議会での質問・答弁

2017年02月23日

2017年第1回 2月定例会・予算特別委員会 討論 村上あつ子議員

2017年第1回 2月定例会・予算特別委員会 議員の発言へ

【発言内容】

1、第138号議案 県費負担教職員制度に係る包括的な権限の移譲に伴う関係条例の整備に関する条例について

2、第140号議案 広島市介護保険条例等の一部を改正する条例について


 日本共産党広島市議団を代表して討論を行います。

2月定例議会に提出された議案のうち、第138号議案、第140号議案の2つの議案について意見を付して賛成します。残りの議案は賛成です。

第138号議案 県費負担教職員制度に係る包括的な権限の移譲に伴う関係条例の整備に関する条例について

 以下、意見を述べます。

 はじめに、第138号議案 県費負担教職員制度に係る包括的な権限の移譲に伴う関係条例の整備に関する条例についてです。

 この条例は、今年4月から広島市内の公立小中学校に関わる事務・権限が県から市へ移譲されるのに伴い、教職員の給料や手当、休暇制度など勤務条件全般、学級編成基準、教職員の定数などを市の権限で定めるものです。

 質疑の答弁で、私たちがかねてから要望していた、一人でも障害児学級が新設されることになりました。これで、自分の住む学区の学校に兄弟そろって通えることになります。権限移譲の成果がさっそく現れました。

 

 教職員の勤務条件については、本市の制度に合わせたもののうち、現行水準から後退する事態が生じているものがあります。

例えば、介護休暇については、県の制度は6カ月の範囲内で、必要がみとめられればさらに2年半の延長ができ、最大で3年取ることができますが、市は最長6か月で、分割取得や介護のための時間休暇もありません。

 「教員は過酷な仕事で、自分の親に多くの支援をしてもらって仕事を続けられている」というある教員は、「万が一親が大変な状況になった時に、できるだけ介護をしようと思ってきたが、最長6カ月ということになれば教員を辞めるしかない」と訴えておられます。

 また、通勤手当についても県の制度とのかい離が大きく、新幹線通勤の教員は、「今でも年間13万円程度の負担をしているが、通勤手当の変更で自己負担は年間54万円にもなり、あまりにもひどい変更だ」と憤っておられます。

 権限移譲によって、こういった勤務条件が低下することがあってはならないことです。今後、早急に改善を図るよう求めます。

 また、質疑でも述べたように、定数内臨時教員の問題を解消するため、定数に見合った正規教職員を採用するよう求めます。

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第140号議案 広島市介護保険条例等の一部を改正する条例について

 つぎに第140号議案 広島市介護保険条例等の一部を改正する条例についてです。

 これは、今年4月からはじまる「介護予防・日常生活支援総合事業」(以下、新総合事業)を実施するための条例改正です。

 

 新総合事業で、「基準緩和型サービス」を提供する事業所は委託料が現行の8割になるため、これまでどおりの経営は成り立たなくなるのではと心配されています。

 当局は、新総合事業への参入調査をおこなったところ、「一定程度の事業者が参入することが見込まれることから、サービス提供に支障はない」との答弁をされています。本当にそうなのでしょうか。

参入の意向を示したのは、基準緩和型の訪問サービスについては、回答した109事業者のうち72.5%の79の事業者です。基準緩和型の通所サービスにいたっては、124か所回答したうちの44.4%の55の事業者にとどまっています。事業者に無理をさせている感は否めません。

 質疑でも指摘したように、介護報酬が現行の8割になれば、今抱えている職員を使う限り赤字になります。抱えている職員を解雇して、人件費単価の安い職員を雇用しなおすか、今抱えている職員の賃金を8割に切り下げないと採算は合わないのです。赤字覚悟でサービスを引き受けるか、抱えている職員に理不尽な仕打ちをしなければならないようなことになってはいけません。

そういうことにならないような仕組みを講じていただくよう求めます。

  以上で討論を終わります。

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