サイト内検索
サイト内検索
おはようございます。日本共産党広島市議団を代表いたしまして、提案されました意見書案第23号台湾のCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定)加入を積極的に支援することを求める意見書案について、反対の立場から討論を行います。
TPPもCPTPPもあらゆる貿易障壁をなくすことを目指す自由貿易協定であります。しかしそれぞれの国ごとに産業のあり方が違いますし、とりわけ国民の食料をどうするかというのは国としての存立にも関わる重要な問題であります。
しかし我が国は、工業製品等の輸出を増やすという目的のために各国の関税の撤廃を目指し、国民の食料となる農産物等もその対象とされました。実際、日本は農林水産品のほとんどで関税を撤廃。残った品目でも、米と麦で特別輸入枠を設定したり、牛乳、豚肉も関税を大幅引き下げとなりました。
しかも、日本だけが農産物輸出国との間で協定発効から7年後の再交渉を義務付けられております。自由貿易の名のもとに国民の食料生産が犠牲にされたわけです。日本は世界的にも食料自給率が低い国であります。
それがどのような事態を招くかは、今の急速な円安による食料品の急速な値上げがはっきり示しているのではないでしょうか。地球人口が100億人になると言われておりますが、そうなったときに、金さえ出せば食料を買えるという時代ではなくなります。どの国も食料主権を確立しようとし、食料生産を保護するために政府が農業等を支援しております。食料自給率が5割を切るなど、独立国として考えられない。国の主権にも関わる問題だというのが世界の常識です。
我が国では食料生産を保護し、自給率を高めるためにあらゆる努力をする必要があります。広島県内の農地を見ても、どこに行っても広大な耕作放棄地が広がり、どんどん荒地になっております。関税の関税の設定を含めて、国内農業を保護し、米も麦も酪農畜産品も国民の基本的な食料は国内生産で十分賄えるようにするための政策に転換するべきで、それに反するCPTPPからは脱退すべきであり、他の国にも広げていくことは反対であります。
台湾との貿易はこの協定がなくても十分に可能であると考えております。以上で討論を終わります。
掲載カテゴリー