トップ議会情報・議員の発言2011年第4回 9月定例会 議員発言 >文教委員会・中原ひろみ議員


2011年9月27日 文教委員会 中原ひろみ議員の質問(大要)

 ●川内小学校児童館の早期整備を
 ●江波留守家庭子ども会の施設改善について
 ●特別支援学校における経管栄養の給食について



●川内小学校児童館の早期整備を

(中原ひろみ議員)
 市が一年に一館を建設するとしてきたが、複数館の建設は絶対にしない方針なのか。建設する対象校の順番は、どのように決めているのか。順位(点数)を公表していないのはなぜか。

( 放課後対策課長 )
 本市では児童館を小学校区ごとに整備する方針の基に長らく取り組んでおりますが、本市の厳しい財政状況の中で広島市実施計画、これが長期に最後に広島市基本計画のアクションプランとして、平成22年度から25年度のものが現在策定されている。
 この中で毎年度新築一館とこの間掲げられておりますので、このルールで今は実施している。
 また、その対象校の整備順位の考え方ですが、まず学校や地域の了解のもとで、整備用地が確保されている小学校区。これらの中で、児童数や区の整備、地元の協力体制などを総合的に勘案しまして、予算要求時に検討して一校を選定しています。
 この児童館の整備順位につきましては、予算要求時期にやむを得ず一校だけ選定させていただいておりますが、毎年度この児童数等の状況により順位が変動する事があるので、市民の混乱を招かないよう順位を公表していない。


(中原ひろみ議員)
 川内小学校の順位(点数)は高いのか。学校規模や留守家庭はどうなっているか。

( 放課後対策課長 )
 児童数は本年5月1日時点で1,106人 現在広島市立小学校の中で一番大きくなっている。従って先程の総合的に勘案する中で用地が確保されていれば、非常に優先順位の高いところに毎年度なっている。
 留守家庭子ども会の状況ですが、まだ児童館が整備されていない学校なので、校庭内に二階建てのプレハブ施設を設けて、2クラスで要件を満たす留守家庭子ども会の会員、5月1日時点で105人が登録している。


(中原ひろみ議員)
 生徒数は1106人と市内で一番のマンモス校。マンモスのため校庭内でもボール遊びはできない状況だと聞いている。空き教室もなく、留守家庭子ども会は二階建てのプレハブ施設という状況は一日も早く改善すべきであり、児童館建設の必要性は高くて当然だが、順位が高い川内小学校で児童館建設が、遅れているのは何が課題なのか。

( 放課後対策課長 )
 川内小学校区の児童館の整備候補地として元市営住宅用地がある。ただ小学校から約500m離れていることなど課題があり、現在学校長と地域において継続して検討していただいている


(中原ひろみ議員)
 市教育委員会が建設用地にと確保されている市営住宅のあった市有地1200uは、学校から500m離れて遠いという問題もあるが,太田川のそばにあるため、浸水する危険性を指摘する声もある。そうしたなか地域は、早期に児童館整備をしてほしいと、土地を学校の近くに確保する、新たな可能性について熱心に調査活動をされている。
 地元から様々な意見があるというのは教育委員会としてはご存じなのか?

( 放課後対策課長 )
 現在、毎年のように広島医療生活協同組合(緑井の共立病院内に事務所がある)から児童館の早期整備要望とか町づくりの様々な要望をいただいている。
そうした中で特に児童数の多い川内小学校につきまして、早期整備ということで何点かアイデアとして提案をいただいている。これらにつきまして、まずは学校や区役所など関係機関とその可能性について検討していきたいと考えている。
 所管課としましては、やはり児童館を一刻も早く作りたいという思いは強い。ただ、地域の様々な町づくりの課題というのは、児童館一つではない。例えば、小学校の児童に地域の産業・農業等を伝える様々な課題、町づくりのテーマを持っておられる。そういったものの熟度が来た時に初めて我々が出ていくものだと思っている。
 川内小学校につきましては、市営住宅用地を候補地として、今提案させて頂いていたところである。 従って先程の提案頂いたものについては、地権者の意向も確認をしていることでもなく、まずは関係区役所とか学校、我々関係機関の方でその可能性があるのかどうかといったことも検討し、熟度が来た時に市は名乗りを上げる。


(中原ひろみ議員)
 1、 市営住宅があった市有地と農地(民地)と物々交換する
 2、 市立川内幼稚園は学校敷地内にあるが、平成27年には耐震工事をされるそうだが、この際幼稚園を移転し、児童館に転用するなど、地元からの提案があるが、どれも、それぞれ課題があり、「帯に短し襷に長し」という状況である。
 土地が確保できなければ、何年経過しても児童館は建設できない。熟度が来た時に市が名乗りを上げるという受け身の姿勢ではなく、教育委員会が積極的に、川内小学校に早期に児童館整備ができるように、地元関係者・学校などと「どのような方法がベストなのか」「まちづくりをどうするか」というなかで、児童館整備のための土地を確保する情報収集や、意見交換、合意づくりに積極的に努力すべきだ。
 市教委は「熟度が来た時に市は名乗りを上げる」と今、答弁されたが、それまでは教育委員会は何もしないのか?熟度は誰が作るのか。

( 放課後対策課長 )
 失礼いたしました。出来るだけ一刻も早くその児童館の早期整備に努めていきたいと思います。そのためにいろんな対応の仕方を考えていきたいと思います。

(中原ひろみ議員)
 川内小学校は用地がないことが大きな課題だが、大河小学校は、児童館用地は確保できたと聞いたが本当なのか。

( 放課後対策課長 )
 現在、大河小学校の敷地の北側にある学校事業用地を土地開発基金から平成23年度(今年度)中に教育委員会として、再取得する予定になっている。
 この取得予定の学校拡張事業用地を活用して、児童館を整備出来ないかという要望が地域から出ておりまして、教育委員会内において現在検討を行っている。


(中原ひろみ議員)
 小学校の隣接地にある学校拡張事業用地を活用するということで、児童館整備用地を確保した。

 大河児童館を整備する土地はあるが、一年に一館と建設計画だと相当先になる。南区で児童館のない元宇品・荒神とちがい、大河小学校は商店街のなかにある学校である。児童数・区の整備率・地元の意向等を総合的に勘案して決定するというが、優先順位は市の勝手な都合である。一年に一館整備という縛りをやめて、土地が確保できている児童館については整備されるよう来年度予算に反映されることを求めておきます。

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●江波留守家庭子ども会の施設改善について

(中原ひろみ議員) 
 江波の留守家庭子ども会は児童館内と校庭内のプレハブと二つあるが、校庭内のプレハブ留守家庭は、いつ設置されたのか。留守家庭の利用者数は、特別支援の必要な児童は何人おられるのか。

( 放課後対策課長 )
 江波小学校区につきましては、児童館が学校から北側数百メートル離れた所の市営住宅の二階に児童館を整備しております。その中にも留守家庭子ども会が1クラスあるが、従来から江波小学校の校庭内に単独の留守家庭子ども会のプレハブ施設がある。この建築年度は昭和45年、建築経過年数は41年である。本年5月1日時点でその留守家庭子ども会プレハブ施設に通っている登録児童数は54人、特別な支援を要する児童もそのうち3人登録している。


(中原ひろみ議員)
 トイレはどうなっているか。

( 放課後対策課長 )
 トイレは汲み取り式である。

(中原ひろみ議員)
 学校内のトイレは遠くて使えない。プールのトイレも、門のそばにあるため、人の出入りがあり、子どもだけをトイレに1人でいかせられない。指導員がついていかなければならならず、留守家庭が手薄になるため、学校施設内のトイレが使えないということのようだが、市内では江波プレハブ留守家庭子ども会のような汲み取り式トイレの施設が他にあるのか。

( 放課後対策課長 )
 市内ということでとたら、下水の未供用開始区域にも三カ所あるが、供用開始区域で汲み取り式は、江波小学校の留守家庭子ども会の一つだけである。

(中原ひろみ議員)
 41年も経過して老朽化したプレハブ留守家庭は、耐震補強よりも建替えを求めたいところだが、その前に汲み取り式トイレを改善すべきである。指導員の方にお話しを聞くと、汲み取り式トイレのために様々なご苦労をされている。
 例えば、男の子用と和式トイレの二箇所があるが、男の子用は、おしっこがそのままになり、そのたびにいちいち水で流さなければならないので、使っていない。その為、和式トイレを指導員4名、子どもたち54名で使っているので、くみ取り式トイレがすぐに満杯になる。特に、夏休みは10時間という長い時間を留守家庭子ども会で過ごすことになり、夏場は不衛生にならざるを得ない。
 最近は、様式トイレでないと、トイレを使えない子どもさんがおり、様式のポータブルトイレを設置している。常時、ポータブルトイレを設置しておくと、男の子がおしっこで濡らすので、洋式でないとトイレを使えない子どもの時だけ、プ―タブルトイレを設置し、使用毎に清掃するという仕事に手間と労力を取られておられるようだ。このような実態を市は認識していたか。

( 放課後対策課長 )
 江波プレハブ留守家庭子ども会のトイレが汲み取りであるということは、特に夏場の臭気発生など、衛生環境に問題があるということは十分認識している。そういった声は毎年度定期的に指導員の現場の声を聞く会を設けておりますので、また我々も夏休みになって留守家庭子ども会も巡回しているので、いろんな問題点・課題も把握をしているつもりである。

(中原ひろみ議員)
 江波留守家庭子ども会のトイレを早急に、水洗化し男女別のトイレに整備すべきだが、なぜしないのか。人権問題にもなると言う声がある。早急に改善すべきだがどうか。

( 放課後対策課長 )
 こちらの留守家庭子ども会のトイレにつきましては、ご指摘のありましたように、小便器が使える形をとっておりません。今後、水洗化が実現します時には様式も含め2つの個室化を図りたいと思っている。
 なお、現在出来ている問題、この水洗化につきましては、学校内の下水管につなぐことが勾配等で難しく、学校敷地外の広島市道の下水道管へ直接接続するため、こうした技術的な問題、コストの問題等を抱えておりまして、少々検討の時間を要しておりますが、早急に改善していきたい。


(中原ひろみ議員)
 来年の夏には、不衛生な汲み取り式トイレでなく、洋式の水洗トイレに改善できる予算を来年度にしっかり組み込んでいただくよう要望しておく。
 トイレのほかにも、子どもたちの安心・安全な場所として環境整備という点で、蛍光灯がむき出しで危険と隣り合わせだせという声がある。地震がくれば蛍光灯が壊れて破片が落下し、素足の子どもたちには危険が大きい。改善が必要だと考えるが市の認識はどうか。

( 放課後対策課長 )
 児童館の遊戯室等、子どもが運動する所につきましては、蛍光灯等が割れないような対策は、当然最初からしてあるのですが、こちらのような運動を主にする施設でない所は、そういった蛍光灯がむき出しの所もあるのは事実である。指摘のような震災対策も鑑みますと、こういった蛍光灯などの飛散落下防止対策も、子どもの安全上必要だと認識しております。どういった対応が出来るのか検討して行きたいと思っている。

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●特別支援学校における経管栄養の給食について

(中原ひろみ議員)
 食べる機能に難しさをもつ肢体不自由児や、「摂食障害」が重度の子ども達は、直接,胃に食べ物を送り込む「胃ろう」を手術で造設したり、食べ物や水分を注入するためのチューブを鼻から胃へ挿入するなどして、日々の栄養を確保されています。特別支援学校には胃ろうの手術をした児童は何人在籍しているか。

( 特別支援教育課長 )
 胃ろうの手術をした生徒は4名在籍している。

(中原ひろみ議員)
 広島市が療育の施設として整備している「二葉園」や、西部療育センターの「なぎさ園」では、医学的ケアが必要な重度の子ども達にも、季節の食材で造られるペースト給食を口から食べる努力の積み重ねの結果、好き嫌いの意思や、食べたいという意欲が育っている。
 この小さな変化は、重度のハンディをもつ子どもには大きな成長であり、我が子の変化が保護者を大きく励ましている全ての給食が口から食べられない注入給食の子どもであっても栄養剤ばかりでは、胃自体の消化能力が低下してしまう。ペースト状であっても、食物を摂取することが健康維持のうえからも大切です。たとえ、わずかな量でも口に入れて食べることを体験することは、生きていく上で、心に活力を与え、喜びや楽しみの一つとなっている。
 教育委員会は、療育の場での、これらの努力と子どもたちの成長をご存知ですか。どのように評価されますか。

( 特別支援教育課長 )
 療育センターなどで、ペースト給食を口から食べると言う取り組みについては承知している。教育委員会としましても、胃ろうの手術をした児童生徒に対し、出来るだけ、噛む・飲む・味わうなど口からの食材の摂取する機能を働かせることが出来るようにすることが大切であると考えている。


(中原ひろみ議員)
 医療的ケアが必要な重度の障害をもつ子ども達にも「食べる楽しみ」を経験させることは当然だと考えますが、特別支援学校に入学すると、ペースト状の季節の食材を口から摂取する給食はおこなわれておらず、経管栄養剤の注入給食しかなく、西部療育センターや二葉園における職員や調理員の努力が、生かされない状況になっていると聞くが事実ですか。

( 特別支援教育課長 )
 特別支援学校では、主治医の指示のもと、口からの食材の摂取が可能な児童生徒に対しては経管栄養剤の注入給食とあわせて、口から摂取する給食を行っている。 医療的ケアにつきましては、あくまでも医師の診断、医師の指示で有るので、主治医の指示を聞いて、やはり学校としても取り組んでいる。医師の指示を聞いた上で判断している。

(中原ひろみ議員)
 医師の指示があれば、栄養剤だけでなく食材の口からの摂取も出来るということなのか?

( 特別支援教育課長 )
 療育センターにおきましては、必ず医師が近くに常駐しているので、その医師の判断を仰ぐことができる。ただ特別支援学校においては、医師が常駐している訳では無いので、あくまで主治医と連携して、その医師の判断のもとで解決することが合理的行為だと考えている。 主治医の判断を仰ぐというのは大事な要素だと思うし、可能である。

(中原ひろみ議員)
 療育センターでの療育で育まれた発達が、特別支援学校では「御破算になる」と思われている保護者の方がおられるが、そうでは無いと言うことをアピールされたことはあるか。

( 特別支援教育課長 )
 療育センター等で経口摂取の経験を要する子どもさんが入学された際には、主治医の指示のもと、こうした取り組みを継続して行くことが大切であると考えている。これまでも特別支援学校におきまして、主治医や療育センターの専門機関や保護者との連携を図り、出来る限り口からの給食の摂取を行っているという現実もあります。あくまでも学校なので、全国的にみても医師が常駐しているところはない。看護師等を配置して医療的ケアにあたっている。

(中原ひろみ議員)
 主治医の指示があれば、口からの給食の摂取もできるということを確認しました。
療育のなかで克服してきたその子なりの食にたいする小さな発達を、特別支援学校において、さらに発展させていただくよう求めておきます。
次に、給食の場所についてです。二葉園ではお母さんたちから、口から食べられない胃ろうの子にも、たくさんの友達と先生の声が聞こえるランチルームで匂いや音を楽しみ、共に時間を過ごし、食べる喜びを持たせてもらっていると喜ばれています。しかし、特別支援学校では、ランチルームでなく、別室のケアルームで行われている事を心配され、極力、みんなと一緒に給食の時間を過ごさせてほしいとの願いがあります。新設の特別支援学校ではどのようされるのですか。

( 特別支援教育課長 )
 新しい特別支援学校におきましても、ランチルーム、医療的ケアのような、設備が整っております。そういった面で、こういった場所におきまして医師の指示のもと適切に子供さんの実態に合わせて対応して行きたいと考えている。

(中原ひろみ議員)
 新設する特別支援学校でも、医師の指示のもとに、給食の食態と場所に心を配っていただくように求めて終わります。ありがとうございました。

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トップ議会情報・議員の発言2011年第4回 9月定例会 議員発言 >文教委員会・中原ひろみ議員
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