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(中原ひろみ議員)
それでは、高速5号線のシールドトンネル工事で、今現在、芯の一部が破損して工事が中断をしております。このことについて質問をしたいと思います。まずお聞きします。こういう資料提供という形でいただきましたけれども、全く説明もありませんので、読めば日本語は分かりますが、その現物が目の前にありません。理解がなかなか難しいという私の状況があります。
それで、シールドマシンのどこの部分がどのように破損したのか、まず、マシンの形状とそれから損傷の状況について教えてください。
(高速道路整備担当課長)
公社からの報告によりますと、シールドマシン前面のカッター面板と呼ばれる面板に取り付けてございます岩盤を壊すための73個のディスクカッターのうち、中央付近の7個に脱落、変形等の損傷が発生したということでございます。また、前面のカッター面板につきましても、ディスクカッターの損傷が出ている中央部の直径約2.2メートルの範囲で摩耗損傷が生じているということでございます。その他の66個のディスクカッター及び外周部のカッター面板については、損傷は見られてないということでございます。
(中原ひろみ議員)
要するに、中心部分が主に破損が大きかったという理解でいいんだと思うんですが、機械の役割として、やはり中心でぐっと削っていくという、そのような理解でよろしいでしょうか。
(高速道路整備担当課長)
シールドマシンで掘削していく機構ですが、先ほども申し上げたカッター面板と呼ばれる前面にある面板でございますけど、これの直径が約13.6メートルございます。これの全体が回転をして岩盤を掘削していくということになります。
(中原ひろみ議員)
13.6メートル、かなり巨大なものですけれども、そこにある73個のカッターのうち中央部分の7個が取り分け損傷が多かったということなんですが、それでこの資料には今後の対応として、例えば詳細な点検をする、各種調査をする、損傷の全容把握とその原因分析をする、補修作業の方法等工程計画の検討をするというふうにしてあるんです。このシールドマシンというのは後ろに下がることができない、前へ行くしかないという機械だと聞いております。それで壊れたけれども、機械の前面に人が立つことができないという状況にあるというふうに聞いていて、そうなりますと、どうやって修理や原因分析をしていくのかと思うわけですけれども、現在、市が今後の対応としてやるんだとおっしゃる損傷の全容や原因分析、補修作業方法なんていうのは、今どんな状況になっているんでしょうか。どんな調査が行われているのか、今何をされているのかというのをまず聞かせていただきたいと思います。
(高速道路整備担当課長)
現在、JVにおきまして損傷原因を把握するための調査分析を行うとともに、シールドマシン補修に向けた現場作業を進めているところというふうに公社からは聞いております。
具体的には、損傷の原因把握の作業といたしましては、カッター面板前面の岩盤の強度等を確認するため試料採取のボーリングを実施しております。また、破損したディスクカッターの品質を確認する各種検討を行っているということでございます。さらに、シールドマシンの補修につきましては、状況の確認や今後の補修作業等を行うための空間を確保するため、損傷したカッター面板の前面をマシンの内部から人力で掘削を行っているというふうに聞いております。
(中原ひろみ議員)
要するに円の中心部の2.2メートルの範囲ですか、ここの所から人力で空間を作ってるという状況だと。それから、岩盤の強度の調査をするためにボーリングをしていると。だから、そのボーリングというのは、7個の中心の2.2メートルの所からボーリングをしたということになるんですよね、ほかに入れないでしょう。13.6メートルあるわけですが、どこの部分のボーリングをされているのか少し教えてください。
(高速道路整備担当課長)
公社からは、ボーリングの調査域については、当然中心部も行っておりますけども、外周部についても比較対照というか、全体的な土質の状況を確認するために11か所ほど調査していると、失礼しました。9か所でございました。9か所のボーリングを抜いているというふうに聞いております。
(中原ひろみ議員)
中心部分、7個のカッターの部分はそこを取り外して、そこから人が入ってボーリングをするというのは、これはなるほどと分かりますが、機械のすぐ前にはもう土砂があるわけですよね。どうやって、9か所のボーリングができるのかというのが物理的にちょっと理解できないんですけど。それはできるんですか、されているということなんでしょうが、ちょっと不思議な話です。どこからどうやって人が入ってボーリングをされたのか少し不明な気もいたしますが。
いつ調査結果が出るのかというのを次に聞きたいんですが、今のボーリングで土質の強度、岩盤の強度を計るということなんですけど、そういうことも含めて、その調査結果というのはいつ頃出るんですか。
(高速道路整備担当課長)
先ほど答弁したとおり、現在はJVにおきまして、損傷原因を把握するための調査分析やシールドマシン補修に向けた現場作業を進めているということでございます。公社からは、こうした原因分析や補修方法等が取りまとまり次第、直ちに県市に報告したいというふうに聞いております。
(中原ひろみ議員)
要は、分からないということです。公社ができましたと言うてくるまでは、市の方はいつそれの報告があるものかもめども付かないということなんですか。
公社とすれば、一日も早くきちっと原因を究明して、新たなマシンをそこにはめ込んで作業ができるようにしたいというふうに思ってらっしゃると思うんだけど、いつまでにこれの結果を出してというようなスケジュールというものは全くお持ちではないということなんですか、どうなんでしょう。
(高速道路整備担当課長)
先ほど答弁したとおり、公社からは原因分析や補修方法等が取りまとまり次第、直ちに県市に報告あるということで、現時点ではまだその報告は受けておりません。
(中原ひろみ議員)
取りまとめ次第ということですから、いつになるかめどが立たないということであります。ということは、いつ工事が再開できるかも分からないということになってくるんだということを指摘したいと思います。
それで摩耗というのは、カッターは消耗品ですから、硬い岩を削るわけですから、刃の方がちびていくというのは、これはまあ想定内です。この契約、今増額もありますが、200億円の契約の中に刃の摩耗は何回ぐらい想定されていたのか。摩耗のための交換費用、それはどれぐらい1回に掛かることになっていたのか教えてください。
(高速道路整備担当課長)
JVが作成しております当初の施工計画におきましては、1.4キロメートルのシールドトンネル掘削の間で11回のディスクカッターの交換を想定しているということでございます。ただし、この11回、先ほど73個と申しましたけども、毎回73個全数を交換するのではなく、摩耗の状況等を確認した上で、必要に応じた箇所を交換するということになるということでございます。
それと交換費用でございますけども、ディスクカッターの種類、設置箇所等により異なるところでございますけども、公社からは、1個当たり、部品代と設置費用込みで100万円程度になるというふうに聞いております。
(中原ひろみ議員)
1個当たり100万円程度、11回ぐらい交換するよと。刃は全回全て替えるわけではないということですけれども、1回当たり1個100万円ぐらい掛かるということであります。今、1.4キロメートルを11回の交換ということですから、ざっくり計算して120メートルに1回ぐらいは替えることになるということに計算上ではなるんだろうと思うんです。今、75メートルまで掘り進んでますから、75メートルで刃が損傷ではなく、削られてしまった、折れてしまったということは想定内ではなかったんではないかと思うんですが、その辺りはどうなんでしょうか。
(高速道路整備担当課長)
先ほども答弁したとおり、カッターの摩耗による交換については見込んでいたところでございますけども、今回のようなディスクカッターの破損や脱落については想定してはいなかったというふうに公社からは聞いております。
(中原ひろみ議員)
想定外のカッター損傷、破損であります。ということになりますと、これはまた新たな費用がそこに出てくるわけでありますが、その費用は一体幾ら掛かるのかと、刃を直したりです。今また新たにボーリング調査なんかもされているわけですし、そういう原因分析の費用も掛かるだろうということは想像に値するわけでありますが、この費用は幾ら掛かるのか、それから費用はどこが負担するのか。事業者が負担するのか公社側か、また市民への負担となって返ってくるのか、その御判断ですよね。どこが負担するのかというのは、どういうふうにして決まっていくのでしょうか。
(高速道路整備担当課長)
補修に係る原因分析の調査も含めて、そういった費用の負担につきましては、損傷の原因分析の結果を踏まえ、公社とJVで協議されるものというふうに承知しております。公社からは、今現在の契約書の特記仕様書に記載のリスク分担に基づき、費用負担者を決めることになるというふうに聞いております。
(中原ひろみ議員)
契約書に特記部分があるということですが、その特記がどんなふうなことか、何が書いてあるのかということなんですが、例えば公社が負担するという場合はどういうときなのか、例えば事業者が負担するという場合はどういうことなのか、少し説明いただければと思うんですが、お聞かせいただけますか。
(高速道路整備担当課長)
先ほどの特記仕様書に書いてあるリスク分担でございますけども、例示でいたしますけども、このリスク分担の土質の項目におきましては、岩の硬さが公社側が設計条件として提示した強度を上回る状況が確認された場合以外につきましては、掘削に係る追加費用や補修については受注者側が負担するということになっております。
(中原ひろみ議員)
要は、今のボーリングで当初の仕様よりも岩が硬かったといった場合には、公社側の見積りが甘かったと言いましょうか、岩質のことについて調査不十分ということで、業者側に責任はないので公社が負担するということになるということなんでしょう。
それで考えてみるに、事業者の負担よりも公社が負担するようになることが大きいんではないかと想像するわけですが、この費用については幾らぐらいになるのかといっても、なかなか今、調査分析の途中ですから難しいのでしょうが、修理期間ですよね。先ほども言いましたが、めどが立たないとおっしゃいましたが、いつまでこの工事を止めとくんですか。私たちは、もうおやめになったらいいと思うんですけど、事業そのものを。広島市としては、これは始めたんだからやろうということなんでしょう。だけど、どんどん止めていれば止めた間だけ工事が進まなくて、供用開始日に間に合わないというふうに思うわけで、修理期間というのはどれぐらいになるか。要するに、いつ再開させようと思ってらっしゃるのかというのを聞かせていただけますか。
(高速道路整備担当課長)
先ほど申し上げたとおり、現在、JVにおいて調査分析と補修に向けた現場作業を進めているところでございます。こうした結果を踏まえて、JVと工事再開に向けた協議を公社において進めていくというふうになると考えております。
(中原ひろみ議員)
分かりました。期間はいつまで止めるか分からないということで再度確認をしたということになるんでしょうか。修理開始期間も分からないと、分からないずくめでこの事業は進んでいるということを言わせていただきたいと思うんです。
それで、この工事は二葉山トンネル建設工事差止め裁判というものがあった事業であります。その裁判の中で原告側が、稲荷山というのが京都にあるようですが、そのトンネルの掘削工事、やはりシールドマシンで行われましたが、掘進不能となったという事例を挙げまして、二葉山でも同じような事態になるんじゃないのかというふうな指摘をされたことがあります。その指摘に対して公社は、そんなことはないというふうに否定をされております。
これは裁判議事録、これは副本コピーでありますけれども、平成25年に第262号証という形で陳述がここへ出ております。要約を言いますと、公社の言い分ですが、二葉山トンネルが通過する岩質は強固な岩盤だと。花こう岩特有の節理も余り発達していないと。軟質化した破砕帯もない、活断層もないということで、掘進不能となることは考えられないと言ってこの事業を始めたわけでありますけれども、実際は今事実が物語っているように、原告が指摘したように前へ進めなくなってしまったということであります。そうなりますと、裁判での公社の回答は間違っていたということにならざるを得ないわけでありますが、この点について市の見解をお尋ねします。
(高速道路整備担当課長)
裁判におきまして、原告側が稲荷山トンネルの事例をもって、シールドトンネル工事が地盤沈下をもたらす危険な工事であると主張したことに対しまして、稲荷山トンネル工事の当該区間において地表面沈下が発生していないこと、稲荷山のシールドトンネル工事と高速5号線の工事においては岩質が異なることなどによりまして、公社としては原告側の主張に対し、高速5号線のシールドトンネル工事においては同様な事象が起きないと反論し、裁判につきましては、昨年1月31日に広島地方裁判所から原告側の請求を棄却する判決が言い渡されたところでございます。
(中原ひろみ議員)
何も思わないということです。今、事実をおっしゃっただけであります。私の質問の繰り返しを言われてもこの質問の意味がないんですが。
要は、何を言いたいかといえば、地元が心配したとおりになってしまったということであって、それはすなわち公社への不信が募ったと、大きくなったということにほかなりません。地元が反対をして裁判までした事業で、そこを強行突破して、裁判でも勝ったということでこの事業を進めたわけですが、実際にはシールドマシンが損傷して、硬い岩があったんでしょう、多分。だから根元から、ただ刃がころっとこげたんじゃなくて、根元からばきっと折れたということですから、これは相当何かそこに刃が折れなければいけないぐらいの理由があったということにほかならないわけでありまして、裁判記録で公社がおっしゃった、活断層もない、破砕帯もない、大規模な断層もないという、ないない尽くしのこの論調は間違いであったということであります。これは当然、事業者はこのことを指摘して、事業者には罪はないと、全てこの破損したマシンの修理などについては、これは公社が持つべきじゃないかと言ってきます。そんなふうに私は思います。
それで、不信なと言いましょうか、不安な事態になって住民側は、今、2.5ミリメートルでしたっけ、沈下したら買い取りますとか、いろんな事業再開に当たってのお約束事がありましたけども、こういうこともごまかされてしまうんじゃないんかと。公社に対して裁判でもうそをつくぐらいだから、住民側なんかもうちょちょいのちょいでごまかされてしまうんではないかという不安をお持ちです。それから今、泥水を抜いていらっしゃるということなんですが、水を抜いたりしたら沈下するんじゃないかと私なんかは思うんですが、その辺の住民不安も多数ございます。またマシンが破損して、また新たな費用を負担するんじゃないかという、次々にいいことは想像できないわけであります。
こういう状況の中で工事を着工するめどは今ないようですが、着工するに当たっても住民に説明なしには、勝手には進められないと思うんですが、今後、住民にはどのような説明をされるのかお聞きをいたします。
(高速道路整備担当課長)
公社ではトンネル掘削の一時中断のこの状況につきまして、二葉の里地区については、安全・安心対策協議会のメンバーとなっている町内会を含む住民代表の方々に、また牛田地区につきましては、昨年8月26日に開催したトンネル施工管理委員会に先立ち、住民代表として意見表明の場に出席された方々それぞれ個別に、シールドマシンの損傷についての公表に合わせて説明をさせていただいているところでございます。
今後、住民への説明をどうするのかということでございますけども、これは公社において、今、原因分析と補修方法について検討を進めているところでございまして、これがまとまった段階で適宜、住民の方々に不安を与えないように説明されるものというふうに考えております。
(中原ひろみ議員)
説明は不可欠だと思いますが、今日までに何日止まっているんですか。
(高速道路整備担当課長)
ディスクカッターの破損が発見されたのが昨年の12月10日でございます。今日までの段階で42日間停止していることになります。
(中原ひろみ議員)
42日、1か月半程度止まっていて、先ほどの質疑でもまだまだ調査分析中で、いつ事業再開するめどもお持ちでないということですから、いつまで止まるか分からないということです。そうなりますと、やっぱり工程そのものも見直さなきゃいけないと思うんですが、今、住宅の下を掘るときには事業を24時間昼夜せずに、8時間だけにしますみたいなお約束事があると地元の人に聞きましたが、こういうものを見直していくということになるんでしょうか。
(高速道路整備担当課長)
8時間、昼間の作業だけとお約束しているのは、牛田東三丁目との調停においてでございますけども、これについては、基本的には、調停でお約束させてもらっているとおり作業を進めたいというふうに考えております。
(中原ひろみ議員)
ということは、供用開始が延期されざるを得ないというふうなことになるんだというふうに認識をしております。
それで今度、かねてから問題の事業費の増額でありますけれども、12月議会でも私は質疑をいたしましたが、何も分からずずくめでした。分かったのは第三者委員会が開催されるということでありましたけれども、この第三者委員の開催状況等、何を審議されているんですか。3月末まで掛かるみたいな話ですけども、そんなに掛ける必要もないし、一番聞きたいのは、一体事業費は幾ら増額になるんだということでありますよね。この点について、今日改めてお聞きしたいんですけども、教えていただけますか。
(高速道路整備担当課長)
第三者委員会につきましては、これまで4回開催されておりまして、現在も審議は継続されております。今後、公社から委員会の取りまとめ等について報告があった際には、速やかに議会へ説明させていただくこととしております。
それと、先ほど委員の方から工程が遅れるというような御指摘がございましたけども、現在中断している掘削工事につきましては、原因の分析と補修方法等の検討を今公社で進めているところでございます。公社の方からは、その補修方法等まとまり次第、報告を受けることになっておりますけども、基本的に全体工程の中でこの中断期間については調整し、遅れないように努めたいというふうに公社からは聞いております。
(中原ひろみ議員)
それは無理でしょう。42日間も遅れて予定どおりにできるというんであれば、最初の工程表がおかしいんじゃないですか。早くできるものを長々とやったいうことになるじゃないですか、おかしいです。
次いきますが、事業費は今おっしゃられませんでした。第三者委員会は4回やったということですが、第三者委員会いうのは、200億円の増額分が幾らだったらいいのかというのをジャッジする機関じゃないんだと。事業者と公社との合意、どこで認識のずれが出たのかというのを調査するということなんでしょう。何でこれ、4か月も掛かるのかというのが意味が分かりません。
事業費が分からないとおっしゃるんで、ちょっと聞くんですが、今、75メートル掘ってるじゃないですか。75メートルのトンネルの内壁はセグメントがないと言いながら、もう既にセグメントを付けてらっしゃると思うんですが、今まで何枚のセグメントがここに使用されてるんですか。
(高速道路整備担当課長)
現時点におきまして、設置済みのセグメントにつきましては、円筒状に組み上がったものが57リングでございます。1リングは10ブロックのセグメントで構成されておりますので、ブロック数にしますと570ブロックということになります。
(中原ひろみ議員)
75メートルで570ブロックですから、1,400メートル掘るんですから、あと1,325メートルは残ってると。だから1,325メートル割ることの75掛ける570ですか、算数すれば幾らのセグメントブロックが必要かというのは分かるわけで、セグメント1枚当たりの単価を掛ければ、そこへおのずとセグメントの費用は出てくると思うんですが、それでどうなりますか。
(高速道路整備担当課長)
工事費につきましては、契約当事者である公社とJVで協議している段階でございまして、これにつきましても、内容がまとまり次第、直ちに県市に報告があるということでございます。
(中原ひろみ議員)
なぜ事業費を隠さなければいけないのかというのがよく分かりませんよね。1,325割る75掛ける570です。あと単価を掛ける、ですよね。それ出てくるじゃないですか。それぐらい言ったって別に誰も文句言わないです、実際のことなんだから。どうして増額分が言えないのか、私はよほど大きな金額なんじゃないかと思わざるを得ません。1億円、2億円だったら1億円ですとか2億円ですとかおっしゃるんだと思うんだけど、多分ちまたでとんでるのは、今の200億円分ぐらいは要るんじゃないかみたいな話も出ております。大変市民の中では、この事業は不信も極まりない事業になっております。
公文書開示請求をしましたけども、ことごとく真っ黒で糊を貼ったような書類が返ってきました。こんなふうに書いてある。競争上不利益を与えるおそれがある、よって公表できない、不当に県民の間に混乱を生じさせるおそれがある、公社の事業の適正な遂行に支障を及ぼす。全くこれは理由になっていないですよね。混乱してるのは市民の方です、何もおっしゃらないから。事業の適正な遂行に支障を及ぼす。自分たちが適正な契約をしてなかったから、こんなややこしいことになってるんでしょう。自分たちがやったことじゃないですか。自分がやっておいて、何か市民が混乱するとか、こんなの訳が分かりません。本当にこの事業は、言葉が悪うございますが、ここまでいろんなけちが付いたというふうな、市民からはやめてくれと言って裁判を起こされる、それでもやったらマシンも壊れちゃった、契約に材料費が入ってなかった、もうこういう事業は前例がないんじゃないでしょうか。
それで、最後になりますけど、広島市はこの事業を最初にやるときに費用対効果というのを出されていたと思いますが、費用対効果というのはどれぐらいの数値でしたか。
(高速道路整備担当課長)
平成28年度だったかと記憶しておりますけども、事業再評価委員会において算出した高速5号線の費用対効果の数値につきましては、ビーバイシーとして1.01ということでございます。
(中原ひろみ議員)
1を下回ると、もう事業をやる意味がないということになるんだと思うんです。1.01ですから限りなく、皮1枚どうにか費用対効果があるんだということに調整をされたのか数字のマジックを使われたのかよく分かりませんが、1.01になっているということですが、今言ったように、事業費が足らないと、材料費が入っていないと。セグメントの材料費が主になるわけですが入っていない。それから、今回のシールドマシンの損傷、破損による新たな修理費用、これは想定外だったと。ダブルで高速5号線トンネル工事は増額をするということになりますと、誰が考えても1.01は下回らざるを得ないというふうに思うわけです。
市として今後、事業者が幾ら費用を増額してほしい、修理も幾らぐらい掛かりますとおっしゃったときに、再度費用対効果を検証して、この事業を進めてやるべきなのか止めるべきなのか判断をすべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
(高速道路整備担当課長)
高速5号線の全体事業費につきましては、今回の事案にかかわらず、公社において適宜精査を行っているところでございます。結果として増額が必要となった場合には、有料道路事業費の採算性の検討を行った上で、県、市、公社で対応について協議することになろうかと思います。先ほど委員御指摘の費用対効果につきましても、併せて検討していくことになるというふうに考えております。
(中原ひろみ議員)
これで終わりたいと思いますけれども、市民にはきちっと適宜に、最終的な結論まで出ないと、一言も説明できないという姿勢は駄目です。やはり中間報告としてきちっと議会に、今こんなふうな状況で、こういう課題があって、こんな対応をしようと思ってますということを説明すべきであるというふうに思います。
本来であれば、2017年2月に事業者から事業費が足らないんですと最初の申出があったときに、なぜ議会に説明してなかったのか、市民に公表しなかったのか、これは本当に広島市として、公社として、私は許せない態度だと思います。それ以後、4回事業者から増額要求が出ている。協議はされております。21回も協議をしたのにもかかわらず、事業費がどれだけ要るかというのも分からないなんていうのは有り得んことじゃないですか。これだけの事業費が要るからどうにかしてくれというのが普通、折衝の場では話になるんでしょう。額が分からんけどとにかく上げてくれと言うんだったら言い値じゃないですか。
最後に聞きますが、この事業費の増額、事業者の言い値でやろうというふうに思ってらっしゃるの、それだけ確認して終わります。
(高速道路整備担当課長)
今回のシールドトンネル工事の契約の金額につきましては、現在、公社とJVで協議は行っているところでございます。その中で、公社からはまとまり次第報告を受けることになっておりますけども、当然、我々としてもその結果、契約額の妥当性、公共事業としての適正な額かどうかというところはきちっと説明を受けたいと考えております。