議会での質問・答弁

2019年10月21日

2018年度決算特別委員会 討論 中森辰一議員

 日本共産党市議団を代表して上程された決算と議案について討論を行います。
 反対の決算は、決算第1号平成30年度広島市一般会計歳入歳出決算、
以下一部文言を省略して、決算第8号西風新都特別会計決算、
決算第9号後期高齢者医療事業特別会計決算、
決算第10号介護保険事業特別会計決算、
決算第11号国民健康保険事業特別会計決算、
決算第12号競輪事業特別会計決算、
決算第16号開発事業特別会計決算、以上7件の歳入歳出決算です。
 他の決算と議案は賛成とします。

 反対の理由を一括して概要を述べます。
平成30年度決算の説明に当たって、市長は、200万人都市圏構想のもと人口減少・少子高齢化に打ち勝ち、世界に誇れるまちの実現に向けてワンステップ駆け上がるための諸施策に取り組んだと説明されました。しかし、その中身はさらなる大型開発重視のまちづくりであり、市民の暮らしや防災が後回しになっていると言わざるを得ません。
 昨年7月には、この20年間で三度目の大規模豪雨災害が発生し、関連死を含め25名の犠牲者を出し、多くの被災者の住まいが奪われました。平成26年の8.20豪雨災害により甚大な被害が齎され、防災対策の強化は最優先課題のはずでした。しかし、市内で市施工の対象となる急傾斜地対策の執行状況は、整備を完了するのにさらに100年以上かかるペースです。従来の延長線上の防災対策では、到底市民の命も財産も守れません。
一方で、平成30年9月、県と市の共同で設立し運営する広島高速道路公社は、住民の反対を無視して広島高速5号線二葉山のシールドトンネル工事を強行開始し、その40日後に、契約額200億円には材料費と一部工事費が含まれていなかったということを明らかにしました。通常では考えられない前代未聞の事態です。一旦、工事一式で契約したものであるにもかかわらず、工事業者言いなりに増額を認め交渉中だとしていますが、いまだに事業費が確定する目処も示せないのに、工事だけは進めてきた行政の姿勢は不誠実そのものです。
 また、前年の2・5倍の46億円となった企業立地促進補助金も一部企業を優遇するものであり税金の使い方として問題です。
 平成30年は、10月に生活保護基準が引き下げられ、実質賃金の低下も続き、格差と貧困はますます拡大しました。こうした中で、低年金で暮らす高齢者や子育て世代への支援を求める声がますます大きくなっていましたが、まともに応える行政とはなりえなかったと考え、7件の決算には反対します。詳しい理由などは本会議で申し上げます。
以上で、討論とします。