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【発言内容】
≪反対の議案≫
2、第9号議案 平成28年度広島市後期高齢者医療事業特別会計予算
3、第10号議案 平成28年度広島市介護保険事業特別会計予算
4、第11号議案 平成28年度広島市国民健康保険事業特別会計予算及び第40号議案 広島市国民健康保険条例の一部を改正する条例
7、第25号議案 広島市農業委員会の選挙による委員の定数に関する条例等の一部を改正する条例
8、第30号議案 広島市個人番号の利用に関する条例の一部を改正する条例
9、第49号議案から第71号議案 連携中枢都市圏形成に係る連携協約の締結に関する協議について
10、第73号議案 広島高速道路公社定款の変更にかかる同意について
≪意見を付して賛成≫
2、第38号議案 広島市乳幼児等医療費補助条例の一部を改正する条例
日本共産党の近松里子です。
日本共産党市議団を代表して、討論をおこないます。
反対する議案は、
第1号議案 平成28年度広島市一般会計予算
第9号議案 平成28年度広島市後期高齢者医療事業特別会計予算
第10号議案 平成28年度広島市介護保険事業特別会計予算
第11号議案 平成28年度広島市国民健康保険事業特別会計予算
第12号議案 平成28年度広島市競輪事業特別会計予算
第16号議案 平成28年度広島市開発事業特別会計予算
第25号議案 広島市農業委員会の選挙による委員の定数等に関する条例等の一部を改正する条例
第30号議案 広島市個人番号の利用に関する条例の一部を改正する条例
第40号議案 広島市国民健康保険条例の一部を改正する条例
第49号議案~第71号議案 連携中枢都市圏形成にかかる連携協約の締結に関する協議について
第73号議案 広島高速道路公社定款の変更にかかる同意についてです。
また、意見を付す議案は、
第8議案 平成28年度広島市西風新都特別会計予算と
第38号議案 広島市乳幼児等医療費補助条例の一部を改正する条例です。
新年度予算の大きな特徴は、地方創生の名の下「世界に誇れるまち広島」とともに「200万人広島都市圏構想」をすすめようとしている点です。今後、中四国地方でローカル経済圏をつくり、公共交通網の強化をすすめ、また、行政面では、フルセットの行政サービスを展開するよりも役割分担と連携をすすめるといいます。
その第一に、都市機能の充実・強化をかかげ、大型開発事業推進にアクセルを踏みこみました。JR広島駅周辺開発に96億円を投入し、広島空港と広島駅を結ぶ総事業費1124億円の広島高速5号線の建設をすすめ、二葉山トンネル工事を着工しようとしています。トンネル工事の中止をもとめてきた住民は、「空港への時間短縮の効果もないのに、税金を投入してきたからやめられないと無駄な事業を続けるのか」と怒りを露わにしています。
さらに、アストラムラインを西広島まで延伸しようとしています。単年度は黒字になったといいますが、累積損失112億円、市への借入金323億円を抱えています。JR西広島駅への延伸の総事業費570億円は、市の負担289億円を含め税金丸抱えの計画です。中枢都市としての拠点性を高めるという理由をつけて、不要不急の事業をどんどん推進するようなやり方は、やめるべきです。
一方で、少子化を克服するために、切れ目のない子育て支援が掲げられていますが、あと1億8千万円あれば、現在利用している世帯の負担を増やすことなく、子どもの医療費補助制度の対象年齢を拡充させることができます。真に子育て支援に取り組もうというなら、大型公共事業へつぎ込む予算を子どもの医療費補助へ振り向けるべきです。
今、人口減少を理由に、行政主導で、市街地の拡大を抑制し、JRの駅周辺に公共施設を集約する方向が目指されています。その考え方ですすめた安佐市民病院移転計画は、地域の対立を生み、住民に根深い行政不信を残しました。そもそも、まちづくりは、地域や住民を置き去りにしたやり方ではうまくいきません。東部地区連続立体交差事業や恵下ごみ埋め立て事業などは、合意が得られず住民は反発したままです。行政主導ではなく、住民の生の声を聞いて、自発的な取り組みを基礎としたまちづくりの方向へ転換すべきです。
尚、同じ理由で、アストラムライン西風新都線の延伸にかかわる予算を削除する修正案に賛成します。
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今度で4度目となる保険料改定により、平均年間保険料額が、65903円から67165円に引き上げられます。2年後には、保険料の軽減措置の段階的打ち切りが予定され、実施されれば、5~10倍の負担増になる高齢者も生まれます。必要な医療が受けられない事態につながり、高齢者の健康と命にかかわる大問題です。こうした年齢で差別した制度の仕組みは、廃止すべきです。
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2017年(平成29年)度から介護予防・日常生活支援総合事業いわゆる新総合事業をスタートさせるために、地域の受け皿づくりをはじめるとしています。2014年の「医療・介護総合法」にもとづき、国は介護給付費の削減をねらい、要支援1、2の訪問介護と通所介護を保険から外し市町村の「新総合事業」に丸投げしました。国がすすめる基準緩和や地域・ボランテイア頼みの事業では、必要な人に必要なサービスが受けられなくなると懸念されています。公的な責任を放棄して、安上がりを目的とした新総合事業をすすめることには反対です。
保険料の値上げと最高限度額を4万円引き上げるというものです。政令市の中で平均保険料が6番目に高い中で、さらなる保険料の値上げは、所得の低い世帯が多い加入者の生活に耐え難い痛みを押し付けるものです。
また、引き上げとなる最高限度額の保険料を支払う世帯の所得は、1000万円を超える高額所得の層なら理解できますが、自営業者では500万円の事業収入でも、最高額73万円の保険料を払わなくてはなりません。こうした重い負担を課す引き上げには反対です。
政府は2018年(平成30年)度から、財政運営の中心を市から県に移す方針で、保険者支援として公費が投入されました。こうした支援金は、国保会計への市の繰入れ額を減らすためではなく、高すぎる保険料を引き下げるために使うべきです。
公営ギャンブルを継続する必要性はありません。雇用対策をしっかりと行い、廃止すべきです。
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使途を開発事業に限定せず、一般財源に繰り入れて市民の暮らしを応援する財源にすべきです。
農業委員会は、これまで、農業者から選挙で選ばれた農業委員で構成され、農地の権利移動や転用の許可の業務を行う市長から独立した執行機関でした。
そのため、「農地の番人」として農地を守る役割を果たしてきました。
今回法改正をうけ、選挙をやめて市長の任命制にしようというもので、その独立性が奪われることになります。また、農業委員の定数を削減したうえに、農業者でない人を任命できる農地利用適正化推進委員を大幅に増やせば、農地の流動化のみを行う行政の下請機関にさせられる危険性が高まります。こうした改正には反対です。
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マイナンバー法に基づき、個人番号の利用をおこなう市の行政事務の範囲を広げるものですが、個人情報を大規模に危険にさらし、住民にメリットのないマイナンバー制度は中止するべきです。
市長は、連携中枢都市宣言を行い、広島・山口の2つの県域をまたぐ広範な圏域の23市町と結ぶ連携協約の承認を議会にもとめています。
広域都市圏の将来像では、中枢都市である広島市に連携する周辺自治体の行政サービスの補完まで認めています。本来、こうしたことは、県が担うべき役割です。中枢都市が肩代わりしていけば、周辺自治体の自立性が損なわれ、県の役割も縮小し、地域の衰退を加速させていきかねません。自治体同士の連携を否定するものではありませんが、県をなくし、地域を消滅させる道州制の布石となる連携には、反対です。
広島高速道路5号線事業をすすめるために、広島市の出資金を増やすものであることから反対です。
石内の西風新都造成地に、五日市地区の学校給食を受託した広島アグリフーズ株式会社が、新工場の建設を予定しています。市は、建設費や設備費等固定費相当の30億円を含む83億円の契約を結びました。市によると申請すれば、企業立地補助金制度の対象になるとしています。税金丸抱えの上に、必要性もない補助金を出すことは無駄づかいであり、対象からはずすべきです。
これまで未就学児(発達障がい児は小学2年生まで)のみが対象だった本市の制度を、入院では中学3年生まで大幅に拡充する、通院では小学3年生まで拡充するため8億円の増額をおこなうというものです。今回の対象年齢の引き上げについては、多くの子育て世帯の願いに応えるものであり、私たちも評価するものです。
ところが、通院の場合、一部負担の仕組みが変更され、現行より16800人が負担増になることは見過ごすことはできません。改正案では、対象世帯のうち給与所得ベースで年額379万2千円以上の場合、最大で4倍6倍の負担になります。新たに対象年齢を引き上げるために、これまで、補助制度を利用していた子どもたちに犠牲を強いるものです。しかも、あらたに設けた負担上限額では、実際の窓口で支払う金額が下回るケースが半数を超え、これでは、補助制度の意味がありません。
これらの部分は明らかに制度の後退だと言わざるを得ず、制度拡充を願ってこられた多くの保護者達も私たちも納得するわけにはいきません。
今後、広島市の制度が、他の自治体・政令市と比べて、そん色のないものにしていかなくてはなりません。そん色のない制度とは、きちんと予算を増やして、一部負担のあり方について早急に見直しをおこない、対象年齢の引き上げを実施されるよう意見を付します。
残りの議案は賛成です。
以上で討論を終わります。
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