議会での質問・答弁

2021年01月21日

2021年1月21日 経済観光環境委員会 藤井とし子議員

報告 勤労青少年ホームに係る今後のあり方の検討結果について

(藤井とし子議員)
 数点お聞きしたいんですけども、今回この青少年ホームが、これが時代が変わったと、役割は終わったというような検討結果で、廃止の方向を出されたということなんですけども、幾つか聞きたいんですけども、今若者の状況っていうのはどうなんだろうかと、いろいろ考えてみますと、今子ども食堂が全国でも大変たくさん実施されていますし、学生の食料支援、特にコロナ禍で全国でいろいろやってるんですけども、学生さんがもう食料支援に並ぶという、それぐらい、今学生さんも、そして非正規の雇用で失業となった方も本当にたくさんいらっしゃるわけです。非正規の方は低賃金で働き、孤立化されているわけで、こうした人たちが本当に、青少年としての健全な育成、また福祉増進を図ることを目的としてできている青少年ホーム、この役割というのは、むしろ今すごく大きくなっているのではないかというのを思うわけです。取り分けスポーツ、音楽、文化的サークル、家ではできないことができる場所っていうのは本当に貴重だと思うし、ダンスとか、歌とか、趣味だとか、そういう余暇を持つためには、本当に無料で利用できるっていうこの場所というのは、本当に貴重じゃないかと思うんです。そういう点で、社会情勢の変化と言われているんですけども、この検討の中で、そういう今の若者の置かれている状況っていうのが議論になったのかどうか、その点教えていただけたらと思います。

(雇用推進課長)
 若者の雇用対策ということで答弁させていただいたら、委員のおっしゃるとおり、新型コロナウイルス感染症の影響によっても、新規学卒者を含めた若者を取り巻く雇用情勢というのは大きく変化しております。就職氷河期世代への支援も含めて、雇用に関して不安を抱えている若者に対し、相談から就職後のアフターフォローまできめ細やかな伴走型の支援について、現在検討を進めているところです。現在行っている若者の雇用に関するミスマッチを防止し、地元企業への就職や職場定着を促進する有給長期インターンシップ事業、正規雇用化や職場定着などに取り組む地元の中小企業を対象とした研修会や無料相談会、職場環境の改善に必要なコンサルティング経費の補助などを行う働く女性、若者のための就労環境の整備の推進事業と併せ、総合的に若者の雇用対策を今後も推進していきたいと考えております。

(藤井とし子議員)
 雇用の問題で言えば、キャリア相談の中の一つだと思うんです。そういう意味じゃ、今、福祉という面が要らなくなったとは思わないんですけども、そういった点はどうなんでしょうか。先ほどの若者が置かれている中で、本当に文化的な活動ができる場所っていうのは非常に少なくなっている。お金を出せば民間の所へ行けばいいっていう発想で今この案が出てるんじゃないかと思うんですが、無料っていうところが非常に重要な若者支援、健全育成につながるこの場所の意味があるんですが、そういった点は議論されたのかどうかっていうのをお聞きしたいんですけども。

(経済観光局次長)
 委員おっしゃいますのは、単なる雇用の面ということだけではなくて、幅広く福祉的な意味での、先ほど子ども食堂のようなこともおっしゃったかと思うんですけども、確かに若年層のいろんな貧困の問題であるとか、福祉的な施策の必要性っていうのはあろうかと思いますし、そういったことは市の一つの課題として今後も考えていく必要はあると考えております。
 ただ、先ほど御説明いたしましたように、この勤労青少年ホームというものの設置目的、設置の背景、経緯というものが、昭和30年代、40年代の集団就職を背景といたしまして、勤労している、若くして働いている世代の、特に地方から都会に出てきて、親元を離れてというような状況の中で、そういった福祉施策も必要だということで始まったということは御説明したかと思うんですけれども、そういう社会情勢は少なくとも大きく変わっているということでございますので、あくまでも勤労青少年という、もともとあった勤労青少年福祉法の対象としている者に対する、当時考えられていた福祉施策としての役割は終わっているというふうなことで、この度の方針を出したということでありますので、御理解いただければと思います。

(藤井とし子議員)
 そういう役割が終わったということを言われるわけですけども、逆に役割が非常にいろんな他の意味ではあるんじゃないかと思って報告を聞きました。
 今、若者の居場所づくり、これまでも全国でもいろんな取組をされてます。中高生を中心として、福岡市でも若者のぷらっとホームサポート事業というのが調べても出てくるんですけども、気軽に立ち寄れる、自由な時間を過ごすことでいろんな人と相談したり、体験活動ができる、若者の自立支援、社会性の醸成と健全な育成を図るための居場所、こういう場所づくりも全国的には進んでいる中で、広島市内でこの三つの施設の廃止をしていくっていうのはちょっとどうかというふうに思います。
 それと、具体的に聞いていきますけども、安佐勤労青少年ホームですけども、これは一般利用もあると思うんですが、一般利用は具体的にどんな利用が多いんでしょうか。

(雇用推進課長)
 安佐勤労青少年ホームの一般利用については、その約7割がテニスや卓球といったスポーツでの利用となっています。スポーツ以外で多いのはダンスや音楽、フラワーアレンジメントなどの活動場所としての利用が多くなっています。

(藤井とし子議員)
 会員じゃない人たちが利用されているということです。
 それで、地域にとってこの青少年ホームっていうのは逆の意味で非常に活用されているところだと思うんですが、もう一つ、避難場所としても役割を果たしていると思うんですけども、これは今後どういうふうにしようとされているんでしょうか。

(雇用推進課長) 
 安佐勤労青少年ホームは、現在、広島市地域防災計画において、洪水時等の避難場所となっており、土砂災害の発生が見込まれる場合は使用できない避難場所となっています。危機管理室に確認したところ、安佐勤労青少年ホームのある大町小学校区には安佐勤労青少年ホームのほかに7か所の指定緊急避難場所があり、災害時にはまず大町小学校体育館を避難場所として開設し、その後は必要に応じて、順次、ほかの指定緊急避難場所を開設することとなります。安佐勤労青少年ホームの閉館後の指定緊急避難場所の取扱いについては、地元自主防災会の意向等を踏まえて検討することになると聞いております。なお、安佐勤労青少年ホームは、近年避難場所として開設されたことはありません。

(藤井とし子議員)
 地域にも本当に長年あって利用もされている、若者からも利用があるという中で廃止していくというのは非常に大きな衝撃があると思うんです。そういう意味じゃ、住民の声とかを当然聴いていらっしゃると思うんですけども、利用している人たちの声は、この検討の中では聴かれたのかどうか。それと、この地域住民からの聞き取りなんかも行ってからの結論なんでしょうか。

(雇用推進課長) 
 閉館の方針を決定する前に、閉館をする予定ですがということでの問合せというか、そういうことはやっておりません。

(藤井とし子議員)
 じゃあ、これは今から廃止しますということを説明をしながら周知していくという、そういう段階かとは思います。報告でもありましたが、平成17年に廃止・転用の方針を決定した時には、会員からの強い存続要望が出て、当面の間存続させるという方針を決定されたというふうに書いてありますので、本当に当事者抜きにこういう結論が出るというのはちょっと、今から是非聴いていただいて、もう一度よく検討していただけたらというふうに要望して、意見を終わります。

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