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第128号議案 令和2年度広島市開発事業特別会計補正予算(第2号)
第136号議案 権利の放棄について
討論 第121号議案、第128号議案、第136号議案について
セーフティネット住宅の対象者の拡充についての報告に対する質疑
付託案件外 高速5号線建設工事の本年度の進捗についての報告に対する質疑
(中森辰一議員)
二つの議案について質疑をします。まず128号議案についてです。昨日の本会議での質疑の答弁についてですが、敷金を返すために48億円をそっくり新たに借り入れなければならないという問題がありました。この敷金の問題は、20年後に賃貸の契約更新をする際に、こうした大きな借入をすることは当初の事業計画から予定していたのかどうか、また、この事業計画を議会に説明する時に、20年後には返却敷金の借り入れが必要になると説明をしたのかどうか、改めて教えてください。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
まず今回新たな契約に伴い敷金を48億円ほど返還することになるわけですが、平成17年度の経営改善スキーム策定時において、この資金を返すという部分については説明はなかったと承知しております。
それから、もともとこの敷金を当初の事業計画において資金計画に組み込んでいたかということについては、その資金計画については入ってなかったということです。
(中森辰一議員)
こういう事態になることは、当初は計画に無かったし、そういう説明をしていなかったし、その途中で市から貸し出しをする、会社が市から借り入れをする時にもそういう説明はしていなかったということだと思います。
もう一つは、金融団から、会社の信用を市が補完すれば、有利な条件で新たな資金融資と返済条件見直しが可能になることを提案されたと述べていました。この提案がなかったらこれから先はどういう方策を考えていたのか教えてください。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
今回福屋との核テナントの契約が20年で終わるということを踏まえ、今後広島駅南口開発株式会社としてエールエールA館はどうあるべきか検討してまいりました。そうした中で、平成11年から開業しておりますが、その時にも金融団から融資を受けたり、資本も出して頂いておりますので、そういった中で広島駅南口開発株式会社は今後のあり方について金融団と検討したものです。
その結果、広島駅南口開発株式会社が館内通路やペデストリアンデッキなど新たな活性化に取り組む、その中で福屋と引き続き20年間契約を行うことが、A館にもっと賑わいを持たせるには必要だということで、金融団から、今回にかかわる資金について、市の保証があれば今の経済の要件の中で有利な条件で貸し付けができるという提案があったものです。
(中森辰一議員)
引き続き福屋とさらに20年間契約を続けることが、経営を維持していくために必要だというのは分かるんですが、福屋との契約が継続しないという想定というのはあったんでしょうか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
今回福屋との当初の契約が終了するにあたり、広島駅南口開発株式会社としては今後のA館のあり方を検討しております。その中で、引き続き福屋と今後のA館の店作りをやっていくかどうか、これと合わせて他の核テナントさんとの契約はいいのかということで、核テナントのリーシングというのをやっています。
今後の店作りを考えた中で、他の核テナントよりも契約条件で有利だという結論に至りまして、福屋と引き続き20年間契約するということになっております。
(中森辰一議員)
もし福屋との契約を解消する、つまり更新がなされないということになった場合は、48億円どころじゃなくて70数億円だったと思いますが、その敷金も返却しなければならなくなるわけですよね。そうすると、そのためのお金はどう算段する考えだったんでしょうか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
福屋との今後の契約がない場合は、預かり敷金全額79億円ぐらいですが、これは返す必要があります。ただ今回、広島駅南口開発株式会社と金融機関の中で、他の核テナントも検討し、福屋と引き続きということで結果としてそういう形になっております。
金融団と広島駅南口開発株式会社が検討された中で、今回のスキームによる返済計画ということになっております。
(中森辰一議員)
そもそも第3セクターですから、この事業は出資した企業と広島市との共同事業ということになります。そうすると、広島市もそうですけれども、資金を百何十億円という形で出して、まだそれだけ貸付金が残っているわけですが、そういう金融団、民間企業にしてみれば、やっぱり引き続き福屋と更新契約をすることは必須条件だということになるわけですよね。他の選択肢はおそらくなかったと思いますがその点はどうですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
今後を考える中で、他の核テナント、当然今の核テナントの福屋とも交渉を続けたわけでございます。そうした中で結果として福屋との契約を踏まえての、今回金融団とのスキームを示していますが、仮に福屋でない場合は、またそれに基づいたスキームを検討する必要性があったのだろうと思います。
今回は、福屋との今後の契約ということで、今回金融機関と検討したスキームについてお示ししているところです。
(中森辰一議員)
福屋はあの建物を使って20年事業活動をしてこられた、で、福屋としてはこれからもその事業活動を続けていきたいという意向があったということだと思います。
ただ、お金を貸し出している金融団にしてみれば、福屋以外の契約先というのは考えにくいことでありましょうし、そうなった場合は、福屋との契約よりも不利な契約を強いられる可能性もあったかもしれません。そういう点で言うと、やっぱり引き続き福屋と契約更新をするのがベストであったと思います。すると、今回の48億円の敷金の返却も、これからも事業を続けていく上では必須条件ということだったと思います。
これは広島市にとってもそうだけれども、未だ百二十数億円貸付金が残っている金融団にとっても、当然必須条件であろうと思うわけです。
そのことを踏まえて質問を続けますが、今回の問題があって、改めて広島駅南口開発株式会社の経営報告をちょっと見てみたんですけども、非常に簡単な報告ですが、前の年度、平成31年度とその前の年度、平成30年度の二か年分だけですけれども、一番中心の賃貸事業収入が一年間に1億9000万円も減少しております。その結果、純利益が1億2000万円余り減少しておりまして、約2億円にまでなっています。さらに、今年度令和2年度分の事業計画書を見ますと、売上高は約5千万円減っていて、純利益は約1億5000万円に減少するという計画になっていて、まあじり貧です。この3セク会社の収入の基本は、この賃貸事業収入になっているわけですけれども、福屋との賃貸契約が継続しているわけですから、何が問題で1年間でこんなに売り上げが落ちたんでしょうか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
まず、平成30年と平成31年度の決算の差が1億円あまりということにつきましては、事業収益の大部分は核テナントさんとの契約料と、その他駐車場収入等も大きくありますけれども、今回広島駅南口開発株式会社は福屋と平成11年から契約を結んでおりまして、20年間ということになっておりました。
そうした中で契約が終了する平成31年4月の前の30年度に、今広島駅周辺地区が目まぐるしく変わっている状況を踏まえて、今後の新たな契約について検討を進めていきましょうということで、平成30年度に本契約を2年間ほど延長するという覚書を結んでおりました。その中で、賃料の基本となる土地の価格の下落等もある中で一時的に賃料収入を減額するというようなことも行っておりました。そういったことを踏まえて、事業収入が落ちているというのが要因の一つでもございます。
それと今年度令和2年度の事業計画が前年と比べても少ない事業収益計画となっていることについてですが、計画は前年の2月3月の時期に立てるのですが、すでにコロナによる影響等がありました。それを見込んで、通常よりも減額した事業収益としております。
(中森辰一議員)
平成30年度よりも以前については、福屋からの賃料収入というのはずっと一定していたということでよろしいですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
福屋の賃料は固定賃料で平成11年に決定されています。平成17年のスキームを建てた時に10%を減額するということで議会にスキームを提示しておりまして、それに基づいて減額はしております。
(中森辰一議員)
20年間ずっと一貫して同じ賃料であったわけじゃないんですね。平成17年のことはちょっと記憶にないですが、一番当初に比べると、平成17年以降は賃料が10%減っていたというわけですね。でもその頃は、まだ黒字にはなってない、黒字になったのはつい最近のことですかね。先ほどはコロナの影響ということも言われましたが、賃料収入とは別に附帯事業収入っていうのがあるんですよ。
これが売上高の今年度分令和2年度分の見通し、計画では売上高の減少につながっていて、それがストレートに純利益の減少につながっているということになっていますが、これがコロナの影響だということなんですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
令和2年度の計画においても附帯事業収入、駐車場収入が主で、これについてもコロナの影響により利用者の減が見込まれますので、減額を予想したものでございます。
(中森辰一議員)
これから先のことですが、前回の建設委員会の報告の中で、令和5年からは金融団への返済額を3.9億円から7.9億円、切り捨てがあるんでしょうから多分倍額になるということだと思いますけども、つまり3.9億円程度が毎年の固定的な経費として増えるということになっていたわけですよね。しかし、平成30年度の報告でもすでに純利益は3億2000万円に減っているわけですから、要するに予定通り3億9000万円も返済額を増やすことは不可能という結論になったということではないかと思うんですが、その点はどうですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
平成30年度にかけて純利益は下がっておりますけれども、核テナントの賃料は一部部分的には下げた経緯がありましたが、この賃料が続くものとして、令和5年度も平成17年スキームですけど、現行の7.9億円になっても払えるとしての計画になっております。
(中森辰一議員)
契約を更新をすることになるその2年前でしたか、その土地の価格に合わせて賃料を減額したということですが、そういう見通しを立てることができなくなったから、福屋との賃貸契約の賃料がずっと続くということを前提として、令和5年からは返済額を2倍にするという計画になっていたということなんでしょうか。もう一度確認します。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
平成30年の覚書を締結した時に賃料を下げております。これは現在提案している賃料まで下げたものではなくて、傾向的に福屋が平成11年から20年間ずっとやっていく中で、これまで従前の賃料を払って頂いておりました。
そうした中で、明らかに地価の方がまだ当時よりは下がっていたということを踏まえて、部分的に今度契約しようとする額ではなくて、現行の平成11年から続けていた額よりも少し下げて、広島駅南口開発株式会社としては今後令和5年度から返済額が上がりますけれども、払える範囲で賃料を下げたというものです。
(中森辰一議員)
そういうことではなくて、土地の値段に合わせて覚書でもって賃料を下げたということもあるかもしれませんが、そもそも当初の計画では令和5年から返済額を2倍にするという計画になっていたんですよね。
それは福屋からの賃料が20年後、契約更新以降もほぼ同じ額で推移すると見込んでいたということですねと聞いているんです。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
その通りでございます。
(中森辰一議員)
20年後どうなるかということをきちんと見通していなかったということになりますね。だから今回契約更新をする段になって、これはとても計画通りに返済はできないということで見直しをしなくてはならなかったということになるわけですよね。
そうすると、つまり当初の計画は見通しが甘かった、結局破綻した、失敗だったということになるんではないかと思います。それは認めないといけないと思うんですけども、その点はどうなんでしょうか。
それから本会議の質疑の答弁でも、今日の説明でも、新たな枠組みになると5、6億円の償却前利益を出せるということが書いてあり、健全経営になるという説明だったんですが、償却前利益というのは非常にわかりにくい、紛らわしい説明だと思います。
新たな枠組みになった時の毎年の純利益はどの程度見込んでるのか。その2点お聞かせください。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
今後の純利益の見通しですが、償却前利益5から6億円というのは、広島駅南口開発株式会社が間違いなく年度にキャッシュとして確保できる額というものを示しております。
純利益は現状の2億数千円から3億円ぐらいの間を当初は維持しながら、今後返済等が進めば当然元金が減っていくことに伴い金利負担が下がっていきます。費用負担が少なくなるので純利益も上がってくるというスキームを作っており、金融団とも調整しています。
(中森辰一議員)
当初の事業計画自体が見通しが甘かった、失敗であったと認めるかどうかということも聞いてます。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
当初の計画、平成17年に作ったスキームについては、今後の賃料が確保できる範囲内での会社経営が成り立つということでした。今回新たな契約者も福屋ということになりましたが、必要な取り組みとして今回行っており、当時想定できたか、失敗だったのかということは想定の話ですからお答えは出来かねます。
(中森辰一議員)
今回、広島市として当然得られるべき利益を放棄するという議案も出ています。それから広島市に返却されるべき貸し出したお金も、およそ40年先に繰り延べになります。つまり市民にとっては不利益なことです。今そういうことになっているのに、失敗だった、見通しが甘かったという問題点をきちんと認めようとしないというのは、今回の委員会の審議として簡単に認められないと思います。そこをきちんと認めたうえで議論していかないといけないんじゃないんですか。局長はどう思われますか。
(都市整備局長)
なかなか難しい判断だと思います。再開発事業がそもそも一番最初に始まった時点の平成11年の頃からこの会社はできた頃からの話からすると地価もだいぶその後はびっくりするほど下がるということもございました。その後地価の下落はご承知の上でだいぶ落ち着き、今のところ若干横ばいから逆に広島駅周辺だとちょっと上がってるかというような状況になってます。
一番当初の状況から見るとやはり予想もしなかった状況になったということもあったと思うんですけれども、平成17年のスキームから考えますと、その時に考えた計画に基づいて現在返却も進めていて、その通りの状況になっています。ただ確かに借入金の返済の状況、これから福屋との間でどれくらいリース料が出るるのかというところの設定の仕方等についてはその時々の状況に応じてやる必要が出てくると思います。平成17年のスキームを間違いだったのかと言われると、そうではないと理解はしておりますけれども、現状を正確に把握した上で、引き続きこの状態の中でこれから先どうしたらいいのかを考えた時に、今金融団の方からご提案いただいたいただいたスキームを踏まえて、今回提案してるような形でやることが一番いいのではないかということで、上程させていただいている議案となったということです。
(中森辰一議員)
エールエールA館を運営していくにあたって福屋にはずっと頑張っていただいたと課長からも説明はありましたが、すでにバブルがはじけて、土地の価格はずっと下がり続けている最中に行われていた事業ですよね。そうすると、将来的に賃料を大幅に下げなければならない可能性は当然考えられる話だったと思います。
そういう点では、20年間も同じ固定賃料で、途中で10%下げたという話がありましたが、その時は我慢してきたということなのかなとも思います。でも、これから先土地の価格はどうなっていくかということも見通したうえで、こういう事業は勧められなければならなかったと思います。20年経った以降もその土地のその時の価格を基準にしながら事業計画を立てて行ったということ自体に根本的な誤りがあったんじゃないかと私は思います。ですからやはり見通しが甘かったということは認めざるを得ないと思います。
先ほど純利益がこれぐらい上がるんではないかとおっしゃっていましたが、本当にそうなるのかどうかはわかりませんよ。建物自体もこれから老朽化していきます。それに伴っていろんな費用もかかります。二十何年前の建物ですから、今後耐震化など維持費修繕費が増えてくる可能性もあります。そこら辺も見込んだ上で計画立てて頂かないと困ります。
そうでなければ、こういう長期間何十年もかかるような投機的なものはなかなかおいそれと手をつけるようなものではないと私たちは思っております。
(中森辰一議員)
136号議案について聞きます。
この議案は、広島市が広島駅南口開発株式会社に貸し付けておりました約41億5千万円の貸付金について、来年度から1%の貸付利率を0.1%に引き下げることによって6億6千万円余りの利息を得る権利を放棄しようというものです。
計算を簡単にするために数字を単純化して聞きますが、これまでの毎年の利息額は1%ですから4150万円ということになります。来年度からは0.1%になるわけですから、毎年415万円ということになりますが、それでよろしいですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
おしゃられた通り、このスキームが始まりますと、市に納入していただく金利は415万円になります。
(中森辰一議員)
この415万円というのは毎年広島駅南口開発株式会社が市に支払うということになっているんですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
毎年度広島駅南口開発株式会社が市に支払う利息でございます。
(中森辰一議員)
毎年の支払利息が4150万円から415万円に減額されるということになりますと、年間3735万円減額されるという理解になりますけども、それでよろしいですか。確認です。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
はいその通りでございます。
(中森辰一議員)
先ほどこれくらいの黒字が出るとおっしゃいましたが、新たな返済の枠組みで広島市への利息の支払いを3735万円減額しないと黒字経営にはならないのかどうか。この点はどうですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
今回のスキームでは市が保証することによって金融団から低金利で長期の貸付が可能になるということで金利を加重平均でございますが、2.3から0.8へ1.5ポイント下げます。市もそれと協調してやることによって、1%から0.1%に下げますけど、そういった取り組みがありまして今回広島駅南口開発株式会社の支払い利息等の圧縮ができて、今後見込める広島駅南口開発株式会社の収益とのバランスで十分キャッシュフローの中で成り立ち、純利益が出るというスキームです。
(中森辰一議員)
そうなると新しい年度から広島市は3735万円失うということになります。41億5000万円の貸付金の返済というのは、これまでの枠組みでも来年度からの枠組みでも、金融団への返済が終了してから言うことになっていたはずです。それまでは市の貸付額は41億5千万円のままということになりますがそれでよろしいですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
おっしゃる通り、金融団の貸付金が伸びましたあとに、また市の方も伸びるということになります。
(中森辰一議員)
新たな返済の枠組みでは、広島市への貸付金の返済は何年後から始まることになりますか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
令和39年度から令和46年度までの間で元金返済が始まって終わります。
(中森辰一議員)
およそ40年先という風に理解していますが、減額する0.9%の利息額は、少なくともこれからずっと毎年3735万円減るわけです。これを40年掛けると6億6千万円にはなりません。それはどうしてですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
市の貸付金は平成16年に4億5千万円、平成17年に37億円貸付けておりまして、最終的には21年間伸ばします。平成16年分についての延長分と、それから平成17年の延長分がございまして、その部分をそれぞれ計算しますと6億6千万円の逸失があるということになっています。
(中森辰一議員)
普通に考えると40億円余りのお金が40年間貸し付けっぱなしで全く返済がされないのですから、毎年毎年の広島市の逸失利益3735万円がずーっとおよそ40年間続くという風に理解をしますよね。ちがいますか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
議員のおっしゃった理解には間違いないと思っております。
(中森辰一議員)
3735万円掛ける40年ですから14億9400万円になるんです。なんでこれが6億6千万円になるんですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
今回の第136号議案の議案説明資料にも付けておりますけれども、平成16年に4億5千万円、平成17年に37億円貸付けておりまして、平成16年の貸付金につきましては令和41年3月31日まで延長となります。平成17年度の貸付金については、最終償還期日を令和47年3月末までということになっておりまして、それぞれ計算した表も付けておりますが、平成16年分の4億5千万円につきましては逸失する差額については7318万5千円、それから平成17年に貸付ました37億円につきましての逸失する額は5億8027万5千円で、これを合わせまして約6億6千万円ということで議案提出しています。
(中森辰一議員)
細かく分けておっしゃいましたけど結局トータル6億6千万円といいますが、広島市が貸し付けたお金がこれからおよそ40年間41億5千万円がずっと貸し付けられたままで1円も返済がないということは事実でしょう。
それに対する利息が1%から0.1%になる、つまり0.9%ずっと減額されて、広島市の逸失利益3750万円はずっと40年間続くって言ったじゃないですか。違うんですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
正確には平成16年と平成17年にそれぞれ貸付をして、期間の延長により平成16年度に貸し付けた部分が返済が始まる中でも早く終わります。その後37億円分の逸失額と言いますと、その差額の部分が残りますので、その部分に単純にその期間を掛けるのではなく、その部分については若干逸失額が少なくなるということになります。ただ大体そういった額が逸失するということには…
(中森辰一議員)
平成16年に貸し付けたものと平成17年に貸し付けたもの、1年しか違わないんです。現に今41億5000万円貸し付けているわけでしょう。今年度までそれに対して1%の利息を受け取ってきたわけでしょう。4100万円ですよね。この度の権利の放棄を行わなかった場合1%のままだったという場合は、本当に41億5千万円の返済が始まるまでの間は4100万円の利息を受け取っていたということになるわけでしょう。違うんですか。それが415万円に減ってしまう。この期間が40年間続くということじゃないんですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
おっしゃられた通り、このまま1%であればそういった利息は得られたものとなります。
(中森辰一議員)
そうすると6億6千万円じゃないじゃないですか。計算が違いますよ。われわれには6億6千万円だということが理解できません。あなた方も認められたように、これからおよそ40年間ずっと3735万円マイナスになるわけですよ。単純なことじゃないですか。掛ければいいだけのことなのにどうしてそうならないんですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
すいません。先ほど申したものについては訂正させていただきます。平成16年に貸し付けました4億5千万円については、前回示したスキーム図が書いてありますが、令和39年、もっと言い換えますと令和19年から返済額を金融機関分を5億3千万円払うことになっております。これを令和39年度まで金融機関分を返済するわけですけれども、最終年の令和39年におきましては金融機関分が5億3千万円まで行きません。その分平成16年に貸し付けた元金4億5000万円が5億3000万円払える枠組みの中で十分払えるということで令和39年度にすべて平成16年度分の4億5千万円については償還していただくということになりますので、その分の利息は終了します。残りの令和40年から令和46年部分については平成17年度に貸し付けた部分を返済していただくということで、その後の利息も少なくなるので、それを計算したものが合計で6億6千万円ということです。
(中森辰一議員)
平成17年度に貸し付けたものは少なくとも令和39年度に金融団への返済が終わるという時までは全く返済はされませんよね。これいくらでしたかね、三十何億円でしたか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
先ほどの質問についてなんですけれども、市の貸付金の元金を払うことによって、利息額も落ちていきます。そういったのもありますので、単純に逸失する額3735万円を掛けるものではなく、元金の返済が始まるとその分掛かる利息も下がるんで、6億6千万円という数字になったものでございます。
(中森辰一議員)
少なくとも平成17年に貸し付けたお金三十数億円については、令和39年以前には返済されないと言われたじゃないですか。そうすると、それにかかる利息に関してはずっと同じ額が続くということになるんでしょ。違うんですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
はいその通りです。
(中森辰一議員)
そうすると41億5千万円のうち、平成17年に貸し付けた額はおよそ8割ぐらいの割合になると思うんですよ。今あなたがおっしゃった分を差し引くにしても、6億6千万円という金額はあまりにも数字が違うと思いますよ。
せめて11億、12億とかそういう規模になるんじゃありませんか。あなた方が出したこの6億6千万円という数字の根拠がはっきりしません。きちんと具体的な根拠を示して6億6千万円と言わないと、本当にこれでいいのか分かりませんよ。どうなんですか。
(委員長)
誰かきちんと答えられないんですか。さっきから同じような議論なんですけど。ずっと。
(中森辰一議員)
計算が間違えてるんじゃないですか。
(担当部長)
先ほど繰り延べの話で、40年間とおっしゃいましたけど、元々令和19年度から市の借入金の返済が始まるものが、令和39年度から始まりますので、返済の繰り延べは20年間、つまり逸失の算定期間は20年間ということになります。その20年間に対して…
(中森辰一議員)
何を言ってるんですか。それは違うでしょう。来年度から0.1%に引き下げるんでしょう。それについてのマイナス分をあなた方は6億6千万円と計算しているが、そうじゃないでしょと言ってるんですよ。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
失礼いたしました。元々は令和26年まで返済をしていただくもので、平成16年度分については、その部分を払っていただくんでしたが、今度返済期間も延長しております平成16年度分については、令和41年の3月までに返済していただくということで返済期間も延びております。
そういった部分で従前の1%でいただく利息は1億6345万8千円あまりでした。来年度から0.1%に利率を下げて返済期間を令和41年3月までに伸ばすことにより、今度得られる利息は9273万円余りとなります。それの差額が今回議案説明書にも書いている7318万5千円ということになります。平成17年度に貸し付けたものについても、当初は令和26年3月までに返済いただくということで、その間の支払利息は14億7926万円余りです。今回利率を下げて返済期間を令和47年3月までに延長することに伴う支払利息を計算しますと、トータルで8億1880万円余りになります。その差額が今回示した5億8727万5千円になりますので、先ほどの7318万5千円を足すと約6億6千万円という利息を逸失するという計算をしております。
(中森辰一議員)
私の疑問ってのは普通の疑問なんですよ。平成17年の貸付金はいくらだとおっしゃいましたか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
37億円でございます。
(中森辰一議員)
37億円はつまり、少なくとも令和39年までは1円も返済されませんよね。それは間違いありませんね。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
はいそうです。
(中森辰一議員)
その間の利息は本来1%毎年受け取れるはずだったわけですよね。それを0.1%にしたら、令和39年度まで少なくとも利息は0.9%減るということですよね。それも間違いありませんか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
はいそうです。
(中森辰一議員)
そうすると、37億円について、1年間の0.9%分はいくらになりますか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
370万円でございます。
(中森辰一議員)
それは0.1%分でしょう。0.9%分のことを言っています。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
3330万円でございます。
(中森辰一議員)
そうですよね。今年度までは1%支払われるわけです。来年度令和3年度分から、これが0.9%分減るわけです。少なくともこの元金は令和39年までは変わりません。そうすると、37億円にこの37年分の利息減額される0.9%を掛けると、先ほど370万円とおっしゃいましたが、それを37年分掛けてみたらいいじゃないですか。
それがそんなに小さい数字になりますか。ならんでしょう。私今計算しましたが、少なくても12億円近くになりますよ。どう考えてもあなたがたが説明した数字にはならないじゃないですか。単純な計算ですよ。難しいことを言ってるわけじゃないんですよ。ややこしいことじゃないんで、途中で返済されないんですから、ずっと37億円は令和39年まで維持されるわけでしょう。違いますか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
今回の逸失額の計算につきましては、 平成17年度分の37億円でございますが、それを来年度から変更した場合も含めまして、7億2800万円余りの利息が受け取れるということを計算しております。元々の、令和26年度までの0.1%で計算した利息を13億1500万円ほど納めていただくとその差額分が約5億8700万円になるということになっておりまして、それと平成16年度分の差額分7億3千万円を合わせた6億6千万円の逸失額という計算になっております。
これは資料を議員にお配りしておりませんので大変申し訳ないんですけれども、そういった調書がございます。
(中森辰一議員)
この話はこんなに続けるつもりはなかったんですけどね。37億円に37年間かけると13億6千900万円になるんですよ。13億6900万円が37年分の本来受け取れる利息だったんですよ。そこから1割引くだけじゃないですか。そうでしょう。違いますか。どうしてこんな簡単な計算で私は納得できないのかよく分かりませんけど、ちょっとあなた方の説明はとても納得できません。
(都市整備局長)
大変申し訳ございませんでした。こちらの方でご説明をさせて頂いている内容は、現在契約を貸付をしているものに対して、どれぐらい金利を受け取っていたか、受け取る予定であったかに対して、今回伸ばすことによって、どれくらい利息等が得られるはずでそれの差額を計算したものでございます。
ですから御指摘の考え方というのも一つあるかと思うんですが、それはあの架空の条件として、今貸しているお金が1.0%の利益を令和37年度まで産み続けられるような運用を仮に出来たとすると、そういう仮想のものに対して現在0.1%で回すとその差額としては17億出てくるという数字になりますので、そういう意味では金利1.0%で現在化しているお金が令和37年まで運用し続けられるのかという別の問題を中に含めたものとの比較になってしまうという意味において、ある意味想定との比較という形になってしまいますので、そういう数字ではなくて、今回お出しさせて頂いてるのが0.1%で令和37年まで20年伸ばして貸し続けるとすると、いくらぐらいの金利、お金が我々に残るか、それに対して、現在との比較をしたものの差額を計算したのが今お出ししている6億ということになるわけです。
(中森辰一議員)
運用の話をされましたが、返済期日は少なくとも平成17年度貸付の37億円について返済期限は何年でしたか。20年先延ばしするんでしたか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
21年の令和47年3月31日までとなっております。
(中森辰一議員)
21年、そうすると18年間先延ばしをするということになりますかね。しかし元々の返済を始める期日までは1%の利息を受け取るという約束になっていたわけですよね。そういうことですよね。
その元々の返済期日までの受け取るべき利息が、その間9割損なわれるわけですよ。さらに返済期日が伸びるわけですから、そこから先はもう0.1%でいいという説明になるわけですか。
新しい枠組みは元々の返済期日までについては0.9%分マイナスになるけれども、元々の返済期日からさらに先伸ばしをされた18年間分については、これは新しい枠組みだから0.1%で計算するんですよっていう意味ですか。もう一度説明を。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
今回逸失額を計算しておりますのが、元々の市の貸付金の返済期限の令和26年3月31日までで得られる利率1%をまず計算しております。37億円分については約13億1500万円になります。
今回利率の変更は来年度令和3年から始まります。令和3年度ですから、支払い年のスタートは令和4年3月31日からが、0.1の370万円をずっと返していただくという計算を積み上げております。
その積み上げたものと、元々いただけるものとの差額というのが、令和37年度においては5億7千万円になるということで、議案説明書に書いた金額でございます。
(中森辰一議員)
ちょっと今の説明分かりません。元々の返済期限が繰り延べされました。繰り延べされる前の本来広島市が受け取るべきであったものの内、9割分が減額されるわけですよ。そこから先の分はどういうふうになるのか、分けて説明するよう言ったのですが。あなた方が計算をした方式と今私が言ったこととは違うんですか。
(広島駅周辺地区整備担当課長)
利率の変更が起こる来年度からは、0.1%の利率で計算が始まり、その額を納めていただくということで積み上げておりまして、元々いただくものでございました令和26年3月までで積み上げたものがございますけれども、それと新たな利息変更に伴って積み上げた利息との差額を逸失するということで提示したものです。
(中森辰一議員)
今の説明もよくわかりませんけれども。いずれにしても、元々返済する時期までのものにしても、延長された、返済されるまでの期間の部分にしても、41億5千万円がずっと貸し付けられ続け、返済はされない、平成16年分は途中から返済をするという説明はありましたけど、少なくとも大きい37億円の方はそのままずっと貸し付けっぱなしになるわけです。
その間この資金に対して、広島市がどう見るか、本来得るべき利益がどういうものかということを、貸付に関してきちんと考えた上で、広島市はその利益をどれだけ損なうのかという計算をする必要があったんではないかと私は思っています。
これまでの説明については未だに納得はしておりませんが、改めてこの計算の方式も含めて資料を示して、後でいいですから教えてください。
(中森辰一議員)
先ほど説明いただいた事ですけど随分質疑を引っ張ってしまって申し訳ないと思うんですが、要は当初の返済期限を超えて延期をした返済期間に関しては、この権利の放棄の対象とはならないということなんですよね。最初からそのように説明していただければよかったのですが。
一点だけ伺いますが、そうすると契約を変更するということになりますよね。その変更はどういった形で議案になっていくんでしょうか。予算案の一部で出てくるのかどうかよく分かりませんけれども、それはまた、超える時期ということになるのかそれだけ教えて下さい。
(担当課長)
今回の市の貸付金については、金銭消費貸借契約を広島駅南口開発株式会社と本市が結んでおりますけれども、これを今回ご承認いただきましたら、今年度末の期日で約定の変更を行っていきたいと考えております。
(中森辰一議員)
補正予算の121号議案につきましては、一般会計補正予算ですがこれは意見を付して賛成ということにいたします。
意見は他の委員会に付託されている部分も含めたものになりますので、これは本会議でさせていただきます。
第128号議案ですが、広島駅南口開発株式会社の金融団に対する借入額と利息の損失補償金の債務負担行為の設定ということですが、これについても意見を付して賛成といたします。意見を申し上げます。質疑では、損失補償が行われれば会社にとって有利な条件で銀行団による貸付に変更できる提案であったということですけども、元々の枠組みでは返済不能になったということですから、会社としてはこれは破綻状態になっているのだと思います。
金融団としては、この案件は貸付金の回収が第一の関心事になるんだと思います。企業としてはね。貸付金を回収するためには、貸付先である会社を破綻させてはいけないということになると、貸付利率を大幅に引き下げていくあるいは貸付期間、返済期限を先延ばしにするということは当然の選択肢になってくると思います。
新たな返済の枠組みを実施すれば、会社の経営は健全になり継続し、貸付金の回収ができるという風に考えれば、本来金融団のほうが判断できれば、市の損失補償などは必要ないということになると思います。そうではないから、市の損失補償という問題が出てくるというふうに私は考えます。
広島駅南口開発株式会社の経営の実態と先行きを考えると、金融団として大きな譲歩をしても、それでも重大な事態が生じるかもしれないという判断があるので、市による損失補償を求めたというふうに考えざるを得ません。そういうことと、20年経ったら大幅に返済額を増やすという枠組みで借入を行ったこと自体が、経営見通しに甘さがあったということを考えます。
あるいは本会議で指摘したように、うまくいかなくなったら市が損失補償するという方法があるという思いがなかったとは言えないのではないかとも考えております。
もちろん現場で経営を担う職員は、一生懸命に健全経営にしていくために頑張ってこられたんだと思います。しかし最初からこの事業計画には問題があったのではないか。この枠組みは40年先まで続けられるわけです。ここにいる者は理事者も議員もおそらく誰もいないでしょう。遠い将来の話です。今ある会社を潰すわけにはいかないので、議案に賛成を致しますが、本会議で行われたような答弁はやはり納得できません。
そもそもこの事業がなぜ市の行政が絡む第三セクター方式で行われたのかということがあります。なぜあのような再開発ビルの建設を民間企業だけでやらなかったのか。それはリスクが大きくて民間だけでは手が出せないということではないんでしょうか。問題が起きれば市に後始末をしてもらえるという企業としてのリスク回避の手段、それが第三セクター方式の開発というものではないかと思います。ですから事業計画も甘い見通しになっていく可能性が大きいわけです。事業を始める時にそういう説明をすることはありませんし、問題が発生した時にその現実が明らかになるということなんだと思います。こういう事業のやり方があり上手くいかなかったということをよく反省して、今後このような事業を軽々にやらないということを教訓としておくべきだと考えます。以上意見を付して賛成といたします。
第136号議案、権利の放棄ですが、今述べた128号議案と同じ問題ですけども、今回の新たな枠組みを進めるのに市が金融団に協調して貸出利率を引き下げ、およそ6億6千万円の市民の利益を放棄しようとするものであります。
新しい枠組みですけれども、6億6千万円という放棄する額は、私は返済延期分については0.1%にしても権利の放棄に当たらないというこの考え方は同意できません。延期した期間についても、やはり権利があるという風に考えるべきだというのは一般的な通念ではないかと思います。当然貸付金はその期間が返ってこないわけですから、そう考えるべきです。そういうことも含めて、4150万円の利息を支払えないものではないのではないかと、先ほどの質疑を通じて考えました。少なくとも金融団と同じ0.8%程度にとどめるべきではなかったのかと考えますので、この件については反対致します。
(中森辰一議員)
請願11号について一点だけ教えて頂きたい。国による国道2号の高架延伸事業については、今どの辺りまで行ってるのかその状況を教えていただけませんか。
(道路計画課長)
本年度から国において西広島バイパス都心部延伸事業が再開されており、まずは調査設計が進められております。昨年10月からは現地調査として測量、地質調査が実施されています。
(中森辰一議員)
継続ということを申し上げても多分通らなかったでしょうからあえて言わなかったんですけれども、この事業によって交通量がスムーズに捌けるという、そのことによって大気汚染も改善するんだという議論が基本であったとい思います。
ただやはり新しい道路ができるということになると、交通量を増やすという効果が当然あるわけです。技術の進歩で大気汚染に関する環境問題はずいぶんと変わってきてると思いますので、そのことによって大きく環境が悪くなるというふうには思わないんですけれども、都市内への交通量を出来るだけコントロールしていこうという考え方からすると、やはり交通量を増やすような新しい道路の設置は賛成しがたいものです。
同時に、一番最初の計画では都心部に関わりのない交通量を処理していくという目的が非常に大きかったと思いますが、その後この計画は都心部で終わりというふうに変わってきています。
都心に関わりのない通過交通の処理は、南道路、新しい国道2号のバイパスですけどもそちらの方に委ねられることになったと思っています。そう考えると、こちらは優先してやるべきであるにも関わらず、途中まで完成してからずいぶん時間が経っているわけです。これが行われないまま、こちらの高架延伸事業を優先させることは私は納得できませんので反対いたします。
(中森辰一議員)
セーフティネット住宅の対象者を拡充することは大変結構なことです。広島市内にこの住宅は今どれだけありますか。対象になってるところは。
(住宅政策課長)
広島市内での今の登録戸数は30戸でございます。
(中森辰一議員)
何箇所、何団地という表現で教えてください。
(住宅政策課長)
3物件30戸です。
(中森辰一議員)
ということは、対象を広げるのいいのですが、まだ利用するその対象というか、利用するものが圧倒的に実態としてはほとんどないのが現状だと思います。海外からの引揚者なども入っておりますが、現状が多くは市営住宅に入居しておられるということではないかと思います。平成30年に不動産関係者福祉関係団体及び学識者等により、広島市居住支援協議会が設立をされたということですが、この協議会はこれまでにどの程度の活動をしておられるのか教えてください。
(住宅政策課長)
今年度はコロナ禍でございましたので、実際の開催というものは至っておりませんが、年に1度総会を開き、その年によりましてはまた3月頃に会合を開いて話をしているという状況でございます。
(中森辰一議員)
30年に設立されて、これまでに4回程度の集まりがあったということになるか思います。具体的に何か進んでることはあるんですか。
(住宅政策課長)
広島市居住支援協議会においては、その不動産関係団体も会員となっていることから、こちらのほうに確認したところ空き家の方はたくさんあるんだけれども賃貸人の不安が要因でなかなかこの登録が進まないのではないかという意見をいただいております。現在はより安心して賃貸人が要配慮者に賃貸できるように情報を整理し提供するという作業を行っているところでございます。
(中森辰一議員)
30戸というご紹介があったんですけども、ホームページを見ると、どれも安佐北区の方で非常に狭い使いにくい住宅ばかりです。これでは家族で入れません。もっと広島市全域で利用しやすい住宅の設定が必要になると思います。そのためにはどんなことが必要だと考えられているんでしょうか。
(住宅政策課長)
住宅確保要配慮者につきましては、高齢者や障害者などを筆頭としまして、主に単身とか二人世帯の対応も目指しているところでございます。子育て世帯であればファミリーでございますので、ご指摘のとおり平米数や部屋の広さについてもある程度お願いをしていくようになると思います。登録の基準と致しましては、今最低居住水準の25平米以上ということで案内を申し上げているので、それを満たすものが今登録されているという状況でございます。
(中森辰一議員)
実際にはこの30戸は狭いということもありますし、どれもエレベーターはついていません。高齢者にはとても対応できないものです。まだまだ課題がたくさんあるなと思っております。これがどんどん進められて、もう一つは家賃の問題があるのかもしれないと思っているところですけども、そういうことも含めてしっかりこの課題が前に進むように願っております。
(中森辰一議員)
高速5号線建設工事の本年度の進捗について教えていただきたい。高速5号線の建設工事が関連工事も含めて様々行われていると思うんですけども、本体工事、関連公共事業、2号線との接続工事などそれぞれについて今年度末までの見通しを含めて進捗状況を報告してください。
(高速道路整備担当課長)
本体工事については、二葉の里地区において二葉通りからトンネル抗口までの高架橋及び取付道路が平成29年に完成しております。二葉の里側から掘削していますシールドトンネルについては、全体延長1407メートルのうち492メートルの掘削を完了し、現在牛田地区の手前に到達しております。また、中山側から掘削しているナトムトンネルについては、昨年2月に409メートルの掘削を終え、現在は排水施設工などの最終仕上げを行っており、本年3月に完成する予定です。
関連公共事業として施工している矢賀中山地区の高架橋については、新幹線車両基地の上空を通過する矢賀高架橋が完成し、残る中山高架橋についても本年9月に完成する予定です。温品地区の高架橋については、高速1号線に接続する本線部は平成28年に完成しており、現在高速2号線との接続区間の橋梁下部工の詳細設計、上部工の予備設計を進めています。
引き続きシールドトンネルの掘削などを進め、高速5号線の本線部については令和4年度、高速2号線との接続区間については令和6年度の完成を予定しています。
(中森辰一議員)
工事を進めるにあたって問題が起きているものがあるなら報告してください。
(高速道路整備担当課長)
公社からの報告によれば、牛田地区の住宅地直下のトンネル掘削についてはカッター交換を極力回避することとしていましたが、これまでの掘削において28回のカッター交換を実施していることも踏まえると、住宅地直下におけるカッター交換が必要となることが想定されます。このカッター交換の際には、地下水位の低下を抑制するために必要な泥水を一時的に抜くことになるため、掘削面からの湧水を抑える止水対策工の検討が必要となっています。
(中森辰一議員)
トンネルの掘削ルートのうち、坑口からのカーブする部分は慎重に進めているということでありました。当初結構早く進めていた中で突然のシールドマシンの先端部分が壊れるという事態が起きて一時ストップしておりましたけれども、そういうこともあって慎重に進めてきたと思うんですけども、その後もスピードアップしていないようですが、これはどういうことでしょうか。
(高速道路整備担当課長)
先ほど答弁いたしました通り、これまでの掘削において当初計画を上回る28回のカッター交換を実施することになるなど掘削速度が上がっていない状況です。カッター交換の回数が増加した要因については、今後学識経験者等で構成するトンネル施工管理委員会で審議を行うこととしていますが、公社からは岩盤強度が当初の想定より大きく、カッターの摩耗が想定以上に進んだことなどが要因と聞いております。
(中森辰一議員)
5号線二葉山トンネル工事につきましては、ルートの直上の住宅団地があるところに今近づきつつあるという状況だと思いますけれども、かねてからその際の地表面沈下の可能性について厳しい指摘がなされてきました。特に、当初の説明と違って、住宅団地直下の区間では地下水を大量に排出することになるシールドマシンのカッター交換を頻繁に行わなければならないと。先ほど28回交換してきたと言われましたが、住宅地直下でもそういうことになると地下水の損失を招いて地表面沈下につながるのではないかということで、住民の皆さんが「当初の説明と違うではないか」と厳しく反発をしておられます。
しかし公社としてはこのトンネルを掘るのにこの区間を避けるわけにはいけないわけですから、そのためにどういう取り組みが行われており、どこまで進んでいるのかということについて、住民の皆さんに説明をしていく必要があると思うんですが、いつ頃説明が行われることになるんでしょうか。
(高速道路整備担当課長)
カッター交換時に地下水が低下した場合、地表面沈下につながる可能性があることから、現在公社においてカッター交換時の地下水位の低下を抑制するため、掘削面からの湧水を抑える止水対策工の検討及びその効果確認を行っています。今後3月4日にトンネル施工管理委員会において、この止水対策工を含めた牛田地区における掘削方法等の一連の対応について審議を行うことにしており、委員の専門的見地による意見や助言を踏まえ、公社において掘進計画や計測計画等を決定し、地域住民の皆様に説明することにしています。
(中森辰一議員)
説明をすると言う時期というのは、もしかしたら今年度のうちは難しいという理解でよろしいのかな。
(高速道路整備担当課長)
3月4日にトンネル施工管理委員会を開催して、その審議結果を踏まえ、公社の方で今後の掘削計画や計測計画等を決定することにしております。その後、住民の皆様の説明会を調整をいたしまして説明会を開催すると聞いております。
(中森辰一議員)
時期はまだ明らかにはできないと思いますけども、この区間にかかるのを公社としてはいつ頃を目標にしているのかということについても、まだ言う事は出来ないということかと思いますが、例えば来年度のはじめ頃とか、あるいは夏頃とかそんなことも言明するのは難しいということですか。
(高速道路整備担当課長)
先ほど答弁しました通りになりますが、トンネル施工委員会の一連の審議を踏まえまして、その安全性や効果等の確認を行った後、住民の皆様に説明した上で牛田地区の掘削に着手する予定であると聞いております。
(中森辰一議員)
私どもは二葉山トンネル掘ること自体に反対をしてきました。理由は色々ありますが地表面沈下の問題もありますし、そのことも含めて地下水を失うことによる地表面の乾燥、そのことで周辺の団地も含めて大きな災害を引き起こすことになるのではないかといった懸念もあります。万が一、今回の住宅団地の事については、地表面沈下を引き起こして住民に被害を及ぼすことにならないように、慎重に進めていくということでなければならないと思います。その点は改めて強く要請しておきたいと思います。