議会での質問・答弁

2018年09月28日

2018年第4回 9月定例会 消防上下水道委員会 中石ひとし議員

(中石ひとし議員)
 おはようございます。日本共産党の中石ひとしです。私は本会議の一般質間で被災された皆さんの生の声を議会に届けてまいりました。
 被災された方の現状に寄り添って様々な施策を進める、これが出発点にならなければいけないと思います。わずか19年の間に三度も大きな犠牲を出した広島は、今後このような大惨事を起こさない、これが行政と議会の責務だと思います。
 以下、ちょっと質問をいたします。床下の土砂撤去、フローリングをはがす費用についてうかがいます。土石流が流れてきて床下に土砂が溜まった。土砂撤去のために業者を依頼したがフローリングをはがさなければならない。で、はがして土砂を撤去した。その後にまた新たな新品のフローリングを設置しなければなりません。償還払いの補償対象は土砂撤去に関わる費用のみということを聞いていますがどうでしようか。

(砂防事業推進担当課長)
 床下の土砂を撤去する際に、フローリングを撤去する費用につきまして環境省に確認しましたところ、床下の撤去に必要最小限の経費であれば費用償還の対象になると聞いております。

(中石ひとし議員)
 フローリングを新たに設置するということで、復旧作業は補助対象にならないということですよね。どうですか。

(砂防事業推進担当課長)
 この事業の目的は、災害廃棄物の収集、運搬、処分でございますので、処分に関する費用は補助の対象となりますが、その復旧については対象となってはございません。

(中石ひとし議員)
 昨日までの普通の生活を取り戻すために、やはり支援は必要だと思いますが、国がそういうふうに補助を出さないならば、例えば愛媛県は、全壊、半壊には、75万円を独自で支援する制度をやりました。これは地方自治として力を発揮した尊敬に値する例だと思いますが、広島市の私の質問の答弁では、これは地方で差が生まれるということで、適切でない。国に要望すると、こういうふうにも申されました。しかし、地方自治としての力を発揮しそれを国としての支援にしていく。こういう努力を積み重ねて支援制度が充実してきた歴史があると思いますので、今はちょっと大変だろう思いますけども、これは要望に留めておきます。
 続いて、実際には土砂撤去も復旧作業も同じ業者がやり、領収書は1枚です。どのように土砂撤去費用のみというふうに限定し、補償されるんでしょうか。

(砂防事業推進担当課長)
 費用償還につきましては、今から申込みを受け付ける訳でございますけども、その際に、撤去に要した費用、これを示す内訳書を皆様から提出いただき、その内訳書に基づきまして、撤去にかかる費用について、うちの方で確認しまして、その経費について費用償還するように事務を進めてまいります。

(中石ひとし議員)
 私ども日本共産党の広島県委員会の災害対策本部が2度目の政府交渉を行いました。撤去費用の償還に当たっては、個別の事情があるので一律に定めず積み上げていく。あえて明確にせず個別の事情に応えられるようにしたい。とかいうふうに述べられました。国はこのように被災者の立場に立った柔軟な対応を自治体に求めております。
 そこで伺いますけれども、実際にこの立替の償還払い、これについて、詳細なことについてお聞きしますが、要は適正な額ということについてだと思うんですが、法外な値段以外は、これは認めるということでよろしいでしょうか。

(砂防事業推進担当課長)
 現在、償還払いの取り扱いについて、環境省に確認をしておるところでございますが、先程も申しあげましたように、償還を申請して頂いた方に、撤去に必要な費用についての項目を、業者さんの方から出して頂きまして、その内容を我々の方で精査をして参ります。ですから、撤去に関するもの以外の項目については、お支払いしないようにしたいと考えております。

(中石ひとし議員)
 1 の答弁では、適正な評価額を算出するための算定基準や作業の内容に応じた標準単価を作成し、 現在その妥当性について環境省が確認しているところであり、了解が得られ次第受付を開始すると述べられました。先程も言いましたけれども、法外な値段以外は、やはりこれはしっかりと認めていくということでよろしいかと思いますが、一刻も早く被災者に償還払いを行っていただきますようよろしくお願いします。
 次に、ハザードマップについて質問をします。そもそもハザードマップの作成の目的とは何でしょうか。

(砂防事業推進担当課長)
 土砂災害ハザードマップは、土砂災害に関する情報の伝達方法、避難場所など、土砂災害警戒区域等における円滑な警戒避難を確保する上で必要な事項を住民等に周知させるために作成するものでございます。

(中石ひとし議員)
 ハザードマップは、伝達する、周知するという目的で危険箇所をお知らせするということだと思います。今度の本会議で7月の豪雨災害で、また地形も変化して見直すということを言われましたが、いつどのように作成されるのでしょうか。今まで作っていた途中経過、これも踏まえてどのようにするんでしょうか。ちなみに安芸区では10小学校区のうち船越小学校区だけです。安佐南区では済んでいますが、それ以外のところは、水害前の段階での、ハザードマップの周知、県が作った分が周知されていないと。まだできてないということだったんですが、いつどのように作成するんでしょうか。

(砂防事業推進担当課長)
 土砂災害ハザードマップは、広島県が小学校区毎に土砂災害警戒区域等の指定をした後に、本市において、県の作成した土砂災害警戒区域等のデータを避難場所等の情報に、地形図を取り込み作成をしているものでございます。

(中石ひとし議員)
 ありがとうございます。も一つの問題は、ハザードマップが全市民に行き届いているかどうか。自分が住んでいるエリアが安全かどうか、どこに逃げればいいか、これが分からないまま住んでいる人が多いと思うんです。周知、配布方法はどのようになっていますか。

(砂防事業推進担当課長)
 作成したハザードマップについては、本市のホームページに掲載するとともに、区役所に配置して、市民に周知を行ってございます。

(中石ひとし議員)
 周知は、市のホームページに掲載するとか、区役所に置いてあるという答弁でございました。実際に町内会ごとによってこれ違うんですね。町内会によりますと、活発な町内会とそうでないというところもあって、町内会の元気なところではそれを頼りに回覧していると。ところが町内会には、入っている人とそうでない人がいるらしいんですよ。回覧が回ってこない。ハザードマップを目にしないという方がおられるということなんです。やはりですね、全市民に周知徹底するために、ハザードマップを全戸に配布するなど、もっと抜本的な施策が求められると思うんですがいかがでしょうか。

(砂防事業推進担当課長)
 確実な周知を図るために、インターネットを利用していない方や本市のホームページを閲覧していない方にも周知できるように、本市の広報誌である市民と市政にもハザードマップを作成したことを掲載しております。さらに、地域の要望に応じ自主防災組織等を通じまして各戸にも配布するなどの対応も行っております。

(中石ひとし議員)
 分かりました。市民と市政なんかは、非常に読まれる方が少ないんですよ。自主防災組織いろんなんがありますけれども、これは今のままでいいという風には考えずに、周知するために、これから検討を重ねていただきたい。ハザードマップを見て市民が危険だと思わなければいけないんですが、この危険度というものを色んな形で、一人ひとりが自分のこととして考えて、みんなと助け合えるよう周知すると、こういう立場で検討を続けていってもらいたいと思います。
 続きまして、似島の家下地区の二次災害防止について伺います。似島の家下地区では土石流災害で、家屋が全壊となる世帯がありました。全壊となった家屋は,山際に最も近い場所にあった2軒の空家が流出したがれきを食い止めて、防波堤のような役割を果たすことになって、災害ごみに覆われた結果、全壊との罹災証明となりました。この全壊となった家屋は解体されますが、解体をされると今度は、全壊となった隣のおうちがですね、山際に一番近い家屋となるために今後災害が発生すれば、次は、自分の家が最初に被害を受けることになると非常に不安を募らせておられます。次は我が家が被害を受けると不安を募らせておられる方は、家の側溝を拡幅してほしい。また、土砂災害を防ぐために敷地を自ら提供するので擁壁をつくってほしいなど要望が出されております。
 安佐北区の口田南地区や、井原地区、安芸区の矢野地区、上瀬野地区では、砂防事業の応急対策の内容などの復旧方針を地域に説明されているとのことですが、似島地区でも地元の意見を聞き、それを土台とした復旧方針を決めて、地元に説明すべきですが、市はどのようにされるんでしょうか。

(砂防事業推進担当課長)
 似島の災害対策については、災害発生当初から、町内会長を中心に、地元からの要望事項の聞き取りや、協議調整を続けてまいりました。また、本年8月17日には、似島連合町内会主催の意見交換会が開催されていますが、南区役所が、約30名の意見交換会出席者から、心配ごとや不安に思っておられることをお聴きするとともに、それまでの対応状況や今後の対応方針についても、丁寧 に説明を行いました。さらに、8月17日、18日、19日の3日間、似島在住の方々が被災によるお困りごとがないかを把握し、できる限り解決することを目的に、社会福祉協議会の職員と南区役所の保健師とで、家下地区の280世帯全戸を回り、丁寧にご要望をお聴きしています。
 今後とも、地元の方々のご要望をお聴きしながら、連合町内会を通じて、復旧内容の詳細についての説明会を開催するなど、丁寧な対応を続けていきたいと考えています。

(中石ひとし議員)
 地元の皆さんの声をよく聞き全世帯を回られたということで、これは本当にご苦労様でございます。安全防止対策については、これは今からということですね。ぜひやっていただきたいということを申し述べて質問を終ります。ありがとうごぎいます。