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無党派クラブの馬庭恭子です。決議案第55号世界平和統一家庭連合、旧統一教会および関連団体との一切の関係を断つことを宣言する決議について、賛成の討論を行います。
国会で12月10日、被害者救済新法が可決しました。当事者である宗教二世の、涙を流しながらの必死の訴えが立法府での迅速な議決へ導いたと思います。
法律の中身は十分な救済と結びつかないことも指摘されていますが、社会の中で旧統一教会の霊感商法をはじめ、高額な献金、集団結婚、宗教二世への虐待、養子縁組などの実態が周知され、マインドコントロールの中での寄付強要などに対して一定の処罰や規制が設けられたことは意味があることです。
今後、旧統一教会がこれまで行ってきた脅迫、詐欺、身体拘束など法に照らして明白な違法行為は、信教の自由による保障の対象とならず、処罰されなければなりません。
一方、山上容疑者の行為は断じて許されないもので、再度強く非難します。同時に、山上容疑者は母親が旧統一教会に1億円以上の献金をして破産、兄は将来を悲観して自殺という、壮絶な人生の末に家族が崩壊したという事実は重いものがあります。
こういう、人の精神や身体を服従させる活動は基本的人権の侵害であるということを既にフランスのセクト法では2001年に制定されています。
次に、旧統一教会は、半世紀前から勝共連合を媒体に、自民党と密接な友好関係を築き、選挙での支援や献金など、物心両面で支援してきました。その返礼として自民党議員が統一教会の会合に参加したり、祝電を送ったりしてきました。
その結果、不法行為を繰り返す組織に市民権を与え、お墨付きを与え、権威付けをしてきたのです。
また、旧統一教会は政権与党である自民党の国会議員をはじめ地方議員に計画的に近づき、政策に影響を与えることをしていたことも明らかになりました。
どのように近づくか、マニュアル化されていて、当選に必要な票数の少ない地方議員により深く浸透しています。
例えば政治家の名前の一文字と世界平和統一家庭連合の一文字を使った横断幕を掲げた後援会の組織化。教祖夫妻の写真が飾られた個人宅での個人報告会の開催など、積極的にしています。
また、議員側も行事に参加したり、政務活動報告の一環として団体関連の情報誌の購入など、そういった事実もありました。
実態を知らないまま、いつの間にか接点を持ち続けたということもあるかもしれません。しかし、正体を知った上で集票目的で関係を続けている議員がいたことも否定できません。
一方アメリカの国務省の報告では、集められた高額献金4500億円余りが韓国から北朝鮮に渡り、ミサイル作成費になっているのではないかと報道されています。
このようなことが明らかになると、保守政治のど真ん中の政治家は、反共という名のもとに旧統一教会にだまされて、実は反日に手を貸していたという構造に気がつかなければなりません。このことは保守としてあるまじき自己欺瞞であり、政治家はこの構造を自覚し、痛切に反省しなければなりません。
広島市議会は平和文化都市であり、世界に恒久平和を訴える都市の市民から負託を受けた議員の集合体です。旧統一教会の実態が明らかになり、知れば知るほど当然のこととして、今後は旧統一教会から名を変えた世界平和統一家庭連合、そしてその関連団体との関係を永久に立つ誓いを市民の前でしなければなりません。
以上をもって、賛成の討論といたします。
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