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【発言内容】
1、第81号議案平成28年度広島市一般会計補正予算
3、第85号議案 独立行政法人広島市病院機構中期計画の変更にかかる認可について
・再質問
1)第85号議案 地方独立行政法人広島市立病院機構中期計画の変更に係る認可について
日本共産党市会議員団を代表して、第81号、第84号、第85号、第88号議案の質疑を行います。
(村上あつ子議員)
まず発掘調査の目的と現在の進捗状況はどうなっているのかお答えください。
(市民局長)
まず、発掘調査の目的ですが、平和記念資料館本館の耐震化工事に伴い本館下の面心装置を設置する区域にある意向について、文化財保護法に基づき記録保存をするために行っているものです。
また、発掘調査の進捗状況ですが、調査対象面積2,000㎡のうち、現時点で東側の850㎡(約40%)が完了し、西側及び中央参道部分が未実施となっています。
(村上あつ子議員)
6,344万円7千円の補正が必要となった理由は何ですか。
(市民局長)
当初、遺構の深さを、試掘調査をもとに平均60cmと見込んでいましたが、東側部分の発掘を行ったところ、建物跡などの意向が地層的に複数出土し、最も深いところで1.5メートルまで発掘を行う必要が生じたことから、未実施部分の発掘調査等に要する費用の不足分について、このたび補正予算を計上しているものです。
(村上あつ子議員)
今回の発掘で遺構が出現した場所は、平和記念資料館のしたであり、来館者が必ず通る場所です。遺構をそのまま残して公開してほしいという要望がだされていると聞きます。どうされるのでしょうか。お答えください。
(市民局長)
発掘調査は免震装置を設置する区域に限り最小限度で行っているため、現れた遺構は取り除かざるを得ません。
こうしたことから、出土した以降については、記録保存を行うとともに、一部を切り取り、被爆の実相を伝える貴重な資料として保存し、将来的には写真や図面とともに公開していきたいと考えています。
なお、出土した茶器やガラスビンなどの遺物についても、同様に公開していくよう考えています。
(村上あつ子議員)
平和公園一帯は、市内有数の繁華街でした。原爆で焼け野原になった状態のまま、盛土されて現在の平和公園がつくられました。公園内の一部を掘り起こし、被爆の実相を追体験する場として、遺構を公開するべきと考えますが、お考えをお聞きします。
(市民局長)
平和公園の区域は、当時約4,400人が生活していた旧中島地区の街並みの上に被爆後盛土をして整備されたものであることから、公園の地下には現在でも遺物・遺構が存在すると思われます。
被爆から70年以上を経て、被爆者の高齢化が進む中、平和記念公園の役割は、被爆の実相を伝えていく上でこれまで以上に大きくなると認識しており、地下に存在する遺物・遺構の活用については、発掘場所や公開の手法も含め、被爆75周年という都市も念頭に置きながら、今後の平和記念公園の整備についての議論を行う中で検討していきたいと思います。
(村上あつ子議員)
今年度、(4月当初)、112人の子どもたちが、希望する放課後児童クラブに入会できませんでした。昨年と比べると148人少なかったものの、100人以上の児童が入会できなかったことについて担当課としてどのように考えているのかお答えください。
(教育長)
今年度の放課後児童クラブの利用については、5月2日現在で112名の児童の利用が保留となっていますが、この中には、同一学区内日本史または本市の補助制度による民間の放課後児童クラブがあり、いずれかに入会できるにもかかわらず、希望のクラブへの入会を待っているケース(68名)が含まれており、こうしたケースを除いた待機児童は44名となっています。
希望者全てが利用できるよう昨年度よりクラス増設等を進め、1,800名の定員増を行いましたが、44名の大気が発生していることについては、誠に残念に思っています。
なお、このうち、特に配慮が必要な低学年(1~3年)(29名)については、特例的に定員を超えて受入を行っています。
(村上あつ子議員)
定員の枠を超えて「特例措置」が講じられ入会できた29人以外の児童は放課後をどのように過ごしているのでしょうか。追跡調査をするべきではないでしょうか。お考えをお聞きします。
(教育長)
議員ご指摘の112名のうち、特例措置を除いた83名の児童に対する追跡調査は行っておりませんが、その中で同一学区内に入会できるクラブがある68名について、引き続き、そのクラブへの入会を勧めていきたいと考えています。
(村上あつ子議員)
今回の補正は観音学区1か所のみの増設にとどまっていますが、今後の対応はどうされるのか。直面する夏休み対策はどう考えているのかお答えください。
(教育長)
44名の待機が発生している8小学校区のうち、観音小学校区以外の2学区については、当初予算により夏休み前に民間放課後児童クラブを開設し、残る5学区については、特例措置で対応しながら、クラスの増設場所等について学校と調整を行い、指導員の確保に見通しがつけば、早ければ9月補正予算に増設経費を計上できればと考えています。
夏休み期間のみの臨時入会については、現在、利用の申し込みを受け付けています。民間クラブを含め、クラス増設等により、市全体として受入枠を拡大していることから、昨年度以上の受入が行えるものと考えています。
(村上あつ子議員)
民間放課後児童クラブは今年4月開所を含め、24施設になりましたが、歩道のないバス通りに面したビルの一階に開設しているなど、安全面で不適当と思われる場所にある施設があるようですが、事業者を選定する際は、現地に出向き、子どもが歩く道を実際に歩いてみることも含め、周辺環境を確認する必要があると考えますが、どのようにされているのかお答えください。
(教育長)
民間放課後児童クラブの選定に当たっては、安全面から、学校から施設までのルートが通学路に指定されているか、施設内において危険防止に配慮されているかなどを考慮して提案内容を適切に審査しています。
また、必要に応じては、現地確認も行うことにしています。
選定後は、各施設の現地確認を行い、安全対策について指導等を行うとともに、各施設の実情に応じ、1年生の入会児童を指導員が、学校まで出迎えに行くなど、安全面でのきめ細かい対応を行っています。
(村上あつ子議員)
16区画の市営店舗のある市有建物を隣接する民間業者に売却することとなり、このほど、店舗名義人の同意が得られたとして、西白島店舗を廃止するというものですが、現在入居されている店舗はいくつあり、それぞれ円滑に立ち退きは成立したのでしょうか。
(指導担当局長)
現在、市営西白島店舗には5名義人の方が入店されており、平成28年3月末までに全員から「市が市営店舗の用途を廃止して、隣接土地所有者に土地建物を譲渡する」ことの同意が得られました。
このため、本6月市議会に店舗廃止の条例改正を上程させていただき、議決の上は、当該土地・建物の譲渡手続きを進めることとしております。
(村上あつ子議員)
店舗名義人は広島市と契約し、市営店舗で営業されていますが、立ち退き交渉は大家である広島市とではなく、売却先の民間業者との交渉でした。「市は、民間業者に地上げをさせた」という批判の声があがって当然ではないでしょうか。なぜ市が交渉しなかったのかお答えください。
(指導担当局長)
市営西白島店舗は、私有地と隣接土地所有者の土地にまたがる形で、UR都市機構の賃貸住宅および隣接土地所有者が所有する建物と合築されており、敷地と建物の権利関係が輻輳していることに加えて、耐震化や老朽化に伴う維持管理費の増加等への対応が三者の共通の課題として、顕在化しておりました。
こうした中、UR都市機構から賃貸住宅を隣接土地所有者に譲渡したいとの申し入れが、また、隣接土地所有者からも、市有土地建物とUR賃貸住宅を買い取り、土地の有効利用を図りたいとの申入れがありました。
これを受けて、本市としては、これらの課題に対応するためには、輻輳した権利関係を整理する必要があることから、この申入れを受けることとし、店舗名義人の方は、西白島店舗の用途を廃止して隣接土地所有者に譲渡する方針についてご説明し、その同意が得られるよう交渉を重ねてまいりました。
また、隣接土地所有者は、本市の交渉と連携して、市有土地建物を譲り受けた後の再整備計画に係る立ち退き交渉を行ってまいりました。
このように、店舗名義人の方のご協力が得られるよう、本市と隣接土地所有者が協力して、交渉を行ったものです。
(村上あつ子議員)
そもそも、市営店舗を「廃止」しない前に、(条例改正をしないうちに)、民間業者に対して、売却する仮決定通知を出したのは条例違反ではないでしょうか。お答えください。
(指導担当局長)
仮決定の通知は、隣接土地所有者が市有土地建物の取得に向けての事務手続きに着手するために、本市が譲渡するための条件等を提示したものであり、市有土地建物の譲渡を決定したものではありません。
このたび、店舗を経営されている全名義人の方から、市営店舗を廃止して隣接土地所有者に土地建物を譲渡することについて同意が得られ、市営店舗を用途廃止するための要件が整ったことから、条例改正案を上程させていただいたものです。
議決を経た後に、売払いの申請を受けて正式に譲渡契約を締結することにしており、これらの一連の手続きは、法令に違反したものではありません。
(村上あつ子議員)
今年8月1日から、500床以上の大病院に紹介状なしで受診する場合、初診時に現行1,610円の定額負担が、5,400円(歯科は2倍の3,240円)に引き上がるというものです。さらに、再診の時もそのつど再診料とは別に、医科で2,700円、歯科で1,620円の定額負担がかかることになるというものです。
まず、市民病院と安佐市民病院に紹介状を持たずに受診した患者数と割合を昨年度実績でそれぞれお答えください。
(健康福祉局長)
平成27年度において、紹介状なしで広島市民病院を初診で受診した患者数は救急の患者を除き、延べ5,365人であり、初診患者数全体に占める割合は、16.8%となっています。
また、同様に安佐市民病院を受診した患者数は救急の患者を除き、延べ1,759人であり、初診患者数全体に占める割合は、10.9%となっています。
(村上あつ子議員)
紹介状なしで受診される患者さんはどういう疾病の方なのか、紹介状をもたないで受診する理由など分析されていればお答えください。
(健康福祉局長)
紹介状なしで大病院を受診した患者について、その疾病に関する統計を取ったものはありません。
なお、紹介状なしで大病院を受診する理由としては、大病院のほうが安心であるという意識を持っている人や自宅または勤務先が大病院から近い人、過去に大病院を受診された人などが受診する傾向が強いのではないかと考えております。
(村上あつ子議員)
昨年の参院厚生労働委員会の質疑で、で政府参考人が「約6割の方が紹介状なしで受診している」と現状を報告していますが、この実態をどうみておられますか。また、本市の2病院の割合についてどのように認識されていますか。
(健康福祉局長)
議員ご紹介のデータは、対象となる病院や救急患者の扱い等、前提となる条件が明確でないので、本市の割合とは単純に比較できないものと考えています。
広島市民病院及び安佐市民病院を紹介状なしで受診した患者の割合は、先ほどご答弁した通りですが、両病院において、初診患者数に占める非紹介者加算初診料を徴収した人の割合は、過去3か年、毎年度低下しており、これは、紹介状を持って大病院へ行くという意識が患者に浸透してきた結果であると考えています。
(村上あつ子議員)
現行のままの定額負担を継続するとペナルティーが課せられるのでしょうか。
(健康福祉局長)
このたびの「紹介状なしの大病院受診時の定額負担」の導入については、健康保険法の改正により、実施されるものであり、罰則規定はありませんが、公立病院として法令を遵守していく必要があると考えています。
また、定額負担を導入しない場合は、国からの法に基づく指導を受けることになります。
(村上あつ子議員)
政府は、定額負担の引き上げの理由を「外来機能分化のため」と説明していますが、「かかりつけ医」を持ち、軽症の患者の受診を抑制することがねらいだとの指摘もあります。引き上げる前に、地域医療の充実を図ることが先決だと考えますが、お考えをお聞きします。
(健康福祉局長)
本市を含む広島二次保健医療圏における病院数は、平成25年度時点で、人口10万人当たり全国平均の6.7施設に対し、7.5施設となっており、診療所数は、全国平均の79.0施設に対し、100.1施設といずれも全国平均を上回る医療提供体制が確保されています。
また、本市においては、これまでも地域医療の充実を図るため、医師会等と密接に連携を取りながら、かかりつけ医の普及など在宅医療提供体制整備を進めるとともに、在宅当番医や病院群輪番制など救急医療体制の充実強化を図ってきたところです。
今後は、非紹介患者加算初診料等の引き上げにより、かかりつけ医と大病院との機能の分担及び業務の連携が一層促進され、さらなる地域医療の充実につながるものと考えています。
(村上あつ子議員)
この契約は、二葉の里線矢賀高架橋新設工事を西日本旅客鉄道株式会社と4年間の債務協定をむすびものです。場所は、高速5号線の温品J.C.Tから中山側のトンネル坑口までの間の高架の一部であり、有料道路でありながら公共事業で施工するため、一般財源等で賄う工事です。お聞きしますが、31億2,771万2千円の委託限度額は、誰が、どのように算出したものなのでしょうか。
(道路交通局長)
委託金限度額は、温品二葉の里戦においてJRの車両基地上空を交差する高架橋を建設するための費用として、JR西日本が、国の「土木工事積算基準書」などを用いて算出したもので、本市においても、必要な確認は行っております。
(村上あつ子議員)
「限度額」ということであれば、これ以上工事費の増額はないとの認識で間違いないのでしょうか。答弁を求めます。
(道路交通局長)
委託金限度額については、現地で必要な調査を行ったうえで算出しているため、現時点においては、増額要素はないものと考えています。
(村上あつ子議員)
答弁にあったように、安佐市民病院で9割、広島市民病院は8割強の人が紹介状を持って行っている。紹介状がなければ診てもらえないということが徹底しているということ。
厚労委員会の6割という数字は不確かと言われましたが、救急の人が紹介状を持って行く訳がないので、その6割には救急患者が入ってないのは想定できる。そういう数字から見ると安佐市民病院、広島市民病院は徹底しており、紹介状持たない人はこの3年間でも減っているのに、定額負担を上げたらどうなるかの想定をお答えください。さらに下がっていくのでしょうか。
それから、地域医療の体制が整っているというふうにありました。それは本当にいいことだと思います。医師会と連携してやっていくことも大切なことだと思いますが、外来業務の機能分化というところでいうのであれば、紹介状がなければ受診できないというふうに狭めるのではなくて、外来業務の体制の強化も必要ではないかと思うのですが、その2点についてお考えをお聞きして終わります。
(健康福祉局長)
最初のご質問ですけれども、新たに非紹介加算初診料の引き上げを実施することに寄りました、答弁でも申し上げましたが、徐々に浸透してきている紹介状制度、これがより一層、徹底と言いますか、誘導されていくものと考えております。
この紹介状制度というものは、地域医療の本来の各病院が持っている昨日、まず患者さん方は、日常的にかかりつけ医をお持ちいただいて、そこで最初の受診をしていただいて、それは救急を除きますけれども、その後に必要に応じて、高度な医療を供給できる大病院のほうへ紹介するというシステムでもって、結果これによってかかりつけ医の地域での機能、それから高度急性期を担う大病院の機能が十分に発揮されるという医療供給体制が進むと考えております。
これによって、供給側だけでなく、患者さんにとっても紹介状を持って行けば、それだけ早く紹介状に書かれた情報を的確に主治医が把握しながら、迅速かつ的確な治療を行うことができる。なおかつ、かかりつけ医にちゃんと受診していただければ、日常的な生活環境を把握した適切な診療がまずしていただける。それに、最適な専門の医療機関を紹介してもらえる。さらに場合によっては、休日夜間の診療にも対応してもらえるといったように、患者にとってもこういった機能をちゃんと揃えることによって、大きなメリットがあると考えております。そういった意味で、この制度そのものが地域医療の充実に資するものであると考えております。