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1.「はだしのゲン」について
2.学校給食の自校調理の廃止について
【資料】
2013年 平和教育プログラムの策定、学年別教材一覧
2017年 広島市立学校平和教育プログラムとは(京都教育大学の平和教育学事典より)
※策定の背景と経緯、概要など
2023年2月8日 平和教育プログラムの改訂について
2023年2月21日 広島市立学校での平和学習の副教材から「はだしのゲン」を使った資料が削除されることについて市議団声明
(近松委員)
最初に、広島市教育委員会が作成しました平和教育の教材から漫画「はだしのゲン」が削除されたということが大きな全国ニュースにもなりまして、私どものところも含めて抗議の声がたくさん寄せられているところです。
今回の教育委員会の判断に対しては、「「ゲン」を削除する理由が納得できない」と広島にあります二つの被団協からも、経緯の説明を求める、または削除の撤回をという内容の要請書が相次いで出されているところです。
「はだしのゲン」はもう説明するまでもないとは思いますが、中沢啓治さんが、実体験をもとに描かれた漫画です。
広島に原爆が落とされたあの日に中沢さんは6歳だったそうですが、自身は奇跡的に助かったものの、お姉さんが倒壊した自宅で即死され、父親と弟も家の下敷きになったままや焼け死なれました。
おびただしい死体、それからめちゃくちゃに壊れた街まさに地獄の光景を蘇らせたんですけれども、中沢さんからしたら、生前漫画では描けなかったものがあると言われています。それはこの焼き尽くされた街の匂い、これだけは描きたくても描き切れなかったと言われていたそうです。
そこで最初にお聞きします。漫画「はだしのゲン」がこのように長く被爆の実相や戦争の悲惨さを国内外に伝える役割を果たしてきたと思うんですけど、教育委員会もそういう認識でいらっしゃると思っていいんでしょうか。
(指導第一課長)
「はだしのゲン」という作品につきましては今、高等学校の平和ノートにも紹介しているんですが、そちらには「ゲン」は中沢さん自身の被爆体験をもとにした漫画であり、これまでに世界の様々な言語に翻訳され、世界中で読まれているということを記載しております。
ですので今委員がおっしゃったように、我々もそこは認識をしているところでございます。
(近松委員)
そこでやっぱり本来教材ということについてもちょっと一言言っておかないといけないと思うんですけど、教材というのは現場の先生がそれぞれ子どもたちの様子ですとか地域の実態をよくつかんで創意工夫しながら作っていくものだと思います。
学校現場の個々の授業の内容については私達政治が問うべきではないと思っています。
それは現場が萎縮することになりますので、国や政治が教育に介入することは控えるべきだと思います。
しかし今回問題になりましたのは、平和教材については、原爆投下の時間が答えられない子どもさんが増えたりとか、そういうことに危機感を抱いて、約10年前ですか教育委員会の方が平和教育を進めるために作成した教材ですので、教材を削除した理由については、やはり教育委員会の認識はどうだったのか、そこが問われる問題ですのでそのことをお断りしてお聞きしたいと思います。
それでは広島市の平和教育の目標というのは何でしょうか。この目標に照らして、「はだしのゲン」はふさわしくないとお考えでしょうか、お聞かせください。
(指導第一課長)
本市の平和教育の目標は、広島の被爆体験を原点として、生命の尊さと一人ひとりの人間の尊厳を理解させ、国際平和文化都市の一員として世界恒久平和の実現に貢献する意欲や態度を育成することです。
この目標のもと、平成25年から実施している平和教育プログラムにおいては、小学校低学年段階では生命の尊さや人間愛に気づくこと、小学校高学年段階では復興の過程を理解すること、中学校段階では世界平和に関わる問題について考察すること、高等学校段階では平和で持続可能な社会の実現について展望することを四つの発達段階ごとの目標としています。
さらに、例えば小学校低学年段階においては、1年生では大切なものに囲まれて生活していることに気づき、生命や平和を大切にしようとする心を持たせること、2年生では生命ある全てのものをかけがえのないものとして尊重し、平和を大切にしようとする心を持たせること、3年生では家族の絆を通して平和を大切にしようとする心を持たせることを目標として設定しています。
先ほど三宅議員にもご答弁申し上げた通り、現行の小学校3年生では、「はだしのゲン」の作品からいくつかのコマを教材の中に引用し、授業を行っていましたが、検証会議の委員である教員から、引用したコマをもとに学習する際、「浪曲でお金を稼いだり、鯉を盗んで母親に食べさせたりすることを理解させるために、場面背景や経緯の補足説明が必要であり、時間を要する」「誤解を与える恐れがある」「漫画の一部分では実相に迫りにくい」等の課題が挙げられました。
新たに用いることとした素材は、昭和20年8月5日に撮影された家族写真をテーマとして、原爆で自分以外の家族を一緒に亡くした後、家族写真を決して撮りたがらなかったという被爆者のエピソード等から、家族の絆について学ばせることができるものであり、補足説明なしで児童が感情移入しやすいものとなっております。
こうしたことを踏まえ、一定の授業時間内で本来の目標を達成するために、どちらがより使いやすいかという観点から、現行の教材を見直したものであり、平和教育の目標に照らして、漫画「はだしのゲン」が平和教育にふさわしくないという判断をしたものではございません。
(近松委員)
平和教育の目標に照らして「はだしのゲン」がふさわしくないと考えたわけではないというふうにおっしゃっております。
それどころか私は被爆の実相ですとか戦争の実態を継承して、そして世界に広島の子どもたちが平和を発信していく、その役割をこの「はだしのゲン」は果たす素材ではないかなというふうに思います。
というのも、英語版をはじめ24カ国に翻訳されているとお聞きしました。被爆の実相、戦争の悲惨さを国内外に伝える役割を果たしていると思います。
そういう中で先ほどたくさん説明していただきました市教委がこの「はだしのゲン」を削除した理由というのが、やはり全国から抗議の声が寄せられる中で、その理由がやっぱり納得できないという声がたくさんありますので、ちょっとそこについてもお聞きしたいと思うんです。
例えば、浪曲の場面は児童の実態に合わない、鯉を盗む描写は誤解を与える恐れがあり、補足説明が必要となる。教材として扱うのが難しいですとか、ゲンの気持ちを考えることにとどまって、教材を通して、自分が平和について考えたことを伝える学習になってない。漫画の一部を教材としているため被爆の実相に迫りにくい、というふうになっています。
漫画を通している方が、子どもたちに伝えやすいんじゃないかなというふうに私どもなどは思うんですが、削除するこの理由に納得できないという声がたくさん届いているんですけど、その中にはやはり戦時下の暮らしと現在の生活が異なるのは当たり前だと。そうですよね。鯉を盗んで身重の母親に食べさせたいと思うほど追い込まれた当時の苦しい家庭の実態に思いを馳せることが必要なんじゃないかということも言われてます。
そして、こうした時代背景を説明するのは教育の本来の役割ではないんだろうかというものです。ですから、被ばくから年数がたてばたつほど、子どもたちが想像でき、理解できるようにするためには、やはり時間も手間もかけて手助けをする教員側の努力が求められてるんじゃないでしょうか。
ですから、この「はだしのゲン」に限らず、被爆者の証言を聞くにしても、原爆資料館の展示物を見るにしても、被爆の実相に関わるものというのは教育の手助けが必要になる、そういうことじゃないかと思うんですけど、特に中沢さんが「はだしのゲン」を通して、現実はもっとそんなもんじゃないと語り続けたという、こういう被爆の実相というのはもう教材としては使えないということになるんじゃないかと思うんですけど、そこらはどういうふうに認識していらっしゃいますか。
(指導第一課長)
今回小学校3年生の素材を新たなものに変える理由については今ご答弁申し上げた通りですが、児童の生活実態に合わない、誤解を与える恐れがあるという教員からの意見は素材である作品自体を評価したものではなく、授業で扱う教材への課題を指摘したものであると捉えております。
その課題を解決するために、実際の授業では、児童の理解や思考を促すために、場面背景や経緯を補足で説明するなど教員は様々な支援や努力を行っていると認識しております。
こうした課題や状況を踏まえ、一定の授業時間内で本来の目標を達成するために、現行と新たな素材のどちらがより使いやすいかという観点から見直すこととしたものでございます。
(近松委員)
この教材の検証会議と新しい教材の内容を話し合う改訂会議の議事録をいただきました。
検証会議では現場の先生の声として、例えば配給制度とか、浪曲は子どもたちの理解が難しい、補足が必要だ、漫画の一部では被爆の実相がわかりにくいので紙芝居を活用したというような声もありました。
一方で、児童にとって身近な教材でその思いを表現することはしやすい、家族について考えることや戦争が全部奪ってしまうということを考えることができるんではないかという前向きの評価の声も出されています。
令和2年8月11日の議事録を見ましたら、専門家の方なんですかね黒塗りになってる方っていうのは。そういう方が、鯉を盗むシーンに対して「どんなところから見ても耐えうるような教材にすべき」ということを言われてます。一方で別の黒塗りの専門家の方でしょうね。「ゲン」の中にはこれ以外のシーンも他にあるんではないかと述べられています。
最初に口火を切った人も「はだしのゲン」を使用し続けるのなら、どこからも批判されない方がいいですねとも述べておられます。
結局、検証会議でいろんな現場からの意見も出されたそういう議事録では、教員の皆さんがいろいろ手助けをして補足もしながら「はだしのゲン」を通してこの単元を理解してもらうように努力をされているということがよくわかりました。
ですから、結局この議事録を読んだ限りは、「はだしのゲン」は削除すべきというような結論が見当たらなかったんですが、令和3年2月19日の会議では、「ゲン」を差し替えた新しい教材案が示されています。
結局、最終的にはこの「はだしのゲン」を削除する、改訂という結論を決めたのは誰になるんでしょうか。いつどこでどんなふうに決められたのか、教えてください。
(指導第一課長)
先ほど三宅委員にご答弁申し上げた通り、平和教育プログラムの改訂については、平成31年に平和教育プログラム検証会議を4回、令和2年度から令和4年度の間に平和教育プログラム改訂会議を6回行い、また、令和4年度には素案をもとに平和教育推進校での試行授業を行った上で、今月8日に公開の教育委員会議で報告をし、その結果を踏まえ内容を固めたものです。
最終的な決裁は、「平和ノート」を含めた平和教育プログラム全ての成果物が完成した時点で教育委員会職務権限規程に基づき行うこととしております。
(近松委員)
結局どこの場でいつ決めたのかというのがちょっとはっきりしないんですけれども、教育委員会の権限で最終的には決めたというふうに判断するしかないのですが。
そういう中でもう一つ、寄せられている中で懸念の声があるのは、10年前になると思うんですけど、「はだしのゲン」が残酷な表現だ、過激だとして、松江市の学校図書室から貸し出しができないようにされました。
それに対して、図書館には知る自由を保障する役割があるというんで、図書館協議会から批判を受けて、その方針は撤回されたんですけれども、また、広島市の総務委員会にも図書館から「ゲン」は排除すべきという陳情も出されています。
こうした「はだしのゲン」を子どもたちから自由に読めなくさせる動きというのが実際にあり、こうした動きが背景にあるんじゃないかという懸念をされる声がたくさん寄せられているわけなんです。
議事録のことに戻るんですけど、高校の平和のプログラムの話の中で、やはり校長先生から、「小学校は「はだしのゲン」は使われないんですね、平和教育プログラムに対して中沢啓治さんを使うことに関して市民の方から批判のようなものが入ってないんでしょうか」という質問がされて、指導第一課長さんが、「今は「はだしのゲン」についてもうないんですが、以前は「はだしのゲン」については取り入れるときにご意見をいただいたということは把握しています。中沢啓治さんご自身についての体制の意見については把握していません。何かご存知のことがあれば」と言ういうところで、そのことについては質疑が終わっているんですが、やはりそういう動きに呼応して「はだしのゲン」を削除するんじゃないか、そういう動きに追随するんじゃないかという、この議事録から見れば、教育委員会としてもそういう市民の声はやはり気にはされているということはわかるもんですからね。
そういう心配も市民や全国からは寄せられているんです。
違うんでしたら違うときっぱりと言っていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
(指導第一課長)
今委員がおっしゃった議事録の中は、高等学校で中沢さん自身を扱うことについて出されたご意見でした。
その中で中沢さんを使うことについて、中学校の校長先生が「ご意見いただいたりすることは大丈夫なのか」ということなので、「大丈夫です」とお答えをした趣旨のことでございます。
ですので委員がご心配のように「ゲン」を用いることがどうであるかというようなことを、ご心配されたわけでも議論したわけでもございません。
(近松委員)
今回「はだしのゲン」が教材から外されるということなんですけれども、今原爆資料館にたくさん全国から子どもたちが修学旅行でやってきています。もう既にコロナ以前の修学旅行の入館者数に達しているという報道もされているところですが、そうした修学旅行に来る県外の子どもたちは「はだしのゲン」を読んで事前学習するというようなこともお聞きしました。
それなのに、肝心の被爆地広島の子どもたちが、「はだしのゲン」が教材から外れることで、教材だからこそ子どもたちが読んでみようという気持ちにもさらに繋がってくるんじゃないかと思うんですけど、逆に遠ざかるというような心配はないのか。そのことについてはどのようにお考えですか。
(指導第一課長)
小学校3年生の教材の変更理由については先ほどご説明した通りですが、先ほども申しましたが、現行の高等学校の平和ノートに掲載している中沢さんからの、「戦争は絶対にしてはいけない」「核兵器を絶対になくさなくてはいけない」というメッセージ等は中沢さんご自身が壮絶な体験をされた被爆者であり、体験の継承のために漫画を描くという発信をしてこられた継承と発信のモデルとなりうる人であることから、引き続き掲載することとしております。
また、小学校においては「はだしのゲン」から新たな素材へと変更することにより「はだしのゲン」に触れる機会が少なくなるということを懸念されている方が多くいらっしゃることを踏まえ、例えば夏休みなど長期休業中の家庭学習で参考にできるよう、「はだしのゲン」をはじめとする広島の被爆の実相を知ることができるいくつかの作品を紹介するなどの工夫について考えてまいります。
(近松委員)
全国から声が寄せられている中では、石川県の金沢市の「「はだしのゲン」を広める会」という団体から、市教委にも継続し求める声明文が送付されてるんじゃないかと思うんですが、これはマスコミにも公表されて、新聞にも少し小さな記事が載っていました。これは核戦争を防止する石川医師の会という団体が活動を始めて広がったようです。
その声明では、「原爆の被害を前に、医師はあまりにも無力となること私たちはさっきの戦争から学びました。治療が難しいならば予防しなくてはなりません。当会では、若い世代に核被害の実相を伝え、核廃絶運動を広げていくために、2011年から県内の小・中学校へ「はだしのゲン」を寄贈する取り組みを実施しており、広島から遠く離れた石川県でも多くの子どもたちにこの「はだしのゲン」は読み継がれています。今後も「はだしのゲン」を読み継いでもらえるように一層の工夫が必要であり、平和教材から掲載削減はそれに逆行するものです」と、「はだしのゲン」のさらなる活用を求めますというふうに述べていらっしゃいます。
「はだしのゲン」を教材から外すことには被爆者団体をはじめ全国から撤回などの声も届いていると思うんですけど、どのようにされるおつもりなのかお聞かせください。
(指導第一課長)
小学校3年生の平和ノートを一部改定した理由は、これまで述べさせていただいた通りであり、決して「はだしのゲン」が平和教育にふさわしくないという判断をしたということではございません。
今後「はだしのゲン」についてご意見をいただいた際には、丁寧な説明をしていきたいと考えております。
(近松委員)
重複するかもしれませんが、最後に紹介しますのは、これは私立の学校で平和教育をやられていたという元先生からお手紙も来ました。
「「ゲン」は世界20数カ国で翻訳されています。国、文化を超えた子どもたちが共感し合い、被爆者に寄り添い、反核平和の架け橋になる。ロシアのウクライナ侵攻、核使用の威嚇で核戦争の懸念が世界を覆う中、「ゲン」は時宜を得た作品であると思います。平和教材として残してほしい。「はだしのゲン」が貫く反戦平和への強烈な思いと、理不尽な権力に対する怒り、今こそ子どもたちをはじめ、たくさんの人々に伝えるときではないか」とのお手紙も届いています。
本当に同感なんですが、今こそ「はだしのゲン」を通して原爆や戦争の実相を子どもたちに伝えるときであるという認識を教育委員会として持っていらっしゃるのかどうかお聞きしたいと思います。
(指導第一課長)
一番最初でもご答弁させていただきましたが「はだしのゲン」の作品というものについて否定をしている評価をしているわけではございませんので、「はだしのゲン」については大切な資料であると捉えております。
(近松委員)
それでは続きまして、学校給食の自校調理の廃止についておたずねします。
総括質問に続きまして可部学校給食センターへの集約化による自校調理の廃止について、少し聞きたいと思います。
2026年令和8年に可部学校給食センターが拡張して建て替えられます。建設費、調理運営費など159億もの債務負担行為が今議会にも提案されているところです。
しかし1月の文教委員会で、このセンターが稼働すると同時に安佐北区安佐南区の一部の17校の小学校の自校調理室を廃止される予定と報告はされたんですが、その時は校名を示されませんでした。
総括質問の中で、保護者への説明はどうするのかとお聞きしましたが、その時期については提供体制が変更する前ということで、その時期についても曖昧なままです。
当該の自校調理を廃止する保護者に説明もせずに進めるやり方というのはやっぱりおかしいんではないかと思います。
そこでお聞きしたいと思うんですが、可部学校給食センターへの集約化で自校調理室を廃止する予定の学校はどこになるんでしょうか?
(健康教育課長)
令和8年1月に予定している、当初稼働時に自校調理方式から給食センター方式への切り替えを行う17校のうち、自校調理室を廃止する学校は、井原小、志屋小、髙南小、三田小、狩小川小、深川小、亀崎小、真亀小、落合東小、三入小、可部南小、日浦小、三入東小、八木小、川内小の15校です。
なお、残りの2校につきましては、周辺の自校調理校から学校給食の提供を受けている大林小、筒瀬小となります。
(近松委員)
保護者の意見はどうかというのは私が心配しているだけではありません。
令和3年12月安佐市民病院跡地活用推進協議会の議事録を見ますと、総括質問でも紹介しましたが、委員の方からデリバリー方式から給食センター方式へ移行することについては、保護者の方々も含めて皆さん大賛成ということだと思いますが、自校調理から給食センターに移行することに対しては、保護者のかたや反対や地域の方からの要望は何かありましたかと心配をされているんです。
やはり本来可部センターの拡張建て替えについて、債務負担行為を提案する前に、センターへ集約され、廃止される自校調理の学校の保護者にきちんと説明されるべきではないかと思うんですが、なぜ説明をされないのかお聞かせください。
(健康教育課長)
自校調理方式から給食センター方式に切り替えることにより、学校給食の提供方法は変わりますが、いずれの方式であっても、学校給食摂取基準を満たし、栄養バランスのとれた全市統一の献立に基づく給食であること、全市同一の食材を使用すること、保温力の高い食缶を使用することで温かい状態で給食を提供できること、提供方式によりこうしたことから学校給食の質に差が出るものとは考えておりません。
こうしたことから保護者には新たな学校給食センターの供用開始に合わせて切り替えについてお知らせしたいと考えております。
(近松委員)
以前保護者へのニーズのアンケートも取ったとおっしゃいましたけど、それはデリバリー方式なのか食缶方式なのか、それについて聞いただけです。自校調理がいいのかセンター調理がいいのかということは聞かれていません。
さらに同じアンケートでは、子どもたちにも味とか美味しさ、献立なんかも聞きましたが、やはりセンター給食より自校調理の方が評価が上回っていました。
そして同時に教員にも食育の観点からどうかというふうに聞いたところ、センターよりも自校調理の方が評価が高いという結果が出ています。
本会議でも質問したように、自校調理がセンターになることで栄養士が削減されるような、食育について後退するんじゃないかというような問題も起きるわけです。
やはり市議会で予算が決まってからコンプリートされた形で説明されても、保護者からしたら疑問や不安、反対の気持ちがあっても決まったこととして諦めざるを得ません。
こういう問答無用で進めるやり方は行政としても大いに問題だと思います。