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(近松さと子議員)
今回、追加で提出された補正予算について質疑をおこないます。
これは、11月に、新型コロナの影響に対する経済対策の一部として閣議決定された子育て世帯への給付金10万円のうち5万円を先行給付するというものです。現在、国が残り5万円をクーポン給付にする方針を示したところ多大な事務費がかかることから国民的な議論が巻き起こっています。国が示すクーポン給付の事務費は967億円といわれ、現金給付の事務費280億円の3倍の規模です。合わせれば1200億円となり、子育て世帯への給付事業費総額の1割にのぼります。
国は、閣議決定で「地方自治体の事情に応じて、10万円の現金給付も可能とする」と明言しており、それならばと政令市では大阪市や岡山市が10万円すべて現金給付を検討するなどの動きが起きています。そこで、お聞きします。
本市では、5万円の現金給付の事務費を9700万と見込まれており、単純に計算すれば、クーポン給付の事務費は、約3億円程度必要になります。現金給付だけなら約3億円にものぼる多大な追加経費は不要になりますが、どのようにお考えですか。
(こども未来局長)
国が補正予算で計上している事務費については、過去の類似事業と比べて過大な水準ではないという見解を示しているところですが、現時点で、国からクーポン給付の詳細な内容が示されていないため、本市の事務費は算出していません。
(近松さと子議員)
また、新型コロナの影響を受けている子育て世帯を支援するというのなら、クーポン給付より速やかに届きかつ使いやすい現金給付が望ましいのではありませんか。
(こども未来局長)
さきほど桑田議員にも御答弁申し上げましたが、クーポン給付については、来年賽の卒業・入学・新学期に向けた支援とされているものの、子育て世帯に届くまでに一定の時間を要することや、現金と比較すると利用者の手間がかかること、また、多額の事務費を必要とすることなどが懸念されています。
今後、国からこうした懸念を解消するような仕組みが示されるかどうかを踏まえ、事業趣旨に沿って、子育てに係る商品やサービスを確実に届けられるというクーポン給付の利点や、また、国が補正予算成立後に示す予定の現金給付が許容される基準や給付時期、事務費、事務負担等を考慮の上、本市として総合的に判断したいと考えています。
(近松さと子議員)
さらに、自治体は、年度末の3月に向けて繁忙期となります。新型コロナの感染対策に追われ、3回目のワクチン接種事業も始まります。こうした中で、あらたなクーポン給付の業務負担についてどのように考えておられますか。
(こども未来局長)
クーポン給付を実施する場合、クーポン券の印刷・発送、クーポン取扱サービス提供事業者等の募集、住民からの問い合わせ対応等、短期間に新たな事務が必要となり、事務負担が大きくなることが想定されます。
このため、指定都市市長会を通じて、地方自治体に過度な事務負担が生じることがないよう、国の責任において効率的な事業スキームを明示することを要望してまいります。
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