議会での質問・答弁

2021年09月27日

2021年第3回9月定例会 経済観光環境委員会 藤井とし子

第93号議案広島競輪場の再整備等について
請願第20号上安(弘億地区)土砂処分場建設計画の中止を求めることについて
平和大通りのにぎわいづくりについて
付託案件外 上安産業廃棄物最終処分場について

第93号議案競輪場について

(藤井とし子委員)
 私も本会議で詳しく質疑をしておりますので、ちょっと1点だけ確認をさせていただきたいと思います。
 第93号議案の競輪場の問題です。事業者によるギャンブル依存症対策を公募する際に求めると言われておるんですけども、どのような対策が期待されているんでしょうか、そういうのがあればお願いします。

(競輪事務局次長)
 事業者からの提案につきましては、今の段階では当然分からないんですけども、例えばウェブを使った若者へのセミナーであったりとか、あと、現在やっておるんですけども、中央の競輪業界の方では個人認証システムの導入による入場の制限等についても検討中と聞いております。
 こうした公募の際の事業者の提案があれば、本市もしっかり協力して着実に実行していきたいと考えております。

【討論】
(藤井とし子委員)
 第93号議案については反対の討論をしたいと思います。
 先ほどの競輪場の問題ですけども、私たちも度々議会でギャンブル依存症を増やすというこの問題をずっと言ってきました。これが今後34年間、あの地域で、同じ所で継続されるということが、今回これで決まるということは、本当に反対をいたします。若者の施設等、また未成年も使えるようないろんな施設を付けるからという理由で今回上程されるんですけれども、私も本会議で質疑いたしましたように、やはりそういうものは、競輪場を廃止した後で健全なスポーツ育成としてきちっと別個に続けるべきだと思います。
 先ほどギャンブル依存症については事業者がいろいろ対策をするだろうというようなことも言われましたけれども、事業者が一方で火をたきながら、一方で水で消すという矛盾したことをやり続けるということであると思うんです。市の財政として2億4,000万円が毎年確保されるからいいんじゃないかという声も聞くんですけども、それこそ広島市がギャンブル依存症になっているんではないかということを私ははっきり申し上げたいと思います。
 以上をもって、この第93号議案は反対です。

請願第20号上安(弘億地区)土砂処分場建設計画の中止を求めることについて

(藤井とし子委員)
 紹介議員の一人として、質問を幾つかしていきたいと思います。
 盛土の谷埋めをするわけですけども、今年7月の熱海の災害を見たこともあり、住民にとって、実際に自分たちの住んでいる住宅地の直近、真上でやられるということは、どんなに不安だろうと私も思います。
 今まだ申請はされておらず、これから申請を受けて手続をされるということですけども、この弘億団地の住民にアンケートを取られて、圧倒的多数が反対して中止を求めているということで、今請願があったわけです。こうした住民への説明会や住民の合意がどう反映されるのか、また、反対があっても許可をされるのか、確認をしたいんです。

(森づくり担当課長)
 森林法に基づく林地開発許可制度では、地元住民の皆さんへの地元説明会、それから、地域の皆さんの合意は必須要件とはされておりません。今後申請がありましたら、内容について審査を行いまして、申請の内容が基準に適していれば許可することとなります。

(藤井とし子委員)
 まず、住民の声がこの林地開発許可については要件になっていないという問題があるということを、私はこの間から言ってきています。幾ら住民が反対しても、一応手順どおり合っていれば許可をされてしまうということで、今回住民の方が市議会に、また、市長にも要望に行かれたということだと思うんです。是非そういうことも踏まえて審査手続に当たってほしいと思うんです。
 そしてもう一つ、レッドゾーンに指定されている谷や山林を埋め立てようという計画なんですけども、こういうことが実際可能なのか。レッドゾーンを解消するためにこういう計画を出すと住民説明会で説明されたというふうにも聞いてますけども、実際そういうことが許されるんであれば、どういうことなのかということをちょっとお聞きいたします。

(森づくり担当課長)
 林地開発許可制度では、事業計画が森林法及び広島市林地開発の許可に関する審査基準などを満たしていれば、開発区域内に土砂災害特別警戒区域などが含まれていても開発を行うことができます。
 委員御指摘では、その中に土砂災害特別警戒区域があって、その特別警戒区域を無くすために事業者がそういった説明をして、それが実際可能なのかどうかという御質問でございますけれども、その点については土砂災害防止法の方で判断していくことになると思います。

(藤井とし子委員)
 私もこの地域を知ってますけども、そういうスペースがあるようにはとても考えられない。傾斜を緩やかにするからというような理由も言われますけども、それを理由にどんどん建設残土を埋め立てていくということは、絶対許されないんじゃないかというふうに思うんです。
 そして、もう一つだけ確認ですけど、ここの地域は保安林に入ってるのかどうか分かるんでしょうか。

(森づくり担当課長)
 先ほど御説明しましたとおり、現在のところまだ申請書が私どもの方に届いておりませんので、その区域内に保安林があるかどうかについては把握しておりません。

(藤井とし子委員)
 それと、もう一つ聞いておくんですけども、市内で現在稼働している建設残土の埋立処分場数について、前は23か所と言われたと思うんです。その時に、危険な盛土については、国と県が調査をしているということを聞いたんですけども、その結果は分かってるんでしょうか。

(森づくり担当課長)
 委員御指摘の23件は、現在本市が林地開発許可を出して、工事が施工されている箇所でございます。そういった箇所について、9月8日に県から盛土の調査について依頼を受けております。これから調査を行ってまいりますので、まだその結果については出ておりません。

(藤井とし子委員)
 昨今降雨量が非常に多くなっている中で、住民の不安っていうのは本当に大きくなっていると思います。
 それともう一つ、ここでも言いたいんですけども、昨年12月3日に広島市が許可された上安処分場がこの付近にあるんです。太田川の源流域にある野登呂山の中腹です。この上安処分場の例を少し言いたいと思うんです。これができたのが平成5年ですから、二十七、八年前です。その時にできて、事業者も替わる度に少しずつ拡張をして、今はもうピラミッドのように山の上に積まれています。これも地元の人に聞きますと、最初はお墓を造るからいうことで山林開発をして、その後、建設残土だけという住民との約束で埋立てが始まって、それが次の年には安定型処分場に変わり、埋めることができる廃プラスチック類を含む安定型5品目に増やされ、今はもう石綿含有物の関係の廃棄物など、次々と増やされていったという経過があるんです。
 私は、これについても経済観光環境委員会で言ってるんですけども、住民が納得する説明を受けないまま、次々事業が展開されているんです。ですから、一旦申請が許可されれば、事業はどんどん拡大し、また、譲渡したりとか、譲受けをしたり、また事業者が替わってしまっていく可能性もあるし、埋められているものも変えられる可能性もある。今の仕組みでは、住民が知らないところで計画がどんどん進んでしまうという実例が近くにあるわけです。
 上安処分場もこういう意味では、今住民の方が水が汚染される問題も指摘しながら、この処分場については苦労されております。今上安処分場で言えば、市は立入調査をして水質検査をするんですけれども、それも市民に公表できないという立場を取っています。ですから、本当に一旦許可をしたら、もう後に戻れないという実情を是非知っていただきたい。住民は本当にそこを一番不安に思ってるわけですので、今回の請願者の要望である災害防止、豊かな自然環境の保護、河川の水質悪化をさせないなど、地域住民の安全と環境を守るためには、今から申請されても市が許可しないことが一番なんです。まず、申請を受け付ける前に、こういった住民から訴えがあることを事業者にしっかり伝えていただきたいんですが、これはいかがでしょうか。

(森づくり担当課長)
 申請書は、現在のところ出ておりませんけれども、事業者が申請の手続、若しくは事前に協議に来た時に、地元からこういった請願があったことはお伝えします。

(藤井とし子委員)
 この請願について、開発が許可されてからでは遅いので、ほんとは今議会で採択されるよう求めて終わります。

平和大通りのにぎわいづくりについて

(藤井とし子委員)
 数点だけ。今の報告を聞いて、鎮魂等、四つの調和ということでまとめられたとは思うんですけれども、ちょっと私もイメージが湧かないんですけども、結局これはゾーニングをするのかと。それと、Park-PFIの活用については、慎重にすべきだと私はこれまでも言ってきたんです。Park-PFIにする場合、店舗面積がどうしても必要になる制度です。収益施設を造ることで管理費を賄うというシステムのようなんですけども、店舗面積はどういうふうに今、考えていらっしゃるんですか。

(観光企画担当課長) 
 店舗面積なんですけれども、まだこれぐらいというのは決めておりません。今後、更に沿道地域の町内会等と話す機会、意見交換をする機会を設けていこうと思っております。そうした中で決めていって、公募条件等に設定していこうかと考えております。

(藤井とし子委員)
 あの割と狭い範囲で店舗面積を確保するというと、雰囲気としても非常に大きな影響を与えると思う。キッチンカーなどでも十分ではないかという意見に私も賛同したんですけども、できるだけ緑を守るっていうか、木をメインにあの地域はとても価値があると思います。それがまず一点。
 もう一つ、私も平和通りの木を見る会に一緒に参加したことがあるんですけど、その時に会をやっている方に言われたのは、木の根っこをみんなが踏みつけて歩くようになっている所があると。平和公園の木とここの木の扱いに差があり過ぎると。平和公園は土が違うと言われました。そう言われれば本当にそうだと思います。基本計画には、木を管理するということがきちっと位置付けられているんでしょうか。平和公園並みに、木にとっても良くなるような管理をすることが位置付けられるのかどうか、ちょっとそれをお聞きしたいんです。

(観光企画担当課長) 
 木の管理ということなんですけれども、平和公園と違って、平和大通りに関しては緑地帯に植えられているということで、木の根が張ったときに、周辺にも道路とかがございますので、同じようにというのは難しい面があろうかとは思いますが、今回この事業を実施するに当たって、供木であるとか被爆樹木とか、やはりこういったものは大切にしていきたいと思っておりますので、適正に管理できるように努めていきたいと思っております。

(藤井とし子委員)
 本当に木を大切にしてほしいということを要望しておきます。
 どうしても、Park-PFIでやるとそういうところの費用が削られるのではないかというふうに思ったりします。私個人としては、市が公園としてきちっと必要なトイレは造り、キッチンカーなりで、本当に憩える場になればいいというふうに思います。

付託案件外 上安産業廃棄物最終処分場について

(藤井とし子委員)
 上安産業廃棄物最終処分場ですけども、これは市が許可している民間の処分場です。
 それで、委員の方もほとんど替わられておりますので、ちょっと分かりやすく、スライドを見せながら、今の状況を説明したいと思います。
 それで、住民説明会等に係る質問は、一番最後にしたいと思いますので、ちょっとその辺はよろしくお願いします。
   (ディスプレイに資料を表示)
 まず、皆さんも御覧になったことはあるかと思いますけども、これは動物園に行く時の右側に野登呂山というのがありまして、その中腹でこの産廃処分場が今事業を進めているところです。これは南側からは見えないので、西側に行かないと見えません。西側から見るとよく見えます。その上安産業廃棄物最終処分場の問題です。
 それで、これは西から見たところですけども、上から見るとどうなるかと言いますと、こういうふうになります。現在の処分場であります。これは、処分場を更に拡大をするということで、昨年12月3日に広島市に申請を出したものを許可したというところです。
 具体的にどういう計画かと言いますと、かなりもう進んでいるんですけど、更にこの産廃を埋めて、土砂をかぶせて、段々にしながら上に積み上げていくやり方をしています。これで見てみますと、黄色い所が標高240メートルです。盛土の最上部は295メートルですから、かなりの高さにまた土砂を積み上げるという計画が昨年12月の増量申請で許可されています。
 そして、もう1枚、地図ですが、ちょっと分かりにくいんですけども、川との関係で言いますと、荒谷川がここにあります。荒谷川に合流する水路があって、この第1号調整池から水路に排水、浸透水っていうんですけども、ここに流されています。もう一つ、東荒谷川というのもこちらにあります。こちらにも第2号調整池というのを造っているところです。ほかに第3号調整池、第4号調整池もあるんですけども、今のところ大きく関係するこの二つをちょっと紹介しておきます。
 それで、住民の人たちから言えば、水の問題がまず一つあります。太田川に通じる安川のまた支流であるこの荒谷川に、処分場からの排水がずっと流れている。こういう中で、その水の問題を非常に心配されています。
 それで、昨年9月ぐらいだと思うんですけども、その第1号調整池の状態がこれなんです。非常にまだ汚れてて、水が色も変わって泡が出ているという状況、これは9月18日でした。それで、いろいろ指導もされて、掃除をしたり、独自に何千万円も掛けていろんな装置を付けて、排水をきれいにして流している状況です。
 それで、その後の今年2月です。私がいつも定点的に見ている所です。少しは変わったのかと思ったんですけども、相変わらず白い泡は流れ続けていました。
 そして、今年9月です。これも川の付近で見たところです。これは大雨の後だったので、水量もかなり増えてたんですけども、水も濁り、そして泡も非常にたくさん見られました。
 これは本当はこうなんですけども、少し前の8月に見た時には川がオレンジ色に変わってしまうぐらい色が変わっていました。この時にも、すぐに課長の方に連絡をしました。そして、9月の時も課長の方に連絡いたしました。私が9月に行った時にも、非常に泡立ちもあって、そして濁りもあり、薬品のような匂いも確認したんです。これをすぐに課長に連絡したんですけども、課長の方で現地を確認されたのか、またどうであったのか。JABに確認をされたのかということをちょっとお聞きしたいと思います。

(産業廃棄物指導課長) 
 藤井委員から私どもの方に、川に匂いや泡の発生があるということで2回ほど御連絡がございました。現地確認しましたところ、大雨により堆積した土砂が排水口から排出していたため、新たな土のうを設置して、調整池内の高低差を少なくすることや、吸着剤を追加するよう、本市から事業者に対して指示いたしました。その結果、水質に改善が見られたことから、その旨を本市に連絡していただいた委員及び住民の方に説明しております。

(藤井とし子委員)
 この白い泡水というのは、機械を付けた後もずっと流れている。その前からずっと流れ続けてるんです。以前も質問したんですけども、この泡については調べるようになってませんという答弁でした。ですが、住民としては、本当にこれが事業者に対する不信であるし、このまま川に流していることはとても不安だという農業をやっている人たちからの声を私も聞いてます。清掃したときにこういう異常な状況になるというのならば、せめて、事業者は清掃する前に町内会に連絡をするべきではないかと思うんですが、今後どうされるんでしょうか。

(産業廃棄物指導課長) 
 令和2年12月25日付けで市内の産業廃棄物処分場の事業者に対して、水質検査をした結果及び調整池の清掃等をした場合は、地元住民等に周知することというふうに文書で通知いたしました。この度の2回とも、委員から御通知いただいた内容に関しては、直前に事業者が第1号調整池を清掃していたことから水の濁り等が発生いたしました。それについては、地元住民等に周知するように改めて口頭指導した次第でございます。

(藤井とし子委員)
 じゃあ、今後そうするということを約束されたんでしょうか。

(産業廃棄物指導課長) 
 事業者からは、対処いたしますと回答がございました。

(藤井とし子委員)
 水質については市の方で検査をしても公表されないし、水についての不安は今もずっとあることを、まずちょっと指摘をしておきたいと思います。
 次に、処分場の南側にある谷埋め盛土についての質問をしたいと思います。
 さっきのところに戻りますけども、これをよく見ていただきますと、処分場の南側というとこの地域です。ここが谷埋め盛土になってます。ここまでは字界線というのがあって、地域が違うんです。こっちだけが違う地域になるし、ここに木が植えられています。のり面を含めて、こういうふうに谷埋め盛土を使った処分場拡幅の計画をしているわけです。これは平成25年以前の事業者、株式会社松一企画からJAB協同組合が譲り受けて、谷埋め盛土部分に敷地を拡張し、平成28年に約2万立米の増量申請をしました。これが変更申請区域です。地域の人がどうしてこういうのり面を分かったかと言いますと、地域のハザードマップを作る中で、こののり面について気が付いたということです。こののり面については、8月の豪雨災害もあり、熱海市のこともあるしということで、地域の人もあの盛土がどうなってるのかということで心配されて、現地に入られました。
 それで、その中で幾つか写真もあるんですけども、この盛土に上がるためには下から登って行くんです。今どんな状況になっているかと言いますと、こういう状況で、大雨の後のかなり荒れた状況で、今回の雨で木々も大きく崩れたりしているところもあります。そして、これはまたその地域の写真なんですけども、ここに保安林の立て看板も立ってます。その下に川があるんですけども、のり面全体を下から見るとこういう状況になっているところで、今回の雨で随分崩れていたと言われています。
 それで、私も驚いたのは、この次の写真です。配管がこののり面から出ていまして、この配管から大量の白い泡と水が出て、これがずっと川となっているわけです。これが東荒谷川に通じて流れているということで、この泡もよく見ますと、変色して茶色くなったりしている部分が見られます。こちらは機械なんか付いてないわけですから、全くそのままというわけです。これが流れているところです。河床も色が変色しているわけです。
 これ、本当に私もびっくりしたんですけども、第1号調整池から流れる川と同様、これは正に上安産業廃棄物最終処分場の浸透水が出ているんだと思うんです。私は現地などを確認したんですけども、これを見て、この水はどこから来たと判断されるのか、お答えください。

(産業廃棄物指導課長) 
 当該場所の排水は、広島県普通河川等保全条例に基づき、雨水流域の調整のために上安産業廃棄物最終処分場に設置された調整池の一つ、第2号調整池からの排水です。そのため、最終処分場の浸透水ではなく、法律に基づく検査は必要としておりませんが、ここの排水については平成28年の調整池の新規設置以降の任意の検査として、本市で当面実施してきております。

(藤井とし子委員)
 任意で調査をしてあるんですけれども、事業者はこれを測定して公表しているんでしょうか。

(産業廃棄物指導課長) 
 ここについては、我々の測定しかしておりません。

(藤井とし子委員)
 それがとても不思議なんですけども、第2号調整池からの水であれば、当然、測るべきだと思うんですが、なぜしないんでしょうか。

(業務部長)
 先ほど課長の方が御答弁いたしましたように、第2号調整池の設置目的ですけども、これは広島県普通河川等保全条例に基づきまして、雨水流域の調整のために設置された調整池でございます。廃棄物処理法上で設置されておる調整池ではございません。
 さらに、そこから出ている水は、いわゆるごみの中を通った水、浸透水と申しますけども、この浸透水ではございませんので、法律上事業者に検査の義務はないという水でございます。

(藤井とし子委員)
 じゃあ、改善とかそういうことは誰がするんでしょうか。

(産業廃棄物指導課長) 
 ここについては、土地所有者が事業で排水しているので、当然ながら事業者が修繕をされるものと思います。
 なお、情報といたしまして、藤井委員から先週9月24日に、先ほどの第2号調整池排水機から泡や茶色い水が発生しているという通報を受けまして、9月24日、事業者に対して、このような状況にあるということで清掃及び修繕等をするように指示いたしました。そのところ、本日午前中、事業者から清掃及び崩落箇所の修繕をいたしましたという報告が我々の方に入ってまいりました。

(藤井とし子委員)
 事業者が修繕されたということですが、是非それは今後も当然やっていただきたいと思うんです。
 本当に自然な山なんです。自然な山にこういう川が流れてるって、本当に異常な状況だと思うんです。水も具体的に調べてもらいました。これを見てもらいますと、地域の人が簡易計測器で調べられたようです。それによりますと、ここの値があります。この値というのは電気伝導率という値なんです。これは簡易的に汚染状況を調べる。だから、不純物が混ざっているほど値が高くなるということです。ここ周辺を測ってみても、ここの青い数字で、17.2ミリジーメンスパーメートル、22.2ミリジーメンスパーメートル。ここの盛土の一番下の②の所だけは94.3ミリジーメンスパーメートルなんです。100ミリジーメンスパーメートル以上は非常に汚染度が高いということなんです。ぎりぎりですけど、周辺に比べて極めて高い値が出ているということを私も聞きました。
 こういう状況をずっと続けさせてはいけないんじゃないかと思うんですけども、今後どうする予定でしょうか。

(業務部長)
 今委員の方から簡易測定の値ということでありましたけども、実はここの水は、先ほど申しましたように、浸透水という位置付けはございませんので、基準となるべき値というのはございません。基準となるべき値というのは、公共用水域、いわゆる河川とかそういったところで基準となる数値でございます。ですから、前にも御答弁申し上げたと思うんですけど、我々としては、今その下流域の河川の水質検査を行う予定としております。そして、その結果を公表させていただくというような予定としておりますので、その結果を踏まえて対応を考えたいと思います。

(藤井とし子委員)
 今予定されていると言われたんですけども、いつが一番早いんでしょうか。

(産業廃棄物指導課長) 
 10月を予定しております。

(藤井とし子委員)
 是非公表していただきたいと思います。
 それともう一つ、見に行かれた方が気付かれたことも紹介しておきます。これがそうですけれども、右の谷の右側、左岸側は、以前から崩れていたれんが、コンクリート片、瓦なども見受けられました。あともう一つは、管の横にはアスファルトのかけらもあったということで、この盛土はきちんとした盛土ではなく、建設残土を捨てて、真砂土で覆った盛土ではないかというふうに指摘されています。
 この盛土がいつできたということは、はっきりと確認されているのでしょうか。分かれば教えてください。

(業務部長)
 委員御指摘の部分なんですけど、ここは実は我々が許可しております産業廃棄物最終処分場の区域の外になります。ということで、我々の許認可に当たって、ここの情報を得ているということはございません。さらに、そういった盛土というようなことの情報を我々の方が得ているという状況はございません。

(藤井とし子委員)
 市の方は関知しませんということですけれども、実際入ってみて、それとこの処分場の造られる過程からいえば、当然ここの盛土も含まれた敷地になるのだというふうに、私の方から指摘をしておきます。
 平成28年に申請され、盛土が新たに拡充されました。申請を市にしてるわけです。その前は、まだその盛土を敷地にするということはなかったわけです。それで、ちょっとこういう地図も地域の人が作って、私たちにも見せてくれたんです。これはよく説明しないと分からないと思うんですけれども、これは平成9年7月4日付けで事業者が変更申請で市に出した地図です。この赤い線から上が事業地の申請区域です。それを今度は、平成28年1月に新たな拡張申請をしております。その時の2万平米を拡張した図面です。ここの盛土部分がちょうどここに入るわけです。本当は事業者がここの盛土をやっていて、この盛土も事業者のものであるはずだと、地域の人はそう主張されております。
 そこでお伺いいたしますけれども、平成28年にこの処分場は増量変更を行っていますが、増量した一部に保安林が含まれているのではないかとの地元住民からの通報が寄せられていますが、市はどのような増量変更の審査を行ったのでしょうか。

(産業廃棄物指導課長) 
 平成28年の増量変更に伴い、本市が許可している最終処分場の区域内には保安林はございませんでした。

(森づくり担当課長)
 上安産業廃棄処分場は、森林法に基づく林地開発許可も行っております。増量変更に係る林地開発許可の変更申請の審査では、事業者から提出された申請書や土地登記簿謄本により、申請区域内に保安林として登記された土地がないことを確認しております。

(藤井とし子委員)
 保安林問題はいろいろ議論もありまして、住民の人もまだ調査をしているところなので、今は余り言いませんけれども、令和2年の増量の変更申請時の申請図面について、どういった調査、確認をされたのか。

(産業廃棄物指導課長) 
 令和2年の増量変更に伴い本市が許可している最終処分場の区域内においても、同じく保安林はございませんでした。

(森づくり担当課長)
 林地開発許可の変更申請につきましても、令和2年度の際も同様に、事業者から提出された申請書や土地登記簿謄本により、申請区域内に保安林として登記された土地がないことを確認しております。

(藤井とし子委員)
 私が一つ住民の方から聞いて、本当におかしいと思ったのは、また戻るんですけど、最初の平成9年の地図のこの黄色の線です。これは市の情報公開で出していただいた資料です。ここの赤い線は、字界線ということで、字の境なんです。こういう境というのは大体、尾根、谷とか、分かりやすいところにあります。この字界線よりも北が松畝地域といって、ここは保安林ではないと。だけど、この字界線から南側は矢口地域ということで、保安林なんです。矢口地域は保安林になっているので、解除はされていないにもかかわらず、申請した時にはこういう地域になってます。ちょっと詳しく説明するとなかなか分かりにくいんですけども、ここで見たら441の1という所ですが、これ矢口地域です。ここののり面も含めた埋立てだということになれば、当然保安林が含まれているだろうということを地元の人は主張されておるわけです。この件については今、県に調査を依頼しているところですので、今日はここまでとしておきます。
 それで、地元の人も、こののり面をどうするのか気にしており、事業者が責任を持ってきちっと対策をしてほしいというのが大きな要望です。そして、今回、崩れた所も直してほしいという要望が出されておりますので、そこはしっかり対応していただきたいというふうに思います。
 それで、最初の予定に入ります。住民説明会です。
 この間、私も経済観光環境委員会で、住民説明会がしっかり納得いくまでされていないのではないかと、何回も指摘をしてきたわけです。その中で、6月28日に住民説明会開催の要望書を出されていたんですけれども、この要望を受けて、住民説明会は開かれたのかどうか、お聞きいたします。

(産業廃棄物指導課長) 
 地元町内会から頂きました要望書を受けた時点においては、上安産業廃棄物最終処分場に係る譲受け等の申請が施設を譲り受けようとする事業者から提出されておりました。このため、許認可に係る審査への影響が生じないようにする必要があり、審査中は本市と事業者が同席しての説明会は開催できない旨を地元町内会長に伝え、現在までのところ説明会は開催しておりません。

(藤井とし子委員)
 地元の人たちは、やっぱり事業者だけの説明会では困ると。県や市も一緒に入ってほしいと要望されているわけですけれども、なぜそれに応えられないんでしょうか。

(業務部長)
 ただいま課長が御答弁いたしましたように、施設を譲り受けようとする新たな事業者さんから、譲受けの許可の申請であるとか新規の処分業の許可申請というのが出ておりまして、我々は今その許可に係る審査を行っている最中でございます。その許可権者である我々と事業者が一緒に同席しての説明会というのは、今の審査に影響を及ぼす可能性がありますので、一旦審査中は我々同席しての説明会は行いませんと。事業者からの説明会というのは、地元の方で受けてもらってもいいんですけども、同席というのはちょっと難しいですという旨を町内会長さんにお伝えしておるということで、まだ今のところ説明会には至っていないというような状況でございます。

(藤井とし子委員)
 その前に、40項目近い質問を文書で出されておったりするんですけれども、市の方は事業者に聞いたことを答えるというなかなかうまくかみ合わない事業者と市と地元の関係だというふうに思うんです。
 そうした中で、今度はJAB協同組合がエクイス環境ジャパンという外資系の事業者に譲渡することになったと、町内会長に連絡があったというふうに聞いておりますけれども、このエクイス環境ジャパンの方から地元に説明会をしたいということを突然言われてきたということがあるんです。この説明会についての状況は把握されているんでしょうか。

(産業廃棄物指導課長) 
 当然ながら、譲受けの許可を受けておりますので、それについては地元の方に譲り受けた者が改めて説明するというふうに報告をいただいております。

(藤井とし子委員)
 もう譲受けを許可したということですけど、今はどういう段階でしょうか。

(産業廃棄物指導課長) 
 上安産業廃棄物最終処分場の施設に係る譲受けについて、本年5月に事業者からの申請を受け、廃棄物処理法に基づき、申請者の能力が法で定める技術上の基準に適合することや、欠格要件に該当しないことを審査し、9月22日に許可したところでございます。
 また、産業廃棄物の処分業に係る新規許可についても同様に本年5月に事業者から申請を受けており、現在、廃棄物処理法に基づく許可基準への適合性について審査を行っているところでございます。

(藤井とし子委員)
 譲渡は許可したけれども、処分業の許可基準についての審査を行っていて、許可はまだだという状況だということですね。
 住民説明会を事業者であるエクイス環境ジャパンが設けたけれども、結局誰も出席しなかったという報告を地元から受けています。これは、なぜ誰も出なかったんでしょうか。

(業務部長) 
 新たに譲受けを受けようとする事業者の方から我々聞いておりますのが、地元の説明ということで安佐南区側と安佐北区側のそれぞれの町内会に説明会を御案内したところ、安佐北区側の方は説明会に御参加いただいて説明したと。安佐南区側の方は全戸配布の形で説明会の案内を出したけれども、結果的に参加者がいなかったというふうな報告を受けております。

(藤井とし子委員)
 これを受けて、事業者は市にどういうふうに報告をしたんでしょうか。

(業務部長) 
 ただいま申し上げました内容を文書でもって報告を受けています。

(藤井とし子委員)
 結局誰も聞いていないまま、この手続は今進んでいるということと理解してよろしいんでしょうか。

(業務部長) 
 廃棄物処理法上の話で申し上げますと、法律上で地元への説明とか地元の合意、こういったものは一切必須条件とはなっておりません。我々が行政指導の範ちゅうで地元の説明を事業者に指導しておるという状況で、事業者の方は説明会を行おうとして案内したけれども、結果的に参加者がいなかったということでございます。
 この指導は、あくまでも行政手続法に基づく行政指導ということで、相手方の任意の協力があってこそ成り立つものであります。さらに、その指導に従わないからといって不利益を与えるとかということを行ってはいけないというふうに法律上はなっております。
 その指導を受けて説明会を行ったけども、結果的に参加者がいなかったということでございます。

(藤井とし子委員)
 地元は、業者と県と市と一緒にやってほしいという要望なので、エクイス環境ジャパンだけがする説明会には出たくないというのを私は聞いています。事業者がどういう人たちなのか、私にも分からないんですけども、事業者に対する不信感というのをやはりかなり持っておられるというふうに思います。営業妨害するのかとか、かなりなことも言われたと地域の人から聞いています。
 それで、町内会にはこれをどうやって伝えていくつもりなんでしょうか。市の方は、もう黙って進めていくということでしょうか。

(業務部長) 
 ただいま、6月28日に住民の方から質問を受けているということをお伝えしました。その回答をまだしていない状況でございます。と申しますのが、地元町内会の質問にありました事項なんですけども、その多くが本市に権限のない内容ということなんで、現在法令に基づく権限を有する広島県へ確認作業を行っております。近日中には回答したいというふうなことで、そういう質問への回答を通じまして、地元の方に丁寧に説明をしていくというのが、我々が今後やるべきことだというふうに認識しております。

(藤井とし子委員)
 エクイス環境ジャパンは、ホームページでも出していますけれども、福島の飯舘村と上安処分場を今回手に入れて、これから500億円以上投資をしてもうけたいということをはっきり言っているんです。ということは、あそこの場所を拡張したから、もうどんどん入れてもうけるというつもりで、ここの新しい事業者であるエクイス環境ジャパンは今譲渡を受けているわけです。
 今でも県外から5割以上、ごみを受け入れている。福島の建設残土も含めて、放射能の汚染残土も入れられるんではないかと、本当に真剣に地域の人は心配をされているんです。にもかかわらず、こうやって仕方がないと言って、どんどん住民抜きに許可を進めていくのはいかがなものかと。私は、それはおかしいんじゃないかというふうに思うわけです。
 今後の対応もありますけども、是非住民にはしっかりと丁寧に説明しながら、やはり住民の命を守る、健康を守る、それと太田川の水質をしっかり守るという立場で業務に当たっていただきたいということを申し上げて、今日は終わります。

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