計画の中には、整備スケジュールも示されることになるようですが、うちのお考えとして、実際に施設整備はいつ頃考えておられるのか、以上2点についてお答えください。
議会が説明を受けた資料には、浅野文庫を始めとした貴重な資料について書かれていますし、この事業のタイトルは、浅野文庫等の保存活用となっています。浅野文庫だけではないということだと思います。また、市長の所信表明の中でも、浅野文庫および広島ゆかりの作家の文学賞については、等が広島ゆかりの作家の文学資料であることが示されました。
中央図書館等のエールエールA館への移転について反対運動をしてこられた方々の中には、中央図書館に寄付などをされた広島ゆかりの作家の貴重な資料保存展示する専門の文学館を設置してもらいたいと市に働きかけを続けてこられた方々がおられます。この方々は、これまでの中央図書館でのそれら資料の扱いには問題があると指摘され、独立した文学館の設置を望んでおられたわけですが、今回の移転についてはこれまでの扱いにさえ問題があったのに、中古の商業ビルで、さらに図書館となるフロアの上の階には、火を使うレストランがあるビルに貴重な資料を移すなどとんでもないと強い反対運動を続けてこられました。
私はこの間のエールエールA館への移転を巡っての議論の中で、浅野文庫と広島ゆかりの文学資料とは金がかかるということがあるのであれば、一つの建物に二つの資料館を併設し、保存し、展示できるような施設を考えてはどうかと提案してまいりました。
中国新聞の6月9日の記事では、浅野文庫の資料とともに、広島ゆかりの文学者の資料も新たな施設を整備して保存活用するとの考えを市長が述べられたと報道しております。浅野文庫の資料の保存活用とともに、広島ゆかりの文学資料についても、エールエールA館とは別の施設で保存活用することも基本計画の中に含まれていると報道していました。
広島ゆかりの文学者の文学資料について、どのようにしていこう考えか改めてお示しください。
(市民局長)
第66号議案、令和5年度広島市一般会計補正予算第2号についてのうち、浅野文庫等の保存活用について基本計画の策定期限は今年度末になるのか、また基本計画には整備スケジュールも示されるようであるが、施設整備する考えているのか。さらに、広島ゆかりの文学者の文学資料について、どのように考えていく考えなのかというご質問にお答えいたします。
浅野文庫を始めとする古文書等につきましては、今後十分に活用可能な形で後世に残すため、新たな施設整備を行うことを念頭に、本施設の果たすべき役割を整理した「基本理念」を始め、収蔵・展示の方向性などの「事業方針」、施設内容や候補地等の「整備方針」などをお示しする基本計画を、今年度中を目途に策定することにしており、施設整備のスケジュールにつきましても、この計画を作成する中で検討することにしております。
また、広島ゆかりの作家の文学資料につきましては、今の「広島を知る」ために重要な資料であることから、まずはエールエールA館に移転整備する図書館に設ける「広島を知る」エリアにおいて、専用コーナーを設置する等にすることにしておりますけれども、その後の利活用等に必要となる措置の拡大等につきましては、別途検討することにしております。
この検討に当たっては文学館と浅野文庫を一つにまとめる整備の要望もあることから、「浅野文庫」の施設整備に係る基本計画を作成する中で、あわせて検討していけないものかと考えております。
(中森辰一)
次に、医療的ケア児在宅レスパイト事業について質問いたします。
これは、自宅で医療的ケアを行っている保護者が医療を受けるなどのやむを得ない事情で外出する際に、看護師を派遣する事業で、年間の利用時間の上限を48時間としております。事前の説明によると、これまでの実績では、実際にそうした必要性が生じるのは、1年間の平均で、18時間程度であるので、利用時間の上限が48時間で十分足りるという説明でした。
ただ、レスパイトという場合は、自宅で24時間付きっきりで見ている人が、精神的な緊張から解放されたり、体を休めることが必要だから、夜昼含めて、相当な休息の時間を定期的に保証するということだと思います。そうすると、仮に1日24時間だけ現場から離れてゆっくりとしてもらおうとするなら、48時間では1年に2回だけということになりますし、仮に、1、1階22時間だけとしても、1年に4回だけ休みを保障するということでありますし、昼間の8時間だけということでも2ヶ月に1回程度の休みを保障することにしかなりません。毎日24時間体制で介護を続けることは大変なことだと思います。自宅であるならば1人でそれを続けることもあるでしょう。そういうことを考えれば、やむを得ず外出するときだけということではなくて、本来のレスパイト保証する考え方で、制度を考えてもいいのではないかと思いますが、いかがお考えかお答えください。
今回の医療的ケア児のレスパイト事業は、児童の定義が18歳までということで、18歳までの医療的ケアが必要な人に適用されます。
しかし、18歳を過ぎたら在宅で医療的ケアが必要な状態が消滅するということはありません。19歳以降の医療的ケアが必要な在宅で暮らす方のケアをしている家族へのレスパイト対策は、現状でどのようになっているでしょうかお答えください。
仮に19歳以降はそういう施策がないとしたら、18歳まででこの施策が途切れて、ケアを行う家族への支援がなくなってしまうことになる状態、これは放置できないと思います。
その場合は別途、18歳を過ぎても支援措置が途切れることがないように、新たな施策を行うべきだと思いますが、いかがお考えかお答えください。
(健康福祉局長)
医療的ケア児在宅レスパイト事業について三つの質問にお答えいたします。
最初に、事業の年間利用条件利用時間の上限は48時間となっているが、昼夜含めて相当な休憩時間を定期的に補償するというレスパイトの考え方により制度を考えてはどうかについてです。
本市ではレスパイト施策である舟入市民病院での短期入所事業の他、保育園・小中学校での看護師配置や相談支援体制の整備等を実施することで、医療的ケア児とその家族に対する生活全般の支援にあたっているところですが、介護疲れからの回復や兄弟姉妹の学校行事に参加等のための在宅支援を望む保護者の声のあることが把握できました。
このため本市では、この事業の計画を立てるにあたり、実際の訪問介護の利用状況等から利用者数の見込みを立てるとともに、市内の訪問看護事業所を対象に、当該事業を行う意向と対応可能時間数の確認を行ったところです。
その上で、同様の事業を実施している他の政令指定都市の利用時間が48時間を上限とする中で、実際の平均利用時間は18時間であったという実績や、当事者の保護者団体等から、当面は48時間で十分であるとの意見も踏まえ、上限時間を設定したものです。
次に、この事業は18歳までの医療的ケア児が対象となっているが、19歳以上のレスパイト政策について現状どのようになっているかについてです。
現在、本市では、在宅で医療的ケアを要する19歳以上の方へのレスパイト施策としては医療的ケア児と同様に舟入市民病院で短期入所事業を行っており、約30名の方が利用契約されています。
本市では、短期入所事業について、関係機関に拡充の働きかけを行っており、市内に3ヶ所ある民間事業所でも対応いただいているところです。
こうした取組に加え、医療的ケアを要する方やその家族の生活全般の支援を行うため、令和3年度からは看護資格を持つ専門の相談員を、広島市重症心身障害児者相談支援センター等に配置し、当事者や事業者等から様々な相談に対応するとともに関係機関同士の連携を図るための調整を行っているところです。
そして次に仮に19歳以上のレスパイト政策がない場合、支援措置が切れることがないよう新たな政策を行うべきだと思うがどうかについてです。
本市としては、今後の国の支援策に関する動向を注視するとともに、当事者の声や医療機関、訪問看護事業所等の意見に耳を傾けながら、引き続き支援策について充実を図っていきたいと考えています。
【再質問】
(中森辰一)
それから医療的ケア児在宅レスパイト事業なんですが、医療的ケア児は18歳までは在宅での保護者等のレスパイトは必要だということで今回の事業を行うということになりました。
これは大変結構なことだというふうに思うんですね。同時に19歳以降も、その在宅ケアが必要であり続けるわけですから、引き続き在宅での医療的ケアをやっている方に対して、18歳までと同じように、今回の事業の趣旨と同じ意味で、そういう事業を行う必要があるんではないかということを聞いているわけですよ。これについて市のお考えをもう一度お答えください。
(健康福祉局長)
19歳以上のレスパイト施策についてのご質問がございました。
このたび開始する事業は、国の医療的ケア児およびその家族に対する支援に関する法律の施行を根拠として、様々な調査が行われ、医療機関や訪問介護事業所等の協力を得る環境が整った中で実施することになったものです。
本市としては今後の国の政策に関する動向を注視するとともに、現在、19歳以上の方に行われている短期入所事業などを中心として、当事者の声や医療機関、訪問介護事業所等の意見にも耳を傾けながら、引き続き支援策についての充実を図っていきたいと考えています。
(中森辰一)
次はファミリープールおよび青少年センター跡地等の活用についてです。
まずこの中の二つの項目のうち、ファミリープールのあり方に係る基本構想の策定ですが、中央図書館等の再整備の問題とともに、中央公園内の施設の再編計画の中で、低廉な利用料で、子どもと保護者が楽しめるファミリープールが夏しか利用できないことを理由に廃止されることが検討されているとの情報が広まると、一気に反対の声が広がりました。
そうした声を受けたからだと思いますが、施設の再整備計画の中に、プールも含まれることになりました。問題はどのようなプールができるのか、どのような利用のあり方になるのかということです。
子どもたちが四季を通じて様々な遊びや体験を楽しみながら学ぶことができる空間とするとの考え方が示され、そのための施設整備の基本構想を策定するということですが、何かいいイメージがないと、基本構想の立てようもないと思います。
広島市として考えておられる施設のイメージ、どのような機能が入るのかなどについて教えてください。
また、ファミリープールの代わりとなる子どものためのプールは、どの程度の規模でどのような機能、特に保護者と子どもが一緒に遊べるといったこれまで子どもたちが一番楽しんできた機能を持ったものになるのかどうか、市としての考えをお答えください。
利用料はこれまで通りの低廉なものにするべきだと思いますが、どのようにお考えか、あわせてお答えください。
(都市整備局長)
ファミリープールおよび青少年センター跡地等の活用について、数点の質問にお答えをいたします。
まずファミリープールのあり方に係る基本構想の策定に当たり、施設のイメージや機能のある考えはあるのか。また新たなプールについて、その規模や機能はどうなるのか、利用料は、これまで通りの定例なものにすべきだと思うが、10日についてお答えします。
ファミリープールエリアについては、子どもたちが四季を通じて様々な遊びや体験を楽しみながら学ぶことができる空間とするため、プールを含む新たな施設の整備に向けた基本構想を策定することにしています。
具体的なプールの機能や規模および利用料金については、今後策定する基本構想等の中で、総合的な観点から検討していきます。
次に青少年センター跡地等の活用についてみ民間所有地の買い取りにめどがついた状況なのか。また、どの程度の買い取り金額になるのかについてお答えします。
民有地の所有者の方に対しては、これまで中央公園等の整備方針等について適宜説明をしてまいりましたが、具体的な調整は行っていない状況であり、土地・建物の評価についても把握しておりません。
今後、商工会議所の移転時期を見据えながら、民有地への対応も含め、空間整備に向けた検討を行ってまいります。
(中森辰一)
次に、もう一つの項目、青少年センター跡地等の活用検討についてですが、広島市の所有となった旧商工会議所ビルから、今現に利用されている青少年センターの土地までの民間所有地を含めた一連のゾーンについて、水辺空間と一体となった潤いのある空間の整備に向けた検討を行うと説明されています。
民間所有地とは現に使用されている宗教施設の土地ですが、今回のように三つの施設の土地について予算を立てて、一体で活用検討するということになると、この宗教施設の土地の活用にめどがついた。すなわち、この宗教施設の買い取りにめどがついたと考えるわけですが、どのような状況かお答えください。
また、活用できるようになっているとしたら、どの程度の金額で買い取れるのかの目処もついているのではないかと思います。どの程度の金額になるのか大雑把でいいのでお答えください。
もしそれが難しいというなら、一般的な土地と、建物の評価でどれくらいどれだけになるのかお答えください。
青少年センターの跡地の活用ということですが、青少年センターは今現に若い人たちが利用している施設で、この種の施設は広島市には一つしかありません。それだけに、跡地の活用ということには強い違和感があります。今の青少年センターの機能は分散する一部を予定されているエールエールA館に移転する中央図書館のスペースの一部を活用する。あるいは、子ども文化科学館のホールを強要する、それ以外の機能は、各地の公民館を使ってもらおうとしていると認識しております。
これまで利用してこられた若い人たちが、この機能は引き続き必要だと声を上げてこられました。特に利用の少ないホールはともかく、音楽やダンスなどのグループが自分たちが取り組んできた活動、これまで通り進めていくために、あるいは発展させていくために、またそのような活動を始める。若い人たちが増え前向きにこの社会で生きていける若者が増えていくように、社会的な条件を整備していくことの主要な取り組みの一つとして、若い人たちが経済的な問題を気にかけることなく、思い切って利用できる施設が重要になっております。
ここのグループが、大勢の人たちの前で取り組みの成果を披露することを披露することを目指して、仲間同士の連帯感を高めながら音楽活動や集団でのダンスの練習などを行うのは、公民館の利用が中心になるのではないかと思われます。しかし、音の問題や利用調整の問題など、大人たちと公民館を共同使用するのは限界があると考えるのが自然です。
若い人たちの積極性をむしろ抑え込んでしまいかねない方針でいいのだろうか。再度考え直すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
(教育長)
第66号議案、令和5年度広島市一般会計補正予算第2号についての2点のご質問にお答えをいたします。
まず、青少年センターの機能として公民館を利用する場合は、音や利用調整の問題など、大人との共同利用には限界があるので、方針を見直すべきではないかについてです。
青少年センターの再整備につきましては、その「拠点的な機能」をこども文化科学館のリニューアルに合わせた専用室の整備ホール等の共用化、新たに整備される中央図書館内の交流空間の補完的な活用により確保するとともに、「自主的な活動の場としての機能」を公民館等の既存の公共施設を活用することで確保することにしております。
青少年が公民館など既存の公共施設を利用するにあたっては、青少年の利用が多い平日夜間は公民館等の利用者が比較的少ないことに加え、現状においてもある程度の音量を伴う活動が行われており、音楽活動等での利用が可能と思われる施設もあることから、他の既存の利用者に大きな影響を及ぼすことなく、青少年の自主的な活動の場が確保できるものと考えており、現在関係部署と調整を進めているところです。
(中森辰一)
また、宗教施設を買い取るには相当な財源が必要となりますが、それだけのお金をかけるのですから、青少年センターの跡地とせずに、ホールはなくても、青少年が思い切り様々な練習や研修ができる機能を持つ施設として建設するべきではないでしょうか。その際は、若い利用者たちが自主的に運営できる形をとったらどうかと思います。以上についてお答えください。
(都市整備局長)
次に、青少年センターの跡地にはホールはなくても、青少年が思い切り様々な練習や研修ができる機能を持つ施設を建設するべきではないかについてお答えします。
本市は「中央公園の今後の活用に係る基本方針」を、有識者による議論や議会への報告等を経て令和2年3月に策定し、少年センターの敷地を含む一帯を、平和記念公園や水辺空間と一体となった緑豊かなオープンスペースを中心とした「イベント・集客ゾーン」に位置づけました。
この基本方針に基づき、当該ゾーンにおいては、これまで旧広島商工会議所ビルの取得や旧市民球場跡地イベント広場の整備などを進めてきました。
さらに、青少年センターについては、本年2月に開催された都市活性化対策特別委員会に報告し策定した「中央公園内の公共施設の集約化等に係る方向性」において、担うべき必要な機能を他の施設等で確保し、その跡地は水辺空間と一体となった潤いのある空間の整備を検討するとこととしたものです。
今後とも、基本方針に沿って着実に事業を進めてまいります。
【再質問】
(中森辰一)
ファミリープールについてですけれども、答弁がはっきりしないのでまた改めて聞くわけですが、総合的な観点から角考えるというふうなことをおっしゃったんですけれども。
ファミリープールについては多くの市民の関心というのは、どういうふうなプールになるんだろうか、利用料金がどういうふうなものになるのかということなんだと思います。
小さい子どもたちを含めたファミリーで楽しめるものであるということが大事でありますし、利用料金が民間並みになったのでは意味がないということをしっかり踏まえることが必要だと思うんですけども、この点についてはどういうふうにお考えか再度お答えいただきたい。
(都市整備局長)
ファミリープールについての再質問にお答えをいたします。この施設については、子どもたちが楽しめるということが重要であるということや、市民の方に様々な期待等もあるということは承知しております。
プールの機能等に応じて、利用料金も変わる業種もございます。先進的な事例等々、様々な情報収集を行いながら検討を深めてまいりたいと思います。
(中森辰一)
青少年センターの跡地なんですが、青少年センターは今でも現に使っている青少年がたくさんおられて、この機能は必要だというふうに声を上げているのに、跡地の話が行われるわけですから、こういう質疑をすることになるわけです。
若い人たちはねもっと大事にしてほしいと思うんですよ。あえて聞きたいのは、この青少年の自主的な活動の拠点ですよ、ここはね。それよりも、あえてそういうもの取り壊して、あえて水辺に親しむ場所を作るということの方がどういうふうに大事なのか。この点私はすごく疑問なんですが、この点について再度答弁をお願いしたい。
(教育長)
先ほどの中央公園の跡地全体の利用計画につきましては、市として全体配置どのようにしていくのがいいかという中で決定されたということだと考えております。青少年センターに関しましては、その機能を先ほどから申し上げているように、こども文化科学館の跡地等々で再整備することでその機能について維持していこうということでご理解いただきたいと思います。
(中森辰一)
なんかね、軽々しくね、やっぱり青少年が一生懸命頑張って活動している拠点を取り壊してしまう、水辺の環境、水に親しむ、そういう場所に変えるんだという。そういうふうに考えるその発想そのものにね、やっぱり問題があるんではないかというふうに思っているので、今回質問をさせていただいたんですよ。
(中森辰一)
次は広島広域公園陸上競技場整備についてです。
国際大会が開催できるレベルを維持するためのトラックの舗装改修等を行うということですが、陸上競技場としてどの程度の利用が見込まれているのでしょうか、お答えください。
この施設の現状の維持管理コストはどれだけでしょうか。この施設だけではなくて公園全体の管理を委託しているとすると、この施設だけコストを出すのが難しいのであれば、公園全体の維持管理コストをお答えください。
サンフレッチェ広島は、新しいサッカー場を使用することになっていますが、今後もサッカー場としても利用できるようにしていくのかどうか、その利用見込みはどうなのか、お答えください。
(都市整備局長)
次に、広島広域公園陸上競技場整備について数点のご質問にお答えします。
まず、陸上競技場としてどの程度の利用が見込まれているのかについてです。
広島広域公園陸上競技場では現在、織田幹雄記念国際陸上競技大会といった国際レベルの大会を始め、広島県高等学校総合体育大会や、県内小中高生による選手権大会などの利用があり、今後も同程度の利用は見込めると考えております。
次に、陸上競技場の大現状の維持管理コストはどれだけかについてお答えします。
維持管理については平成18年度から指定管理者が包括的に行っており、陸上競技場に限定したコストを示すことはできませんが、陸上競技場を含む広島広域公園全体の指定管理料は、年間当たり約3億1000万円です。
次に、今後もサッカー場として利用できるようにしていくのか、またその利用見込みはどうかについてです。
サンフレッチェ広島の本拠地移転により、Jリーグの公式戦に起因する利用制限がなくなりますので、一般の方々に利用していただける期間がより長くなると考えています。
(中森辰一)
次はマンション管理の適正化の推進についてです。
新しい分譲マンションが次々と建設され、その居住者がどんどん増えています。他方で、既存の分譲マンションの老朽化が社会問題になっております。
定期的な大規模修繕がきちんと行われず、通常よりも老朽化が進んでいる分譲マンションが増えていることから、今年度から5年間を計画期間とするマンション管理適正化推進計画が策定されており、それに基づいて実施される事業だと思います。
そこで、市内の分譲マンションの実態を教えてください。
市として把握している分譲マンションの棟数と個数はどれだけか、そのうち老朽化段階にある分譲マンションはどれだけか。管理が適切に行われていない分譲マンションがどれだけあるかお答えください。
(都市整備局指導担当局長)
第66号議案令和5年度広島市一般会計補正予算第2号についてのうち、マンション管理の適正化の推進について、2点のご質問にお答えいたします。
まず、市内の分譲マンションの頭数と戸数はどれだけか。そのうち老朽化段階にある分譲マンションはどれだけか。管理が適切に行われていない分譲マンションはどれだけかについてです。
本市の区域内に所在する分譲マンションの数は2041棟、約8万6900戸と把握しています。
このうち、建築後40年以上が経過している高経年マンションは269棟あり、これらは今後、老朽化していく可能性があります。
また、3割のマンションでは、長期修繕計画が作成されておらずつ課題があるものと考えていますが、周辺環境に危害を及ぼすような管理不全のマンションはないものと認識しています。
(中森辰一)
一方、適切に管理されてきた建物でも、建設から相当な年数がたてば老朽化は避けられません。その際の建て替えに対応できない住民が相当数おられるために、建て替えの合意がなかなかできないことも問題になっております。
分譲マンションは、終の棲家として購入される方が多いと思いますが、人生の途中で、しかも高齢になってから建て替えという事態に直面される方も相当おられるのだと思います。
政府は建て替えの合意の条件を緩和しようとしているようですが、そうなるとそこに居住できなくなる方が出てくることになります。
適切にマンション管理がなされるように、行政として取り組むことと併せて、そういう事態に陥った方々に、適切な住まいがきちんと確保できるよう支援することも市の行政としては必要だと考えますが、どのようにお考えかお答えください。
(都市整備局指導担当局長)
次に、分譲マンションの建て替えにより、建て替え後のマンションに居住できなくなる人に対し、適切な住まいが確保できるよう支援することも必要だと考えるかどうかについてです。
分譲マンションの建替えにおいて、建替え費用の負担ができずに、建替え後のマンションに入居できない区分所有者の住居の確保については、現在、国において設置されている学識経験者等から成る今後のマンション政策に関する検討会において、課題であるとの認識が示され、議論がなされているところです。
本市においても、こうした議論や施策に関する国の動きを引き続き注視してまいります。
(中森辰一)
次は中学校の休日の部活動の地域移行についてです。
教員の多忙化が大きな社会問題になっている中で、教員の働き方改革を進めるために、休日の部活動を段階的に地域移行できるよう、部活動指導員等の配置、描くタイプ協会への委託、スポーツ少年団への委託という三つのモデルでそれぞれモデル校を指定して取り組みを行い、課題の検証を行うというものです。
以下3点質問します。まず、中学校の部活動は学校教育上どのような位置づけになっているでしょうか。
また、休日の部活動を地域移行することを目指しているわけですが、休日だけ地域移行すると、平日の部活動と休日の部活動では自動車が変わることになるのではないかと思いますが、活動の内容の連続性はどのようになるとお考えでしょうか。
休日の部活動を地域移行した場合、事故などへの教育委員会の責任はどのようになるのでしょうか。以上の3点についてお答えください。
(教育長)
次に、休日の部活動の地域移行について、まず中学校の部活動は学校教育上どのような位置づけになっているかについてですが、中学校の部活動については、学習指導要領において、「生徒の自主的、自発的な参加により、行われる部活動については、スポーツや文化、科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等、学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるように留意すること」とされており、教育課程に定められた各教科等の授業以外の学校教育活動に位置づけられております。
次に、休日の部活動の地域移行では、平日の部活動と休日の部活動で、指導者が変わることになると思うが、休日の内容の連続性などは活動の内容の連続性などはどのように考えているのかについてです。
今回のモデル事業の実施にあたっては、平日と休日で指導者が変わっても、生徒が安心して活動することができるよう、あらかじめ、学校、顧問の教員と休日の指導者が、部活動の方針や事故等が発生した場合の対応などについて確認するとともに、顧問の教員と休日の指導者が、日々の指導の内容や生徒の状況について、その都度、引き継ぎを行うことにしております。
最後に、休日の部活動を地域移行した場合、事故などへの教育委員会の責任はどのようになるのかについてです。
今回のモデル事業については、休日の部活動の指導を部活動指導員や地域団体が行うものであり、あくまでも部活動の一環と位置付けられます。
なお、学区体育協会等の地域団体による部活動は、学校は直接関与するものではないため、学校の部活動について補償される災害共済給付制度の対象とならないことから、公益財団法人スポーツ安全協会のスポーツ安全保険に加入するための費用について、市が負担することにしております。
(中森辰一)
最後に、第70号議案、広島市税条例の一部を改正する条例についてであります。
今回の市税条例の一部改正については、3項目についていい改正がなされます。三つの項目のうち、二つはマンション管理の適正化や地球温暖化対策を進めるための減税措置ですが、1項目めだけは増税です。個人市民税の均等割に森林環境税として1000円が上乗せされるという項目が担っております。これは、市が直接使う税目ではなく、国税として徴収されるものになっております。その人は、全国の市町村と県に、市町村9に対して都道府県1の割合で、森林環境譲与税として配分される。いずれも使用隣人後輪面積による配分が5割、林業就業者数による配分が2割。人口による配分が3割という比率で配分されることになっております。 その目的は、市の森林の、自治体のが持つ森林のを整備に関する策と、人材育成担い手の確保を木材利用の促進や普及啓発等の事業に活用する。県はそれを支援するということになっております。政府の林業政策の失敗からは国では林業がどんどん廃れてきていて、山が荒廃し、大規模災害を誘発する事態もあり、それは広島市でも同様であります。
それに対する事業を進めようとするもので、現に広島市でもそうした事業が行われています。
こうしたことを政府として推進するために、新たな税金を設けることについてのぜひという点では、様々な議論があるかと思います。しかしこれは新たの増税です。
しかも、このような税が新たに重ねることについて市民の間ではほとんど議論されてきていないと思います。
市のホームページには、この税についての説明がありますが、記事を載せた日付かどうかわかりませんが、最後の更新は今年の2月10日となっております。この税を徴収するという法律は、4年前に成立しておりますが、市民への周知がほとんどできていないのではないかと思います。この点はどのようにお考えでしょうかお答えください。
また、物価高騰のもと、市民生活がより厳しくなってきていることは、市の行政もよくご承知のことと思います。
そのよう中であえて増税が行われることについて、広島市行政としてはどのようにお考えかお答えください。
以上、議案に対する質疑といたします。ありがとうございました。
(財政局長)
第70号議案、広島市市税条例の一部改正について、2点のご質問にお答えします。
まず森林環境税を徴収するという法律は4年前に成立しているが、市民への周知についてどのように考えているかについてです。
国税である森林環境税が令和6年度から賦課徴収されることについては、平成31年3月にその旨を内容とする。森林環境税および森林環境譲与税に関する法律が成立し、同法により、地方税法が改正されたことを受け、国においては同年10月からホームページで広報が開始されているとのことであり、本市においても令和2年10月からホームページで広報を開始しております。
今議会に上程しております、国税である森林環境税を個人市民税にあわせて賦課徴収することなどを内容とする、市税条例の一部改正案を議決いただいた上は、来年6月からの森林環境税の賦課徴収に向けて、広報紙「ひろしま市民と市政」やホームページ、今後国から送付されるポスターなどの広報媒体を活用して、更なる周知を図ってまいります。
次に、物価高騰のもと、新たに森林環境税の課税が行われることについてどのように考えるかについてです。
令和6年度から新たに賦課徴収される森林環境税は、地球温暖化防止や国土の保全、水源の涵養など森林の有する公益的機能の維持増進の重要性に鑑み、市町村および都道府県が実施する森林整備およびその促進に関する施策の財源に充てるために創設された重要な国税であり、これを原資として本市に配分される森林環境譲与税も、本市の施策の推進に当たり貴重な財源であると考えております。
【再質問】
(中森辰一)
最後に、市税条例の一部改正のことです。
現在の物価高騰に対して、国も自治体も様々な施策を講じています。そういう中で、1000円とはいえながらですね、あえて増税を行うということに対して、市民生活に一番近い広島市行政としてこれはやはり増税は良くないと。異議ありという声を上げなくちゃいけなかったんじゃないかと思うんですけどもどうなんでしょう。
それと、これは市が集める税金なんですが、市が直接そのまま使うわけじゃないんですね。市の税金じゃありませんから。これは全額国が集める税金なんですよ。国税です。市が国に代わって国税を集めるということになっているわけですよね。
しかしこういうふうに国の税金を市が徴収するということについて、地方自治体である広島市の行政は、あり方として問題があるというふうに言わないんでしょうか。あるいは全国の市町村は問題にしていないんでしょうか。この2点について再度お答えください。
(財政局長)
市税条例の一部改正についての再質問でございますけども、まず森林環境税の賦課徴収に係る国との関係の点と、もう一点、物価高騰の折の賦課徴収についてお答えします。
まず今回の森林環境税の賦課徴収につきましては、森林環境税および森林環境譲与税に関する法律におきまして、市町村が行う事務とされておりまして、生活保護、国政選挙などと同じく地方自治法に規定する第1号法定受託事務とされております。
このため本市等におきましては、法律の定めに従い、適切に森林環境税の賦課徴収を行わなければならないと考えております。
また、本市といたしましては、この森林環境税の納税者である市民の方に納得いただけるよう、森林環境税を原資といたします森林環境譲与税につきまして、地球温暖化防止、国土の保全や水源の涵養等に資する森林の整備、およびその促進に関する施策の財源として、適切に活用してまいりたいと考えております。
(中森辰一)
市税条例の問題なんですけれども。これ1000円というても増税です。物価高騰で市民生活も事業者も大変な思いしているわけですけども、そこに増税をやろうというこの神経がやっぱり問題だと思うんですよね。市民生活に一番身近な市の行政として、これ何にも感じない、理由があるからいいんだということでいいんだろうかというふうに私は思います。市民生活の実態に鈍感だと言われても仕方がないんじゃないでしょうか。
実はこういう定額の税金を地方が集める例がもう既にありますよね。復興増税というものがあります。
国は東日本大震災の復興のための財源に充てるんだということで、国としては所得税に2.1%上乗せして徴収してきました。
それとは別に、住民税の均等割1000円の定額を上乗せしてきたんですね。実はもうこういうやり方ってのは実績があります。
国がわざわざ自治体に対して、国の税金を集めさせている。これは地方自治体が国の下請けをやらされているということじゃないんですか。私は法律でこういうことを決めること自体がおかしいんじゃないかというふうに思うんですけども、自治体ってのは国の下請け機関じゃありませんから。実態として、国が平気でそういうことを自治体にやらせる。これは地方自治としては重大な問題じゃないかと私は思うんですよ。
森林環境税が市に返ってくる財源ということはよくわかります。だけどもこのことは、やっぱりこれとは全く別な問題なわけですよ。市の行政のそういう自覚があるんでしょうか。それと、国がこういう形で住民税の均等割に1000円という定額を上乗せして徴収することについて、税制のあり方として問題だというふうに思わないのかどうか、この点もあわせてお聞かせください。
(財政局長)
改めの答弁になりますけども、この森林環境税というものは、地球温暖化防止等の森林の公益性や機能の重要性に鑑みまして、その促進施策に必要な財源確保のために行われているものでございます。本市といたしましては、納税者であります市民にご納得いただけるよう、これを活用して適切な森林整備促進に関する施策の財源として適切に活用してまいりたいと考えております。
(中森辰一)
二つ目の質問には答弁がありませんでしたが、この点はどうなんでしょうか。
(財政局長)
現下の物価高、他の市民生活の対応の問題になりますけども、昨年度来、本市においても、地方創生臨時交付金を活用した様々な市民生活の安定に資する補正を行っておりまして、この6月補正予算においても総額で23億円余りの物価高騰の交付金事業を計上するところであります。そういうことで物価高騰の中の市民生活の対応にも配慮しております。
(中森辰一)
森林環境税を導入する理由ってのはそれは私もわかります。ただ、これは、増税をしていいかどうかということはまた別の問題ですね。そのことについてはやっぱりよくお考えいただきたい、これは必要な国にちゃんと物を言っていただきたいということです。
もう一つ、国民や市民に対して課税をするときは、やっぱり第一に生活費非課税という大原則が、あるということを考えなくちゃいけないと思うんですよ。それを踏み破ったのが消費税ですよ。生きるのに絶対に必要な食料品にも税金をかけている。こういう中で、実は所得税には曲がりなりにも、生活費非課税の原則を踏まえて様々な所得控除というものが設定されております。
住民税の方も、所得割には、実は所得税と同様の所得控除があるんです。しかし均等割という制度は、所得税にはない特殊な税金ですよね。それこそ低所得者であろうが、高額所得者であろうが関係なく、一律の税金額を課税するものです。極めて私は不当なものだと思います。
しかも、所得税の非課税限度額のはるかに低いところまで実は課税しているんですよ。そういう自覚がありますか。まさにこれは生活に課税するそのものなんですよ。所得水準には全然関係なく一律の額、今回1000円です。これを徴収するものであるということと、所得税非課税となっている極めて低い所得の人たちからも一律の額を新たに徴収するものであるという二重の意味で、極めて非民主的な税金のあり方と言わなければなりません。
国は、実はこれは所得税の上乗せをするということなら、少なくともこういう問題は起きないんですよ。ところが、住民税の均等割に定額を上乗せするということをやるから、この税制の大原則を大きく踏み外すようなことになっている。森林の再整備というのは大事なことですけれども、安易に住民税の均等割に1000円を上乗せする。こういうやり方は市民生活も税制のあり方も一切考慮することなしに行われた、極めて安直で、不当なものだというふうに思いますよ。どういうふうにお考えですか。
(財政局長)
繰り返しになりますけども、この森林環境税というのは先ほど申し上げたように、森林の公益的機能の重要性に鑑み、財源確保のために行われた政策と考えております。
議員ご指摘の、現下の物価高騰に見舞われております市民生活への対応の問題につきましては、昨年度来、国におきましても、地方創生臨時交付金の確保等を行われまして、本市においても、交付金を活用した数々の事業の予算措置を行っております。
今回の補正予算についても、23億余りを、先ほど申し上げましたけども、物価高騰対策の交付金事業として計上するところでございます。